谷崎潤一郎: 细雪(上) 十六

7239 words
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谷崎潤一郎: 细雪(上) 十六
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first published:『中央公論』1943年1月号・3月号
audio: https://www.youtube.com/watch?v=dtK7UzkB20A
desc: 在大阪船场坐拥百年老店、历史底蕴深厚的莳冈家,鹤子、幸子、雪子、妙子四姐妹交织出百态人情。小说如华美画卷,循着四季流转,细致描绘出昭和十年间关西上流社会的日常光景。

三女雪子是四姐妹中容貌最为出众之人,婚事却屡屡未果,年过三十依旧独身。幸子夫妇为此忧心不已、四处奔走,性格沉默寡言的雪子却对每一门亲事都无意应允,岁月便这般缓缓流逝。

妙子の個展は今度は神戸の鯉川こいかわ筋の画廊を借りて三日間開催され、阪神間に顔のひろい幸子の蔭の運動もあって、第一日で大部分の作品が売約済になると云う成績を挙げた。幸子は三日目の夕方、会場の取り片附けを手伝いかたがた雪子や悦子たちを連れて来たが、残務を終えておもてへ出ると、

这一次,妙子借用神户鲤川路的一个画廊办个人展,为期三天。也得益于在阪神地区交游很广的幸子暗中活动,第一天就取得了不俗的成绩,大部分作品被订购一空。第三天傍晚,幸子特意带了雪子和悦子过来帮忙收拾会场,拾掇停当走到外面时,幸子说:

「悦ちゃん、今夜はこいさんに奢って貰お。こいさんお金持やよってに」

“小悦,今天晚上要小姨请客,她成财主了。”

「そやそや」と雪子もけしかける1ような口調で、「何処がええ、悦ちゃん、洋食か、支那料理か」

“是呀,是呀。”雪子也怂恿说,“上哪儿好呢?小悦,吃西餐还是吃中国菜?”

「そうかて、まだお金受け取ってえへんねん。―――」と、妙子は空惚そらとぼけようとしても空惚けきれないで、ニヤニヤしながら云った。

“嘿嘿,可我还没拿到钱呢。”妙子想装糊涂却装得不到家,哧哧地笑着说。

「構めへんわ、こいさん、お金やったら立て換えとくが」幸子は妙子のふところに、諸雑費を差引いても少からぬ売り上げが這入る勘定であることを知っているので、何とかして奢らせようとかかるのであったが、井谷の話ではないけれども、幸子と違って現代式にチャッカリ2している妙子は、こう云う場合にちょっとぐらいおだてられてもそうやすやすと財布の紐を緩めない方であった。

“没事儿,钱我先给你垫着。”幸子知道,扣除各种杂费以外,妙子还有不少进账,存心想让她请客。妙子和幸子大不相同,是现代派的精于算计的女子,虽不像井谷的侄女那样锱铢必较,但是遇上这种场合,也不是稍加怂恿就会乖乖地掏出钱包。

「そんなら、東雅楼にしてんか、彼処あそこが一番安いよってに」

“那么,就上东雅楼怎么样?那里最便宜。”

「ケチやなあ、こいさんは。オリエンタルのグリル奮発しんかいな」

“真小气!你豁出来去东方饭店吃一顿烤肉吧。”

東雅楼と云うのは南京町ナンキンまちにある、表の店で牛豚肉の切売もしている広東カントン料理の一ぜんめし屋なのであったが、四人が奥へ這入って行くと、「今晩は」と、登録器3の所に立って勘定を払っていた若い西洋人の女が云った。

东雅楼位于南京町,是一家广东风味的小饭店,店堂前面也零售熟牛肉、猪肉。四个人走进去时,一位站在账房前付款的年轻西洋女人打招呼说:“晚上好!”

「ああ、カタリナさん、ええとこで会うた。紹介しょう、―――」と妙子は云って、「この人やわ、こないだ話した露西亜ロシアの人。―――これ、わたしの姉さん。―――これ、次の姉さん。―――」

“啊!卡塔莉娜小姐,很幸运能遇见您。请让我来介绍一下——”妙子说,“这一位就是我最近说过的那位俄国人。这是我二姐,这是我三姐。”

「ああ、そう、わたしカタリナ・キリレンコ。―――わたし、今日展覧会見に行きました。妙子さんの人形皆売れましたね。オメデトございます」

“哦,是吗?我叫卡塔莉娜·基里连科。我今天去看了展览会。妙子小姐的偶人都卖光了,恭喜您!”

