背筋: 近畿地方のある場所について
desc: 若有知情者,还请与我们联系
在搜集近畿地区某处相关怪谈传说的过程中,一桩骇人的真相渐渐浮出水面
情報をお持ちの方はご連絡ください。
敬请有相关消息的人与我联络。
短編「おかしな書き込み」
都内在住の24歳会社員、Aさんは新卒でエンジニアとして入社したシステム会社の業務にも慣れ、刺激のない鬱々とした毎日を送っていたという。
住在东京都的一位二十四岁上班族 A 先生,是个刚毕业就进入系统公司工作的工程师,由于业务内容也日渐熟悉,每天都过着乏味又郁闷的生活。
趣味もなく、彼女もいないAさんがストレス解消にしたのはサイト巡りだった。
没什么兴趣喜好,也没有女朋友的 A 先生,平常都是借由逛网站抒压。
「恥ずかしい話なんですが、いわゆるアダルトサイトってやつですね。最近だと動画の無断転載をやってるようなサイトも多いじゃないですか? もちろん褒められたものではないと思うんですが。毎日寝る前にいくつかのそういうサイトを巡るのがほぼ日課みたいになってました」
「说来也难为情,但就是所谓的成人网站。最近不是有很多免费的影片转载网站吗?当然,我也觉得这样做不太好啦。但总之我每天睡觉前都会逛一下那类网站,几乎像是例行公事一样。」
なかでもひときわお気に入りのサイトがあったという。
据说在那当中,有一个他特别中意的网站。
「そのサイトは有名なレーベルの新作も転載していて、けっこうアクセスしてたと思います。ただ、ちょっと作りが独特で……。動画の再生枠の下って普通は他の動画へのオススメ枠になってることが多いんですけど、そのサイトはコメント欄があったんです」
「那个网站连知名片商的新作品也会转载,我还满常上去看的。只是那个网站做得有点独特……一般来说影片播放器的栏位下面大多都是推荐其他影片的栏位,但那个网站却有个留言区。」
これはエンジニアとしての俺の予想なんですけど、と前置きしてAさんは続ける。
A 先生先说了一句「这是我身为工程师所做的猜测啦」才继续说道:
「こういう界隈のサイトって法律を無視して運用してることがほとんどなんで、いつ閉鎖してもおかしくない。そういった理由もあってか、とにかくサイト自体に手間をかけてないんですよね。具体的にいうと、別のサイトの枠組みを流用してることが多い。そのほうがイチから作らなくて済むから簡単なんですよ。だから、そのサイトのコメント欄も運営側が意図して作ったっていうよりかは、たまたま流用元にあったっていうような印象を受けました。無断転載のアダルト動画を観て、コメント欄で交流するような変人もいませんしね」
「这方面的网站几乎都是游走在法律的灰色地带,因此随时关闭都不奇怪。大概也是基于这样的理由,总之不会花太多心思去架设这个网站本体。具体来说,通常都是直接沿用其他网站的架构。这样就不用从头开始架设了,相当简单。所以我觉得那个网站的留言区与其说是营运方刻意做出来的,感觉更像是沿用的网站刚好有这个栏位。何况也不会有一边看未经许可转载的成人影片,还会想在留言区与人交流的怪人嘛。」
その予想を裏づけるように、コメント欄にコメントが書き込まれることはほとんどなく、あったとしても『動画が途中で切れてるぞ』や『こんな動画じゃなくて新作動画をアップしろ』などといったほとんど文句といってもいいものがまれに見られるくらいで、運営からの返信コメントがあることもなく、活用されている様子はなかった。
就像要证实这个猜测似的,留言区几乎没有留言,顶多只是偶尔会出现「影片播到一半就没了喔」、「别放这种的,上传新作品的影片好吗」之类,几乎都是抱怨的留言,而且从来没看过营运方做出回应,看起来完全没有起到任何作用。
ある日、いつものようにそのサイトへアクセスしたAさんは妙な書き込みを見つけた。
某一天,当 A 先生一如往常去逛那个网站时,看到了一则奇怪的留言。
「その動画はお気に入りのレーベルで売り出し中の、新人のデビュー作でした。見つけたときはラッキーって感じだったんですが、観終わったあとになんとなくスクロールしたらそのコメントが目に入ったんです」
「那支影片是我喜欢的片商正在主推的新人的出道作品。找到的时候我觉得运气真好,看完之后也没多想地滑了一下,就刚好看到那则留言。」
『かわいい。うちへきませんか。』
『真可爱啊。要不要来我们家呀?』
「第一印象としては、インターネットの使い方をわかっていないおじいさんとかが書き込んだのかなと思ったのですが、なんだか妙な雰囲気がして心に引っかかっていました」
「我一开始觉得可能是不太会用网络的大叔所留下的留言,但感觉又有点奇怪,所以有些在意。」
ひと月ほど経って、そのサイトで同じ女優の新作をAさんは見つけた。
大概过了一个月左右,A 先生在那个网站找到同一位女演员的新作品。
「もう二作目出てるんだ、なんて思いながら観たんですが、そこでまた書き込みを見つけました」
「我都不知道她已经推出第二部作品,于是点开那支影片,没想到又在那里看到留言。」
『うちへきませんか。かきもありますよ。』
『要不要来我们家呀?也有柿子喔。』
「直感的に、同じ人だなと思いました。もちろん、こんなところでコメントしても女の子本人が読むはずもないし、文章も意味不明だし気持ち悪いなって感じました」
「我下意识觉得是同一个人的留言。当然,就算在这种地方留言,那个女生也不可能看得到,而且内容还很莫名其妙,让我觉得很诡异。」
そのあとも不定期に転載されるその女優の動画には似た文体のコメントが必ずといっていいほど書き込まれていたという。それらは、ほとんど書き込みのないコメント欄でかなり目を引いた。
在那之后,不定期转载到网站上的那个女演员的影片底下,几乎可以说是必定会出现文体相似的留言。那些字句在没什么人留言的留言区上相当显眼。
「俺もだんだん楽しみになってきて、その女の子の動画が投稿されるとコメントがついてないか確認するようになっていました」
「我也渐渐产生看好戏的心情,后来每当出现那个女生的影片时,我都会去确认有没有留言。」
そんなことを続けて数か月、また例の女優の出演作が転載されている動画が投稿された。そのコメント欄にはこう書き込まれていたという。
状况就这样持续了几个月之后,那个女演员的作品又被转载上传到网站上。那支影片底下的留言区则是出现了这样的留言。
『お山にきませんか。かきもあります。』
『要不要来山上呀?也有柿子喔。』
その日は仕事で上司に叱られたこともあり、Aさんの頭に暗い好奇心が湧いたという。
那天 A 先生在上班时受到上司斥责,于是不禁涌上一股恶意的好奇心。
「ちょっとからかってやろうかな程度の考えでした」
「我没有想太多,只是想捉弄一下对方而已。」
そのコメントの返信欄に書き込みをしてみたのだ。
他回复了那则留言。
『お山にきませんか。かきもあります。』
『要不要来山上呀?也有柿子喔。』
『いつもコメントありがとうございます! 〇〇(出演女優の名前)です。おうちはどこなんですか?』
『谢谢你一直以来的留言!我是○○ (影片女演员的名字)。请问你家在哪里呢?』
書き込んだはいいものの、返信したことで一旦満足してしまい、その日を終えるとAさんはそんな書き込みをしたことも忘れてしまっていたという。
回完这则留言之后,恶作剧的心态也得到满足,那天过后 A 就忘了自己有回复过这样的留言。
次にそれを思い出したのは、新しく投稿されたその女優の動画だった。コメント欄にはこうあった。
当他下一次回想起这件事,是在看到那个女演员又有新的影片被上传的时候。留言区出现这样的内容。
『なぜこない。まって居るずっと。』
『为什么没来?我一直在等你。』
「慌てて前回返信したコメントのある動画ページまでアクセスしたんですが、俺がいたずらでした返信に、さらに返信がついていたんです」
「我连忙点开上次回复留言的那支影片页面,没想到我恶作剧回复的留言,竟得到了回应。」
『お山にきませんか。かきもあります。』
『要不要来山上呀?也有柿子喔。』
『いつもコメントありがとうございます! 〇〇です。おうちはどこなんですか?』
『谢谢你一直以来的留言!我是○○。请问你家在哪里呢?』
『●●●●●-●●-●●●(実在住所のため伏せる)』
『●●●●●—●●—●●●(由于是实际存在的地址因此不公开)。』
「番地まで全て書いてあったんです。さすがに驚きました。相手は本気なんだなって。同時に自分は本当にヤバい人に返信をしてしまったんだなとも思いました」
「就连门牌号码也全都写上来了。我真的吓了一跳。没想到对方是认真的。与此同时,我才察觉自己回应了一个危险的对象。」
恐怖を感じながらも、ふとAさんは思いたち、地図アプリで検索をかけてみたという。
尽管感到恐惧,A 先生无意间一个动念,便用地图 APP 寻找了那个地址。
「別に目的があったわけではないんですが、こんなにヤバい人はどんな家に住んでるんだろうと思って」
「我也不是抱持什么目的才这样做,就只是想看看这种危险的人究竟住在怎样的地方。」
表示された場所を見て、驚いた。
看到显示出来的地方,他吓了一跳。
「家じゃなかったんですよ。神社でした。それも田舎のほうにあるかなり古い神社。ストリートビューで見たら小高い山の上にある神社みたいで。ふもとの車道の脇道に古ぼけた鳥居が立っていて、そこから山の上のほうに本殿へ続く階段が伸びていました。本殿も荒れてたし、廃墟になってたんじゃないかな」
「那里并非一般住家,而是神社。还是位于乡下地区的一座相当老旧的神社。从街景来看似乎盖在没有很高的山上。山脚车道的岔路上矗立着破旧的鸟居,阶梯就从那边一路延伸到山上的本殿去。但本殿也是一片荒芜,那里应该变成废墟了吧。」
「もうこれ以上深入りしたくなくて。それ以降そのサイトにはあまりアクセスしないようになりました。ただ、一度だけ何かのきっかけでアクセスしたことがあったんです。そのときもたまたまその女の子の動画がアップされていて……」
「于是我再也不想深究下去。后来也就尽量不去逛那个网站了。但就只有一次,忘记是什么原因而点开了那个网站。那时也是刚好又有那个女生的影片被上传……」
そこにはこうコメントされていた。
影片底下有一句这样的留言。
『こしいれせよ』
『嫁过来吧。』
「実録!奈良県行方不明少女に新事実か?」
数年ぶりに関西に雪が降ったその日、少女はこつぜんと姿を消した────。
关西睽违好几年下雪的那一天,少女突然失去踪影——
1984年2月、奈良県在住の8歳の少女Kちゃんが学校帰りに行方不明となり、5年が経つ現在も発見に至っていないというこの事件、小誌の愛読者であればピンとくるだろう。編集部では数年にわたりKちゃんの消息をあらゆる観点から調査してきた。失踪当時の不審点の多さなどから、変質者による拉致説から未確認飛行物体による誘拐説まで多くの説を検証してきたが、そのどれもが推測の域を出ないものであった。この度、編集部の独自取材により新事実が発見されたことを受け、新たな可能性を提唱したい。
说起1984年2月,一位住在奈良县的八岁少女 K 小妹妹在放学后失踪,时隔五年到现在都尚未寻获的这起事件,本志的忠实读者想必都有印象吧。这几年来,编辑部一直透过各个观点调查 K 小妹妹的下落。由于失踪当时有许多疑点,因此从遭变态绑架,到被不明飞行物带走等各种说法都验证过了一轮,但全都仅止于臆测而已。这次,根据编辑部的独家采访而发现新的线索,便想在此提出新的可能性。
小誌読者にとっては周知の事実だろうが、この事件を怪事件たらしめているのは、失踪当時の状況の不自然さにあるだろう。
尽管对于本志读者而言可说是无人不知的事实,但这起事件之所以会被视为奇异事件,就是因为失踪当时的状况太不自然的关系。
失踪当日、小学2年生だったKちゃんは同級生のYちゃん、Eちゃんとともに下校していた。Kちゃんの自宅は往来の多い住宅街を、袋小路になった路地に入った先にあり、もう少し住宅街を歩いた先に自宅があるYちゃん、Eちゃんと別れる形で一人、路地に入っていった。その路地に入ってからKちゃんの家までは40mほどしかないにもかかわらず、Kちゃんは玄関のドアを開けることはなかった。
失踪当天,当时就读小学二年级的 K 小妹妹,放学后跟同学 Y 小妹妹及 E 小妹妹一起回家。K 小妹妹的家位在人来人往的住宅区里的,一条死路的巷弄之中,因此她自然会跟住家位置还得继续在住宅区走一小段路的 Y 小妹妹及 E 小妹妹道别,独自弯进巷弄内。进到那条巷子里约莫四十公尺处就是 K 小妹妹的家,然而她却再也没有打开玄关的大门。
路地にはKちゃん宅の他に4軒の家があるが、そのどれもが家族や高齢夫婦のものであり、本件に関与していたとは考えにくいことが警察の捜査により明らかになっている。つまり、路地の入り口から自宅までのたった数十メートルの間にKちゃんは消えてしまったのである。
巷弄内除了 K 小妹妹家之外,还有四户人家,但住户都是一般家庭或高龄夫妇,而且经过警方的搜索也证实难以认定他们有涉及本案。换句话说,K 小妹妹是在从巷口到自家这短短几十公尺之间失去了踪影。
Kちゃんの家を含む周囲の家の室内や庭に侵入の痕跡がなかったこと、Kちゃんが失踪した午後4時過ぎは住宅街には人通りが多かったにもかかわらず目撃証言が皆無だったことから、現代の神隠しとしてワイドショーを騒がせた。
包含 K 小妹妹家在内,周遭的住家屋内及庭院都没有丝毫遭人入侵的迹象,而且K小妹妹是在下午四点多失踪,尽管那个时段的住宅区理应有许多人来往,却没有任何人目击,当时八卦节目还把这视为现代神隐事件大肆报导。
身内による犯行と推理した報道合戦に耐えかねたKちゃんの親族が、事件から2か月後に自ら命を絶ったことも本件を印象深いものにしている。
由于媒体恣意推测是自家人犯案并争相报导,承受不了外界压力的 K 小妹妹亲属在事件发生两个月后自尽,也让本案给人留下更深刻的印象。
そこから月日が経った現在も捜査に進展がない本件に関して、興味深い情報が集まってきたのだ。
于是编辑部对于这起尽管经过这段年月的流逝,直到现在搜索依然毫无进展的案件,搜集了一些令人深感兴趣的情报。
・霊視実験
・通灵实验
1988年7月13日21時から22時の間に〇〇系列にて『TVの力~行方不明者捜索スペシャル~』という番組が放送された。いくつかの失踪事件の内容を伝えながら視聴者から生放送で情報を募る内容であり、そのなかには大きく時間を割く形でKちゃんに関するものも含まれていた。
1988年7月13日的晚上九点到十点之间,○○电视台播放了一个「TV 的力量~搜寻失踪者特辑~」这样的节目。节目内容是一边说明数起失踪事件的内容,同时在现场直播期间向观众募集各种情报,其中也安排许多时间介绍了 K 小妹妹的事件。
放送内ではKちゃんのパートのみ、事件内容の紹介と視聴者からの情報募集に加え、来日したアメリカの霊能者〇〇〇氏による霊視での居場所特定が行われた。霊視実験にはKちゃんの写真と日本地図、近畿地方の地図を用いた。その際、霊視を終えた氏はうろたえた様子を見せつつもこう話したのだ。
节目当中就只有在 K 小妹妹的那一段落,除了说明事件概要及向观众募集情报之外,还请了赴日的美国灵媒○○○氏透过通灵锁定她的所在地。通灵实验中准备了 K 小妹妹的照片,以及日本地图跟近畿地区的地图。当时结束通灵的灵媒表现出惊慌失措的样子,却还是这么表示:
「残念ながらKちゃんは生きてはいないと思う。しかし、霊視対象が死んでいた場合、私には写真の中の人物がかすんで見えるが、Kちゃんはかすんでいない。こんなことは初めてで驚いている。Kちゃんは生きてもいなければ、死んでもいないとしか答えようがない」
「令人遗憾的是,K 小妹妹应该不在世上了。但通常在通灵对象死亡的状况下,我看到的照片中人物会显得模糊,然而 K 小妹妹却依然清晰。我是第一次遇到这种状况,因此吓了一跳。我只能回答 K 小妹妹既没有活着,也没有死亡。」
また、Kちゃんの居場所をレポーターから尋ねられた氏は近畿地方の●●●●●にある●●●●●一帯を指した。だが、そこはKちゃんの自宅からは遠く離れており、同番組に出演していた母親は、Kちゃんはもちろん家族でも訪れたことがないと話した。
另外,当记者询问灵媒K小妹妹的所在地时,灵媒指出是位于近畿地区●●●●●的●●●●●一带。但那里距离 K 小妹妹的住家相当遥远,在该节目中登场的母亲也说不只 K 小妹妹,他们家的人都不曾到过该地。
番組では●●●●●については後日スタッフで調査を行うとしつつも、この放送内では有力な手がかりは得られなかったと結論づけられた。この放送以降、調査の続報はない。
该节目的工作人员在采访灵媒之后也针对●●●●●进行过一番调查,最终在节目播出时依然没有得到什么有力的线索。在这之后,也没有关于调查的后续报导。
・奇妙な体験談
・奇妙的体验
前回の本件の特集掲載号が発売されてから、多くの読者より編集部宛に連絡があった。そのなかで、数名から似たような証言を得ている。まずは長距離トラック運転手のIさんの話を紹介したい。
自从上次刊载本案的特辑发售之后,有许多读者联络编辑部。在那当中,好几位都提供了相似的证词。首先要介绍的是长途货车司机 I 先生的体验。
仕事柄、夜を通してトラックを運転することが多いんですが、その日も深夜3時ぐらいに●●●●●の辺りを走っていました。
以工作性质来说,我常会需要驾驶货车一整个晚上,那天也是在半夜三点左右开车经过●●●●●那附近。
あの辺りって、寂しいところじゃないですか。山とダムの間に国道があって、いくつか家はあるけど、夜になると私らみたいな峠を越えるための大型トラックが通るぐらいで本当に静か。街灯も少ないからハイビームにしないと見通しもきかないくらいでした。
那附近满冷清的对吧。山跟水坝之间有一条公路,那边虽然也住有几户人家,但一到了晚上就只有像我们这种要越过山岭的大型卡车会经过而已,四周真的都很安静。也没几盏路灯,如果不开远灯甚至会看不清楚眼前的道路。
確かそろそろ峠に差しかかるくらいかなってところでした。女の子がいたんです。ランドセル背負ってピンクのセーターを着た。国道の端っこで道に背を向ける格好で立ってました。
我记得是开到快要抵达山顶的时候。就在那里看到一个小女生。她背着书包,身穿粉红色的毛衣。在公路的边边背对车道站着。
これはただごとじゃないなと思ってすぐに幅寄せして降りましたよ。近づいていっても女の子は後ろ、つまり山のほうの林に体を向けたまんまなんです。普通は誰かが近寄ったらこっちに視線を寄越したりすると思うんですけどそんなことも一切なく。
我心想这绝对是出事了,便立刻把车子靠边停,并下去查看状况。但就算我走了过去,那个小女生依然背对着道路,也就是面向山那边的树林站着。照理来说一旦有人靠近,应该会朝我这边看过来才对,却丝毫不见她做出这样的动作。
そのとき初めて、ああこれはもしかしてお化けとか幽霊とかなのかもしれないと思い始めました。ただ、そうじゃない場合のことを考えると女の子をこんなところに放っておけるはずもありませんから、近寄って「大丈夫? どうしたの?」って声をかけながら顔をのぞき込みました。
这时,我才开始产生「该不会是遇到鬼魂或幽灵之类的吧」这样的念头。但一想到万一并非如此,我总不能把一个小女生丢在这种地方不管,所以还是靠过去问「你还好吗?你怎么了?」,并凑近看她的脸。
その子、笑ってたんです。満面の笑みっていうんですか? すごい笑顔で目だけ上を向けながら。もう本当に怖くて膝が震えました。でもなんとか「お家は? お名前はなんていうの?」って聞くと、そのまんまの顔で言ったんです。
结果那个小女生在笑。该说是笑容满面吗?总之面带夸张的笑容抬起眼睛朝我看过来。我真的是吓到脚都发抖了。但还是强忍恐惧感问她「你住哪里?叫什么名字呢?」,然后她就用那副表情说:
「Kはね、お嫁さんになったの」
「K 呀,变成新娘子了喔。」
どうすればいいのかわからず「とにかくおじさんと一緒にトラックに乗ろうか」って言ったら、次の瞬間女の子が林の中へ走り出したんです。ええ。もちろん真っ暗な中へですよ。
我不知道该如何是好,于是对她说「总之你先跟叔叔一起上卡车吧」,结果下个瞬间那个小女生就冲进树林里了。没错,当然是那一片黑暗的树林当中。
私、もう怖くて怖くて。あとなんて追えませんでした。警察? もちろん通報しました。一応調書みたいなものは取られましたけど、逆に「運ちゃんお酒飲んでたんじゃないの?」なんて言われて。ただ、妙に対応が淡々としてたというか、慣れてる感じだったのが気になりましたね。
我实在是被吓得不轻。完全没办法跟着追上去。你说警察吗?我当然有报警。姑且还留下了笔录,结果反而被质疑「这位司机大哥,你应该不是酒驾吧?」。但警察的应对也莫名冷淡,有种习以为常的感觉,让我有点在意。
それからしばらく経って、地元の交番でKちゃんの貼り紙を見たんです。名前も服装も全く同じで。こんな変な話、誰に言っても信じてくれないと思ったので、そちらに連絡しました。
在那之后过了一段时间,我在老家附近的派出所看到K小妹妹的寻人启事。名字跟服装都跟那个小女生一模一样。我想说这种怪事不管对谁讲应该都没人相信,所以就跟你们联络了。
このIさんの証言の他にも「友人が●●●●●の辺りでKちゃんらしき子どもを見た」などの話が複数寄せられていた。そのどれもが夜に●●●●●の一帯でKちゃんを見たという点で共通している。ほとんどのケースでは声をかけずに逃げる、もしくは声をかける前にKちゃんのほうから去ってしまっている。
除了这位I先生的证词之外,编辑部还收到好几个「朋友在●●●●●附近有看到很像是 K 小妹妹的人」这样的消息。每一则情报的共通点都是晚上在●●●●●那一带看到 K 小妹妹。大多情况都是没去向她搭话就连忙逃走,不然就是在走去跟她搭话之前,K 小妹妹就自己离开了。
・親族の死
・亲属之死
本記事の冒頭でも触れた通り、Kちゃんの失踪から2か月後、親族が自殺している。報道では一部の心無いメディアにより心を病んだ末の自殺とされているが、関係筋から得た情報は、異なるものだった。
本篇文章的开头也有提及,在 K 小妹妹失踪的两个月后,他们家族有一位亲属自尽。报导指出,那位亲属是被部分无良媒体害到罹患精神疾病最后自杀身亡,但根据知情人士所提供的情报,原因却并非如此。
報道では親族という表記にとどめられ、Kちゃんの行方不明にまつわる悲劇の一端として触れられる程度であったが、自殺した親族とはKちゃんの父方の叔父にあたるMさんである。
新闻只有提及是亲属,也只被当作是与 K 小妹妹失踪相关的悲剧之一,并没有更深入的报导,但自杀的亲属正是 K 小妹妹的叔叔,M 先生。
まず、MさんはKちゃん家族とは同居していない。勤務先である奈良県の施工管理会社の独身寮に暮らしており、Kちゃん一家とは数か月に一度の家族付き合いがある程度だ。Kちゃん失踪の3週間ほど前にはKちゃん一家の自宅へ招かれ、夕飯をともにしてはいたが、日頃から特別懇意な間柄でもなかったという。
首先,M 先生并没有跟 K 小妹妹一家人同住。他在奈良县一间工程管理公司上班,并住在公司的单身宿舍,与 K 小妹妹一家人的关系也只是几个月会见一次面的程度而已。在 K 小妹妹失踪前三星期左右,K 小妹妹一家人招待 M 先生到家里吃了一顿晚餐,但平常也没有特别密切的往来。
Mさんに関してもう一点触れておきたい。Mさんの勤務先の施工管理会社はダムの管理を主に手がけており、そのなかには●●●●●にある●●●●●ダムも含まれる。そして、管理技士であるMさんが1月より派遣されていたのがまさに●●●●●ダムだったのである。
在此想提及关于 M 先生的一件事情。M先生任职的工程管理公司主要是做水坝管理的业务,在那当中也包含了位于●●●●●的●●●●●水坝。而且身为管理技师的 M 先生自一月起被分配到的现场正是●●●●●水坝。
Mさんが自殺した際、遺書などは見つからなかったという。
据说 M 先生自杀的时候,并没有找到遗书等物。
以上を踏まえ、編集部はMさんがKちゃん失踪に何らかの形で関与していると考えている。しかし、その考えを構成するいずれもが証拠に乏しくいまだ推論の域を出ない。引き続き真相解明に向けて調査を続行していく。
从以上几点来看,编辑部认为 M 先生跟K小妹妹的失踪案在某种形式上有所关联。但拼凑出这个想法的几项关键要素都缺乏佐证,因此终究只是推测而已。为了解开本案真相,编辑部会持续调查下去。
『近畿地方のある場所について』1
はじめまして。背筋と申します。本作品──と呼んでいいのかは疑問ですが、ともかくこれらの文章群に目を通していただき、誠にありがとうございます。