「あの西洋人誰? こいちゃん」と、その女が出て行ってしまうと悦子が云った。

“小姨,那个西洋人是谁?”那女人走后,悦子问。

「あの人、こいさんのお弟子やねんて」と、幸子が云って、「ほんに、あの人やったら電車の中でよう見る顔やわ」

“是小姨的学生。”幸子说,“我经常在电车上看见她。”

「ちょっと可愛い顔してるやろ」

“长得很可爱吧?”

「あの西洋人、支那料理好きやのん」

“那个西洋人爱吃中国菜?”

「あの人上海シャンハイで育ったのんで、支那料理のことえらい通やねんわ。支那料理やったら普通の西洋人の行かんような汚い家ほどおいしい云うて、神戸では此処が一番や云うねん」

“她是在上海长大的,对中国菜十分在行。她说,要吃中国菜,越是一般西洋人不去的脏兮兮的饭馆味道越好,她说这一家是神户最好吃的。”

「露西亜人か、あの人?―――何や露西亜人らしい感じせえへんけど」と雪子が云った。

“她是俄国人吗?看上去不像俄国人。”雪子说。

「ふん、上海で英吉利イギリスの学校へ行ってて、英吉利の病院の看護婦になって、それから一度英吉利人と結婚したことがあるのやて。あれでも子供があるねんで」

“嗯。她在上海读的是英国人的学校,又在英国人开的医院当护士,后来还和一个英国人结过婚,还有孩子。”

「へえ、幾つやろ」

“哎?她有多大了?”

「さあ、幾つやろ。うちより上やろか下やろか」

“哎,她有多大呢?不知比我大还是比我小。”

妙子の話だと、この白系露人キリレンコの一家は夙川の松濤しょうとうアパートの近所の、上下で四間ぐらいしかない小さな文化住宅に、老母と、兄と、このカタリナと、三人暮しをしていて、カタリナだけは前から道で行きうと目礼するくらいな仲になっていたのが、或る日突然妙子を仕事部屋に訪ねて来て、自分も人形―――殊に日本風の人形の製作方を習いたいから、弟子にしてくれと申し入れた。妙子がそれを承諾すると、すぐその場から妙子のことを「先生さん」と呼び出したので、妙子は面喰って「妙子さん」と呼ぶことに改めて貰った。―――と云うのが今から一と月程前のことで、それから妙子は急に彼女と親しくなり、近頃ではアパートへの往きかえりに、時々彼女の住居へも立ち寄るようになっているらしかった。

据妙子说,这一家姓基里连科的白俄,住在夙川的松涛公寓附近,是那种新式小型住宅,楼上楼下只有四个房间,老母亲、哥哥和她三人一起生活。过去妙子和她只是在路上遇见时点头致意而已。有一天,她突然来到妙子的工作室,说想学习制作偶人,特别是日本式偶人,请妙子收下她这个学生。妙子答应了,她当场就称妙子为“老师”。妙子窘极了,执意要她改口称“妙子小姐”。这已是一个月前的事了,自那以后,妙子和她很快地亲近起来,近来在往返松涛公寓的途中,时不时顺便去她家坐一坐。

「わたし、あなたの姉さん達いつも電車で会うのんで、よう知っています、あの人達、大変綺麗、わたし好きです、是非紹介して下さい云うて、この間から頼まれててんわ」

“前几天她还对我说:‘我老是在电车上遇见你的姐姐们,都很面熟了。她们都非常美丽,我很喜欢她们。’最近她一直求我介绍她跟你们认识。”

「何で生活してるのん」

“他们靠什么生活呢?”

「兄さんは毛織物か何ぞの貿易ぼうえき商や云うこッちゃけど、家の様子見たら、あんまり楽やないらしいねん。カタリナだけは、その英吉利人の旦那さんと別れた時にお金貰いました、わたし、それで暮しています、兄さんの世話になってるのと違います云うて、身なりも小綺麗にしてるけど」

“据说她哥哥是个毛织品的贸易商,不过,从家里的摆设来看不像很宽裕的样子。卡塔莉娜说,她和那个英国丈夫分手时得了一笔钱,她就靠这个生活,并没有让哥哥养着。不过,她穿着打扮还是挺讲究的。”