初次见面,大家好。我是背筋。虽然不知道能不能称为本作品——总之非常感谢各位读者看起书中的这些文章。
私は東京でライターを生業としています。背筋とはこの作品のために便宜的につけたペンネームであり、本職では別の名前で活動しています。
我在东京从事专栏作家的工作。背筋是为了这部作品在各方面图个方便而取的笔名,本业执笔时是使用其他笔名。
ライターとして主に手がけるジャンルはオカルト雑誌や怪談雑誌、まれにラジオや地方番組の怪談の構成に携わることもあります。弱小出版社での編集者を経て、20年ほどこの分野の隅のほうで活動していますが、いかんせんニッチなジャンルですので最近ではグルメ誌、ギャンブル情報誌などジャンルを問わず仕事を請け負いながら細々と食いつないでいます。
撰写文章的领域主要是神秘学杂志跟怪谈杂志,偶尔也会接触到广播或区域性节目的怪谈剧本统筹工作。我曾任小型出版社的编辑,算起来在这个圈子的一角也工作了二十年左右的时间,但毕竟是小众领域,因此最近也会承接美食杂志、赌博情报杂志等跨领域的工作,勉强靠这行吃饭。
急な作者の自分語りに戸惑われる方も多くいらっしゃることでしょう。しかし、私自身のことも含め、これからお伝えする内容はこの作品をお読みいただくにあたり、とても重要な情報です。また、その内容を理解いただいた上で、可能であればご協力いただきたいことがあるのです。
想必有很多读者看到作者突然讲起自己的事情而感到困惑吧。但包含我自己的经历在内,接下来要告诉各位的内容对于阅读这部作品来说,是相当重要的情报。另外,也有件事情希望各位能在理解这样的内容之后,尽可能提供协助。
それが、私がこの作品を発表する動機でもあります。どうか最後までお読みください。
那同时也是我发表这部作品的动机。愿请各位读到最后。
私の友人が消息を絶ってしまいました。その情報を提供していただきたいのです。
我的朋友音讯全无。希望有人可以提供这方面的情报。
まず、初めにことわっておきたいのですが、この作品に収録されている文章の作者は私ではありません。
首先,在此要先告知各位读者,收录在这部作品中的文章作者并不是我本人。
失踪した私の友人、小沢くんでもありません。
也不是我失踪的朋友小泽。
彼の勤務先(現在では元勤務先)の出版社から刊行された雑誌を中心に、様々な媒体から抜粋したものを『近畿地方のある場所について』というタイトルの作品としてまとめました。そして、この作品にまとめられた文章の多くは「ある場所」に関連しています。
而是以他任职的出版社(现在应该说是前公司)所发行的杂志为中心,从各式各样的媒体节录下来,集结成这本名为《发生在近畿某处的那些事》的作品。另外,在这部作品中收录的文章大多都跟「某个地方」有关。
「ある場所」、厳密にいうと「複数地域にまたがったある一帯」は本作品のタイトル通り近畿地方にあります。
那个「某个地方」,严格来说是「横跨好几个地区的那一带」,并正如书名所示,就位于近畿地区。
その場所は県をまたいでいることもあり、呼称は全て統一されているわけではありません。しかし、地図を広げれば恐らく一筆書きに丸で囲めるであろう一帯です。
也因为那个地方跨越了县市,因此并没有一个统一的称呼。但若摊开地图,大概就是可以一笔画个圈框起来的区域。
後述しますが、とある理由により、読者の皆さんには場所をお伝えしたくありませんので、「ある場所」の範囲内に該当する文章中の土地の固有名詞は全て●●●●●といった形で伏字にしています。
之后会详述不在此告知各位读者是哪个地方的理由,所以在提及「某个地方」的范围时,文章内的土地专有名词会全用●●●●●这样避讳字的方式替代。
今も見つからない彼、小沢くんと知り合ったのは4年ほど前、日本が新型コロナウイルスの脅威にさらされる前年のことでした。
我是在四年前左右,也就是日本受到新型冠状病毒肆虐的前一年,认识了目前依然下落不明的小泽。
SNSを介して知り合ったホラー好きの集まり、いわゆるオフ会でのことです。私自身、大のホラーマニアということもあって、こういった集まりには職業的なネタ探しも兼ねつつよく足を運んでいました。
当时我们几个喜欢惊悚文化的人在社群网站上认识,并办了一场线下聚会。我自己本身就是个惊悚文化的狂热者,而且就职业上来说也能同时寻找写作灵感,因此我很常参加这样的聚会。
それは確か高円寺のカフェで少人数で開催された、ホラー映画を語り合うコミュニティのオフ会だったと記憶しています。
我记得那一次是少少几个人聚在高圆寺的一间咖啡厅,一起畅聊惊悚电影的线下聚会。
彼は当時の彼女(数か月後に振られてしまったと話していましたが)と一緒に参加していました。ホラー好きなのは彼女のほうで彼はどちらかというとホラーも含めた映画好きなようでした。しかし、好奇心が旺盛な彼はめいめいに語り合うメンバーのホラー映画談義に熱心に聞き入っており、席が隣だった私にも積極的に話しかけてきたのが印象的でした。私は私で、彼が人懐こく聞き上手だったこともあり、ついつい映画という本来の趣旨から逸れ、ライター経験のなかで出合った怪談や都市伝説を披露していました。
他是跟当时的女朋友(虽然几个月后就听他说被甩了)一起参加。喜欢惊悚文化的是那位女朋友,他自己则应该说是喜欢着包含惊悚片在内的所有电影。但好奇心旺盛的他,当每个成员阐述起自己对于惊悚电影的看法时都听得很专心,也很积极找坐在隔壁的我交谈,让人印象深刻。我也因为他亲切的态度及善于倾听的个性,不小心就偏离了电影这个原本的宗旨,而说起在身为专栏作家的经验中碰上的怪谈及都市传说。
当時彼は大学2年生で、ふた回り近く歳の離れた私と盛り上がれたことをとてもうれしく感じたのを憶えています。そのオフ会をきっかけに、SNSを通じて彼とはたまにリプライなどで近況を報告し合うような仲になりました。
他当时是个大学二年级学生,跟年纪大了将近两轮的我也能聊得很热络,让我感到非常开心。以那次线下聚会为契机,我跟他也成了偶尔会在社群网站的回复上联络彼此近况的交情。
彼からダイレクトメッセージを受け取ったのは1年ほど前のことでした。
一年前左右,我收到他传来的一则私讯。
「お久しぶりです! 実は出版社に内定をもらって、春から働いてるんです。しかも配属された部署がオカルト向けの雑誌も作ってるところで……! これはご報告しないといけないなと思いまして。業界の大先輩に久々にご挨拶もしたいですし、飲みに行きませんか?」
「好久不见!其实我收到出版社的录取通知,春天开始就要去上班了。而且被分发到的部门还是也有在制作神秘学类型的杂志编辑部……我就想这绝对要报告一声才行。而且很久没见面了,也想跟您这位业界大前辈拜个码头,请问最近有空去喝一杯吗?」
数年ぶりに対面した彼は、気のせいか社会人然とした顔つきに見え、二度目の会合にもかかわらず感慨深い気持ちになったものです。
睽违几年再碰面,不知道是不是我多心了,总觉得他看起来俨然已成为一位社会人士,明明只是第二次见面,却让我觉得感慨万千。
行きつけの中野の居酒屋で乾杯を済ませ、軽い近況報告の後彼が口にした内定先は、偶然にも私も何度か仕事を請け負ったことのある、雑誌・書籍を中心に刊行する中堅どころの出版社でした。
在我常去的一间位于中野的居酒屋里干杯,并稍微聊了一下近况之后,便得知他录取的公司刚好是我也承接过几次工作,以出版杂志、书籍为中心的中型规模出版社。
「編集志望、なかでも文芸志望だったんですよ。でも配属先は希望通りじゃなくて……。まあとりあえずは編集者になれたので今の環境で頑張ってみようと思います」
「我是应征编辑,并希望进到文艺部门。虽然没能分发到我的第一志愿……不过也算是成为编辑了,我会在现在这个环境下好好努力。」
彼が配属されたのはMOOK編集部という部署でした。MOOKという名称になじみのない方のために説明しておくと、MOOKとはMAGAZINEとBOOKを合わせた名称であり、別冊などと呼ばれることもあります。定期誌ではない単発モノの雑誌や、コンビニ本などがそれにあたります。彼はMOOK編集者として働くことになったのです。
他被分发到的是制作 MOOK 的编辑部。在此向不熟悉 MOOK 这个名称的读者简单说明一下,所谓 MOOK 就是将 MAGAZINE 跟 BOOK 合并在一起的名称,也称作别册。非定期刊行的单本杂志,或便利商店版的杂志都算在此类。他现在的身份就是一位 MOOK 编辑。
「とはいえ新卒の素人ですから、最初から1冊を任せてもらえることなんてなくて、今は先輩について回ったり、雑用したりがほとんどです」
「话虽如此,我还只是个刚毕业的外行人,公司没有一开始就将一整本内容交给我制作,现在都跟着前辈做事,几乎只有处理杂务而已。」
そんな彼もつい先日先輩社員からチャンスをもらえたのだそうです。
前几天,前辈编辑终于给了他一次机会。
「普通は2、3か月スパンで1冊作るのがほとんどなんですが、僕は新人なので先輩のお手伝いもこなしつつ、1年で1冊担当させてやろうって言ってもらえて。ところで、うちが発行してた月刊〇〇〇〇ってご存じですか?」
「我们平常都是间隔两三个月做出一本书,但由于我还是个新人,同时也要协助前辈处理杂事,因此前辈表示可以让我用一年的时间做出一本书。话说回来,您知道我们公司发行的月刊○○○○吗?」
彼が口にしたのは、業界では有名なオカルト専門誌でした。
他所说的,是业界知名的神秘学专刊。
20年以上の歴史のあるオカルト界の老舗で、もとは芸能なども扱う写真週刊誌〇〇〇〇のコラムから派生して創刊されたものです。
是有着二十年以上历史的神秘学业界老字号刊物,原本是报导演艺圈相关的写真周刊杂志○○○○中的一个专栏,后来独立创刊。
実話怪談の短編や心霊スポットレポート、都市伝説、未解決事件やUFOまでなんでも扱う節操のなさが逆に読者の評価を得て、オカルト好きやホラー好きの間にはいまだに熱狂的なファンがいます。ただ、出版不況のあおりを受け数年前に休刊し、編集部も解体。以降はMOOKとして別冊〇〇〇〇という名前で不定期で刊行されたり、コンビニ本として別名で刊行されたりしています。
从短篇的真实怪谈、灵异景点的报导、都市传说、未解悬案,就连 UFO 都网罗其中,这样毫无节操的风格反而受到读者好评,在喜欢神秘学及惊悚文化的客群当中,直到现在都还有一批死忠读者。然而受到出版业界衰退的影响,杂志已在多年前休刊,编辑部也随之解散。后来就以 MOOK 的形式以别册○○○○之名不定期出刊,或是用别的名称发行便利商店版。
かくいう私も駆け出しの頃はよくライターとして執筆しており、休刊以降の別冊でも何度か発注を受けていました。最近は久しく仕事の依頼は来ていませんでしたが……。彼の初仕事がその別冊〇〇〇〇の次号の編集だというのです。
我在刚踏入这一行的时候,也常在那本杂志发表文章,休刊变成别册之后也承接过几次案子。最近很久没接到他们工作上的委托……但他说自己的第一份工作,就是要编辑别册○○○○的下一期。
口には出しませんでしたが、私には彼の先輩の思惑がすぐに理解できました。今どきオカルト専門誌が爆発的に売れるわけはなく、よっぽどコアなファンか、興味本位で購入する読者がほとんどですから、ある意味新人の練習としてはぴったりなのです。聞けば、別冊〇〇〇〇は、固定の編集担当もおらず、製作タイミングで手の空いているMOOK部署の編集者が持ち回りで担当につくとのことで、注力外の商品であることが透けて見えるようでした。
虽然没有说出口,但我立刻就明白他前辈的意图了。照现在这个市场看来,神秘学专刊的销售状况不会有爆发性的成长,除了铁粉之外,几乎就只有出于好奇的读者会买,就这方面来说很适合让新人练习。一问之下才发现,别册○○○○并没有固定由哪一位编辑负责,而是由制作档期刚好有空的 MOOK 部门编辑兼着做,明显就是非主力商品。
そんな私の考えとは別に、彼は初めての担当誌に大いに張り切っていました。
相比于我这样的想法,他对于第一次负责的杂志表现出满满干劲。
「YouTubeのホラーチャンネルでよく突撃してるような心霊スポットを、有名配信者インタビューなんかも交えながら取材する企画を提案してみたんですけど……」
「我提出的企划是找个惊悚性质的 YouTube 频道常会去拍影片的那种灵异景点,并加入知名直播主的采访,但是……」
彼の提案は全て先輩に却下されたそうです。その理由も大方私には想像できましたが……。
他的提案似乎全被前辈驳回了。原因我也大概能猜想得到……
「取材や新規の書き下ろしはそれだけお金がかかる。お金をかければいい内容にもなるだろう。でも、まず新人はお金をかけずにいいものを作るために頭をひねれって言われちゃいました」
「采访跟找人撰写一篇新的文章都需要花钱。只要钱花下去,就能做出好的内容。但前辈说新人就是要先绞尽脑汁,在不花钱的前提下做出好的东西。」
編集指導としてもっともらしく聞こえはしますが、要するに予算を割きたくないのだと私は感じました。その証拠に、近年発行されている別冊〇〇〇〇は全て過去の月刊誌からの流用記事を組み合わせたつぎはぎで作られており、どれも既視感を感じるものばかりで、外部の私の目から見ても外注費を極力かけずに作っていることが明白でした。
说好听点是指导新人编辑的一环,但我觉得简单来说就是不想分配预算给这本刊物。这一点从近年来发行的别册○○○○内容,全是拿以前月刊时期的文章拼凑而成的就能看出端倪,每个主题都是似曾相识的感觉,就连在我这个外人看来,都知道这本刊物在制作上想尽可能不要产生外包费用。
「お金をかけずに作るってなると過去に掲載したものからの流用になると思うんですけど、せっかく担当させてもらえるんだから自分なりに徹底的にやりたいなと思って」
「如果要在不花钱的前提下做出刊物,也就只能沿用过去刊登过的文章,但既然得到可以负责一本刊物的经验,我想就用自己的方式做得彻底一点。」
驚いたことに彼は週刊誌時代のコラムを含む過去のバックナンバー全てに目を通すことにしたのだそうです。その数、数百、もっとでしょうか。しかし、好奇心旺盛な性分と初仕事にかける熱意も手伝って、彼はそこまで苦には感じていないようでした。
令人惊讶的是,他似乎将包含周刊时期的专栏文章在内的所有过去刊物内容都看过了一轮。其数量应该有上百篇,甚至更多。但在好奇心旺盛的天性及对于第一份工作投注的热情驱使下,他似乎并不为此感到多么辛劳。
「リモートワークの合間を縫って、会社の書庫に立てこもって読んでるんですよ。バックナンバー以外にも取材資料がたくさんあるんですけど、段ボールに詰め込まれてるだけで全然整理されてなくて。そっちのほうを確認するのはちょっと時間がかかっちゃいそうです。とりあえず全部目を通してからテーマを立てて、それに沿った特集を考えてみようと思います。ちょっとだけど、新規取材とか文章の発注もできるぐらいの予算はもらえたので、企画が固まったらぜひお仕事を依頼させてください」
「趁着远端工作的空档,我几乎都窝在公司的书库阅读。除了过去的刊物之外,那里还存放了很多采访资料,但都只是全部塞进纸箱里,完全没人整理。应该还要再花点时间,才能看完那些内容。总之我想将现有的东西全都看过一次之后再确立主题,并以此为中心构思出一个特辑。虽然金额不多,但我还是争取到可以用在做新的采访及发稿文章的预算,等到企划都确定了之后,还希望能请您承接这个案子。」
友人の初仕事に立ち会えるのは私としてもとてもうれしく、すぐに快諾しました。
能参与朋友的第一份工作也让我感到很开心,我便一口答应了。
彼から再び連絡があったのは、それからひと月ほどあとのことでした────
在那之后过了一个月左右,我再次收到他的联系——
『林間学校集団ヒステリー事件の真相』
関西の名門私立R中学校は、2002年に報道された林間学校での集団ヒステリー事件で全国区の知名度となった。生徒をはじめ多くの目撃者が証言したその内容は常識では考えられないものだったのである。
关西一所名门私立 R 国中,2002年在林间学校发生集体歇斯底里的事件,让这所学校在全国知名度大开。以学生为首,有许多目击者提供的证词都是按照常理难以想像的内容。
怪奇事件として多くのメディアを騒がせつつも集団ヒステリーが原因として一応の解決を迎えたこの事件、当時同中学の2年生であり、林間学校で事件を目の当たりにしたというUさんに独占インタビューを敢行した。以下がその全文である。
关于许多媒体将这视为怪奇事件并争相报导,但还是以集体歇斯底里为由,姑且算是有个了结的这起事件,本志向当时是该校二年级的学生,并实际目睹当时情形的 U 同学进行了独家采访。以下为采访全文。
ニュースでは集団ヒステリーだとか散々言われてましたけど、あれは絶対そんなのじゃないです。私も友達も、なんだったら先生も一緒に見てましたから。
新闻虽然都说这是集体歇斯底里之类的情形,但那绝非如此。因为我跟我的朋友,就连老师也都一同目睹了。
もう4年前になるんですね。当時のクラスメイトと集まってもいまだにこの話はタブーみたいになっちゃってます。人が死んじゃってますから。
那已经是四年前的事了呢。就算与当时的同学相聚,这件事依然就像个禁忌一样被避而不谈。毕竟有人因此丧命。
私が通ってた私立中学は2年生になると林間学校みたいな感じで泊まりでの野外活動をするんですよ。先輩たちは、岡山のほうに行ってたらしいんですけど、私の代から行き先が変わって、●●●●●にある、保養所っていうんですかね?──そんなところになったんです。ああ、知ってますよね。ニュースでもよく映ってたし。
我就读的私立国中会在二年级的时候到像是林间学校的地方举办要过夜的校外教学。学长姐们好像是去冈山那边,但从我们这一届开始,前往的地点就改成位于●●●●●的,那是称为休养机构吗?——总之就是那样的地方。啊,有听过对吧。新闻也常会拍到那里。
なんでも最近できたばっかりらしくて、すごくきれいな建物でした。学校のそういう行事で使われるとき以外は会社の研修とかでも使われるらしくて、青少年自然の家的なボロい感じじゃなかったから、みんなすごく喜んでました。
好像是最近才落成不久,是一栋非常漂亮的建筑物。除了学校的那种活动之外,似乎也会有公司在那边举办培训,完全没有像是青少年自然之家那样的破旧感,所以大家都非常开心。
昼はちょっとした登山みたいなウォークラリーと、近くのキャンプ場で飯盒炊爨して、夜はその保養所の食堂でご飯食べたあとはクラス毎に出し物したりして、けっこう楽しかったです。で、多分夜の8時ぐらいだったと思うんですけど、就寝時間まで各部屋で自由時間があったんです。
白天进行了有点像在爬山的健走竞赛,并在附近的露营区吃营火炊饭,晚上在休养机构的餐厅吃完饭后就由各班表演节目,整天下来都满开心的。然后应该是从晚上八点左右直到就寝时间之前,有一段大家在各自房里度过的自由时间。
その建物は表玄関は国道のほうに面してて開けてるんですけど、宿泊部屋は山に面した奥側にあったんですよね。
那栋建筑物的正面玄关是面向公路没错,但住宿的房间是位在面山的后侧。
四人一部屋で、窓を開けるとちょっとした狭いベランダがあって、目の前はもう山に続く真っ暗な林。林に面した部屋はどれも同じ構造で、それが2階建てになってました。そんな感じなので自由時間は隣の部屋の子とベランダ越しにお話ししてる子もいました。男子は大声で上の階のベランダにいる子と伝言ゲームしたりしてましたね。
四人住一房,打开窗户外面有个略为狭窄的阳台,眼前就是一大片延续到山上的漆黑树林。面向树林的每一间房格局都一样,而且是两层楼的建筑。因为房间是这样的感觉,所以到了自由时间,也有人是在阳台上跟隔壁房的同学聊天。男生还很大声地跟楼上阳台的人玩传话游戏呢。
私はそのとき部屋で仲良しの子とトランプしてたんですけど、ベランダのほうが騒がしくなってきて。気になってベランダに出てる子に声をかけてみると「変な声がする」って言うんですね。
我当时跟要好的朋友一起在房间里玩扑克牌,但阳台那边渐渐嘈杂起来。这让我觉得有点在意,便出声问了跑去阳台的人,对方回答道「有奇怪的声音」。尽管一边说着「咦~好恐怖喔~」,我们也跟着跑到阳台去。
「えー。怖いねー」なんて言いながら私たちもベランダに出ました。 もうその頃には各部屋のベランダにみんなぎゅうぎゅうになって身を乗り出してて、上の階のベランダからも「え? なに?」とか「聞こえる?」とか声が聞こえてきました。
那时每个房间的阳台都挤满了人,大家都探出身子,楼上的阳台也纷纷传来「咦?怎么了?」、「有听到吗?」之类的对话。
確かによく耳を澄ませてみると林の奥のほうから聞こえてくるんです。
确实只要仔细去听,就能听到从树林深处传来的声音。
「おーい」
「喂——」
助けてほしい感じじゃなくて、呼びかけてるみたいに一定間隔で聞こえてくるんです。多分男の人の声でした。
那并不是希望人家去救助的感觉,而是像在呼唤一样,间隔一段时间就会听到。大概是男性的声音。
で、他のクラスのやんちゃな感じの男子が、よせばいいのにふざけて「おーい おーい!」って返事したんです。じゃあまた、「おーい」って。それに返事するみたいにしてその男子が「おーい おーい!」って叫んで仲間とゲラゲラ笑ってるんですよね。
这时,明明不去搭理就好了,有个感觉比较顽皮的别班男生却开玩笑地「喂~~喂~~」做出回应。接着又传来「喂——」的声音。就像要回应呼唤一样,那个男生又喊着「喂~~喂~~」并跟他朋友笑成一团。
そんなことを何回か続けてると、誰かが「なんか、近づいてきてない?」って。
这种事情反复了几次之后,突然有人说「是不是越来越接近了啊?」。
確かに、最初は聞こえるか聞こえないかぐらいだったのがもう今ははっきりと聞こえるぐらいになってたんです。でも、光は各部屋の電灯の明かりだけでしたから、ベランダから見える林なんてほんの数メートルぐらいで。ただ、感覚的には昼であれば確実に見えてるだろうって距離には近づいてきてる感じがありました。
没错,一开始还只是不确定听不听得到的声音,现在已经变得可以明确听到了。但由于当时的光源就只有每间房里的电灯亮光而已,从阳台看过去也只能看到几公尺远的树林。然而,以感觉来说如果是在大白天,应该已经接近到能看得见的距离了。
その頃になるともうみんな、怖い怖いって大騒ぎで。ベランダしめて部屋の中に逃げる子とか、「先生呼んでくる」って言ってる子とか、色んな声が他のベランダから聞こえてました。
到了这个时候,大家就开始喊着「好可怕、好可怕」地吵闹起来。有些人逃回房里并将阳台的窗户关起来,也有人说着「我去叫老师来」,总之各种声音由各个阳台传了过来。
私ですか? もちろん私も怖かったんですけど、好奇心のほうが大きくて。私の部屋の子はみんなまだベランダに出てたし、一緒に林のほうを見てました。
你说我吗?我当然也觉得很可怕,但好奇心还是略胜一筹。而且我们那间房的所有人都还待在阳台上,一起望向那片树林。
そのとき、隣のベランダの女の子が林に向かって大きめの声で言ったんです。
就在这时,隔壁阳台上的女生对着树林用较为响亮的声音问道:
「どうかしましたか?」
「请问是怎么了吗?」
その子は別のクラスの学級委員長だったんですけど、生徒会にも立候補してたので、私も顔は知ってました。多分その子のことだから、冷やかし目的じゃなくて本当にどういうつもりなのかを確認しようとしてるんだろうなと思いました。
她是别班的班长,但因为有参与学生会竞选的关系,我也认得她的长相。从她的个性来看,应该不是为了嘲讽,而是真的想确认一下对方究竟有何意图才会这么问。
他にベランダに出てた子たちもなんとなく、その子の呼びかけに対しての向こうの返答を待つみたいな雰囲気になって、一気に静かになったのを憶えてます。
其他还在阳台上的人也都默默地有种在等待对方会如何回应的感觉,我还记得四下顿时变得一片寂静。
「おいでー こっちにおいでー かきがあるよー」
「来呀——过来这边——有柿子喔——」
はっきりした声で、そんなことを言ったんです。でも、なんていうのかな。心がこもってないっていうか、本当に棒読みをしてるみたいな感じで。もっというと、日本語の意味をわかってない人が話してるみたいな。人の真似をした動物が話してるみたいな感じでした。
对方用清晰的声音这么说。但是,该怎么讲呢?像是不带感情那样吗,总之语调真的很平板。若要形容得更直接一点,就像有个不懂这句日文是什么意思的人在说话一样。甚至有点像是模仿人类的动物在说话的感觉。
みんな怖いよりも先にあっけにとられてしまってたんですが、その女の子がこう聞き返しました。声がちょっと震えてたのを憶えてます。