悦子の好きな蝦の巻揚げ、はとの卵のスープ、幸子の好きなあひるの皮を焼いたのを味噌や葱と一緒に餅の皮に包んで食べる料理、等々を盛ったすずの食器を囲みながら、ひとしきりキリレンコ一家の噂がはずんだ。カタリナの子供と云うのは、写真で見ると今年四五歳ぐらいになる女の子だけれども、父親の方へ取られてしまって、今は英国に帰っているのであると云うこと。カタリナが日本風俗の人形を製作したいと云うのは、単なる趣味なのか、それとも他日その技を以て生活の一助いちじょにでもする腹なのか、よく分らないが、外人にしては手先が器用だし、頭も働いて、日本着物の柄や色合のことなどについても理解が早いこと。彼女が上海で育ったと云うのは、革命の時に一家が散り散りになり、彼女は祖母に連れられて上海に逃げたからなのであるが、兄は母に連れられて日本に来、日本の中学校にも在学したことがあるとかで、漢字の知識も多少は持っていること。そんな訳で、娘は英吉利カブレ4しているが、兄と母とは非常なる日本崇拝で、家へ行って見ると、階下の一室に両陛下の御真影を掲げまつり、他の一室にニコライ二世と皇后の額を掲げていること。兄のキリレンコが日本語がうまいのは当然として、カタリナも日本へ来てから短時日のわりには相当にこなすが、一番分りにくくて滑稽なのは老母の日本語で、これには妙子も少からず悩まされること。―――

今天的菜肴有悦子喜欢吃的炸虾卷、鸽子蛋汤,幸子爱吃的烤鸭,鸭皮蘸着酱和葱用薄饼包着吃。这些菜肴都盛在锡质餐具里,大家围桌而坐,免不了闲聊一通基里连科家的事情。卡塔莉娜的孩子看照片是个四五岁的女孩,由父亲一方抚养,现在已回英国去了。卡塔莉娜学做日本式偶人,是出于单纯的兴趣,还是盘算着他日凭这门技艺谋生,还不得而知。不过,作为一个外国人,她的手还算灵巧,也爱动脑子,对日本和服的款式、颜色等等也领会很快。她在上海长大,是因为十月革命时全家人七零八落,祖母带着她逃到上海,而哥哥由母亲领着来到日本,也曾在日本的中学读书,多少有一些汉字知识。因此,姑娘受英国影响颇深,而哥哥和母亲却非常崇拜日本。到她家去看时,楼下一间房挂着天皇和皇后陛下的照片,而另一间房却挂着尼古拉二世和皇后的肖像。哥哥基里连科的日语理所当然说得很好,卡塔莉娜来日本后,没多久日语也讲得相当熟练了。最难听懂又逗人发笑的,是她那老母亲的日本话,真让妙子头痛不已。

「そのお婆ちゃんの日本語云うたらなあ、この間もうちに『あなたキノドクでごぜえます』云うねんけど、発音がけったいで早口やさかい、『あなたクニドコでごぜえます』と聞えるねんわ。そんで、うち、『わたし大阪です』云うてしもてん」

“说起那老太太的日本话,前些日子,她本来想说‘对不起您’,可是由于发音奇怪,说快了就像是‘您家乡细(是)哪里’,所以我忙着回答‘我是大阪人’。”

妙子は人の癖を取るのが上手で、誰の真似でも直ぐにして見せて皆を笑わせることが得意なのであるが、その「キリレンコのお婆ちゃん」の身振や口真似が余り可笑しいので、幸子たちはまだ会ったこともない西洋のお婆さんを想像して腹を抱えた。

妙子最擅长模仿别人的缺陷,无论模仿谁都活灵活现,每每博得大家一笑,这是她的拿手好戏。这位“基里连科老太太”的姿态和腔调,她模仿得太可笑了。幸子她们虽没见过这位洋老太太,单凭想象也不禁捧腹大笑。

「けど、そのお婆ちゃん、帝政時代5の露西亜の法学士で、偉いお婆ちゃんらしいねんわ。『わたし日本語下手ごぜえます、仏蘭西語独逸語話します』云うてはるわ」

“不过,那位老太太是帝俄时代的法学士,似乎是个了不起的老太太,她说:‘我日语说得糟,可细(是)我能说法语、德语。’”

「昔はお金持やってんやろな。幾つぐらいやのん、そのお婆ちゃん」

“过去可能很有钱吧,她多大年纪了?”

「さあ、もう六十幾つやろか。けどまだちょっとも耄碌もうろく6してはれへん。とても元気やわ」

“嗯……已经六十多了吧。不过,她一点儿也不显老,特别精神呢!”