比起恐惧大家反而是都呆住了,但那个女生又接着这么反问。我还记得她的声音有些颤抖。
「どういう意味ですか?」
「这是什么意思呢?」
この言葉を言い終わらないうちに、声が聞こえ始めました。
这句话都还没说完,就开始听到声音。
「おいでー こっちにおいでー かきがあるよー おいでー こっちにおいでー かきがあるよー おいでー こっちにおいでー かきがあるよー おいでー こっちにおいでー かきがあるよー」
「来呀——过来这边——有柿子喔——来呀——过来这边——有柿子喔——来呀——过来这边——有柿子喔——来呀——过来这边——有柿子喔——」
繰り返し始めたんです。
并不断重覆着。
他のベランダの誰かが「いやー!」って叫んだのがきっかけで、みんな半狂乱で部屋に戻り始めました。
当别间房的阳台有人尖叫「呀啊——」之后,所有人都陷入半疯狂的状态,纷纷开始冲回房间。
私たちもほとんど泣きながら急いで部屋に戻ろうとしたんですが、急に「おい! 誰だ!」っていう怒鳴り声が聞こえて先生が来たんだと気づきました。私のいる部屋からは角度的に見えませんでしたが、2階のどこかのベランダに先生がいる様子は伝わってきました。そのとき私はもう部屋の中に半身を入れて振り返る格好になってましたが、パッと丸い光が林に当てられたのを見たんです。先生が懐中電灯を当てたんだと思います。
我们也几乎是边哭边急着要回房间,但突然听到一声「喂!是谁!」的怒吼,才发现是有老师来了。从我房间所在的角度是看不清楚,不过可以得知有老师来到二楼某间房的阳台。那时候我的姿势应该是半个身体都已经踏入房间并转过头去,刚好就看到一道圆形的亮光打在树林那边。我想应该是老师用手电筒照亮的光线吧。
しばらく光はウロウロ林の中を照らしてましたが、そこに一瞬何かが照らされたんです。
光线好一阵子绕来绕去地照亮树林,这时在转瞬间好像突然照到了某个东西。
今でもあれが何かはわからないんですが、多分人だったと思います。
我直到现在还想不透那究竟是什么,但应该是一个人吧。
全部が見えたわけじゃないんです。照らされたのは足元だけでした。異様に白くて大きな裸の足。靴も履いてなくて裸足でした。
我并不是看到完整的身影。光线就只照到脚边而已。异样白皙又大的赤脚。没穿鞋子,就这么光着脚。
すごく大きかったんです。あの足の大きさだと、全身は3mぐらいになるんじゃないかな。それが、サッて走っていったんです。
真的非常大。从脚的大小来看,全身说不定有三公尺高吧。随后就立刻跑走了。
そのあとはみんな先生に食堂に集められて、不審者がいるから警察に通報したこと、今夜は絶対にベランダには出ないことを言いつけられて、就寝させられました。でも、けっこうショックを受けた子が多くて、具合が悪くなっちゃった子もいたみたいで。次の日はダム見学に行く予定だったんですけど、取りやめになって前倒しで家に帰ることになりました。
在那之后,老师要大家到餐厅集合,说明由于出现可疑人士所以已经报警,更叮嘱今晚绝对不要再到阳台去,后来就要我们就寝。但是,有满多人都吓得不轻,好像也有人出现身体不适的状况。隔天本来要去参观水坝,后来就取消行程并提前返家。
あとで学校からこのことについての説明会があったらしくて、うちのお母さんも行ったんですけど、不審者がいた形跡もなかったそうです。あと、学校帰りとかにマスコミに色々聞かれても答えるなって言われました。
过几天学校好像有针对这件事情开了一场说明会,我妈妈也有去参加,但据说没有看到丝毫可疑人士的踪迹。另外,还被吩咐放学后就算有媒体问东问西也都不要回答。
ここから先は多分学校の生徒しか知らないと思うんですけど、あのあと学級委員長の女の子、ちょっとおかしくなっちゃったんです。
在这之后的事情大概就只有学校的学生知道吧。当时那位担任班长的女生,后来就变得有点奇怪。
授業中急に立ち上がって「山に行きたい」とか叫びだしたりして。学校来なくなっちゃいました。で、そこから何か月かして死んじゃったんです。先生ははっきり説明しませんでしたけど、自殺しちゃったらしいです。学級委員長と同じクラスでお通夜1に行った子から聞いたんですけど、棺が完全に閉じてて顔を見られなかったそうです。
上课到一半她突然站起来大喊「我想去山上」。接着便再也没来学校上课。然后过了几个月,她就死掉了。老师虽然没有明讲,但好像是自杀的样子。我听跟那个班长同班,并有去参加告别式的同学说,当时棺材完全密封起来,似乎无法见到她最后一面。
最後のお別れしたかったのにって悲しんでました。
那位同学本来想跟她做最后的道别,因此感到很悲伤。
短編「まっしろさん」
そのマンションに住む子どもはおかしくなるという。
听说住在那个社区的小孩都会变得很不对劲。
そのマンションは6年ほど前、ニュータウンブームのさなかに●●●●●の山の片側を削り、土地を造成して建設された。
那个社区是在六年前左右,正值新市镇风潮时削去●●●●●的单侧山坡,经过整地之后建设而成的。
都市部からは離れつつも、車であれば十分通勤が可能な距離にあるロケーションも手伝い、完成当初から満室になるほどの人気ぶりだったそうだ。
虽然远离都市区,但也是相隔只要开车通勤就不成问题的距离,在这般地理位置的推波助澜下, 刚落成的时候就已经全户售罄,受欢迎的程度可见一斑。
1000戸を超える多棟型のマンションの敷地内には公園などもあり、ひとつの小さな街のような様相を呈していた。地元民が今も住む古い家屋が残る街のそばに、新築のマンション群が生える光景は異様なコントラストを生んでいたという。
总共超过一千户的多栋型社区里还附设公园,看起来俨然就是一个小城镇。在残存着如今当地居民仍居住着的老屋街区一旁,耸立着新落成的公寓群的光景,呈现出异样的对比。
住民は都会を離れて子育てをするために移住してきたファミリー層がほとんどで、日中の公園には母親たちが幼い子どもを連れて集まり、隣近所を訪ねてお茶をしたりと入居早々にあちこちで母親同士のコミュニティが形成された。
社区居民几乎都是为了在远离都市的地方养育小孩才移居过来的家庭,白天时妈妈们都会带着年幼的孩子们到公园聚集,或是拜访邻居喝个下午茶,才搬进来不久,妈妈们就各自形成了一个个的小团体。
Aさん一家もマンションの完成と同時に住み始めた住人だった。
A 太太一家人也是在社区落成的同时就搬进来的居民。
Aさん一家は専業主婦のAさんと会社員の夫、10歳になる娘のBちゃん、以前から飼っている猫の三人と一匹暮らしだった。Aさんは夫とBちゃんを朝送り出すと、日中は家事の傍ら、ご近所付き合いという名の母親同士の井戸端会議に参加することが多かった。
A 太太是家庭主妇,丈夫则是上班族,夫妻俩有个十岁的女儿 B 小妹妹,以及一只从以前养到现在的猫,过着一家三口外加宠物的生活。A太太一早送丈夫跟B小妹妹出门上班上课后,白天除了做家事之外,也常会打着敦亲睦邻的名义,参与妈妈们的八卦大会。
そのことに気づいたのは引っ越して数か月ほど経ってからだった。
就在搬来经过几个月的时候,她察觉到那个状况。
Bちゃんの様子がおかしくなった。
B 小妹妹变得不太对劲。
以前も年相応のわがままを言うことはあったが、そのマンションに引っ越してからは少し様子が違っていた。飼っている猫のしっぽをわざとふみつけたり、スーパーで生鮮食品売り場のトマトを握りつぶしたりとBちゃんの年齢では不自然な行動が目立つようになった。その場で叱ると一応言うことは聞くのだが、しばらく経つとまた同じようないたずらをする状況にAさんは頭を悩ませていた。
她以前也是会跟那年纪的孩子一样耍任性,但自从搬到这个社区之后,感觉就变得有点不太一样。不但会故意用力去踩家里养的猫的尾巴,还会在超市的生鲜食品卖场上把番茄捏碎之类,以 B 小妹妹的年纪来说显得不自然的行动变得越加明显。当场斥责她的行为之后暂且还是会乖乖听从,但过了一段时间又会做出那样的恶作剧,这状况令 A 太太苦恼不已。
夫と相談し、環境の変化がストレスになっているのではないかとしばらく様子を見ることにした。ある日、仲が良い母親たちとの立ち話でそのことについてAさんは軽く愚痴をこぼした。すると、同じくらいの年齢の子どもを持つ母親たちが口々に同じようなことを言い始めたのである。
跟丈夫商量过后,两人觉得可能是环境上的变化给她带来压力所造成,便决定静观其变。某天,A 太太跟几个比较要好的妈妈们站着聊天时,随口抱怨了一下这件事。没想到那些有着年纪相仿的孩子的妈妈们,也都纷纷开始说起同样的情形。
蝶々を捕まえては羽をむしって砂に埋める、上階から植木鉢を落とす、通りすがりに赤ん坊の乗ったベビーカーを蹴るなど、引っ越す以前はしなかった悪質ないたずらが増えたのだという。
会去抓蝴蝶并扯掉其翅膀埋进沙子里、将盆栽从高楼往下丢,或是动脚去踹擦身而过、里面还坐着幼儿的婴儿车之类,在搬过来之前都不曾做过的恶劣恶作剧日渐增加。
Aさんもつい先日、マンションの敷地で恐らく小学生くらいの子どもたち数人が花壇の花を引き抜いて投げ捨てているのを目にし、注意したことを思い出した。
A 太太也回想起就在前几天,她在社区里看到几个应该是小学生的小朋友拔起花坛里的花并乱丢在地上,便去跟他们告诫一番的事情。
Aさんたちは、子どもたちが引っ越し後に通い始めた小学校が原因ではないかと考えた。というのも、そのマンションに住む子どもたちは必然的に皆、同じ小学校に通っており、多くの時間をそこで過ごすからだ。
A 太太跟几个妈妈认为,原因可能出在小朋友们搬过来之后开始就读的那所小学。会这样推测,也是因为住在那个社区的小朋友们必然都会去念同一所小学,并在那里度过一天中的大半时间。
その小学校は地元の子どもたちが通う学校として古くからあったが、マンション建設に合わせて校舎を建て直し、教職員も増員して引っ越してきた子どもたちを受け入れた。結果として、その学校に通学する生徒は「地元の子」と「マンションの子」が混在することになった。
那所小学已经建校多年,当地的小朋友们都在那里就读,但配合社区的兴建,学校重建了校舍,教职员也跟着扩编,好让搬过来的孩子们入学。就结果来说,现在去那所学校上课的学生同时有「当地小孩」跟「社区小孩」。
Aさんたちは学校の参観日に合わせて、教師に学校で最近悪いいたずらが流行っていないかを尋ねた。教師は、特にそういうことはないと話したあとしばらく考えてから、実はマンションの子どもだけでしている秘密の遊びがあるようだと言った。
A 太太等妈妈们趁着教学参观日的时候,去向老师问起最近校内有没有在流行一些恶劣的恶作剧行为。老师先是说没有特别发现这样的状况,但想了一下就说其实好像有个只有社区小孩在玩的秘密游戏。
その遊びは地元の子どもが参加してはいけないらしく、仲間外れになった地元の子どもが泣きながら教師に相談することもあり、教師の間でも少し問題になっているそうなのだ。
那个游戏似乎不让当地小孩参与,曾有觉得遭到排挤的当地小孩跑来找老师哭诉,因此这件事在教师之间好像也成了一个问题。
Aさんはその日、帰宅したBちゃんにその遊びについて聞いてみた。最初は渋っていたBちゃんだったが、誰にも言わないという約束で内容を話し始めた。
A 太太那天就试着问了放学回家的 B 小妹妹关于那个游戏的事。B小妹妹一开始还不太想说,但在答应她不会告诉任何人之后,这才开始说起游戏的内容。
その遊びは「まっしろさん」という。
那个游戏叫作「麻悉罗先生」。
誰が始めたのかはわからない。ただ、マンションの子はみんなやっている。「まっしろさん」には大人や地元の子は参加してはいけない。マンションの子だけの秘密だからだ。
不知道是从谁开始的。但是,这个社区的小孩大家都在玩。大人跟当地小孩不能参与这个游戏。因为这是只属于社区小孩的秘密。
「まっしろさん」は鬼ごっこに少しだけ似ている。人数は四人か六人ぐらいで始めるが、特に決まりはない。
「麻悉罗先生」跟鬼抓人有点像。通常是四到六个人左右开始玩,但并没有特别规定人数。
まず男女に分かれる。男の子はじゃんけんをし、負けた子が「まっしろさん」となる。男の子がじゃんけんをしている間に女の子たちは走って逃げる。「まっしろさん」になった男の子は女の子のうちの一人を追いかけて捕まえる。「まっしろさん」以外の男の子はその手助けをする。女の子のいる場所を知らせたり、逃げることを邪魔したりする。ただし、「まっしろさん」以外は女の子に触ってはいけない。
首先男生跟女生要分成两组人马。男生们进行猜拳,输的人就要当「麻悉罗先生」。当男生们在猜拳的时候,女生们要开始逃跑。当「麻悉罗先生」的男生要锁定其中一个女生并追上去抓住她。除了「麻悉罗先生」以外的男生则要提供协助。像是通报女生躲藏的地方,或是妨碍女生逃跑。但是,除了「麻悉罗先生」以外都不能碰触到女生。
「まっしろさん」が女の子を捕まえることに成功すると、「まっしろさん」は女の子に「身代わり」を要求をする。
「麻悉罗先生」成功抓到女生之后,「麻悉罗先生」就要跟女生要求「替身」。
内容は、あるときは消しゴムだったり、あるときは靴下だったりとそのときによって異なる。その「身代わり」を女の子は「まっしろさん」に渡さなければならない。渡さないことは許されない。怖いことが起きるからだ。
替身内容有时候是橡皮擦,有时候是袜子,每次都不一样。女生必须将那个「替身」交给「麻悉罗先生」才行。绝不容许不交出「替身」。因为那样会发生可怕的事。
捕まった女の子が「身代わり」を渡して初めて「まっしろさん」は終わる。何時間かかろうが何日かかろうが「身代わり」を持ってくるまで「まっしろさん」は終わらない。その間捕まった女の子は口をきいてもらえない。
被抓到的女生在交出「替身」之后,「麻悉罗先生」这个游戏才会结束。无论要花几个小时甚至几天,直到拿「替身」过来之前,「麻悉罗先生」这个游戏都不会结束。而且这段期间都不能跟那个被抓到的女生讲话。
その遊びの内容を聞いたとき、Aさんは不気味に感じた。子どもの遊びではなく、それ以外の何かという印象を持った。
听到这样的游戏内容,A 太太不禁感到不寒而栗。她觉得这并不是孩子们的游戏,而是除此之外的某种东西。
その晩、家族が寝静まった家でAさんは玄関のドアが閉まる音を聞いた。Aさんと夫は同じ部屋で寝ているので、物音の主は引っ越してから子ども部屋で一人で寝るようになったBちゃんになる。
那天晚上,当家人都睡着之后,A 太太在安静的家中听见玄关门关上的声响。由于 A 太太跟丈夫睡在同一间寝室,因此发出声音的人只会是自从搬来这里之后,就独自睡在小孩房间的 B 小妹妹。
寝室から出ると、玄関でBちゃんが靴を脱いでいるところだった。たった今帰ってきたようである。
走出寝室之后,她正好看到 B 小妹妹在玄关脱鞋子。一副才刚回到家的样子。
深夜に一人で外出していた理由を強く問いただすと、「身代わりを渡しに行った」のだという。誰に会っていたのかを聞いても「まっしろさん」としか答えない。続いて、何を渡しに行ったのか聞くと一言、「ミケ」と飼い猫の名前をつぶやいた。
逼问她半夜独自外出的理由之后,她便说是「去交出替身」。但无论再怎么追问她是去见谁,都只会回答「麻悉罗先生」。接着问起是去交出什么东西,她便喃喃地回答一句「米可」,也就是家里养的猫的名字。
リビングには小さな血だまりがあり、そばに転がっていた花瓶には血に濡れた毛がこびりついていた。
只见客厅有一小滩血迹,而掉在旁边的花瓶上黏着被鲜血沾湿的毛。
Aさん一家はほどなくして引っ越しを決めた。
A 太太一家人不久后就决定搬家了。
ネット収集情報 1
【『不審者情報データ掲示板』より】
【「出自可疑人士讨论情报区」】
場所:●●●●●交差点付近 発生日時:2018年10月19日16時20分頃 実行者の特徴:推定50代、男性、坊主、肥満体型、徒歩、プルーのジャンパー 内容:下校中の小学生女児に対して「山に連れていってあげる」との声かけ
地点:●●●●●十字路口附近 发生时间:2018年10月19日16点20分左右 可疑人士特征:年纪五十多岁、男性、平头、体型肥胖、徒步、蓝色夹克 内容:对放学途中的小学生搭话,说「我带你去山上吧」
場所:●●●●●小学校付近 発生日時:2020年5月27日11時30分頃 実行者の特徴:推定20代、男性、金髪、やせ型、車、黒のパーカー 内容:通行中の女性に対して車の窓からスマートフォンを向けながら「山へ行きませんか」との声かけ
地点:●●●●●小学附近 发生时间:2020年5月27日11点30分左右 可疑人士特征:年纪二十多岁、男性、金发、体型偏瘦、驾车、黑色帽T 内容:从车窗内拿出手机对着路过的女性搭话,问「要不要去山上」
場所:●●●●●国道付近 発生日時:2021年6月3日21時00分頃 実行者の特徴:推定40代、男性、短髪、中肉中背、徒歩、スーツ 内容:自転車に乗っていた女性に対して「山行こうよ」と声かけをしながら走って追いかける
地点:●●●●●公路附近 发生时间:2021年6月3日21点00分左右 可疑人士特征:年纪四十多岁、男性、短发、中等身材、徒步、西装 内容:对着骑脚踏车的女性搭话,边说「一起去山上嘛」并跑着追上去
【『××新闻デジタル』2016年8月19日より】
【节录自2016年8月19日「××新闻电子报」】
8月18日、●●●●●ダムで付近の住人が「ダムに不審なものが浮いている」と110番があった。駆けつけた●●●●●署員が、女性および女児が浮いているのを発見。間もなく死亡が確認された。
8月18日,住在●●●●●水坝附近的居民向警方通报「有东西浮在水坝里」。赶赴现场的●●●●●署警员发现有女性及女童浮在水面上。不久后就确认两人皆死亡。
●●●●●署によると、女性は長野県長野市の○○○○さん(35)と○○○○さんの娘○○○〇ちゃん(12)。同居していた夫(35)が事件に関わったとみて事情を聴いている。
根据●●●●●署的调查,女性为居住在长野县长野市的○○○○小姐(35),以及○○○○小姐的女儿○○○○小妹妹(12)。警方认为跟两人同住的丈夫(35)与本案有关,并正对他进行侦讯。
同署によると、被疑者が以前より近隣住民に「近く、家族でお世話になった方に会いに●●●●●の山へ行く」と話していたという証言を得ていること、被疑者宅と●●●●●ダムに相当の距離があることがら共犯がいる可能性も踏まえて捜査する方針。
该案在调查期间,得知被害人之前就曾向邻居透露「最近会到●●●●●的山上那边找一位很照顾我们家的人」这样的证词,再加上被害人的住家与●●●●●水坝之间相隔满远的一段距离,因此会朝着还有其他共犯的可能性进行搜查。
【2020年5月27日生配信アーカイブ『ゆきひろの心スポ凸ちゃんねる』より】
【出自「幸弘的灵异景点突击频道」,2020年5月27日直播记录影片】
※現在削除済みのため以下複数ネット掲示版に投稿されている動画内容書き起こしを転載
※由于该影片现在已经删除,以下是将在多个网路讨论区发表的影片听打成逐字稿转载的内容。
(配信開始)
(直播开始)
どーもこんばんは 今日も元気に心スポ突撃ゆっきーです
大家晚安~我是今天也精神饱满地突击灵异景点的阿幸~
えー 今日はね リクエスト多数もらってた●●●●●にね とうとう突撃することになりました
呃~今天呢,总算决定要去突击很多人敲碗的●●●●●啦。
こちら このチャンネルの視聴者さんならっとくに知ってると思うんですが 関西最恐の心霊スポットなんて呼ばれてるわけですけど なんといっても見どころの多さですね ダムに廃墟にトンネルと 心霊スポットのデパートかよなんてどうせなら全部行っちゃえってことで とりあえず第一弾として●●●●●トンネルに突撃したいと思います
有在观看我们频道的人想必早就知道,这里可是被称为关西最恐怖的灵异景点。不管怎么说,这里最厉害的就是看点之多啊。有水坝、有废墟,还有隧道。根本是灵异景点的百货公司嘛。既然都来了,干脆就全部去过一轮,总之第一波就先冲个●●●●●隧道吧。
えーコメントでもね 無駄話はいいから早く行けなんて言われてるので 早速入っていきたいと思います 見てもらうとわかると思うんですが 今車内です これ降りるとね もうトンネルの入り口ですから 準備いいでしょう
欸~我看留言区也有人在叫我废话少说赶快去,那我这就立刻进去啦。大家应该看就知道了,我现在人在车子里。下车之后就是隧道入口了,准备得很周全吧。
(扉の開閉音)
(关门声)
見ての通りトンネルはだれもいませんね 深夜3時だったら当然か けっこう大きいトンネルですね トラックとか来たらひかれないようにしないと えーと ネットの話では 僕がいる入り口のほうから あ 入り口ってどっちも入り口か まあとにかく 僕が車で来たほうから ダムがあるほうの出口に向かって おーいって叫ぶとですね幽霊がでるみたいな 話が有名ですね あとでトンネルの中は探索するとして まず一発目はこの噂の検証をしていきます
正如各位所见,隧道里没有任何人呢。废话,现在是半夜三点嘛。这个隧道还满大的耶。如果有卡车经过,我可得小心点别被撞到。呃——根据网络上的说法呢,从我现在所在的入口这边……啊,两边都可以说是入口吧。总之,我现在要从车子开过来的这个入口,朝着有水坝的那一侧入口大喊「喂~~」。如此一来幽灵好像就会现身。这个说法应该是跟所皆知的吧。等一下就到隧道里探索,现在先来验证一下这个传闻的真实性。
なんか寒気がしてきましたね え? そういうノリはもういいって? ははっ
总觉得有股寒气耶。咦?叫我少装了?哈哈!
じゃあ早速やっていきますね おーい
那这就来试试看吧。喂~~
なにも起こりませんね もう一回いきます おーい
什么事都没发生耶。再试一次。喂~~
うん なにも起こらない じゃあ中にはい ん?
嗯。什么事都没发生。那这就进去里……嗯?
あっ やば
啊,糟糕。
一旦車戻ります
我先回车上。
(扉の開閉音)
(关门声)
うつってました? うつってましたよね? なんか向こうのほうから人がこっちに歩いてきてましたね うん 暗かったからよく見えないけど多分人 地元の人かな?
刚才有拍到吗?应该有拍到吧?好像有人从对面那边走过来耶。嗯。隧道里太暗了我看不清楚,但应该是在地人吧?
え? もう一回入るの? 警察呼ばれちゃったらやばくないですか? どうしようかな あー もう一回入れってコメントめっちゃ来てますね
咦?要我再进去一次?要是人家去报警不就完蛋了吗?怎么解决呢。啊~超多留言都在叫我再进去一次耶。
じゃあ道に迷ったことにして話しかけに行ってみますか
不然就装作迷路,找对方攀谈一下好了。
(扉の開閉音)
(开门声)
すみませー えっ うわ
不好意思……咦?哇啊!
(扉の開閉音の後エンジン音)
(关门声后传出引擎声)
うわ なにあれ やば めっちゃ笑ってたし 手振りながらこっちに走ってきてた
天啊,那是怎样,吓死,不但笑容满面的样子,还一边挥手朝着我跑过来。
(走行音)
(行驶音)
マジヤバかった 怖すぎ うつってました? ヤバくなかったですか? もうちょっと車出すの遅れてたら多分こっちのほうまで来てましたよね なんだったんだろ 幽霊? あんなはっきりしてるんですか幽霊って
真的吓死人,这也太恐怖了吧,有拍到吗?不觉得很吓人吗?要是我再晚一步把车子开走,大概就会跑到这边来了。那究竟是什么东西啊?幽灵吗?幽灵会有那么明确的实体吗?
とりあえず落ち着きたいな 心臓バクバクです
总之我想先冷静一下,心脏现在狂跳个不停。
けっこう距離あるんですけどファミレスあったはずなんでそこまで頑張ります
虽然还有好一段距离,但我记得附近应该有间家庭餐厅,我会努力开到那边去。
いやーなんだったんだろうマジで もー視聴者さんがもう一回行けなんて言うから怖い思いしたじゃないですかー いやー腹立つわ ふざんけんなよ 殺すぞマジで あれ? なんかいっぱいコメント来てる え? おかしくないですよ どうしたんですか? ごちゃごちゃするせーな 死ねよ これ第2弾も突撃するのマジで怖いなー でも皆さん楽しみにしてますよね 絶対に殺すからな でも今日はさすがにちょっと 死ね まし…………
天啊~到头来那究竟是什么东西啊?讨厌~都是你们这些观众叫我再去一次,害我吓得要命耶~唉~气死人了,开什么玩笑啊,小心我杀了你们。咦?好像出现很多留言耶。咦?我没有哪里怪怪的啊,怎么了吗?哦哦噹噹的烦不烦啊,去死啦。这样还要去做第二波突击,未免也太可怕了~但大家应该都很期待吧。我绝对会杀死你们。但今天实在有点……去死。全白……
(5分ほど不明瞭なつぶやき)
(语焉不详的呢喃持续了五分钟左右)
みなさん 山へ行きませんか?
各位,要不要去山上呢?
(配信終了)
(直播结束)
読者からの手紙 1
月刊〇〇〇〇編集部御中
月刊○○○○编辑部收
急なお手紙ですみません。
不好意思,突然去信打扰。
私、鳥取に住む大学生の×××と申します。
我叫×××,是住在鸟取的大学生。
実は助けていただきたくてご連絡しました。
其实我是想求助你们才会写信联络。
おかしな男に追われているんです。
有个奇怪的男人在跟踪我。
前に、●●●●●について書かれた記事を読みましたので、そちらなら何かご存じじゃないかと思いまして、こうして手紙を書いています。
之前我有看过你们刊载关于●●●●●的文章,想说你们应该会有些头绪,我便写了这一封信。
ちょっと長くなりますが、最後まで読んでいただき、どうすればいいか教えてください。
内容有点长,希望你们可以看到最后并告诉我该怎么办才好。
今年の8月頃だったと思います。
那大概是今年八月时的事情。
大学の夏休みに私と私の彼氏、共通の男友達の三人でドライブに行きました。どうせなら目的地を心霊スポットにしようってことで、●●●●●のほうに行くことにしました。雑誌でもたまに紹介されてますから。
我跟我的男朋友以及彼此都认识的一位男性朋友,三个人趁着大学放暑假的时候一起去兜风。想说难得有这样的机会,我们就决定前往灵异景点,于是一起前往●●●●●那边。因为杂志上偶尔会介绍到那个地方。
でも、夜に行くのはさすがに怖かったので昼間に行きました。
但要晚上去还是太可怕了,所以我们是在白天前往。
あの辺り、幽霊団地(マンション?)とか幽霊屋敷とかいっぱいあると思うんですが、昼間はそれなりに人もいて全然怖くありませんでした。
那一带有很多闹鬼住宅(还是社区公寓?)之类的鬼屋,但大白天也还是有满多人在活动,所以一点都不可怕。
自殺で有名な5号棟に行ったり、幽霊屋敷を外からのぞいてお札探したりしたんですけど特に何も起きませんでした。
我们去了因为自杀事件而闻名的五号栋,也从鬼屋外面偷看了一下并找找有没有贴符咒之类的,但并没有特别发生什么状况。
山を越えた向こうの●●●●●にも、有名な自殺スポットのダムがあるからそこに行こうって話になって、車で移動することになりました。
越过山岭另一侧的●●●●●也有座水坝是知名的自杀景点,于是我们决定开车去那边看看。
そのときは、車はちょっとした山道を走っていました。彼氏が運転していて私は助手席に座っていました。
那时,车子行经一段不算太陡峭的山路。由男朋友开车,我则是坐在副驾驶座上。
対向車がきたんです。二車線の道でしたが道幅も広くなかったのですれ違うときにスピードを落としました。
有一辆车从对向车道开过来。那条路虽然是两线道,但车道并没有多宽敞,因此在会车的时候有减速下来。
私はなんとなく対向車を見てたんですが、運転してる男の人がこっちに向かって何か言ってるみたいでした。当然声は聞こえないので何を言ってるのかはわかりませんでしたが、運転してる彼氏ではなくて私を見ていたのが気になりました。
我无意间朝对向车看了一眼,在开车的那个男人好像对着我说了什么的样子。我当然听不到声音所以也不清楚对方究竟说了什么,但总觉得他不是看着开车的男朋友而是我。
結局そのあと、ダムに着いた頃には暗くなってしまっていたので、降りて散策するのは怖くなってしまいました。
结果在那之后,由于抵达水坝时天色已经暗了下来,我们都不敢下车去附近走走。
なので、そばの国道を走ってダムを見ながら帰りました。
所以我们开车走在一旁的公路上看看水坝就踏上归途。
鳥取に着いた頃にはもう深夜でした。
抵达鸟取时,已经是深夜了。
それからなんです。
就是从那之后开始。
次の日、別の友達と大学の近くのお店で飲み会をしました。
隔天,我跟其他朋友在大学附近的店聚餐。
そのお店は飲食店がたくさん集まってる通りにあって、夜は大学生や仕事帰りのサラリーマンで通りに人がかなり多くなります。
那间店位在开了很多餐饮店的街上,所以一到晚上整条街都是大学生跟下班的上班族,聚集许多用餐人潮。
夜の9時ぐらいに一旦場所を変えようってことになって、店の前でみんなで「次どうする?」って相談をしていました。
晚上九点左右,我们决定换间店续摊,并在店门口讨论「接下来要去哪里?」。
私もその輪の中で、友達と話してたんですが、友達が「あれ、誰?」って言ったんです。
我也跟大家围在一起,但就在跟朋友讲话的时候,朋友突然说了「那是谁?」。
友達が指さしたのは私たちがいるところからちょっと離れたお店とお店の間のすごく細い路地でした。
朋友指着的地方是跟我们隔了一点距离,在两间店中间的一条狭窄巷弄。
その路地から顔だけ出して、こちらのほうに向かって何か言ってる人がいました。
有个人在那条巷弄内只露出脸,并朝我这边好像说了些什么。
あの男だったんです。
就是那个男人。
私怖くて。そのあとすぐに友達が見に行ってくれたんですが、誰もいませんでした。
我觉得很害怕。后来朋友立刻去那边查看,却不见任何人影。
友達から「似ている人を勘違いしただけだよ」って言われて、私もそう思うようにしました。
朋友说「大概只是刚好长得很像,你认错人了啦」,于是我也认为应该就是这样。
それから多分1か月後ぐらいだったと思います。
在那之后大概过了一个月左右。
また、あの男を見ました。
我又看见那个男人了。
夕方ぐらいに大学が終わって、一人暮らしのマンションに帰ってきたときでした。
傍晚下课之后我离开大学,并回到我自己一个人住的公寓。
鍵を開けて家に入ろうとしたとき、隣の部屋のドアが開いた音がしたんです。
就在我用钥匙开门准备要进到家里时,隔壁刚好传来开门的声音。
隣の人はこれから出かけるのかな? と思って挨拶しようとしたら、男の顔がぬっと出てきて、顔だけこちらに向けました。
我想说可能是邻居正要出门,并打算跟对方打声招呼时,突然有个男人探出头来,就只有脸朝向我这边。
またあの男でした。
又是那个男人。
私に何か言おうとしてたみたいですが、怖くてすぐにドアを閉めて鍵をかけました。
他好像想对我说些什么,但我实在太害怕了,马上就把门关上并锁起来。
その日は友達に泊まりに来てもらいました。
那天我请朋友到家里陪我过夜。
私の家は女性専用マンションなんです。お隣さんは私が入居したときから一人暮らしの女性でした。
我住的是女性专用的公寓。隔壁邻居从我入住那时开始,就一直是位独居的女性。
もちろん警察にも通報しましたが、その時間お隣は友達と家にいたらしく、私の勘違いだということになりました。
我当然也有报警,但那段时间邻居好像跟朋友一起待在家里,所以警方说是我误会了。
それから数日後のことでした。
在那之后过了几天。
その日は大学の講義の合間にお手洗いに行ったんです。 休み時間はトイレが混むのですが、研究棟のトイレが空いてるので私はよくそこに行っていました。そのときも個室はひとつも埋まっていませんでした。
那天我趁着大学的课程空档去上厕所。由于下课时间厕所总是会有很多人,但研究大楼的厕所比较少人利用,所以我通常都会去那里。那个时候厕所里的隔间也都没有人。
3つあるうちの一番奥の個室に入りました。
在三间当中我进到最里面的那间厕所。
用を足して出ると、隣の個室が閉まっていたんです。 誰か入ってくるような音も聞いてないですし、すごく嫌な予感がしました。
上完厕所之后,我发现隔壁那间的门是锁起来的。然而这段期间我都没听到任何有人进来厕所的声音,因此产生了非常不祥的预感。
急いで通り過ぎようと足を踏み出したとき、目の前で個室のドアがゆっくり開いて男の顔がぬっと出てきました。私を見つめた男の顔がニヤーッと笑顔になりました。
就在我打算快步走过去并踏出一步时,眼前的那间厕所门就缓缓开启,一个男人探出头来。注视着我的那个男人露出满脸笑容。
「またきてくださいねえ」
「欢迎再来喔。」
私がその個室の前を走り抜けるとき、そう言っていたような気がします。
当我跑着冲过那间厕所前方时,总觉得他在对我这么说。
悲鳴をあげていたので自信はありませんが。
但由于我放声尖叫,因此也不太确定就是了。
それ以降、男を実際に見ることはなくなりました。
后来我就再也没有实际看过那个男人了。
でも、夢に出てくるようになりました。
但是,他开始出现在我的梦里。
その夢のなかで、私は夜の山道を登っています。
梦里,我走在夜晚的山路上。
背の高い木がたくさんしげっていて、月の明かりもほとんど届きません。
四周都是高耸的树木,月亮的光线几乎都被遮蔽住了。
私は、山道に敷かれた古い階段を上り続けています。
我沿着铺在山路上的老旧阶梯不断往上爬。
階段の両脇には石灯籠がぽつぽつと立っていますが、たいてい倒れています。
阶梯的两侧伫立着零星几座石灯笼,但大多都已经垮了。
階段の終わりには傾いた鳥居が立っています。
阶梯走到最后有一座倾斜的鸟居。
男はその鳥居の下で私を待っています。
男人就在那个鸟居底下等我。
笑顔のまま、大きな口を開けて。
他依然是笑容满面,并张着大嘴。
怖いのは、夢のなかで私が怖いと思っていないことです。
最恐怖的是,梦里的我一点也不会感到害怕。
夢からさめたあとも心地よい気分になってしまいます。
而且清醒之后,甚至还觉得神清气爽。
私は呪われてしまったのでしょうか。
我是不是被诅咒了呢?
あの男はいったいなんなのでしょうか。
那个男人究竟是谁?
助けてください。
请救救我。
※末尾に編集部によるものと思われる手書き
※最后有一段应该是编辑的手写笔记。
「2004年10月5日編集部宛着、送り主の連絡先不明のため、取材不可能。掲載保留」
「2004年10月5日寄给编辑部,但由于寄件人的联络方式不明,因此无法进行采访。暂且保留不刊载。」
『近畿地方のある場所について』2
小沢くんとの会合を終えてひと月後、彼からメールが送られてきました。
跟小泽聚餐的一个月后,他寄了一封电子邮件给我。
「別冊〇〇〇〇の件なんですけど、ちょっとご相談したいのですが、近々打ち合わせできませんか? 今度はお仕事の話です」
「关于别册○○○○那件事,我想找您商量一下,请问最近有空出来讨论吗?这次是工作上的委托。」
数日後、近くで偶然別の打ち合わせを入れていたこともあり、私たちは彼の会社のある神保町のカフェで会うことになりました。
几天后,我刚好跟别人约在那附近开会,我们就在他位于神保町的公司附近一间咖啡厅见面。
店の前で落ち合い、彼はカフェラテ、私はブラックコーヒーをオーダーすると、彼はおもむろにいくつかの記事のプリントアウトを机に広げました。
我们在店门口会合,并在他点了拿铁,我点了黑咖啡之后,他就慢慢将列印出来的几篇报导摊在桌子上。
私が読んでいる間、彼は待ちきれない様子で私のほうを何度もうかがっていました。
在我阅读那些报导的期间,他一副等不及的样子,朝我看了好几次。
「実は、今回の別冊に寄稿していただきたいなと思って。ただ、その前に経緯をお話ししますね」
「其实,我希望您能替这次的别册撰写一篇文章。不过在那之前,我先跟您说明一下原委喔。」
私が読み終わるのとほぼ同時に話し始めたのでした。
几乎在我看完的同时,他就开始娓娓道来。
彼は前回の会合のあとも会社の書庫にこもっては過去資料を漁っていたそうです。
听说他在我们上次那场饭局过后,也是一直窝在公司的书库里翻找以前的资料。
しかし、膨大なバックナンバーの棚は整理されておらず、発売年月日順に並んでいないのはもちろん、抜けている号もあり、そこに段ボールに無造作に詰められた取材資料や読者からの手紙も加わって混沌とした状態だったようです。
然而摆放大量过去刊物的书柜并没有经过整理,别说没按照发行年月日的顺序排列了,甚至还有缺漏几期,再加上全都随便塞进旁边纸箱里的采访资料及读者投书,资料可说是一片混沌的状态。
初めは年代順にさかのぼって読み解こうと試みていましたが、途中からあきらめて、手に取った順に読んでいくことにしたそうです。どうせ全て読むのであれば発売年月日順に読まずとも、気になった記事だけメモしておき、あとで並べ替えればいいと考えたようです。
一开始他还想按照年代顺序去看,但才做到一半就放弃了,决定拿到哪一期就先看过一次再说。反正最后全部都要看完,即使没有按照发行顺序,只要把在意的报导标注起来,之后再按照时序排列就好。
そんななかで彼はある発見をしたのだそうです。
在这当中,他似乎有了新的发现。
現在、日本には大小含めて500以上の心霊スポットがあるといいますが、雑誌などのメディアで取り上げられるほど知名度の高いものは、実は限られています。
现在日本大大小小加起来据说共有超过五百个灵异景点,但知名到杂志等媒体会去报导的地方其实很有限。
有名なところでは多磨霊園や生駒トンネルなどです。もちろん北海道や沖縄にも有名な心霊スポットはありますが、作り手側から見ると旅費を含め取材に費用がかかる場所は避けたい実情があり、必然的に取り上げられるのは大阪や東京、福岡など編集部と付き合いのある主要都市の外部ライターが遠出をせずに行ける場所になってくるのが実情です。
像是多磨墓园跟生驹隧道之类的都很有名。当然北海道跟冲绳也是有知名的灵异景点,但站在媒体的立场来说,其实会想尽量避免包含旅费在内,需要花费较多采访经费的地点,因此报导出来的景点必然就会集中在像是大阪、东京或福冈之类,得以让与编辑部有往来,而且住在主要城市的外包撰稿人员不必跑太远也能前往采访的地方。
また、心霊スポットにまつわる怪談の多さも、そこに訪れる人の多さに比例します。面白半分に肝試しできる立地にあるスポットが有名になってくるのです。
而且与灵异景点相关的怪谈多寡,也会跟造访该地的人潮成正比。地理位置在于人们可以抱持着一半好玩的心态去试胆的景点就会越来越出名。
そんな事情もあってか、そこまで怪談に詳しくない彼でもバックナンバーを10冊も読めば頻出する心霊スポットがつかめてきたそうです。
大概也是受到这样的原委影响,就连对怪谈不是那么熟悉的他,只要看完十本过去刊物也就大概能找出频繁出现的灵异景点了。
「初めは、また載ってるなと思うぐらいでした。自分が小さい頃親に連れられてあの辺りのキャンプ場に遊びにいったこともあったので、そういう意味では少し気に留めていたかもしれませんが」
「一开始我只是觉得『又出现这个地方』而已。而且小时候爸妈曾带我去过那附近的露营区玩,所以也可能是因为这样,才给我留下比较深刻的印象。」
彼が口にしたのは、近畿地方の山に囲まれた一帯にある、トンネル、ダム、廃墟の心霊スポットでした。その筋ではかなり有名なスポットなので私も知ってはいました。
他这时所说的,是位于近畿地区的山群环绕下的那一带,有着隧道、水坝及废墟的灵异景点。由于那是在这个圈子相当有名的景点,因此我也有所耳闻。
3㎞ほどの距離に心霊スポットが3件もあることから、かつてのオカルトブームのおりには肝試しとして一晩で巡ってしまうような企画もたびたびあり、若干懐かしさを覚えたほどです。
而且在三公里左右的距离当中就有三个灵异景点,过去在社会上曾有过一股神秘学的风潮,时不时就会有人企划要在一个晚上全都试胆过一轮,所以甚至让我觉得有些怀念。
ただ、そのどれもがいわゆる心霊スポットにありがちなものばかりで、トンネルの中で何かをすると生首が現れるといったものや、自殺の名所で知られるダムでは自殺者の霊が佇んでいるといったもの、廃墟では地下室に女性の霊が現れるといった、ありきたりなエピソードばかりだったと記憶していました。近年では、肝試しでは定番の心霊スポットとして不動の地位は確立しつつも、あえてメディアでは取り上げられることもない、旬の過ぎた心霊スポット群という印象でした。
但我记得那些地方发生的全都是灵异景点常见的现象,像是在隧道里做某件事情就会出现人头、会有自杀者的鬼魂停留在水坝这个众所皆知的自杀胜地,还有废墟的地下室会出现女鬼之类,都是不太稀奇的鬼故事。近年来尽管在试胆必去的灵异景点里来说已经确立了屹立不摇的地位,但媒体也不会再特别报导那个地方,给人过时的灵异景点的印象。
世代は違えど彼もまた同じ印象を持っていたらしく、他の有名な心霊スポットでの体験談と似たり寄ったりなエピソードの繰り返しに若干辟易しながら読んでいたそうです。
虽然跟我的世代不同,但他的看法好像也跟我一样,读着那些跟其他知名的灵异景点的体验雷同而且相去无几的鬼故事,也觉得有点腻的样子。
「ただ、いくつかの話を読むうちにもしかして、この三つの心霊スポットは同じ要因が話の発端になってるんじゃないかと思って」
「但是,当我看了几篇文章之后,开始觉得这三个灵异景点说不定都是出自同样的主因。」
そこで彼は私の手にあるプリントアウトをさしました。
这时,他指向我拿在手上那些列印出来的资料。
「『実録! 奈良県行方不明少女に新事実か?』、『林間学校集団ヒステリー事件の真相』、『おかしな書き込み』、この三つの話は全て年代の違う記事です。ただ、散々他の記事で地名を見てきたので話の中に出てくる場所には全部見覚えがありました。そうです。さっきお話しした●●●●●の辺りです。でもこの三つの話は全部、心霊スポットを主題にして書かれたエピソードではないんですよね。話の舞台がたまたま●●●●●だったような印象です。『林間学校集団ヒステリー事件の真相』にいたっては当時、その場所は廃墟でもありませんし、心霊スポットと呼ばれていたのかも微妙なところです。それなのに全てに●●●●●という地名が出てきていて、話の中に『山』というキーワードが出てくる。これって、なんだか不思議じゃないですか?」
「〈实录!奈良县失踪少女有新线索?〉、〈林间学校发生集体歇斯底里事件的真相〉、〈奇怪的留言〉,这三篇全都出自不同年代的报导。但因为我在其他报导中一直看到那个地名,所以这几篇文章中出现的地点都让我觉得很眼熟。没错。就是我刚才说的●●●●●那一带。但这三篇并不全都是以灵异景点为主题所写的报导对吧。让人觉得这些事情只是刚好都发生在●●●●●而已。像是〈林间学校发生集体歇斯底里事件的真相〉这篇,当时那个地方既不是废墟,就连有没有被当作灵异景点都很难说。即使如此全都有出现●●●●●这个地名,而且文章中也都有提及『山』这个关键字。您不觉得这还满不可思议的吗?」
その一帯の3件の心霊スポットを舞台にしたその他の話が、全ててんでばらばらのありきたりなエピソードだったこともあり、この奇妙な符号は彼の中で強く印象に残ったそうです。
再加上其他发生在那一带三个灵异景点的报导,也都是各式各样常见的鬼故事,这样奇妙的共通点似乎给他留下深刻的印象。
「一度気になるとどうしようもなくて、一旦バックナンバーを読むのを中断してネットでも検索してみました。まずは、『おかしな書き込み』に出てくる鳥居が本当にあるかwebのマップで調べました。ストリートビューで見ると確かにボロボロの鳥居と頂上へ続く階段がダム湖の東側に確認できました。このことから僕は共通して出てくる『山』はダム、廃墟、トンネルの一帯を囲む山々のうちの東側の山だと思いました。あと、ネット上にも同じような●●●●●の山にまつわる話がないか調べてみました。その結果がこれです」
「一旦觉得在意起来我就没办法再把心思放在其他地方,于是暂且不继续阅读过去那些刊物,并上网查了一下。首先,我用网络地图调查了〈奇怪的留言〉当中提及的鸟居是不是真的存在。从街景看来,在水坝湖的东侧确实有一座破旧的鸟居跟通往山顶的阶梯。我借此判断之前找出共通点的『山』,指的就是环绕水坝、废墟、隧道那一带群山中位于东边的那一座。另外,我也在网络上调查了一下有没有其他跟●●●●●的山相关的故事。结果找到这个。」
そう言って彼は、いくつかのネットの記事や書き込みをプリントアウトしたものをさらに渡してきました。「●●●●●」と「山」、「怪談」「心霊」「事件」などのワードを組み合わせた検索でヒットしたというその内容に私はとても驚かされました。
这么说着,他将好几张列印出来的网络报导跟留言拿给我看。由「●●●●●」跟「山」、「怪谈」、「灵异」、「事件」这几个关键字组合起来搜寻所找到的内容令我感到相当惊讶。
「実際のYouTuberの放送事故から怪談とは関係のない不審者情報、殺人の疑いのある事件まで出てきたんです。しかも全部『山』が関係しています」
「实际上也真的找到 YouTuber 的直播意外、与怪谈无关的可疑人士情报,就连疑似杀人的事件都有。而且这些全都跟『山』有关。」
ここまでくるとさすがに偶然の一致とは私も思えず、しばし呆然としていると彼がさらに2種類の紙を渡してきます。ひとつは封筒に入った便箋、もうひとつはバックナンバーのプリントアウトでした。私が読み終わるのを待って彼は続けます。
找出这些情报之后,就连我也不觉得只是巧合了。正当我茫然楞了一下之时,他接着拿出两份资料给我。一个是放在信封里的便条纸,另一个是列印出来的过去刊物内容。等我看完之后,他便继续说下去:
「バックナンバーを漁るのと並行して取材資料にもちょっとずつ手をつけてたんです。最初に読んだときは軽く読み流してたんですが、●●●●●と山の関連性に気づいたタイミングでもう一度読み返したんです。この手紙にも直接的ではないですが山が出てきますよね。ここで気になったのが、この手紙を書いている女性、もとは山の向こうにあるいくつかの心霊スポットから山を越えてダムのほうに来ているんですよね。山を中心に考えると、3件の心霊スポットのある一帯は西側にあたります。山は南北に連なっているので、南と北は除外して山の向こう側、つまりは東側にも女性が行った心霊スポットがあることになります。見方を変えるとダム、廃墟、トンネル以外にも山を中心にして心霊スポットが点在しているんじゃないでしょうか。現に、先にお見せした不審者情報の書き込みのうち二つは山の東側のものですし、今お見せした『まっしろさん』も東側にある今は幽霊マンションと呼ばれている場所です」
「我之前在阅读过去刊物的同时,也有一点一点找采访资料来看。刚开始我只是随意看过去而已,但在发现●●●●●跟山的关联性之后,我又重看了一次。这封信虽然不是直接相关,但也有提及山对吧。我对此感到很在意的是,写信的这位女性是从位于山的另一边那几个灵异景点,越过山顶来到水坝这里。以山为中心来看,有着三个灵异景点的那一带是在西侧。由于山是南北纵贯的,所以除了南跟北之外的山的另一边,也就是东侧同样有着那位女性前往的灵异景点。换个角度来看,除了水坝、废墟、隧道之外,应该还有其他几个以山为中心的灵异景点才对。何况刚才给您看的可疑人士情报留言当中,也有两个地点是在山的东侧,还有这篇〈麻悉罗先生〉同样位于东侧,现在被称为幽灵公寓的地方。」
話しながら彼が見せたwebマップには山を中心に心霊スポットにピンが落ちており、それをなぞるように彼の指は円を描いていました。
一边说着,他给我看的网络地图上以山为中心,并将几个灵异景点标上图钉,他的手指也沿着那些地点比划出一个圆形。
彼の言う通り、山の東側の地域にもいくつか心霊スポットと呼ばれるものがあることを私は知っていました。
他说的没错,我也知道在山的东侧那块区域还有几处被称为灵异景点的地方。
いずれも山のふもと寄りにある、先ほど彼が言った幽霊マンション、お化け屋敷と地元で呼ばれている廃墟です。ただ、そのどれもが西側の3件と比べると知名度はかなり低く、ありし日の月刊〇〇〇〇のようなマニアックな雑誌で取り上げられることがまれにあるぐらいでした。
例如他刚才提到的幽灵公寓、鬼屋等在当地被称为废墟的地点,都是位在山脚那边。但这几个跟西侧那三处相比知名度都很低,顶多只有像是令人怀念的月刊○○○○那种狂热的杂志会偶尔报导一下。
また、山を県境として東と西で県が異なることから、西の3件と東の2件を同じ心霊スポット群として見ることは誰もしていませんでした。しかし、彼の説明を聞くとどうやらこの5件は山を中心とした一帯を形成しているようです。
而且东西两侧以山为界分成两个不同的县市,因此任谁都不会将西侧的三处跟东侧的两处灵异景点视为相同群体。但在听过他的说明之后,这五个地方似乎是以山为中心所形成的区域。
私の説明を一通り聞くと彼は納得したように言いました。
听过一轮我的说明之后,他也认同地说:
「幽霊やお化けに人間が決める県のような区切りは関係がないってことなんですかね……。ただ、今のご説明を聞いて決意を新たにしました。今回の別冊の目玉特集はこの一帯の心霊スポットの発端が山にあるんじゃないかということに焦点を当てて、それに関連した話をバックナンバーと取材資料から集めてみることにします。今まで誰も与えられなかった気づきを読者に提供できるのは駆け出し編集者としてうれしいことですしね」
「毕竟幽灵或鬼怪跟人类决定的县市区分一点关系也没有嘛……不过,听您刚才那样的说明,我也再次下定决心了。我会把这次别册的重点特辑聚焦在这一带的灵异景点是否都起源于那座山,并将那些从过去刊物及采访资料中看到的相关报导文章都搜集起来。像我这样的菜鸟编辑,能提供给读者们至今任谁都没有察觉的事,也让我觉得很开心。」
その考えを聞いて私は、彼の仕事への熱意に感心すると同時に、危うさも感じていました。
听到他这样的想法之后,我在佩服他对工作的这股热忱的同时,也替他感到担心。
「ここでやっと本題なんですが、お願いしたい寄稿というのはこの一帯にまつわる話です。形式はなんでもいいです。文字数も問いません。その代わり、僕が引き続き集める資料を一緒に考察していただいたり、今までご自身で手がけられた話で類似のものがないか、何かご存じなお知り合いがいないか調査していただきたいんです。その上で新たにわかったことを書き下ろしていただければと思います」
「说到这里总算要进入正题,其实我想请您撰写的内容就是关于这一带的事情。任何形式都可以,字数也不限。相对地,希望您能跟我一起考证后续搜集到的资料,并调查看看有没有认识的人知道那一带发生的事。只要写下经过这些采访后得知的新消息就可以了。」
提示されたギャランティは到底その労力に見合うものではない金額でしたが、彼の熱意と何よりホラー愛好家としての私の興味から、正式に発注を受けることにしたのでした。
他提出的报酬一点也不符合为了写下这篇文章必须付出的劳力,但基于他的满腔热情跟我自己身为惊悚文化爱好者的兴趣,还是决定正式接下这个案子。
「僕は引き続き、書庫を漁ってみます。ただ、今のところ東側は西側に比べて掲載数自体がかなり少ない印象なので、東側の地域を取り上げたものは掲載内容問わず全て集めてみます。現状唯一ある東側の地域を扱った話の『まっしろさん』は山とは関係がないものですし……。なんとか他の話も見つけてつながりが考察できればいいのですが。あとは、あの一帯の山にまつわる話だったり、山の神社の話に関しても注意して見てみることにします」
「我会继续在书库翻找其他资料。但以现阶段来说,刊载关于东侧的文章数量本身就比西侧还要少很多的感觉,所以接下来只要看到是提及东侧地区的报导,我全都会先搜集起来。何况现在唯一位于东侧地区的那则〈麻悉罗先生〉也跟山没有关联的样子……如果可以找到其他资料,并找出关联就好了。另外,届时如果有看到跟那一带的山有关的事情,或是跟山上神社相关的内容,我也会特别留意一下。」
こうして●●●●●に関しての調査を始めることになった私は、まずある人に連絡をすることにしました────
就这样,开始调查起关于●●●●●的事情之后,首先我联络了某个人————
読者投稿欄
私の地元では八尺様じゃなくてジャンプ女が出没します!
在我家附近出现的不是八尺大人,而是跳跃女!
口が裂けるぐらい笑顔の女が、すごい高さまでジャンプして家の2階の窓とかマンションのベランダの窓から中をのぞき込むんです。
一个笑到嘴好像都要裂开的女人,会跳到非常高的地方,往住家二楼的窗户或是公寓阳台里面看。
のぞかれるのは子どものいる家だけで、私の同級生ものぞかれたそうです。
她专挑有小孩子在的住家偷看,我同学家也有遇过这件事。
編集部の調査隊の皆さんぜひ調べてください!
请编辑部调查队的各位务必调查一下!