それから二三日過ぎて、妙子は又その「お婆ちゃん」の逸話を持って帰って来て、姉たちを面白がらせた。妙子はその日、神戸の元町へ買い物に出た帰りにユーハイムでお茶を飲んでいると、そこへ「お婆ちゃん」がカタリナを連れて這入って来た。そして、これから新開地の聚楽しゅうらく館の屋上にあるスケート場へ行くのだと云って、あなたもお暇なら是非いらっしゃいと頻りに誘った。妙子はスケートは経験がなかったが、私達が教えて上げます、直きに覚えられますと云うし、そう云う運動競技には自信があるので、兎も角も一緒に行ってみた。と、一時間ばかり稽古するうちに、大体コツを呑み込むことが出来、「あなた大変上手ごぜえます、わたし、あなた始めて信じませんごぜえます」と、ひどく褒めて貰ったが、それより妙子がびっくりしたのは、何とその「お婆ちゃん」がスケート場に立つや否や、颯爽さっそうとして壮者をしのぐ勢で滑り始めた。さすがに昔取った杵柄きねづか7で、腰がしゃんと極まって、少しの危なげもないばかりでなく、時々、あっと思うような離れ技を演ずる。これには場内の日本人たちが皆呆気に取られた。と云うのであった。

过了两三天,妙子又带回了那位“老太太”的趣闻,姐妹们很乐了一阵。妙子那天去神户的元町买东西归来,在尤海姆咖啡馆喝茶时,正碰上那老太太带着卡塔莉娜走了进来。她说要到新开地的聚乐馆屋顶平台旱冰场去溜冰,还不断劝妙子有空一起去玩玩。妙子没溜过冰,她们说可以教她,不用多久就能学会。妙子对这类运动颇有自信,真的跟着她们去了。妙子练了个把小时,已大致掌握要领。老太太说:“您已经细(是)很拿手了,您第一次溜冰,我细(是)不相信。”她大大赞扬了妙子一番。更使妙子诧异的是,那老太太一上溜冰场,就一阵风似的滑了起来,那飒爽英姿大有超过青壮年之势,不愧是昔日锻炼有素,腰杆儿挺得笔直,不但丝毫不令人担心,时不时露一两手高难度动作,满场的日本人看得目瞪口呆。

その後妙子は又或る時、「今日カタリナのとこで晩の御飯よばれて来てんわ」と云って夜おそく帰って来た。

之后某一天,妙子深夜归来,说是应卡塔莉娜邀请去她家吃晚饭了。

そして、露西亜人と云うものはとても健啖けんたんなのに驚いた、最初に前菜ぜんさいが出て、それから温かい料理が幾皿か出たが、肉でも野菜でも分量がえらく沢山で、ふんだんに盛ってある、パンでもいろいろな形をしたパンが幾種類も出るので、妙子は前菜を食べただけで好い加減お腹が一杯になったが、もう結構です、もう食べられませんと云っても、あなたなぜ食べません、これ如何です、これ如何ですと云っていくらでも勧めながら、キリレンコ達は盛に食う。その間には日本酒やビールやウォツカをぐいぐい飲む。兄のキリレンコがそうなのは不思議はないが、カタリナも、そして「お婆ちゃん」も、せがれや娘に負けないくらい飲みかつ食う。そうこうするうち九時になったので帰ろうとしたら、まだ帰ってはいけませんと云って、トランプを出して来たので、一時間ばかり相手をしていたら、十時過ぎになって又もう一遍お夜食が出たのには、見ただけでゲンナリ8してしまったが、あの人達はそのお夜食を又しても食べて酒を飲む。その飲み方も、ウィスキー用の小さなコップに一杯注いで、ぐいと一と息に、飲むと云うよりは口の中へ放り込む。日本酒は勿論、ウォツカのような強い酒でも、そう云う風にぐい飲みをしないとうまくないと云うのだから、実に呆れた胃袋である。料理はそれほどおいしいものはなかったけれども、変ったものでは、支那料理のワンタンや伊太利料理のラビオリ9などに似た、饂飩粉うどんこねたようなものが浮いているスープが出た。と、妙子はそんな話をして、

妙子说,俄国人那么能吃,真令人惊奇。最初上冷盘,后来又上了几盆热菜,不管是肉还是蔬菜,分量都特大,堆得盆满钵满。面包也是各种形状,种类繁多。妙子光是吃些冷盘就相当饱了,尽管她一再说“吃够了”“不能再吃了”,他们总是说“您为什么不吃呀?”“这个怎么样?”“这个怎么样?”。基里连科一家一方面劝个不停,一方面大吃特吃,同时咕嘟咕嘟地大口喝着日本酒、啤酒和伏特加。基里连科那样能吃会喝倒也不足为奇,连卡塔莉娜也是如此,甚至那老太太也毫不示弱地豪饮大啖。到九点了,妙子说该回去了,他们不让走,又拿出扑克牌,妙子陪他们玩了一个小时。十点一过,他们又端出夜宵来,妙子一看就觉得腻了,可他们是又吃着夜宵喝起酒来。他们喝酒的方法是把酒倒进喝威士忌的小玻璃杯里,满满一杯脖子一仰咕嘟一声喝光,与其说是喝酒,不如说是径直往喉咙里灌。日本酒且不说,纵是伏特加那样的烈性酒,他们说也非这样一饮而尽,否则就不过瘾,若无一个硕大的胃袋,如何对付得了?菜肴倒不见得如何可口,有一道汤菜稍微新奇一点,用面粉捏的团子浮在上面,与中国的馄饨或者意大利的饺子相似。妙子接着说:

「今度はあなたの兄さんや姉さん達御招待します、是非連れて来て下さい云うて、頼まれてるねん。一遍だけよばれてめえへんか」などと云った。

“他们还委托我,说:‘下次请您姐夫和姐姐,请您一定带他们来。’就让他们请一次怎么样?”

その時分、カタリナは妙子にモデルになって貰って、結綿ゆいわた10に結った振袖の娘の羽子板を持った立ち姿を製作すべく熱中していたが、妙子が夙川へ出向かない時は蘆屋の家へ押しかけて来て指導を受けたりしていたので、自然家族たちともだんだん懇意になって行った。貞之助もいつか顔見知りになって、あの柄があったらハリウドへでも行ってみたらよいのに、などと云ったが、そうヤンキー風ながさつ11さがなく、日本の婦人などとも巧く交際してゆけるしとやかさと優しさとを、何処かに持っていた。

这段时间,卡塔莉娜请妙子做模特儿,让她把头发盘成岛田髻,穿上长袖和服,手拿毽子板,她很着迷制作这种姿势的偶人。有时妙子没去夙川,她就不请自来,赴芦屋求教,这一来,自然和全家人都亲近了。贞之助也和她混熟了,还说凭她的资质大可去好莱坞碰一碰运气。但她却没有美国人的那股粗俗味,而颇有善于和日本妇女交往的那种安详和优雅。

と、紀元節きげんせつ12の日の午後に、高座の滝までハイキングに行くところですが、門口まで一緒に来ましたからと云って、兄のキリレンコがニッカア13姿で妹のあとから這入って来、上へは上らずに、庭へ廻って、テラスの椅子に腰をかけた。そして貞之助に初対面の挨拶をして、カクテルを二三杯よばれて、三十分程話して行ったが、

纪元节那天下午,只见基里连科穿着灯笼裤跟在妹妹后面走了进来,说是要去高座瀑布远足,路过幸子家门口,顺便来瞧一瞧。他们并未进屋,而是踱到庭院里,坐在花坛的椅子上。贞之助和他是初次见面,寒暄过后,请他喝了几杯鸡尾酒,闲聊了半小时左右。

「こないなったら、その『ごぜえます』のお婆ちゃんにも会うてみたいな」と、貞之助が冗談を云うと、

“这样一来,我倒想见见那位‘细老太太’了。”贞之助开玩笑地说。

「ほんになあ」と、幸子もそれに賛成しながら、「そんでもいつもこいさんに真似して見せてもろてるさかい、会わん先から何や会うてるみたいやわ」と、そう云って可笑しがったりした。

“真想见一见!”幸子也表示赞同,“不过,小妹给我们学过那老太太的举止模样,虽说还没见面,也好像见过她本人一样。”说罢也笑了起来。

Footnotes#

  1. 嗾ける: [動カ下一] 相手をおだてあげて自分の思うとおりのことをさせる

  2. チャッカリ: [副] (スル) 自分の利益のために抜け目なく振る舞うさま

  3. 登録器: [名] 金銭登録器: 金銭出納を表示・記録し、金銭を保管する事務器

  4. 気触れ: [接尾] その影響を強く受けて悪く感化されること

  5. 帝政時代:古罗马后半期君主制时代

  6. 耄碌: [名] (スル) 老いぼれること

  7. 昔取った杵柄:過去に鍛えた腕前

  8. ゲンナリ: [副] (スル) 飽きたり嫌になったりして何かを続ける気力がなくなったさま

  9. ラビオリ ([伊] ravioli):意大利饺子

  10. 結綿: [名] 島田髷の一。髷の幅を広くし、その中央に鹿の子絞りなどの手絡てがらをかけて結ぶもの

  11. がさつ: [形動] 細かいところまで気が回らず、言葉や動作が荒っぽくて落ち着きのないさま

  12. 紀元節:日本旧时的国家祝日,核心是纪念神武天皇即位、日本建国

  13. ニッカー (knickerbocker):灯笼裤

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永雏多氢菲
∴さて····どこへ行こうか?
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