(●●●●●、14歳、マーちゃん)
(●●●●●/14岁/小麻)
短編「賃貸物件」
福岡の小倉でフリーランスのデザイナーをしている女性、Aさんの話。
这是一位住在福冈的小仓,担任自由设计师的女性 A 小姐的故事。
「私は生まれも育ちも東京だったので、地方へのあこがれが強かったんです。フリーランスになったのも、住む場所に囚われずに仕事ができるからっていうのが自分の中で大きくて」
「我在东京出生也在东京长大,因此对乡下生活抱持强烈的憧憬。会决定改为自由接案的工作形态,对我自己来说工作不会被局限于居住地点算是一大主因。」
昨今のIターンブームにも背中をあと押しされ、半年ほど前に勤めていた大手広告代理店を辞め、転身をした。
在近年来掀起的下乡风潮鼓动之下,她在半年前左右辞去大型广告代理商的工作,转换了跑道。
「物件自体は辞める前からずっとネットで探してました。近頃は地方自治体の援助で空き家をリノベーションして、移住する単身者に格安で貸し出していたりしていて。なかにはオシャレに改装しているところも多くて、そういうのを夜な夜なネットで探しながら移住後の暮らしを想像していました。ほとんど趣味みたいなもんですね」
「打从离职前我就一直在网络上找房子了。最近有很多空屋在地方自治团体的援助下进行翻修,并以便宜的价格租给移居过去的单身者。当中还有很多房子都改装得很时尚,我每天晚上都在网络上边找房子边想像自己移居之后的生活。几乎有点像是一种兴趣了。」
当初、Aさんの移住先の候補は小倉ではない別の場所だったという。
一开始,A 小姐计划要移居的地方并非小仓,而是选在其他地区。
「近畿にある●●●●●って地域なんですけど、昔ながらの住宅街の中のいくつかの空き家がリノベーション物件として貸し出されているようでした」
「是位于近畿一个名为●●●●●的地区,那边的老旧住宅区当中,有几间空屋经过翻修之后似乎打算要重新出租。」
移住とはいっても隣近所との距離が何百メートルも離れているような村社会に飛び込みたかったわけではなく、澄んだ空気と東京のごみごみとした喧噪から逃れられれば十分だったAさんにとっては、その場所は理想に近い雰囲気だったという。
虽说是想移居乡下,但也不是真的想住在跟邻居家之间相隔几百公尺的那种村落里,对于只要求空气清新,而且可以逃离东京杂乱的喧嚣就十分足够的 A 小姐来说,那个地方的氛围相当理想。
地域に目星をつけたAさんはその場所でどれくらいの物件が貸し出されているのかを調べ始めた。
锁定那个地区之后,A 小姐就开始调查那个地方有多少房屋正在出租。
「私の場合はいつも、地域名と『リノベーション』『賃貸』とか『一軒家』のキーワードで画像検索をするんですよね。そうすることで画像一覧に内観や外観、間取り図の写真がずらっと並ぶんです。検索結果からクリックを繰り返して気になった物件の間取り図にたどりつくより、ビジュアルから情報を仕入れて、そこから気になった物件名をピックアップするようにしてました」
「我通常会输入地区名称跟『翻修』、『出租』还有『独栋』之类的关键字进行图片搜寻。如此一来就能透过图片一览看到室内设计跟外观,还有平面图的照片。比起从一般搜寻点击连结,再一个个去找在意的房子的平面图,我都是先得到视觉情报,再从中挑选出在意的房子来看。」
その日も一人暮らしの部屋に仕事から帰ったAさんは、ベッドに入ってからスマホで●●●●●にあるリノベーション物件の情報を漁っていた。
那天下班回到独自居住的家里之后,A 小姐也是窝在床上用手机搜寻位于●●●●●的翻修房屋的情报。
「その日はなんていうワードで検索したのかははっきりと覚えてないんですが、多分いつも通り●●●●●と『賃貸』とかだったと思います」
「我没有明确记得那天是用怎样的关键字组合去搜寻,但应该是跟平常一样用●●●●●跟『租屋』之类的吧。」
画像一覧にずらりと表示された家の外観や物件の間取り図などを上から見ていくと奇妙な画像が表示されていることに気がついた。
搜寻后在图片一览中就出现很多住家外观及房屋平面图之类的照片,但就在她由上往下浏览的时候,发现出现了一张奇妙的图片。
「画像一覧の表示サイズだと小さくて見えづらかったこともあって、タップして掲載元のページへ飛んでみたんです」
「由于图片一览的状态下都是难以看得仔细的缩图,我就点开并连到刊载那张图的原始网页去。」
それは暗がりに女性と思しき人が立っている画像だったという。
那是一张有个应该是女性的人站在暗处的图片。
「画像自体がとても暗いのでわかりづらいんですが、荒れた和室の中に赤いコートみたいな服を着たぼさぼさの長い髪の女性が直立不動で立っている不気味な画像でした」
「由于图片本身就满暗的看不太清楚,不过大致上是有个身穿像是红色大衣的衣服,顶着一头凌乱长发的女性,直挺挺地站在一间荒废和室里的诡异图片。」
画像の上には文字化けしたテキストが1行ほど書かれているのみで、その他はリンクも一切なく、この画像をアップするためだけのページのようだったという。
除了图片上方有一行变成乱码的纯文字之外,也没有其他连结,感觉像是只为了上传这张图片而存在的网页一样。
「夜に嫌なもの見ちゃったなあとは思いましたが、あまり気にせずに画像一覧に戻って引き続き物件の情報を見始めました」
「虽然觉得怎么在晚上看到这种令人不舒服的东西,但我也没放在心上,就返回图片一览继续看租屋情报。」
スクロールを繰り返しながら10分ほど没頭していたところで、それが目に入った。
一直专注于滑着手机,大概过了十分钟左右的时候,她便看到那个东西。
「初めはまた例の画像が表示されているのかと思いました。でも、少しだけ違和感があったんです」
「一开始我想说大概是那张图片又出现了。但总觉得有点不太一样。」
考えるより先に画像をタップしていたという。
再深入思考之前,她就先点击了图片。
「場所は多分同じです、荒れた和室。女の人も同じ。でも今度はその女の人が真上に両手をあげている状態でした」
「地点大概是一样的,就是那个荒废的和室。也是同一个女性。但这次那个女性变成双手向上高举起的姿势。」
例によって画像の上には文字化けしたテキストが書かれていたが、その文字列の長さが前回より少し長いように感じたという。
网页中的图片上方同样出现了一段乱码,但总觉得那串纯文字好像比刚才看到的还要再更长一点。
「長さが違うってことは少なくとも、文字化けする前は別の文字が書かれてたんだと思うんです。この画像をアップした人は見ている側に何かを伝えようとしていたんだと思うと余計に気持ち悪くて」
「长度会不太一样,至少就代表在变成乱码之前应该是写了不同的内容。一想到可能是上传这张图片的人想对看到的人表达什么事情,我就觉得更不舒服了。」
嫌な気持ちになったAさんは、その日は物件を探すのをやめ、翌日以降もなんとなく画像検索をすることは少なくなったという。
心生厌恶的 A 小姐那天就不再搜寻租屋情报,隔天开始也就渐渐比较少用图片搜寻的方式了。
「それからどれくらいでしょうか。もうそんなこと忘れていたぐらいなので1か月ぐらい経っていたかもしれません。職場で上司に頼まれて書類をコピーしていたときでした」
「在那之后不知道过了多久,我都已经忘记那件事了,因此大概是过了一个月左右吧。当时我人在办公室,然后上司请我去影印资料。」
コピーを待つ間の数十秒、吐き出され続ける同じ会議資料をコピー機に寄りかかりながらぼんやりと見つめていると、一瞬妙な印刷物が目に入ったという。慌ててコピーを止め、すでに印刷されている紙を上から数枚めくったところでそれを見つけた。
在等待影印的几十秒当中,她靠在影印机旁边,有些发呆地望着连续被印出来,内容相同的会议资料时,一瞬间看到奇怪的印刷品。她连忙停止影印,并翻开上面几张已经印好的纸之后,就看到了那个东西。
「白黒の2色刷りのコピーなので濃淡でしかわかりませんが、あの女の画像でした。女が両手をあげて部屋の中にいる画像が印刷されてたんです。ただ、コピー用紙一杯に印刷されていたわけじゃなくて、上が余白になっていて、そこに手書きの角ばったような字でこう書いてあったんです」
「由于只用黑白影印,因此只能靠颜色浓淡来判断,但确实是那个女性的图片。女性在房间里高举起双手的图片被列印出来了。但并非印了一整面纸张,上面还是留有空白的,并用有棱有角的手写字写了这一句话。」
「見つけてくださってありがとうございます」
「谢谢你找到我」。
一瞬パニックになったAさんだったが、紙をぐしゃぐしゃにしてポケットに突っ込んでその日はなんとか業務を終えたという。
A 小姐顿时陷入恐慌,她连忙将那张纸揉成一团塞进口袋,之后只能勉强地完成那一天的工作。
仕事が終わるとAさんは小学校から仲の良かった友人に電話をかけ、Aさんの住むマンションに来てもらった。
下班后,A 小姐打电话给从国小开始就很要好的朋友,请对方来到自己住的公寓。
「一人でいるのも怖かったし、あの紙をどうにかしないといけないって思ったんですけど、どうすればいいのかわからなくて」
「独自待在家里让我感觉很可怕,而且我觉得必须好好处理那张纸才行,却又不知道该如何是好。」
友人に経緯を説明したAさんは、丸めた紙を友人が開けるのを恐々と見ていた。そこには昼間会社で見た女が変わらず写っていたという。ただ、改めて見ると女の背景に少し違和感があった。
向朋友说明了事情原委之后,A 小姐心怀恐惧地看着朋友摊开那张纸。上头依然印着白天在公司里看到的那个女性。然而重新一看,总觉得女性身后的背景有点不太对劲。
顔を背けるAさんの横で友人はその紙を見たまましばらく凍りついたように動かなかった。一向に口を開かない友人にどうしたのかと問うと、震える声で言った。
在撇过头去的 A 小姐身旁看到那张纸的朋友,好一段时间就像是全身僵住似的一动也不动。对着迟迟没有开口的朋友问道「怎么了吗?」之后,对方这才用颤抖的声音说:
「これって、あんたの実家じゃない?」
「这个……是你老家吧?」
「実家で私が使っていた子ども部屋でした。その子は小学生の頃からよく実家に遊びに来ていたからわかったんだと思います。私の勉強机のシルエットと、壁の特徴的なかけ時計は、実家の私の部屋だと言われると、もうそうとしか思えませんでした」
「那是我在老家从小住到大的房间。我跟那个朋友打从国小就认识了,以前也很常到我老家来玩,我想是因为这样才看得出来。像是我书桌的轮廓,还有墙壁上设计独特的挂钟,听朋友说是我老家的房间之后,我怎么看都觉得就是那样了。」
現在Aさんが住む小倉の家は、画像検索ではなく、不動産サイトで見つけたという。
至于现在 A 小姐在小仓的住家,就不是透过图片搜寻,而是在房仲网站上找到的。
ネット収集情報 2
【ネット掲示版『洒落にならない怖い話』まとめプログより】
【出自网路讨论区「没在跟你说笑的恐怖故事」的统整部落格】
名前:本当にあった怖い名無し
投稿日:2010/05/17(月) 20:30:43
ID
姓名:真实存在的恐怖无名氏
发布日:2010/05/17(一) 20:30:43
ID
不気味なプログの話で思い出したので投下。慣れてないので変なところあったらすまん。
说到诡异的部落格就让我想起那件事于是来发个文。我不太习惯在讨论区发言,如果有奇怪的地方就抱歉了。
多分5年ぐらい前の話なんだけど、いまだにあのプログの主はどうなったんだろうってたまに思い出す。
那大概是五年前的事情,但我至今偶尔还是会想到不晓得那个部落客后来怎么样了。
俺は20歳からずっとバイクが好きで、当時はネットでよく同じようなバイク乗りの個人ブログを見つけ出しては読み漁ってた。
我从二十岁开始就一直很喜欢重机,当时常会上网找跟我一样爱骑车的个人部落格来看。
そのブログにどうやってたどりついたかはもう覚えてないけど、俺と同じスズキのモデルに乗ってる人だったからそれ関連で見つけたんだと思う。確かf2ブログだったと思うんだけど、本当よくあるおっさんが趣味でやってるようなブログで、拍手とかコメントとかもほとんどない自己満足ブログって感じだった。でも、記事数はかなりあったから日記代わりにして長く続けてたんだと思う。ただ、その記事に書いてあるカスタマイズとかメンテナンスがけっこう参考になるような内容だったから、特にコメントとかはしなかったけど俺はマメにチェックしてた。
我已经不记得究竟是怎么找到那个部落格的,但那个部落客骑的是跟我一样的铃木车款,大概是因为这个缘故才会让我连结到那里去。我记得是 fc2 的部落格,而且真的是很常见的那种大叔单纯基于兴趣经营的部落格,几乎没人拍手或是留言之类的,感觉就是他用来自我满足的部落格。但部落格里有很多篇文章,我想应该是他长期以来当作日记记录才会不断写下去。不过那些文章中关于客制化跟维修方面之类的内容都满值得参考,虽然没有特别留言过,但那段时间我有在频繁地关注。
ブログの内容は上に書いたものと、休日に行ったツーリングのレポートを写真つきで紹介するものが半々ぐらい。ツーリングレポートに関しては琵琶湖を背景にしたパイクの写真とかどこそこかのサービスエリアのソフトクリームが美味しかったとかそんな他愛もない内容だった。
部落格的文章除了上述内容之外,还有附上照片介绍他假日骑车去兜风的游记,比例大概各占一半。兜风游记大概都像是以琵琶湖为背景拍下的机车照片之类,或是哪个休息站的冰淇淋很好吃等无关紧要的内容。
そのおっさんのブログが急に変わったんだよ。ある日俺がいつも通り、ブックマークからそのブログにアクセスしたら、過去の記事が全部消されてたんだ。3日ぐらい前まではいつも通り記事をアップしてたのに。
那个大叔的部落格突然变得很奇怪。某天,我跟平常一样从书签连去那个部落格,发现过去的文章全部都删掉了。明明大概三天前他还一如往常地更新文章的。
プロフィール欄のところも情報が全部消されてて、プロフィール写真として掲載されてたバイクの写真も真っ黒な画像になってた。
自我介绍栏位上的资讯也全部删除,上面作为头像的机车照片也变成全黑的图了。
ブログの中身だけ、夜逃げしちゃったみたいな感じ。
就只有部落格的内容,感觉就像摸黑跑路了一样。
一瞬、間違えて別のブログにアクセスしたのかと思ったぐらい何もなくなってしまってた。ただ、唯一残ってたブログのタイトルだけは俺が知ってるそのおっさんのブログのものだった。
整个部落格空荡荡的,让我一时以为自己点错连结跑到其他部落格去了。但唯一留下的部落格标题,证实那确实是我知道的那个大叔的部落格。
そんな空っぽのブログの、本来なら記事が並ぶ一覧にひとつだけ記事がアップされてたんだ。
在那样空荡荡的部落格中,原本会显示出一整排文章的页面,就只上传了一篇文章。
タイトルは「あ」の一文字。
标题只有「A」一个字。
そのおっさんは「××月××日高知ツーリング」とか「タイヤのメンテナンスについて」みたいなタイトルで記事を書いてたから、投げやりな感じのそのタイトルはすごく変な感じがした。
那个大叔的文章标题通常会用「××月××日高知兜风」之类,或是「关于轮胎维修」这种感觉撰写文章,因此那么随便的标题让我觉得非常奇怪。
妙なところはもうひとつあって、その記事、鍵がかかってたんだよ。つまりパスワードを入力しないと読めないってこと。
更妙的是,那篇文章还上了锁。也就是说要输入密码才能阅览。
ブログの愛読者として、会ったこともないおっさんに勝手に親近感を抱いてた俺は内容が猛烈に気になった。もししかしたらこの記事に全ての理由が書いてあるんじゃないかって。
身为这个部落格的忠实读者,我擅自对这个素未谋面的大叔产生亲近感,并变得相当在意那篇文章的内容。猜想着说不定文章内有提及他做出这些举动的理由。
プログのどこかにパスワードが書いてあるか調べてみたけど、どこにもなかった。ていうか全部消されてたからそもそも探すべき場所がほとんどなかった。
我想说搞不好部落格的某个地方会写有这篇文章的密码而调查了一下,但还是遍寻不着。应该说他把内容全部删掉了,所以我也没什么地方可以找。
あとはもう半分あきらめながら適当にパスワードを入力してた。ブログのタイトルとかその人の乗ってたバイクの名前とか、「0000」とかの数字も入れてみたけど全部だめだった。
后来我就近乎放弃地试着随便输入密码。像是部落格的标题、那个人骑的机车的名称之类,还输入了「0000」这种数字,但全都不对。
これでだめだったらもういいやって感じで最後に4桁の数字を入れたんだよね。
就在我觉得如果这组数字还不行就算了,并输入了我能想到的最后四个数字。
これはおっさんの誕生日だった。なんで俺がおっさんの誕生日まで記憶してたかっていうと、俺と誕生日が同じだったから。
这是大叔的生日。我之所以连大叔的生日都记得,是因为我们生日是同一天。
ブログを読み始めた頃にプロフィール欄を見て、印象に残ってたからたまたま覚えてた。
刚开始看他部落格时在他的自我介绍栏看到之后,就留下了深刻印象所以碰巧记得。
驚いたことに、それが正解だった。妙にテンションが上がったのを今でも憶えてる。
令人惊讶的是,那竟然是正确答案。我到现在都还记得当时莫名兴奋的心情。
「あ」がタイトルのその記事は、文章はなくて写真の画像だけが何枚も載せられてた。
标题是「A」的那篇发文内容并非文章,而是只有上传了几张照片。
最初は道の駅みたいなところをつうしと写真。その写真におっさんのバイクがうつってたから、多分おっさんが撮影者なんだと思う。
一开始是拍到像路边休息站那种地方的照片。那张照片上有拍到大叔的机车,所以我想应该是大叔拍的。
荒らしにブログが乗っ取られたのかなと思ってた俺はこの時点で、記事はおっさんによって作成されたんだと気づいた。
我原本有想过可能是部落格被盗用,但在这个当下我就发现这篇文章确实是大叔自己发布的。
次の写真は確かダムだったと思う。ダム湖を背景にして「●●●●●ダム」って書いた看板とバイクを一緒にうつした写真。
下一张照片我记得是一处水坝。那是一张以水坝湖为背景,并同时拍进机车跟写着「●●●●●水坝」的看板的照片。
多分おっさんはツーリングの記事用の写真を撮ってたんだと思う。
大概是大叔拍来准备写成兜风游记的照片吧。
その次が山のふもとにあるなんかボロボロの鳥居の写真。鳥居の向こう側には山に続く階段がうつってた。
接下来就是位于山脚的一座感觉很破旧的鸟居的照片。上头拍到鸟居的另一侧有道一直延伸到山上的阶梯。
そこからの写真がおかしくて、多分その階段を上ってる最中の写真が何枚も続くんだよ。真上を向いて空をうつしてたり、横向いて山の中の林をうつしてたり、階段の上のほうをうつしてたり、何かを撮ろうとしたっていうよりかは適当にシャッターを切りながら階段を上っていったみたいな感じの写真だった。そんな意味不明な写真が終わると次は神社の本殿っていうのかな? それが見切れてうつってる写真だった。ピントもあってないし、ブレててはつきりとはわからなかったけど、廃墟みたいな屋根も半分落ちてる状態の建物だったと思う。扉は閉じてたから中はわからなかった。
在那之后的照片都很奇怪,接连几张大概都是正在爬那道阶梯时拍的。时而拍到正上方的天空,时而又往旁边拍山中的树林,或者是朝着阶梯上方拍下照片,与其说是在拍某个东西,更像是一边爬楼梯一边随手按下快门的感觉。这些莫名其妙的照片到一个段落之后,接着一张是拍到不完整的……该说是神社本殿吗?那样的照片。虽然没有对到焦,还因为手震而拍得不甚清楚,但那应该是个像废墟一样,屋顶都垮掉一半,状态不是很好的建筑物。因为门扉关起来的关系而看不到里面。
その次は祠の写真。背丈と同じぐらいの高さで音開きの扉がついてて、小さい屋根があるやつ。この写真もカメラを傾けながら適当に撮ったみたいな変な構図だった。前の写真にうつってた建物と比べると当然サイズはだいぶ小さいけど、前の建物と同じくらいボロボロで、扉は閉じてた。
下一张是祠堂的照片。有扇跟人差不多高的左右对开门,上头还有个小小的屋顶。这张照片也是相机在倾斜状态下随便拍似的,构图很奇怪。跟上一张照片拍到的建筑物相比尺寸当然是小了很多,但就跟之前的建筑物一样破旧,门扉也紧闭起来。
で、次の写真なんだけど、同じ祠の写真。ただ、今度は扉が開いてた。
然后,下一张也是相同祠堂的照片。只是这次那扇门扉是敞开的状态。
普通、そういう祠の中って何かが祀ってあるもんだと思うんだけど、そういうのはなくて、代わりに大量の人形が詰め込まれてた。リカちゃん人形とかフランス人形とか日本人形とか美少女のフィギュアとか、種類も大きさも、多分年代も違う女の子の人形がギチギチに祠の天井までいっぱいに詰め込まれてた。
一般来说,通常都会认为祠堂里应该是祭祀着某个东西,没想到却并非如此,取而代之的是塞了满满的大量人偶。像是莉卡娃娃、法国人偶、日本人偶还有美少女模型之类,无论种类跟大小,就连年代也各有不同的女性人偶将祠堂塞得满满的,甚至还堆到天花板去。
その次が最後の写真だった。
接着就是最后一张照片了。
その祠に向かってお辞儀してるような体勢の男を背後から撮影した写真。
照片中拍到一个男人对着那个祠堂行礼的背影。
記事はこれで終わり。
那篇文章到此结束。
俺がこの記事を読み終わっておっさんのブログのトップページに戻ると、今まさにアップされたであろう、さっきはなかった記事が一覧に表示されてた。
就在我看完这篇文章,回到大叔的博客首页时,出现一篇直到刚才还没有,应该是刚刚才上传的文章。
記事タイトルは「だめになってしまいました」だった。
文章标题是「我已经不行了」。
この記事も鍵つきで、俺はパスワードを解けなかった。
这篇文章也有上锁,而且以我刚才猜出的密码解不开。
それから1か月ぐらいして、ブログ自体が削除されてしまってた。
在那之后过了一个月左右,那个部落格本身就被删除了。
これは完全に俺の勘なんだけど、記事の最後の写真にうつってた男ってブログ主のおっさんだと思うんだよ。バイカーっぽい恰好してたし。
这完全是我个人的臆测,但在那篇文章最后一张照片中拍到的男人应该就是那个部落客大叔吧。何况他也穿着一身重机骑士的打扮。
でも、もしそうだとしたら撮影したのは誰なんだろう。
但如果是这样,拍下这张照片的究竟是谁呢?
おっさん無事でいてくれ。
大叔啊,希望你平安无事。
インタビューのテープ起こし 1
いやー、本当にお久しぶりですね。最後にお会いしたのが渋谷での怪談トークショーだったから、もう10年近くになりますか。
哎呀——真的是好久不见了呢。上次跟您见面是在涩谷的怪谈脱口秀,已经过了将近十年啊。
注文何にしますか? はい、僕はアイスコーヒーブラックで。同じのでいいですか? ははっ。こうしてると、お互いアイスコーヒー飲みながら打ち合わせしてたの思い出しますね。二人ともブラックだから注文が簡単でいいねなんて言って。
您要点什么呢?好,那我要一杯冰美式。您也要点一样的吗?哈哈。这让人回想起我们以前都一边喝着冰咖啡边讨论工作呢。还说着两个人都是喝美式所以很好点餐之类的。
ええ。今はフリーランスで食いつないでますよ。幸い編集者時代のツテで仕事はもらえてるんで。オカルト系からはめっきり遠のいてますけどね。ほら、あの界隈だけじゃなかなか食えないじゃないですか?まあ僕はあなたみたいにそこまでホラーマニアってわけでもなくて、どっちかっていうと成り行きであの編集部に配属になっただけなんで。
对。我现在作为自由编辑在混口饭吃。幸好在当编辑时有建立起一些管道,现在才能接到工作。但已经大幅远离神秘学那个类型就是了。您也知道,如果只靠那个圈子很难维生不是吗?而且我也不像您那么热爱惊悚文化,真要说起来当初也比较像是顺势就分配到那个编辑部的感觉。
でも、こうやって昔お仕事させてもらってた方からまた連絡もらえるのはうれしいなあ。
但像这样接到以前工作上合作过的人主动联系,还是让人很开心呢。
そんなにかしこまらないでくださいよ。僕はもう発注側の人間じゃないんで。むしろ、業界のキャリアでいうとあなたのほうが先輩ですし。
请别这么拘谨啦。我已经不是发稿给您的业主了。不如说,以业界资历来看您才是前辈呢。
あのあとですか? 大変でしたね。いきなり上層部から休刊が言い渡されて。まあ前々から噂はあったんですけどね。編集長が代わってから実売が伸び悩んでいて、最終的には三人で回してたぐらいには編集部が縮小されてたんです。あのときは電話での急なご連絡で本当にご迷惑おかけしました。用意いただいてた原稿とかもあったのに……。
您说在那之后吗?真的很辛苦呢。高层突然就宣布要休刊。虽然早在那之前就有听说这样的传言就是了。自从总编换人之后,就因为销售业绩迟迟没有成长而苦恼,最后甚至缩编到只靠三个人营运下去。那个时候急着电话联络您,真的是给您添了不少麻烦。明明都还有事先准备好的原稿……
編集部が解散になって、三人とも会社辞めちゃいましたね。休刊になった編集部からの部署移動なんて肩身が狭いじゃないですか。僕はちょうどフリーでやろうかなと思ってたタイミングでしたし。もう一人の編集部員のOも僕が辞めてちょっとしてから他の出版社に転職決めました。Oとは今でもたまに飲みに行ったりしますよ。時々仕事も回してもらってます。そういえば、あなたは他の二人とは最後まで面識ありませんでしたね。
编辑部解散之后,我们三个人都离职了呢。毕竟从休刊的编辑部调到其他部门,感觉就很没面子吧。而且那时我也刚好想挑战看看自由编辑的工作。另一个编辑部的同事 O 也在我离职不久后,就决定转职到其他出版社了。我跟 O 到现在偶尔也还会去喝一杯喔。时不时也会从他那边接到工作。这么说来,您直到最后都还是没见过另外两位同事呢。
編集長? ああ、Sですね。どうしてるのかな。わからないです。あんまり仲良かったわけじゃないですし。辞めたのも一番最初で。僕たちになんの挨拶もありませんでしたから。
总编?喔喔,您说 S 吧。他现在在做什么?我也不太清楚耶。我们本来就没有多要好。而且他也是第一个离职的。当时甚至没给我们打任何招呼。
今だから言えるんですけど、あんまり好きじゃなかったんですよね。なぜって? ええと、これは編集論の話になるんですけど、僕とOはあくまで月刊〇〇〇〇をエンタメ誌として作ろうとしてましたけど、Sはなんていうのかな、報道の側面を大事にしてたような気がします。
事到如今我才敢说,其实我不太喜欢他。您说为什么啊?呃,这说起来会变成在讲编辑理论,但像我跟 O 顶多都只是把月刊○○○○当大众娱乐杂志在做,但 S 该怎么说呢,总觉得他很重视报导背后的事情。
もちろんオカルトを楽しむためにリアリティは必要だと思うんですよ。読者も作りものじゃなくて本物を望んでるっていうのもわかる。でも、一番の欲求は楽しみたいってところにあると思うんです。だから、楽しめればリアリティのある作り話でも僕は大丈夫だと思うんです。
当然我也觉得为了让读者感受到神秘学的乐趣,就必须追求真实性喔。同时也明白读者期望的并非捏造出来的故事,而是真正发生的事情。但我认为最大的欲求在于想要乐在其中。所以我觉得只要有趣,即使是捏造出具有真实性的故事也没关系。
でも、Sはそうじゃなかった。だから、企画や原稿にも情報元の確かさやエビデンスみたいなものを求めるんです。お化けや宇宙人がいることの証拠なんて出せるわけないじゃないですか? 情報提供者のエピソードが本当にあったことなのかも僕たちにはわからないし、いちいちひとつの記事に対して細部まで取材してたら時間がいくらあっても足りない。僕たちは新聞を作ってるわけじゃないですし。でも、Sは曖昧さを許さないんですよね。そのことで何回もめたかわかりません。
但 S 就不是这样想了。所以无论任何企划跟原稿,他都会要求情报来源的正确性,以及像是证据的那种东西。但例如鬼怪跟外星人,也没办法提出什么佐证吧?我们也不知道提供情报的人所说的经历是不是真的,如果连每一篇文章都要采访到十分详尽的地步,时间再多都不够用。何况我们又不是在做新闻报纸。然而 S 无法容许有丝毫暧昧不清的地方呢。我都不知道因为这件事跟他发生过多少次争执。
ただ、まあ僕たちも大人ですし、編集長はSですから、最終的に彼の求めるものを作るようにはしてましたよ。でも、僕もOも腹の中ではSの考えに同意できない部分がたくさんありました。そういう意味でもあなたにはお世話になったんですよ。ほら、原稿のクオリティがすごく高かったから。あなたに対しての信頼感っていう意味では三人の意見は一致してましたね。あまりあなたの原稿がリテイク食らったことはないと思います。
但我们也都是大人了,既然总编是 S,最终还是有照着他的要求制作刊物喔。但是,我跟 O 对于 S 的想法都有很多无法认同的部分。就这个层面来说,也受到您诸多照顾啊。毕竟您的原稿品质很好嘛。以对您的信赖来说,我们三个人的意见倒是一致呢。我记得您的原稿很少被退回来。
それに、やっぱりこの業界のライターさんにはなかなかいないタイプじゃないですか?情報の切り取り方や視点っていう意味でも色々学ばせてもらったと思ってます。
而且放眼这个业界,您这种类型的撰稿人应该满少见的吧?对于情报的汲取方式及观点也让我获益良多。
実は、Sに関してはもうひとつ許せないことがあって。さっきは編集部が解散になってみんな辞めたって言ったと思うんですけど、あとから人事部の同期に聞くと、ちょっと話が違ったんです。
其实我还有一个无法原谅 S 的地方。我刚才有说编辑部解散之后,大家也都离职了对吧?不过后来我听人事部的同期同事说,事情好像不是这样。
どうやら、Sが急に辞めたいって言いだしたらしくて、それを受けて上層部が休刊を決めたって言うんです。確かなことはわからないんですけど、もしそれが本当なら年度末でもない時期での急な休刊にも納得がいくなって。
据说是 S 突然提出辞呈,同意这件事的高层才会决定休刊的样子。我虽然不确定真相是不是这样,但如果真的是基于这样的原委,会在并非年末的时期突然休刊也就说得通了。
いや、辞めるのは個人の問題なんでいいですよ。ただ、もしそうならその説明ぐらいは僕とOにするべきだったと思うんですよね。最終日にポンって引き継ぎデータだけ一方的に送りつけて、あとはよろしくって納得いきませんよ。まあ、引き継ぎもなにも月刊〇〇〇〇は休刊になったわけですから、僕たちも会社にろくに引き継ぎはしませんでしたけど。
不,离职这件事本身是个人的事情,那倒没差。只是我会觉得如果是这样,也该对我跟 O 说明一下吧。最后一天就突然单方面地把交接的档案丢过来,然后抛下一句「之后就交给你们了」,我们当然无法接受啊。不过说是交接,既然月刊○○○○都要休刊了,我们也没有交接什么东西给公司就是了。
え? 書庫が整理されてないらしい? ははは。ごめんなさい。多分それ僕たちの責任ですね。次世代の若者に迷惑かけちゃったなあ。でも、こうして別冊って形で細々とでも刊行が続けられてるのはなんだかうれしい気持ちになりますね。
咦?您说书库好像都没整理?哈哈哈。对不起。那大概是我们的责任呢。真是给下一代的年轻人添了不少麻烦。但是,虽然没有多频繁,不过看到那本月刊能像这样以别册的形式发行下去,还是让人觉得很开心呢。
ごめんなさい。つい懐かしくてべらべら話してしまいました。えっと、今日は●●●●●についての話でしたか。
抱歉。聊起令人怀念的往事,忍不住就讲到停不下来了呢。呃,今天是要说关于●●●●●的事情对吧。
あ、テレコ回してるんですね。いや、もう今はiPhoneの録音機能ですよね。ええ、わかってるんですが、どうしても昔のクセでテレコって言っちゃいますね。はは。
啊,录音机有在转吧?不对,现在都是用 iPhone 的录音功能了呢。对啊,脑袋明明是知道的,但以前的习惯都改不过来,不小心就会说出录音机呢。哈哈。
いつもはインタビューする側だから、いざされる側になるとなんだか緊張するなあ。もしかしてこれ、最初から録音してます? えー、あなたも人が悪いなあ。最初の編集部のくだりはオフレコでお願いしますよ。
平常都是我在采访别人,一旦站在接受采访的立场,感觉就很紧张呢。这该不会打从一开始就在录音了吧?真是的~您这个人也真坏心眼。一开始说到关于编辑部的那些事,可要拜托别外流喔。
懐かしいなあ。僕も一回だけ現地に取材に行きましたよ。そのときはえっと、なんだっけ、そうトンネルだ。あそこで心霊現象の実証実験するとかで。結局徹夜で張り込んでも何も起きなくて、適当にオーブっぽいものが写った写真を掲載してお茶をにごしたような気がします。
真令人怀念啊。虽然只有那么一次,但我也有到当地采访过喔。那个时候的主题是什么来着啊?对了,隧道啦。好像是去那边进行灵异现象的实验。我们在那里彻夜观察,结果还是什么事都没发生。后来好像就刊载了一张拍到像是小水滴的微粒反射的照片蒙混过去。
あの頃はオカルト雑誌も元気でしたよね。なんだかんだ楽しかった。確か僕より前にいた先輩なんかはあの辺りの宗教施設の記事を書いたって言ってました。時代ですよね。
那时候的神秘学杂志还真活跃啊。不管怎么说,当时还是做得很开心。我记得在我到那个编辑部工作前所属的前辈还说他写过关于那一带宗教组织的报导。真是时代的眼泪啊。
電話をもらったときは驚きましたよ。その新人くん、鋭いですね。山を中心とした大きな心霊地帯になってるなんて全然気づかなかった。でも、確かに言われてみるとそんな気がしてきますね。
接到您的电话时,我真的吓了一跳。觉得那个新人还真敏锐。我当时完全没有察觉是以山为中心所形成的一大区灵异地带。但听您这样一讲,就觉得好像真的是这样呢。
さっき言った通り、恥ずかしい話ですが休刊が決まってからはみんな次の仕事に意識がいってたっていうのもあって、引き継ぎ作業といえばバックナンバーとそのデータROM、紙の資料を適当に段ボールに突っ込んだものを書庫に押し込んでもうおしまいって感じだったんです。
刚才也有提到,说来难为情,不过自从决定休刊之后大家都把注意力放在下一个工作上,说是交接,但也只有把过去刊物及其档案 ROM,还有纸类资料随便收进纸箱,并全都丢到书库就交差的感觉。
そんなだから各人の手帳や個人のパソコンに書きつけてた担当ライターからの企画や取材メモ、原稿データの類いは会社に保管されずに各々で持った状態で会社を去ることになりました。恐らくOもそうだと思います。僕はまだそういったものは保管してたので、今回ご連絡を受けて久々に過去の取材メモを見てみたんです。
因为这样,我们各自记录在记事本或个人电脑中,那些合作撰稿人提供的企划、采访笔记及原稿档案那类的东西都没有交由公司保管,而是留在我们自己手边的状态下离开公司。我想 O 应该也是这样。由于我还有保留着那些资料,因此这次接获您的联络之后,我就久违地拿出以前的采访笔记来看。
ザッとしか見てないですがありました。●●●●●についての掲載されてない没になった話が。新人くんの言葉を借りると山の東側、ダムとは逆側のものです。
虽然我只是大致上看过去而已,不过确实有找到与●●●●●有关,但最后因为被驳回而没有刊载的内容。照那个新人的说法就是位于山的东侧,也就是水坝的反方向那边。
あいにく原稿にはなってないので取材メモと私の記憶をもとにお話する形になりますがご容赦ください。
很可惜的是最后没有写成原稿,所以只能跟您说些采访笔记的内容跟我记得的事情以供参考,还请见谅。
情報提供者は××××××さんって方ですが、Aさんと呼ぶことにしましょうか。メモによると22歳の男性、大学生ですね。ライターのFさんからの紹介です。
提供情报的人是 ×××××× 先生,在此就叫他 A 先生吧。根据笔记来看,他是个二十二岁的男性,是位大学生呢。由撰稿人 F 介绍来的。
インタビューしたのは2012年3月4日です。
采访日期是2012年3月4日。
Aさんは都内の大学で心理学を学ぶ学生でした。インタビューの前年に東日本大震災があったので、就活で色々苦労したそうですけど、無事4月からの就職先も決まって、卒業論文も提出し終えて一安心って時期だったみたいです。
A 先生是在东京都内的大学主修心理学的学生。由于采访的前一年发生东日本大地震的关系,在找工作的时候好像遇到不少困境,不过接受采访时他已经被公司录取,四月就要出社会了,毕业论文也已经交出去,刚好是可以松口气的时期。
今回の話っていうのは、Aさんの卒業研究にまつわる話です。
这次要说的是关于 A 先生的毕业研究内容。
Aさんは卒業研究のテーマを「恐怖感情を他者に伝える際の身体表現」にしたそうです。
A 先生的毕业研究主题好像是「向他人传达恐惧情感时的肢体表现」。
その内容は、被験者に短いホラー映像を見せて、その感想を被験者が第三者に言葉で伝える際のジェスチャーに、どのような傾向が表れるのかというものでした。
内容是给受试者看一段惊悚短片,并观察受试者要用言语对第三者传达感想时,做出的手势会呈现怎样的倾向。
変わってますよね。実は、Aさんも無類のホラー好きらしくて、どうせなら自分が好きなものをテーマにして研究をしたかったんだとか。
很奇怪吧。其实A先生好像也非常喜欢惊悚文化,所以想说既然要写论文,不如就拿自己喜欢的东西为主题进行研究。
ただ傾向を調べるのではなくて、被験者の性質によってどのような差が出るのかを研究したいと思ったAさんは、被験者をグループ分けすることにしたそうです。
不只是调查倾向而已,A 先生还想研究根据受试者的性质会出现怎样的差异,便将受试者进行分组。
グループ分けには被験者にあらかじめ取った10問ぐらいのアンケートを使ったらしくて。その項目は「ホラーが好き」「ホラーが嫌い」といったものや、「話すのが得意」「話すのが苦手」といったもの、「兄弟がいる」「兄弟がいない」といったものまで色々で、五十人ほどの被験者のジェスチャーのデータから、対になるグループ間でジェスチャーの傾向に有意な差が出る項目を探ることにしたそうです。
为了分组,他事先让受试者做了大概有十个问题的问卷。项目中有「喜欢惊悚文化」、「讨厌惊悚文化」之类,还有「擅长表达」、「不擅长表达」,以及「有兄弟姐妹」、「没有兄弟姐妹」等各方面的问题,并从五十名左右的受试者手势数据当中,找出对照组之间在手势倾向方面具备有意义差异的项目。
「恐怖感情を他者に伝える際の身体表現」という性質上、内容説明に終始してしまうような、ストーリーで怖がらせる映像は避けたいとAさんは考えました。できれば抽象的で、見たあとに「怖かった」という純粋な感情だけが残るものがいい。そこで映像として選んだのが、動画サイトに投稿されていた「呪いの映像」でした。
以「向他人传达恐惧情感时的肢体表现」这个性质来说,A 先生想避开从头到尾都在做内容说明,利用故事性让人感到恐惧的那种影片。可以的话最好是抽象一点,看完之后只会让人留下「好恐怖」这种纯粹情感的比较好。这时被选中的就是发布在影片分享网站上的「诅咒影片」。
あなたならもちろんご存じだと思いますが、有名なホラー映画『リング』に登場する呪いのビデオは、見た者が7日後に死んでしまうというものです。意味不明ながらも不気味な雰囲気の呪いのビデオは社会現象にもなりましたよね。『リング』のヒット以降、それを真似た自作の「呪いの映像」が動画サイトを中心に氾濫していることもご存じだと思います。
我想您应该也知道,知名惊悚电影《咒怨》中出现的诅咒影片,会让看到的人在七天后死亡。当时内容莫名其妙,但散发出诡谲氛围的诅咒影片还造成社会现象对吧。您应该也知道自从《咒怨》卖座之后,模仿的自制「惊悚影片」就以影片分享网站为中心在世间泛滥。
Aさんが選んだのもそんな、ある意味ありふれた「呪いの映像」でした。3分ほどの長さの映像で、血まみれの包丁や画質の悪い廃墟に映る人影、怖い顔をした女性の姿などが数秒おきに切り替わる、いかにもなものだったといいます。
A 先生选择的也是那种就某方面来说随处可见的「诅咒影片」。影片长度大概是三分钟左右,内容是间隔几秒切换沾满鲜血的菜刀、在废墟中拍到画质很差的人影、一脸害怕的女性身影等画面,可说是标准的诅咒影片。
Aさんはそれを見たとき、いくつかの有名なホラー映画のワンシーンが流用されていることに気づいたらしいです。要するに怖いシーンをつぎはぎして素人が作った質の悪い映像ってことですね。その映像ですか? 今回お話しするにあたって、私も再度捜してみたのですが、もう削除されているみたいで見つけられませんでした。
A 先生在看到那影片的时候,好像就发现影片中挪用了好几部知名惊悚电影的场景。简单来说就是外行人将惊悚场景拼凑在一起,做成的一支品质粗糙的影片。您说那支影片吗?由于这次要跟您谈论这件事情,我事前也重新搜寻了一下,但好像已经被删除掉再也找不到了。
その映像を被験者に見せた上で、感想を説明してもらったそうです。肩を抱きながら「怖かった」と話す人や「昔見た悪夢を思い出した」って言う人まで十人十色だったらしいですよ。ただ、テーマがテーマだけに五十人の被験者を集めるのはとても苦労したそうです。
让受试者看完那个影片之后,再请他们说明感想。有人抱着自己的肩膀说「好恐怖」,也有人说「回想起以前作过的恶梦」,总之各有不同的样子喔。但毕竟是这样的主题,据说他好像费了一番工夫才募集到五十名受试者。
本題からは逸れるんですが、この実験面白いですよね? 僕も取材当時は怪談のインタビューってことを忘れて実験内容を興味深く聞いたのを憶えています。結果ですか? はい、もちろん聞きましたよ。
虽然有点离题,但这个实验很有趣吧?我还记得当初在采访的时候,甚至抛开自己在做怪谈采访这件事,针对实验内容深感兴趣地问下去。您问结果吗?嗯,我当然有问到喔。
ジェスチャーは、「種類」「頻度」「長さ」に分けて計測したそうです。多くのアンケート項目でグループ間に有意な差は出なかったらしいんですが「ホラーが好き」と「ホラーが嫌い」のグループでははっきりと傾向に差があったらしいです。
手势好像是用「种类」、「次数」、「时间长短」分开计测。大多问卷选项中的对照组之间没出现什么有意义的差异,但在「喜欢惊悚文化」跟「讨厌惊悚文化」这一组似乎就有出现显着的倾向差异。
具体的に言うと、「ホラーが好き」なグループは「ホラーが嫌い」なグループと比べて幽霊の動きや容姿を形容するジェスチャーの頻度、長さが多かったそうです。ほら、よく胸の前で両手を垂らして「うらめしや~」ってするじゃないですか。ああいう類いのジェスチャー。
具体来说「喜欢惊悚文化」这组人在形容幽灵的动作及样貌时,都比「讨厌惊悚文化」这组人更频繁做出手势,动作时间也较长的样子。您看,常会垂着双手摆到胸前说「好恨啊~」不是吗?就是那类的手势。
逆に「ホラーが嫌い」なグループは「ホラーが好き」なグループに比べてフィラー的なジェスチャーの頻度、長さが多かったそうです。フィラーっていうのは、もともと「隙間を埋める」っていう意味なんですが、ここでは言いよどんだり、次の言葉を継いだりするときになんとなく手を動かすような、特に意味のないジェスチャーのことです。
反之,「讨厌惊悚文化」这组人做出像是 Filler 那类的手势就比「喜欢惊悚文化」这组人还更频繁,动作时间也比较长。Filler 这个词本来是「填补缝隙」的意思,但在这里指的就是在说话时吞吞吐吐,或是要承接下一句发言时会摆动手部那种不具特别意义的手势。
Aさんは論文に落とし込むにあたってこう考察したそうです。
A 先生在总结时做了这样的分析。
ホラーが好きな人は自分が恐怖を感じつつも、その体験に楽しみを見出しているため、相手にも同様に怖がって楽しんでもらいたいと感じている。そのため、幽霊などの恐怖のコアとなる部分を細部まで表現することで相手にエンターテイメントとして恐怖を感じさせようとしている。
喜欢惊悚文化的人尽管自己也觉得恐惧,但他们能在那样的体验中找出乐趣,因此希望对方也能在感到害怕的同时能乐在其中。为此,会透过详尽表现出幽灵之类惊悚体验的核心部分,让对方觉得这种恐惧感是一种娱乐。
逆にホラーが嫌いな人は、恐怖を自らの辛い体験として捉え、相手に共感してもらい、寄り添ってもらいたいと感じている。そのためか、ときに感情が先走って言葉が追いつかない場面が多く見受けられた。結果としてフィラー的なジェスチャーが多くなったのではないか。
相对地,讨厌惊悚文化的人会觉得那样的体验本身是一种煎熬,所以想让对方产生同情,并与自己感同身受。大概是因为这样,才会经常出现言语追不上情感的状况。就结果来说,便出现了很多那种像是 Filler 的手势。
なるほどって感じですよね。うん。とっても面白い。これって考えてみると、オカルト雑誌の作り手側と受け手側の話にもつながりますよね。
会不禁觉得「原来如此」对吧?嗯。真的很有趣。仔细想想,这也可以套用在神秘学杂志的制作方跟读者身上呢。
私たちはエンターテイメントとして手を替え品を替え、オカルトを読者に提供する。でも、なかにはある情報に対して過敏な反応を示す読者もいる。そうなった読者は感情がほとばしった連絡を編集部に寄越してくるわけです。ほら、あなたのお話にもあったと思います。読者からの手紙。
我们想方设法让神秘学变成一种大众娱乐并提供给读者。但是,当中也有一些读者会对于某些情报表现出过度的反应。像这样的读者会很情绪化地联络编辑部。您写的文章应该也有过这样的经验吧。就是读者看完之后会寄信过来。
特に●●●●●を扱った号ではそういう「熱心な読者」からの連絡が多かった気がしますね。「私もUFOを見ました」みたいな連絡とはちょっと違う、「怖い。困ってます。助けてください」みたいな連絡が。
总觉得报导●●●●●的那期总会收到特别多那种「热情读者」的联系呢。跟「我也有看到 UFO」那种不太一样,而是类似「好可怕。真的很伤脑筋。请救救我」的内容。
ずいぶんと本題から逸れてしまいました。無駄話が多いのは悪い癖ですね。
话题又扯远了。我的坏习惯就是废话很多呢。
さて、実験を進めていくなかでAさんは五十人分のジェスチャーを集計しなければいけなかったそうです。手動で。私も話を聞いたときはずいぶんアナログなんだなと思いました。
总之,随着实验的进行,A 先生必须统计五十人份的手势才行。而且还是人工统计。我听到这件事的时候也觉得这做法还真传统啊。
あらかじめ被験者が第三者に説明している様子を録画しておいて、後日それを見ながら、被験者のプロフィールとともにジェスチャーを、エクセルに「種類」「頻度」「長さ」に分けてカウントしていったそうです。ホラー映像自体は3分ですが、被験者の話はだいたい5分ほど、長いと10分も話す人もいて、これには相当な労力を使ったそうです。
事先将受试者对第三者说明时的状况录影下来,过几天在看那影片的同时,一边将受试者的个人资料及做出的手势,分别依照「种类」、「次数」、「时间长短」统计在 Excel 表格上。惊悚影片本身的长度是三分钟,但受试者大概都会说上五分钟左右,讲比较久的还有人说到十分钟,因此他似乎在这方面付出了相当惊人的劳力。
ただ、二十人も集計するとだいたいコツがつかめてきて、「この人はこういう話し方をしそうだな」なんて予想しつつ楽しみながら作業するぐらいの余裕は出てきたそうです。
不过在总计了二十人左右的反应之后,他也差不多抓到诀窍,甚至还能从容地一边预测「这个人感觉会用这种方式说明呢」,在统整的同时也乐在其中。
そのなかで二人、特徴的な動きをする被験者がいたそうです。
在这当中,有两位受试者做出特别引人注目的动作。
一人は男性、もう一人は女性だったそうです。ジェスチャー自体にこれといって特徴はありませんでした。ただ、二人とも話している最中に時折何かに気がついたような素振りをして、目線を話し相手とは別のところに送るのだそうです。
一位是男性,另一位则是女性。他们做的手势本身并没有特别引人注目之处。但两人都在进行说明的途中时不时做出像是注意到什么东西似的举动,眼神也会朝着跟正在对话的人不同的方向看去。
二人が目線を送る場所は同じで、被験者から見て右斜め前、録画カメラのフレーム外でした。でも、Aさんの記憶ではそこは部屋の隅で、何もない空間だったそうです。
两人同样都是看向以受试者的角度来说的斜右前方,也就是录影机的画面之外。但就 A 先生的记忆来说,那边是房间角落,而且没有摆放任何东西。
しかも、その見方も意識的に見ているというより、反射的に見ているような、あるときは一瞬言葉を止めて見るようなことまであったそうです。不意に名前を呼ばれたような、そんなイメージを受けたといいます。
但是那种看法与其说是刻意去看,感觉更像反射性地看过去那样,有时候甚至还会在话说到一半时就暂停下来。就好像忽然被叫住名字一样。
正しくデータを計測するために、雑音や邪魔になるものは事前に全て排除していたこともあり、Aさんは不思議に感じたそうです。
为了正确统计数据,事前已经将可能会造成杂音或妨碍的东西全都排除了,所以这让 A 先生怎么样也想不通。
一人なら癖で片付けられますが、二人、しかも見る方向まで同じとなるとこれは何かが実験結果に影響を及ぼしているのかもしれない。そう考えたAさんは、その二人のアンケートを改めて見直してみることにしたそうです。
如果只有一个人还能认为可能是对方说话的习性,但有两个人出现这样的反应,而且还是都朝着同样的方向看去,这说不定会给实验结果带来某些影响。思及此,A 先生决定重看一次那两个人填的问卷。
実は、最初にお話ししていなかったことがあります。Aさんはアンケートを作成する際、遊びとしてある項目を設問に入れていたそうです。それは「霊感がある」「霊感がない」です。
其实,一开始有个前提我没跟您说。A 先生在制作问卷时,在题目中出自玩心加入了某个项目。那就是「有灵异体质」、「没有灵异体质」。
そう、お察しの通り、五十人中その二人だけが「霊感がある」と回答していたんです。
没错,您应该也听懂了吧,在五十个人当中,就只有那两位回答「有灵异体质」。
ホラー好きとして好奇心を刺激されたAさんは、その二人に再度個別に話を聞いてみたそうです。二人とも最初は嫌がって話をしてくれなかったそうですが、あまりにもAさんがしつこく頼むので最終的には説明してくれたようです。
这刺激到 A 先生喜欢惊悚文化的好奇心,便又找来那两位个别对谈了一次。他们一开始也都不太想讲的样子,但在 A 先生锲而不舍地追问下,最后才向他说明。
二人の話は概ね一致していました。実験中、話をしていると音がするのだそうです。
两人所说的内容基本上一致。据说是在实验中,一说起感想就会听到声音的样子。
それは部屋の隅からでした。ドンッ、ドンッと思いついたように不規則に音が鳴り続けていたそうです。
是从那个房间的角落传来的。像是想到就发出声音一样,一直不规则地传来「咚、咚」的声音。
二人ともそれがいわゆる心霊現象だということにはすぐに気がついたそうです。自分にしか見えないものが見えて、聞こえない音が聞こえる人生を送ってきた彼らからすると、それは今まで遭遇してきたもののなかのひとつにしか過ぎませんでした。だからこそ、特別そこに言及もせず、話を続けたそうです。
两人都立刻发现那就是所谓的灵异现象。对人生当中向来能看到只有自己看得见的东西,或听到只有自己听得见的声音的他们来说,这也不过是至今所遇过的状况中的其中一次而已。正因为如此,才会没有特别提起这件事,而是选择把要说的话说完。
ただ、反射的に見てしまうのは止められず、その様子がAさんの目に留まったのです。
然而还是会不禁反射性地朝那边看过去,这个举动也才引起 A 先生的注意。
あの部屋には幽霊がいるのか? という問いかけに対しての二人の答えも同じでした。
面对「那个房间里有幽灵吗?」这个问题,两人给出一样的回答。
あれは恐らく、実験で使われた動画に由来するものではないかと言うのです。自分が動画についての話を終えると音は聞こえなくなったからだと言います。
他们说那恐怕是源自实验时看的那支影片。并表示会这么想是因为当自己说完关于那支影片的感想之后,就再也听不到那个声音了。
二人のうち男性のほうは、この話に加えて、音とともに黒い影が見えていたと話しました。
两人当中的那位男性除了上述这些状况之外,还说伴随着声响有看到一道黑影。
音に合わせて黒い影が部屋の隅で上下していた。まるでその影が飛び跳ねた音が床に響いて、ドンッという音が鳴っているようだったと。
那道黑影就像配合声响一样在房间角落上下晃动。感觉就像那道影子在地板上跳动,才会传出「咚、咚」的声音。
男性はAさんに言ったそうです。
那位男性有对 A 先生这么说:
「こういうのは気づいてないふりをするのが一番なんです。こちらが気づいていることを相手に気づかれるとやっかいなことになりますから。あんまり興味本位で探らないほうがいいですよ」
「遇到这种事情最好还是装作没有发现。要是被对方发现我们有注意到的话,事情会变得很麻烦。所以最好还是不要因为好奇就去探究太多喔。」
経験者の言葉にAさんは怖くなり、さすがにそれ以上首を突っ込むのはやめました。あの動画もそれ以来見ていないそうです。
听到在这方面很有经验的人这么说,A 先生也感到害怕,于是便不再深究下去。在那之后他好像也就没再点开那支影片来看。
でも、Aさんはすでに踏み込み過ぎてしまってたみたいなんですよね。
然而,A 先生似乎已经干涉太多了。
それからひと月ほどして卒業研究も佳境に差しかかり、Aさんは遅くまで大学で論文を執筆する毎日を送っていました。Aさんが一人暮らしをするマンションは大学から2駅ほど離れていたこともあり、大学の近くに住んでいるゼミ仲間の家に連日泊めてもらい、そこから直接大学へ通っていたそうです。
在那之后经过一个月左右,毕业研究也渐入佳境,A 先生每天都过着留在大学写论文写到很晚的生活。由于 A 先生自己一个人住的公寓位于距离大学要搭两站电车的地方,因此他连续好几天都到住在大学附近的研讨会同学家里过夜,隔天也是直接前往学校。
そんななか、ある日Aさんの携帯に知らない番号から着信があったそうです。相手は警察でした。
在这样的情况下,A 先生某天接到一通陌生号码打来的电话。对方是警察。
昨晩近所の住人から通報を受けた。Aさんの部屋のベランダに女性がいると。
说是昨晚接获他邻居报案,表示 A 先生住处的阳台上有一位女性。
その住人はマンションの向かいの一軒家に住んでおり、居間から窓を通してマンションのベランダが見えるのだそうです。
那个邻居住在公寓对面的独栋楼房,从他们家的客厅窗户可以看到公寓的阳台。
夜9時頃に何気なくベランダに目をやると、5階の角部屋、つまりAさんの部屋のベランダに赤系のコートのような服を着た女性が両手をあげて万歳するような格好で立っていたそうです。
晚上九点左右,邻居无意间朝着阳台看去,就看到五楼转角那一户住家,也就是 A 先生家的阳台上,有个穿着红色系大衣的女性高举双手做出万岁的姿势站在那边。
その女性はAさんの部屋のほうを向いて一定間隔でジャンプをしていたそうです。
那名女性似乎是面对着 A 先生的家,间隔一定时间就做着跳跃动作。
カップル同士の痴話げんかでベランダに締め出されたのかと思った住人はあまり気にせず就寝したのですが、深夜3時頃トイレに起きた際にまた何気なく目をやると、女性はまだそこにいたのだそうです。変わらず、Aさんの部屋のほうを向く形で一定間隔でジャンプをしていたそうです。驚いた住人がしばらくその様子から目を離せないでいると、その女性の様子がおかしいことに気がつきました。
邻居想说可能是情侣吵架结果女生被丢包到阳台去,并没有特别放在心上就去睡觉了,然而到了半夜三点他因为想上厕所而起床,并无意间再次朝那边看过去,就发现那名女性竟然还待在那里。依然是面对 A 先生的家,间隔一定时间就做着跳跃动作。吓一大跳的邻居定睛看了好一段时间之后,这才发现那名女性看起来不太对劲。
ジャンプに合わせて首が大きく傾くのだそうです。首が据わっていない赤ん坊のように、着地の震動に合わせて首が前後左右にグラグラと揺れていたんだそうです。
据说她的头伴随跳跃的动作大幅度倾斜。感觉就像颈部肌肉及关节都还没发育完全的婴儿一样,头部随着落地的震动前后左右地摇晃个不停。
通報を受けた警察が駆けつけたときにはすでにその女性はおらず、警察がAさんの部屋を訪ねても不在だったため、翌日管理会社から連絡先を聞いて電話をしてきたと言うのです。
接获报案的警察赶到现场的时候已经不见那名女性,而且到 A 先生家也发现没人在,直到隔天询问大楼管理公司才得知联络方式,并打电话给他。
また、その騒動の数日後に、今度はマンションの管理会社から連絡があったそうです。その担当者いわく、Aさんが住む5階の部屋の真下の住人から苦情が来ていると。
而且在那场骚动的几天后,这次换大楼管理公司打电话给他了。根据那位负责人的说法,是住在 A 先生位于五楼住家正下方的那户邻居向管理公司投诉。
ここ最近毎日深夜になるとドンッ、ドンッと天井から音がするとの報告を受けているので静かにしてほしいと言うのです。警察の件もあったからか、退去させられそうな勢いで注意を受けたらしいです。
因为接到住户抱怨最近每天到了深夜,天花板都会传来「咚、咚」的声音,希望 A 先生可以安静一点。大概是之前才发生过警察来找人的事情,A 先生好像被管理公司的人用要他退租的气势警告了一番。
Aさんはそれからほとんど家に帰らなかったそうです。霊が自分の部屋を見つけ出して、中まで侵入してきたことを知ってしまったら、帰れないですよね。それでも何度か管理会社から騒音の苦情が出ていると連絡があったみたいです。Aさんがほぼ家に帰っていないことを伝えると、最終的には引き下がったみたいですけど。
A 先生似乎在那之后几乎都没再回家了。得知有女鬼找到自己的家,甚至还遭到入侵,那当然是有家也归不得吧。即使如此,管理公司依然因为接获噪音的投诉而联络他好几次。直到 A 先生说自己几乎没有回家,对方才总算退让的样子。
とはいえ、4月からの就職に合わせた引っ越し予定の新居にまでその女がついてきたらと考えると怖くて仕方がない。で、Aさんの知り合いにオカルト方面のライターがいて、その人に泣きついたと。その方が紹介者のFさんですね。Fさんから相談を受けた私はお祓いができるお寺を紹介する代わりに今お話ししたインタビューをしたというわけです。
话虽如此,A 先生一想到那个女的要是跟到配合四月就职而准备搬过去的新家就害怕不已。由于 A 先生认识一位神秘学领域的撰稿人,便找对方哭诉这件事。那就是介绍人 F 呢。F 来找我商量之后,我介绍他一间可以驱邪的寺庙,但相对地就要让我采访这整件事情。
どうですか? ふふっ。納得してないですね。そうですよね。●●●●●が出てこないですもんね。
如何?呵呵。无法接受对吧?也是呢。毕竟都没有提及●●●●●嘛。
これ、実は続きがあるんですよ。あなたも気になってると思うのですが、その呪いの動画についてです。はい。僕もすぐに調べました。
其实,这件事情还有后续喔。我想您应该也很在意那支诅咒影片对吧?没错。我也立刻去调查了。
Aさんは研究のために適当に見繕ったって言ってたので、ひょっとすると知らなかったのかもしれないんですが、あの動画、実はちょっと有名なものだったんです。まあ有名っていってもネットの掲示板のスレッドで話題になってるってレベルですけどね。
由于 A 先生说是为了研究随便找的影片,所以他可能不知道,但那支影片其实还满出名的。不过说是出名,也只是在网络讨论区的讨论串中造成话题的程度啦。
「この動画見たらマジで呪われるらしい」みたいなスレッドがあって、そこに例の動画のリンクが貼られていて、見た人が気分が悪くなったとか霊障が出たとかで一時期盛り上がってたみたいです。
讨论串中有人说出「看完这支影片好像真的被诅咒了」之类的话,并附上那支影片的连结,结果看完的人纷纷表示感到不舒服或碰上灵障现象,有段时间蔚为话题的样子。
で、例によってネット民による特定が行われたんですよ。この部分は何年に製作されたアメリカのこの映画だとか、これは昔流行った心霊系GIFの使いまわしだみたいな感じで。ああいうの特定する人ってすごいですよね。
然后,网络乡民果然就开始进行考察了。像是找出这个部分是撷取自哪一年制作的哪一部美国电影,或者发现是拿以前流行过的灵异类 GIF 来用这种感觉。去做那种考察的人真的很厉害对吧。
そのなかに使いまわしじゃないシーンがひとつだけあったんです。正確には2カット1シーンになるのかな? 5秒くらいモノクロの映像が流れる箇所があって、それがどうも映画とかの切り抜きではなくて素人が撮ったものなんじゃないかと。
在那当中就只有一幕不是拿其他作品的画面来用。正确来说是两个镜头一个场景吧?有个地方播放出约莫五秒的黑白影像,那似乎不是从电影之类撷取下来的,可能是外行人拍下的画面。
私も見ましたよ。他と比べるとそんなにインパクトは感じませんでしたけど、意味不明さでいうとけっこう際立ってたかと思います。
我也看了那支影片喔。虽然跟其他画面相较之下感受不到太大的冲击,但气氛上格外诡谲。
まず最初に「5」ってパネルが壁面に貼られた建物が映ります。団地とかで棟ごとに数字がふられてるじゃないですか? ああいう感じです。その建物を見上げて撮影してるみたいな。
一开始是拍到墙面上贴着「5」的板子的建筑物。集合住宅那种社区不是会替每一栋公寓标上数字吗?就是那种感觉。角度像是由下往上拍摄建筑物那样。
で、次が女性の顔のアップ。笑ってるようにも泣いてるようにも怒ってるようにも見えました。口を横に大きく開いて歯なんかむき出しで。その顔が画面に近づいたり遠ざかったりするんです。女性の顔のインパクトが大きいのと、映るのが本当に数秒なのでじっくり見ないとわからないんですが、多分その女性、カメラに向かってジャンプしてるんですよね。えっと、下からこちらを見上げて飛び跳ねている女性を、真上から撮影してるような格好です。顔より少し上に両手が見えてたんでカメラに手を伸ばしているようにも見えました。
然后,下个镜头就是一位女性的脸部特写。看起来像是在笑、也像是在哭,还像在生气。一副龇牙咧嘴的表情。那张脸时而靠近画面,时而又拉开距离。由于女性的脸带来太大的冲击,再加上剪辑进影片的时间真的只有短短几秒,不仔细端详还真的看不出来,不过那名女性大概是对着摄影机在做跳跃动作。嗯,以角度来说是从正上方拍摄那名由下往上看过来并一边跳跃的女性。可以看见她的双手出现在比脸还要高的位置,所以看起来也像是对着摄影机伸出手那样。
そう。Aさんの話に出てきた女性も同じようなことをしてましたよね。同一人物なのかどうかはわかりません。Aさんもその女性を見たわけではないですし。
没错。出现在 A 先生那件事当中的女性也做了相同的举动对吧?我不知道两者是不是同一个人。毕竟 A 先生也没有看到那名女性。
当然その謎の映像に関しても特定が行われました。最初の建物、あれは●●●●●の幽霊マンションと呼ばれている建物の5号棟だったんです。建物の外観とその背景の山の稜線からほぼ間違いないみたいです。
当然乡民也有针对那段充满谜团的影像进行考察。关于一开始拍到的建筑物,那是被称为●●●●●幽灵公寓的五号栋大楼。从大楼外观跟背景那座山的棱线看来应该是错不了。
でも、女性のほうはわかりませんでした。何しろ映ってるのは顔と手だけですから。他に唯一わかるのは地面が砂利ってだけです。スレッドでもかなり議論されてましたけどあれが誰でどこで撮られたのかはわからずじまいでした。
但是,那名女性就不知道是谁了。毕竟影像中拍到的就只有脸跟手。其他还能辨明的就只有似乎踩在砂石地上而已。很多人在讨论串里也进行了一番议论,但最后还是不晓得那究竟是谁,也不知道是在哪里拍下的画面。
あの幽霊マンション、色々いわくがあるじゃないですか。それが呪いの原因なんじゃないかっていうのがネットでの見解でした。
那栋幽灵公寓有很多传闻对吧。从网络上的推测来看,大家都在猜想那会不会就是造成诅咒的原因。
この話はこれで終わりです。
这个故事就到此结束。
どうして没になったかって? ああ、編集長チェックではねられたんですよ。オチが弱いって。つまり、真相に迫り切れてないってことですね。まあ、あの人らしいですね。
您问为什么没有刊登出去?喔喔,因为过不了总编确认那一关啦。说是结尾太弱了。代表没有彻底查明真相呢。不过那个人确实是会做出这样的决定。
確かに、自分でも思うんですけどこの話、中途半端なんですよ。散らかってるというか。正体がわからなくて考察の余地を残す話として終わらせるには、エピソードとしてちょっと弱い気がするし、真相を追究する話にしては解明までには至ってない。惜しいなって思います。
我自己也觉得这故事是有点虎头蛇尾。应该说七零八落吧。一个故事在没有揭开真面目,并留下考察的余地就收尾,确实会觉得有点薄弱,而且就查明真相的故事来说也没有解开谜团。这让我觉得很可惜。
この話は没にしたものなので、あなたの名義で書いてもらってもいいですよ。あなたならいい具合に料理してくれるでしょう? この話も成仏できるってもんです。いや、遠慮しないでください。色々お世話になりましたから。こうやって話してるとあの頃に戻ったみたいで楽しかったです。
反正这个故事没有发表,所以要用您的名义继续写也可以喔。如果是您应该可以好好料理吧?如此一来也能超渡这个故事了。不,请别客气啦。我也受到您很多照顾啊。能像这样跟您聊这么多,感觉就像回到那个时候一样,让我觉得很开心。
またOにも●●●●●の未掲載の情報がないか聞いておきます。あいつとも最近ご無沙汰ですし。連絡するいい機会になりますよ。
我也会去问问 O,看他还有没有一些关于●●●●●尚未发表的情报。而且这阵子也有段时间没跟那家伙见面了。刚好可以趁这机会跟他联络一下呢。
短編「待っている」
「なんだか暗い感じの場所だなって印象でした」
「我觉得那是个很阴暗的地方。」
Aさんの父は70歳を目前にして同い年の母を残し、病死した。
A 先生的父亲在年近七十的时候留下与他同岁的母亲病死了。
40歳で一家の一人息子のAさんは地元を離れて地方で暮らしており、実家に残された母が心配だったという。
四十岁的 A 先生是家中独子,离开故乡的他平时都在外县市生活,因此很担心独自留在老家的母亲。
「実家の一軒家に一人では、本人も寂しそうで……」
「她独自一人住在独栋的老家里,感觉也很寂寞的样子……」
そんなある日、母から連絡があった。マンションに引っ越すことにしたのだという。
在这状况下,A 先生某天接到母亲的联络。说是想搬到社区公寓生活。
このまま一人で実家に住み続けるのなら、いっそ場所を変えて、そこで余生を過ごしたい。マンションなら何かあったときも隣近所と支え合える。そう母は話した。
与其就这样继续独自住在老家,倒不如换个地方度过余生。如果住在社区公寓,发生什么事情时也有邻居可以相互协助。母亲是这么说的。
母が不動産屋で見つけてきたという●●●●●にあるそのマンションは、山を削った小高い位置にあり、インターネットで調べる限りでは眺めが良く、のんびりとした余生を過ごすには良さそうだった。
母亲在房屋仲介公司找到位于●●●●●的社区公寓,它位在削去山坡整地而成的一处略高地点,就网络上查到的资料看来景观很不错,感觉满适合悠哉地度过余生。
ところが、Aさんが母とともに不動産屋に連れられて内見に行ったときに抱いた感想は冒頭の通りだったという。
然而,当 A 先生跟母亲和房仲业者一起去看房时,内心产生的就是文章起头的那句感想。
「人が少ないんです。ガランとしてて。マンション自体は広い敷地に何棟も立っているかなり大きなものなんですけど、2割ぐらいしか埋まってないみたいで。カーテンがかかっていない部屋のほうが多かったです」
「那里没什么人居住。感觉空荡荡的。社区本身占地辽阔,而且还是由好几栋公寓构成,相当有规模,住户却好像只有两成左右。没有挂窗帘的住家还比较多。」
Aさんは全体的に荒んだ印象のあるそのマンションを好きになれなかったが、母は逆にそれを落ち着いた雰囲気と感じて気に入ったようだった。
A 先生不太喜欢那个整体来说给人荒凉印象的社区公寓,但母亲反而觉得气氛沉稳,似乎挺中意的。
不動産屋に勧められるまま、5号棟の3階の一室を内見したAさんと母は、その場で契約を決めた。
在房仲业者的推销下,去看了五号栋三楼其中一户的 A 先生及其母亲,当场就签下契约。
母の新天地での生活が始まったと同時に、Aさんは仕事の繁忙期に入ってしまい、次にその部屋を訪ねたのは半年ほどしてからだった。
当母亲在新天地展开生活时,A 先生的工作也进入繁忙期,当他下一次再造访那个家,是在过了半年左右的时候。
「相変わらず暗い雰囲気の場所だなって思いました。でも、母はそこで無事に一人で生活をできている様子だったので安心もしました。数人は友達もできたみたいで」
「我还是觉得那个地方感觉很阴暗。但母亲看起来平安无事地在那里过着独居生活,也让我放心不少。好像还结交到几位朋友。」
ただ、母の様子が少しおかしかったという。
只是母亲的状况有点不太对劲。
「自分と話すとき以外はずっとぼんやり窓の外を眺めてるんですよね。何をするわけでもなく。ボケちゃったのかなって心配になりました」
「除了在跟我讲话的时候,她都一直茫然地望着窗外。似乎也不是特别要做什么。让我很担心她是不是出现失智的倾向。」
気になったAさんは母に何を見ているのかと聞いたが、返ってきたのは一言だった。
很在意的 A 先生问母亲在看什么,但她只回了一句话:
「待ってるの」
「我在等啊。」
それ以上母は答えなかったという。
除此之外,母亲就没再多说什么了。
その晩、Aさんと母が食卓を囲んでいると窓の外で大きな音が聞こえた。
那天晚上,A 先生跟母亲一起坐在餐桌吃饭时,窗外传来一声巨响。
「ドンッ」という音と「バシャッ」という音が同時に鳴ったような奇妙な音だった。
在发出「咚!」一声的同时,似乎还响起「啪唰!」的声音,听起来很奇妙。
あまりの音の大きさに驚いたAさんは窓に駆け寄った。だが、それよりも速く、驚くような素早さで母が先に窓に駆け寄った。
被这声巨响吓到的 A 先生赶紧冲向窗边。然而,他的母亲却早一步以惊人的敏捷动作,率先跑到窗边去。
窓の下には四肢がおかしな方向にねじれた人間が血だまりの中で、細かく身体を痙攣させていた。
只见窗户底下有个四肢弯向奇怪方向的人倒卧在血泊之中,身体还微微痉挛着。
あまりのことに驚いて母のほうを見たAさんは恐怖した。
被这样太过震撼的状况吓到的 A 先生看向母亲,不禁感到一阵颤栗。
窓の下の惨状を見つめながら、母はニコニコと笑っていたのだ。
母亲注视着窗户底下的惨状,露出和蔼的笑容。
一時的に母を親戚に預け、マンションからAさんの家へ母の荷物を運ぶ引っ越しのトラックを見送ったその日、敷地内の公園で一人の中年女性に声をかけられた。
A 先生暂时让母亲借住在亲戚家,在目送将母亲的东西从那栋公寓搬到自己家里的搬家公司货车离去的那天,一位中年女性在社区内的公园里找他攀谈。
聞けばその女性は別の棟に住む母の知り合いだという。
一问之下原来那位女性是住在别栋的母亲的朋友。
Aさんが、母が引っ越す旨とお世話になったお礼を述べると女性は言った。
A 先生说母亲要搬离公寓,并答谢她的关照之后,那位女性说:
「寂しいけど、そのほうがいいと思う。あんなところに住み続けるのは気持ち的にもよくないしねえ……」
「虽然如此一来会很寂寞,但还是搬走比较好。要是继续住在那种地方,对心理状态也会造成不好的影响嘛……」
5号棟で自殺があるのは今回が初めてではないらしい。それどころか、毎年のように人が何人も飛び降りている。一部では自殺の名所として有名なのだそうだ。
这好像已经不是第一次有人在五号栋自杀了。不仅如此,几乎每年都有好几个人在那边跳楼。对于某些人来说,这里好像还是个知名的自杀胜地。
自殺者はそのマンションの住人ではなく、わざわざ遠くから「死にに来る」人が大半だという。なぜか他の棟ではそういったことはなく、5号棟だけで飛び降りが多いことからマンションの住民もあまり5号棟には近づきたがらないらしい。
大多自杀的人都不是社区公寓的居民,而是千里迢迢特地「来寻死」。不知为何社区的别栋公寓都没发生这种事情,就只有五号栋特别多人跳楼自杀,因此社区居民好像也都不太想靠近五号栋。
そんな場所に母は住んでいたのだ。
母亲竟然住在这样的地方。
Aさんはふと思いつき、今回以外に母が越してきてからも自殺はあったのかと女性に尋ねた。
A 先生灵机一动,便询问那位女性自从母亲搬过来之后,除了这次以外还有没有发生过其他自杀事件。
すでに二人が飛び降りていたらしい。
结果好像已经有两个人跳楼自杀了。
Aさんはそれを聞いて確信してしまった。
A 先生听到这个回答便产生确信。
母は誰かが飛び降りるのを待っていたのだ。
母亲是在等待有人跳楼自杀。
「待っている」揭載前原稿
プリントアウトに貼りつけられた付箋に赤字で指示のメモあり
在列印出来的原稿上贴着一张用红字写着修改指示的便条纸。
「この記事ですが、台割の関係上掲載ページが4Pから2Pに変更になりました。細かい描写を削って飛び降り自殺に焦点をあてた怪談にリライトしてください!」
「这篇报导因为落版的关系,刊载页数要从四页改成两页。请删除详细的描述,重新编写成聚焦于跳楼自杀的怪谈!」
Aさんの母はいつもニコニコと笑っている穏やかな女性だった。
A 先生的母亲是一位总是面带笑容的和蔼女性。
Aさんは20歳頃まで、父・母・Aさんの三人で岡山の実家で暮らしていた。
A 先生直到二十岁为止,都跟父母三人一起住在冈山的老家。
就職を機にAさんは勤務先の長野で一人暮らしを始めた。20年ほど経った頃、実家の父が脳梗塞で倒れた。運悪く発見が遅れたこともあり、病院での治療の甲斐なく父はその日のうちにこの世を去った。
后来由于就职的公司在长野,A 先生便以此为契机展开独自外宿的生活。经过二十年左右,住老家的父亲因为脑中风而倒下。但运气不好发现得晚,医院的治疗起不了作用,父亲在当天就离世了。
一人残された母を気遣って同居も提案したが、母は一人息子に苦労をかけたくないと、それを断ったという。40歳を過ぎても独身のAさんの婚期がこれ以上遅れることも心配していたのだろう。
顾及被独留于家中的母亲,A 先生虽然提议同住,但不想给独生子的生活增添辛劳的母亲拒绝了这件事。应该也是担心会让年过四十还单身的 A 先生更晚结婚吧。
折を見て帰省しては母を気にかけていたが、実家の広い一軒家で一人過ごす70歳近い母はやはり寂しそうに見えた。
虽然 A 先生只要有空就会返乡关心母亲,但年近七十的她独自住在宽敞的独栋老家里,看起来还是颇为寂寞。
「お母さん、引っ越そうと思うの」
「妈妈呀,想搬去别的地方住。」
母から連絡を受けたAさんは、初めは驚いたものの、その内容を聞いて賛成した。
接到母亲的这番联络,A 先生起初还很惊讶,但听她说下去之后也表示赞同。
母が引っ越し先としてあげたのは不動産屋で紹介されたという●●●●●にあるマンションだった。
母亲说想搬去的地方,是房仲介绍的一处位于●●●●●的社区公寓。
実家の一軒家は一人で住むには管理が大変で、そこかしこにある父の思い出に心が囚われてしまう。いっそ場所を変えて、そこで余生を過ごしたい。マンションなら何かあったときも隣近所と支え合える。そんな母の気持ちが理解できた。
自己一个人住在独栋老家的话,管理起来也很费工夫,而且到处都是父亲的回忆,心情上也很难走出来。所以才会想干脆换个环境度过余生。如果住在社区公寓,发生什么事情时也有邻居可以相互协助。A 先生能谅解母亲这样的想法。
Aさんがインターネットで調べたところ、80年代のニュータウンブームに乗って建設された多棟型のそのマンションは、かつてはファミリー層を中心に分譲マンションとして人気だったという。現在は分譲賃貸として多くの部屋が貸し出されており、住民はどちらかというと高齢者の夫婦や母のような単身者が多く、家賃も間取りに対してはかなり安く感じられた。
A 先生上网调查了一下,得知那个在八○年代正值新市镇风潮时落成的多栋型社区公寓,曾是相当受到以一般家庭为中心的客群欢迎的单户出售公寓。现在大多都是单户出租,居民则是以高龄夫妇,还有像母亲这样的单身长者居多,就房屋格局来说租金也相当便宜。
山を削った小高い場所に位置してはいるものの、街との距離は近く、毎日の買い物で下るであろうゆるやかな坂道は高齢者の足でもそこまで苦にはならなそうだった。
尽管位于削去山坡整地而成的一处略高地点,但离城镇很近,每天出门购买生活用品时必须走下一道缓坡,不过那坡度即使是高龄者的双脚走起来也不会太辛苦。
不動産屋に連れられて母とともに内見に訪れたAさんが感じた第一印象は「暗い」だった。
但在房仲带 A 先生跟母亲一起去看房子时,他产生的第一印象却是「很阴暗」。
街を見下ろす景色はとても良く、背後の山からは自然を感じられる。にもかかわらず「暗い」と感じた。人が少ないのだ。マンションは広大な敷地に何棟も立っているが、外を歩いている人間が全くおらず、敷地内の公園にも人の姿はない。建物自体も、大半の窓にカーテンがかかっておらず、入居者は3割にも満たない様子だった。花壇や共用部分の手入れもされておらず、全体的に荒んだ雰囲気がその印象に拍車をかけていたという。
能俯瞰城镇的街景很好,背对的山也营造出大自然的感觉。即使如此还是让他觉得「阴暗」。人实在太少了。尽管在辽阔的社区里盖了好几栋公寓大楼,但完全没有人在外面走动,社区公园也没有人影。建筑物本身也是,大多窗户都没有挂上窗帘,入住的居民好像不到三成。花坛跟公设的区域也都没在维护,整体荒凉的氛围更是加深了那种印象。
Aさんの不安とは対照的に、母はそのマンションを一目で気に入った。景色の良さや自然のある立地はもちろん、人が少ないことも大人しい母にとっては気疲れせずにちょうど良いと感じられたのかもしれない。
不过与感到不安的 A 先生正好相反,他母亲立刻就爱上那个社区公寓。不只是漂亮的景色跟坐拥大自然的环境,居民不多这点或许对文静的母亲来说,刚好不用顾虑太多。
Aさんも、本人が住みたい場所に住むのが一番だろうと特に口出しはしないでおいた。
A 先生也认为最重要的还是要让她住在自己想住的地方,因此就没有多说什么了。
いくつか部屋を見て回ったなかで最終的に母が決めたのは5号棟の3階の一室だった。10階建てではあるが高層階は昇り降りが手間だろうということ。5号棟は比較的単身者用や二人暮らし用の間取りが多く、似た環境のなかで近所付き合いがしやすいという不動産屋の強い勧めに従った形だった。
看了几户房子后,母亲最终决定选择五号栋三楼的其中一间。这虽然是十层楼的建筑,但选高楼层的话上下楼都很麻烦。房仲表示五号栋有很多格局适合单身或两人居住的住家,在环境相似的状况下比较容易跟邻居产生互动,于是他们就在业者强烈推荐下签约了。
ところが、引っ越し当日に母と一緒に挨拶に訪ねた同じ階の部屋のなかで、ドアを開けてくれたのは一部屋しかなかった。その住民もひどく無愛想な高齢の男性で、手土産のお菓子を受け取ると挨拶もそこそこにドアを閉めてしまった。
然而搬过来的当天跟母亲一起到处打招呼时,同一层楼的住家就只有一户愿意开门应对。那位住户是一位态度相当冷漠的高龄男性,收下作为伴手礼的点心之后,也只是随便招呼几声就把门关上了。
本当にここに住むことが母にとって良いのだろうか。そんな不安をAさんはぬぐい切れなかったという。
让母亲住在这里真的好吗?A 先生一直难以排解这样不安的心情。
母の新生活が始まって半年ほど経った頃、Aさんの暮らす長野の賃貸で水漏れが起きた。それはAさんの部屋の真上で起こり、必然的にAさんの部屋は水漏れの被害をもろに被ってしまった。管理会社が言うには部屋のクロスの貼り換えなど現状回復に2日ほどかかるという。その間家を失ってしまったAさんは、これを良い機会に仕事を休んで、母の暮らすマンションに2日間身を寄せることにした。
自从母亲展开新生活之后过了半年左右时,A 先生位于长野的租屋处发生漏水的情形。由于起因是A先生家正上方的那一户,因此A先生家必然是受到全面性的漏水之灾。根据大楼管理公司的说法是,楼上那户人家正在做更换壁纸之类的工程,因此需要两天左右的时间才能恢复原状。在这段期间无家可归的 A 先生,决定趁着这次机会向公司请假,这两天到母亲居住的公寓借住。
母の引っ越し以降、Aさんの仕事が忙しくなったこともあり、会うのは久々だった。電話口の母は喜んでいたという。
自从母亲搬过去之后,A 先生就因为工作忙得不可开交,因此很久没见面了。电话另一头的母亲听到这件事感觉也很开心的样子。
引っ越し以来初めて訪ねるそのマンションは、やはり暗い雰囲気をまとっていた。
这是自帮忙搬家后 A 先生第一次拜访该社区,他依然觉得这里笼罩在阴暗的氛围中。
ただ、母の部屋に入ると、壁にはカレンダーがかけられ、引っ越し以降に買ったであろう本が本棚に増えており、母がこの部屋で新たに暮らしの基盤を築いていることが感じられた。住民は少ないながらも何人かは近所で世間話をする知り合いも増えたのだという。その事実はAさんを少しホッとさせた。
但一进到母亲家里,就看到墙壁上挂了日历,书柜里也多出几本应该是搬家之后才买的书,在在都能感受到母亲在这个家中已经稳固了新生活的基础。虽然住户不多,但她好像也认识了好几位可以闲聊的邻居。这个事实让 A 先生松了一口气。
Aさんの母はいつもニコニコと笑っている穏やかな女性だった。
A 先生的母亲是一位总是面带笑容的和蔼女性。
それはAさんに対しても同じで、幼い頃のAさんは学校であったできごとをよく母に話した。そんなとき、母は特に何を言うでもなくニコニコと楽しそうにAさんの話を聞いてくれた。厳格で近寄りがたい雰囲気の父とは対照的だったという。
在面对 A 先生时也是一样,小时候他常会跟母亲分享在学校发生的事情。那时的母亲并不会特别表示什么,但总是面带笑容很开心似地听他说话。跟几乎堪称严厉的父亲正好相反。
Aさんが母の住むマンションを訪ねたその日も、母はカーテンを開け放した日差しの射す窓のそばで、ゆったりと座椅子に座りながら近況報告をニコニコと聞いてくれた。
A 先生造访母亲住的公寓那天,她也是在拉开窗帘让阳光照射进来的窗边,悠哉地坐在和室椅上,并面带笑容听他说起近况。
ただ、その様子がAさんの知っている母とは少し違っていた。会話のなかで時折表情が歪むのだ。
然而,那感觉却跟他熟悉的母亲不太一样。在对话的时候,她偶尔会露出扭曲的表情。
Aさんの話を聞きながらニコニコと相槌を打つ笑顔が時折、歯をむき出しにしたような満面の笑みに変わる。笑顔ではあるが、無理矢理に笑っているようなおかしな顔だった。なぜかAさんは、その笑顔の奥に、誰もいないマンションを見たときと同じ「暗さ」を感じた。Aさんがそのことを指摘しても、母は自覚していないようだった。
一边听着 A 先生说话并像是回应般露出的笑容,有时候会变成龇牙咧嘴的满脸笑容。虽然是在笑,但就像在强迫自己笑的那种奇怪表情。不知为何,A 先生在那抹笑容的背后,感受到与当他看见这个无人公寓时一样的「阴暗」。即使 A 先生指摘出这件事,母亲似乎也毫无自觉。
また、母は座椅子に座りながら長い間、ぼんやりと窓の外を眺めていた。窓の外に広がる山の景色に何をするでもなく目をやっている。もともと内向的で出かけるよりも読書をすることが好きな母だったが、テレビをつけるわけでも音楽を流すわけでもなく、ただただ外を眺めているその姿に、想像したくはなかったが痴呆の始まりを感じてしまったという。
而且母亲坐在和室椅上,长时间一直茫然地眺望窗外。她毫无目的地望着窗外那片辽阔的山景。母亲的个性原本就比较内向,比起外出更喜欢阅读,但她既没开电视也没有播放什么音乐,就只是一味地眺望着窗外景色的身影,尽管不愿这样想,还是让 A 先生觉得可能是失智症的征兆。
たまりかねてAさんは聞いた。
按捺不住的 A 先生开口问道:
「どうして外ばかり見てるの? 珍しい鳥でも飛んでくるの?」
「你为什么一直看外面呢?是有罕见的鸟会飞过来吗?」
母は相変わらず外に目をやりながら答えた。
母亲依然望着窗外一边回答:
「待ってるの」
「我在等啊。」
Aさんは母が何を待っているのかを尋ねたが、母はニコニコと笑うばかりでそれ以上は何も言わなかった。
A 先生继续追问母亲是在等什么,但她就只是和蔼地笑着,没再多说些什么。
その日の夕方、台所に立ちながら母が言った。
那天傍晚,母亲站在厨房对 A 先生说:
「今日は肉じゃがを作るね。デザートは柿を冷やしておくからね。両方大好きだったでしょ?」
「今天煮马铃薯炖肉给你吃喔。点心是柿子,我先拿去冰一下。这两个都是你最爱吃的东西吧?」
確かにAさんは肉じゃがが大好きだった。しかし、柿は特に好きではない。しかも今は春だ。柿の季節ではない。やはり母は少しボケてしまったのかと悲しい気持ちになった。
A 先生确实最喜欢吃马铃薯炖肉了,但并没有特别喜欢柿子。而且现在是春天。并不是柿子盛产的季节。这让他觉得母亲果然有点失智的征兆,并涌上一股悲伤的心情。
そんなAさんの気持ちをよそに、食卓には料理が並んだ。
尽管 A 先生怀着这份心思,餐桌上还是摆满了丰盛的料理。
肉じゃが、味噌汁、菜の花のおひたし、春雨サラダ、炊き立てのごはん。どれもAさんが好きなメニューばかりだ。それが余計に悲しかった。
马铃薯炖肉、味噌汤、凉拌油菜花、和风冬粉沙拉、热腾腾的白饭。这些全是 A 先生喜欢的料理。这更是让他感到悲伤。
だが、一口食べたAさんは言葉が出なかった。味がしないのだ。
然而,当 A 先生吃了一口之后,顿时说不出话来。这些菜肴都味同嚼蜡。
認知症の症状として、作る料理の味がおかしくなるというのは有名な話だ。ただ、母の作ったそれは、そういった例とは一線を画しているように思えた。見た目は肉じゃがなのに、全く味がしない。まるで砂を嚙んでいるかのような気分になる。砂糖と塩を間違えればそれは当然違和感を伴ってまずくなるだろう。しかし、そういったまずさやえぐみといった味もしない、全くの無味だったという。
常听说失智症的人做的料理味道会变得很奇怪。但母亲做的这些菜,感觉跟那种例子又不太一样。看起来确实是马铃薯炖肉,却一点味道都没有。简直就像在吃沙子一样。要是把砂糖跟盐巴搞错,当然会立刻吃出奇怪的味道并觉得难吃吧。然而连那种难吃或是涩味之类的味道都没有,是没有任何味道。
言葉を失っているAさんに気づかず、母は自分の皿に盛ったそれをせっせと食べ進めていた。その様子も、食を楽しむというよりかは何かの作業として口に運んでいるように見えたという。
没有发现 A 先生语塞的反应,母亲只是迳自将菜肴夹进自己碗中,并一口接着一口吃了起来。那副模样与其说是在享受料理,看起来更像是把这当作一种不得不做的事,而将料理送进嘴里。
大切な母を放っておくわけにはいかない。
不能丢下重要的母亲不管。
Aさんは母を引き取って同居することを心に決めた。
A 先生下定决心要将母亲带回自己家一起住。
箸を置いて、母にどう切り出そうか考えていたそのとき、窓の外で大きな音が聞こえた。
就在他放下筷子,思考着要怎么对母亲开口的时候,窗外传来一声巨响。
「ドンッ」という音と「バシャッ」という音が同時に鳴ったような奇妙な音だった。
在发出「咚!」一声的同时,似乎还响起「啪唰!」的声音,听起来很奇妙。
あまりの音の大きさに驚いたAさんは窓に駆け寄った。だが、それよりも速く、驚くような素早さで母が先に窓に駆け寄った。
被这声巨响吓到的 A 先生赶紧冲向窗边。然而,他的母亲却以惊人的敏捷动作率先跑到窗边去。
窓の下には四肢がおかしな方向にねじれた人間が血だまりの中で、細かく身体を痙攣させていた。
只见窗户底下有个四肢弯向奇怪方向的人倒卧在血泊之中,身体还微微痉挛着。
Aさんの母はいつもニコニコと笑っている穏やかな女性だった。
A 先生的母亲是一位总是面带笑容的和蔼女性。
その瞬間をAさんは忘れられない。
那个瞬间的事,A 先生怎样都忘不了。
窓の下の惨状を見つめながら、母はニコニコと穏やかに笑っていた。
只见母亲注视着窗户底下的惨状,露出和蔼的笑容。
一時的に母を親戚に預けたAさんが、マンションから長野に向けて母の荷物を運ぶ引っ越しのトラックを見送ったその日、敷地内の公園で一人の中年の女性に声をかけられた。
A 先生暂时让母亲借住在亲戚家,在目送将母亲的东西从那栋公寓搬到自己家里的搬家公司货车离去的那天,一位中年女性在社区内的公园里找他攀谈。
聞けばその女性は別の棟に住む母の知り合いだという。先日、母の部屋に出入りするAさんの姿を見かけ、今日たまたま通りがかったAさんに声をかけようと思ったらしい。
一问之下原来那位女性是住在别栋楼的母亲的朋友。前几天有看到 A 先生出入母亲住处的身影,今天就决定找偶然路过的 A 先生搭话。
マンションには住人が少ないこともあり、母が引っ越した当初、公園を散歩中に知り合ったその女性は何かと気にかけてくれていたという。ただ、母があまり出歩かなくなってからは付き合いも途絶えてしまった。
毕竟公寓的住户很少,在母亲刚搬过来的时候,到公园散步时碰巧认识了那位女性,她也总是很关心母亲。只是当母亲比较少出来走动之后,两人也就没再往来了。
Aさんが、母が引っ越す旨とお世話になったお礼を述べると女性は言った。
A 先生说母亲要搬离公寓,并答谢她的关照之后,那位女性说:
「寂しいけど、そのほうがいいと思う。息子さんが一緒だと安心だし、何より、あんなところに住み続けるのは気持ち的にもよくないしねえ……」
「虽然如此一来会很寂寞,但还是搬走比较好。要是继续住在那种地方,对心理状态也会造成不好的影响嘛……」
5号棟で自殺があるのは今回が初めてではないらしい。それどころか、毎年のように人が何人も飛び降りている。一部では自殺の名所として有名なのだそうだ。
这好像已经不是第一次有人在五号栋自杀了。不仅如此,几乎每年都有好几个人在那边跳楼。对于某些人来说,这里好像还是个知名的自杀胜地。
自殺者はそのマンションの住人ではなく、わざわざ遠くから「死にに来る」人が大半だという。なぜか他の棟ではそういったことはなく、5号棟だけで飛び降りが多いことからマンションの住民もあまり5号棟には近づきたがらないらしい。
大多自杀的人都不是社区公寓的居民,而是千里迢迢特地「来寻死」。不知为何社区的别栋公寓都没发生这种事情,就只有五号栋特别多人跳楼自杀,因此社区居民好像也都不太想靠近五号栋。
そんな場所に母は住んでいたのだ。
母亲竟然住在这样的地方。
Aさんはふと思いつき、今回以外に母が越してきてからも自殺はあったのかと女性に尋ねた。
A 先生灵机一动,便询问那位女性自从母亲搬过来之后,除了这次以外还有没有发生过其他自杀事件。
すでに二人が飛び降りていたらしい。つまり、住み始めてから3度も飛び降り自殺を目の当たりにしていることになる。
结果好像已经有两个人跳楼自杀了。换句话说,自从搬过来之后,母亲已经目睹三次有人跳楼自杀。
Aさんはそれを聞いて確信してしまった。
A 先生听到这个回答便产生确信。
母は待っていたのだ。あの窓辺に座りながら、誰かが飛び降りるのを。
母亲确实是在等待。她坐在那个窗边,等着有人跳下来。
現在長野でAさんと暮らす母は、呆けたように一日中窓の外を眺めているという。
现在跟 A 先生一起住在长野的母亲,一整天都茫然地眺望着窗外。
何かを待つように。
就像在等待什么似的。
「謎のシール、その正体に迫る!」
近年、ネットを中心に話題となっている「謎のシール」の存在をご存じだろうか?
各位知道近年来在网络上引发话题的「神秘贴纸」这东西吗?
以前より小誌読者からも多数の調査依頼を受けていた本件について、この度編集部が本格的に調査に乗り出すこととした。
以前就有许多读者希望本志可以调查一下的这件事情,编辑部决定要正式挺身进行调查。
・謎のシールとは?
・何谓神秘贴纸?
まずは写真をご覧いただきたい。10㎝四方の正方形の白地のシールに、簡略化された黒い鳥居の絵が大きく描かれており、その鳥居の中にはなんとも形容しがたい人の絵が配置されている。一番近いのは比叡山延暦寺の厄除けの護符として有名な角大師だろうか。ただし角大師の名前のもととなる角はなく、手足の異様に長いその抽象的な絵は禍々しい雰囲気を醸している。またシールの四隅には「女」の文字が書かれている。
首先请各位先看看这张照片。在十公分的正方形白底贴纸上,简略地大大画着一道黑色鸟居的图,在鸟居中间画了一个难以形容的人形图像。最相似的应该就是比叡山延历寺的知名驱魔护身符,角大师了吧。然而没有像角大师名称由来的那对长角,就只有手脚莫名修长的这张抽象的图,着实散发出诡谲的氛围。另外,贴纸的四个角落都写着「女」的文字。
この不気味で意図不明なシールが至るところで目撃されているのである。
到处都有人曾目击过这张诡异又莫名其妙的贴纸。
・分布場所
・分布场所
編集部の実地調査によると少なくとも都内でその存在が複数確認された。貼られている場所は電柱や建物の壁面が最も多かった。それ以外では、街の郵便ポストの底面や、廃屋の窓など目に触れさせる目的とは思えない場所も多くあった。
根据编辑部的实地调查,至少在东京都内就有看到好几张。大多都是张贴在电线杆或建筑物的墙壁上。除此之外,还有很多像是路边邮筒的底部,或是空屋的窗户等难以想像是要让人看到的地方。
シールはコピーされたものではないようで、描かれているものは同じながら、ボールペンで描かれたと思しきものや、筆で描かれたであろうものなど、細部や絵のタッチが異なっていた。
这张贴纸似乎没有经过复印,上头画的虽然是相同东西,但有些是用原子笔画的,有些则应该是用毛笔绘制,在细节及图的笔触上都各有差异。
以上に加え、ネットでも調査をおこなった。某掲示板ではこのシールに関して専用のスレッドが立てられるほど話題となっており、調査隊と銘打って日本全域でこのシールの分布図を作成しようという動きがあるようだ。
除此之外,编辑部也在网络上进行调查。某个讨论区上甚至热络到专门为了这张贴纸开了一个讨论串,打着调查队的名号展开制作这张贴纸在日本全国的分布图的行动。
スレッドによれば、シールは北海道から沖縄まで全国で目撃されており、特に多く分布しているのが西日本だという。
根据讨论串的整理,这张贴纸似乎从北海道到冲绳,全国各地都有人目击,当中又以西日本特别多。
・専門家の見立て
・专家的看法
絵柄に宗教的な、または呪術的な意図を感じ取った編集部は某大学の宗教学の教授に見解をうかがった。以下はその内容である。
由于编辑部在这张图当中感受到某种宗教方面,又或者是咒术类型的意图,便去请某大学的宗教学教授提供见解。以下为其内容。
「私が知っているもののなかに類似したお札はありません。鳥居が描かれている以上はお寺ではなく神社に由来するものだとは思います。ただ、一般的なお札はイラストのみで構成されることはほとんどなく、信仰対象となる神の名前や神社の名前、あとはお経が文字で書かれています。このシールの場合はそれが四隅に書かれた女という文字のみです。また、この人のような絵も、類似するものは見たことがありません。おっしゃる通り、角大師の絵に近いものを感じますが、描き手を変えたことで角大師のディテールが変化したものというよりは、もとから違うものを描いたように見えますね。素人が何かしらの目的でお札のようなものを作ったと考えるのが自然かと思います」
「就我所知的范畴内没有其他类似的符咒。既然上头画的是鸟居,应该就不是出自寺庙而是神社。但一般来说几乎没有哪种符咒是只由插图构成,通常都会写上信仰对象的神的名字或是神社名称,不然就是经文等文字。以这张贴纸来说,文字就只有写在四个角落的『女』字而已。另外,我也从没看过其他类似这个人形的图。就像你说的,感觉确实跟角大师的图有点相似,但与其说是因为由不同人所画才会造成角大师的细节有所改变,看起来更像本来就是在画一个截然不同的东西呢。我认为这是外行人基于某些目的,而做出这个像符咒的东西比较合理。」
・情報提供者の証言
・情报提供者的证词
編集部はこのシールに関しての情報を知る人物へのインタビューに成功した。以下がその四人の証言である。
编辑部成功采访到知道关于这个贴纸的情报的人物。以下是那四位提供的证词。
Oさん(52歳、男性、ガードマン)の証言
O 先生(五十二岁、男性、保全)的证词
私が派遣されたそのビルは日本人なら誰でも聞いたことがある大企業の本社ビルでした。日勤だった私は、同僚と持ち回りで複数ある出入り口の警備をしたり、駐車場の見回りをしたりしていました。
我被分派驻点的那栋大楼,是在日本无人不知的某大企业的总公司大楼。值日班的我,除了跟同事轮流警备好几处出入口,也要巡视停车场。
あるとき、私が所属する派遣元の警備会社にそのビルからお達しがありました。ビルの壁面にいたずらをされているから見回りを強化してほしいっていうんです。
有一次,驻点的那栋大楼对我所属的保全公司下达一项通知。说是有人在大楼墙壁上恶作剧,因此希望我们加强巡逻。
そのいたずらっていうのが、例のシールでした。不気味なシールがビルの壁面に貼られてるんですね。貼られている位置は腰の高さのものもあれば、かなり下のもの、背伸びしないと届かない場所まで様々でした。それがビルの四方の壁面に点々と貼られるんです。
所谓恶作剧指的就是那个贴纸。那个诡异的贴纸就被贴在大楼的墙壁上呢。张贴的位置有的是在腰部高度,有的是在低处,还有不踮起脚就碰不到等各式各样的地方。那东西就被零散地贴在大楼四面八方的墙面上。
お達しが出てからは私たちも見かけると剝がすようにしていました。乱暴に剝がすと跡が残ってしまうので、けっこう神経を使う作業なんです。迷惑しましたよ。ビルの清掃の人も毎日剝がしてたみたいですね。この被害はそのビルに限ったことではなくて、近くの公園や飲食店でも同様に貼られてたみたいです。
接获通知之后我们也是一看到就会撕掉。但要是撕得太粗鲁又会留下痕迹,因此这工作还满劳神的。真的很困扰耶。大楼的清洁人员似乎也是每天都在撕贴纸。而且碰上这种状况的好像不只那栋大楼,就连附近的公园跟餐饮店都被贴了同样的贴纸。
ただ、なんだろう……私が見た感じだと貼り方が適当なんですよね。そのシールをきちんと見せようとした貼り方じゃないというか。貼るということ自体に目的があるみたいでした。陣取りゲームでもしてたんじゃないでしょうか。あのシールが貼られた場所を領土にするみたいなルールで。
只是,该怎么说呢……就我看来贴的方法很随便呢。应该说那种贴法不像是有想让人看仔细的感觉。仿佛目的就在于贴贴纸这个举动而已。是不是在玩抢地盘游戏啊?例如游戏规则是贴了那个贴纸的地方就是领土之类的。
ビルに貼られていたものも、嫌がらせ目的というよりかは、剝がされたから補充しているみたいな淡々とした印象でした。
贴在大楼的那些贴纸也是,与其说目的是要找碴,更有种因为被撕掉才又贴上去的漠然印象。
でも、おかしいのが誰もシールを貼ってる人間を見たことがないって言うんですよ。気づくと貼ってある。
但奇怪的是,大家都说任谁都没看过贴下那些贴纸的人。回过神来就发现贴在那边了。
一応、私たちも仕事ですからお達しが来た以上は今までよりしっかり見回りはしてたんですけどね。巡回ルートにわざわざビルの周りを一周するものまで加えて。それでもシールは毎日貼られ続ける。
毕竟是工作,自从接获通知之后,我们在巡逻时也比以前还更仔细就是了。甚至还在巡逻时加入特地在大楼周遭绕一圈的路线。即使如此还是每天都被人贴贴纸。
私はそんななかで派遣先が変わったので、ここから先は同僚から聞いた話になります。私が去ってからもそのシールは貼られ続けたらしいです。全くおさまらないので、ビルの外に新たに監視カメラまで設置することになったんだそうです。
我在这时候更换了驻点的地方,因此接下来是听同事转述的内容。在我离开之后,大楼还是一直被人贴下贴纸。由于状况完全无法控制,甚至还在大楼外面加装了新的监视器。
で、監視カメラを設置したその日、日勤も夜勤も担当者はモニタールームで、新たに設置されたものも含めてビルの監視カメラをチェックしていたそうです。異常はなかったみたいですよ。ところが、その次の日同僚が夜勤と入れ替わりで出勤すると大騒ぎになっていたんだそうです。
然后,在设置了监视器的那天,值日班跟晚班的人都在监控室确认包含新架设在内的所有大楼监视器。结果好像没有发现任何异样。然而隔天同事在跟晚班的人换班之后,却发生了一场大骚动。
ビルの2階の窓にシールがぽつんと貼られていたっていうんです。あのビルの2階なんて大人が三人肩車しても届きませんよ。それを早朝にフロアの清掃の人が見つけたらしくて。中からだと白い面しか見えないんですが、太陽の光で透けてそれが例のシールだってわかったときはゾッとしたそうです。その2階の窓が直接映る場所に監視カメラは設置されていなかったそうですが、付近のカメラを改めてチェックしても怪しい人間は映っていなかったみたいです。
同事说在大楼二楼的窗户上被贴了一张贴纸。但那栋大楼的二楼是就算三个成人叠罗汉也碰不到的。是一早负责那个楼层的清洁人员发现的。从室内望去只会看到白色的背面,但当清洁人员透着阳光看出是那张贴纸时,好像都忍不住打了一个冷颤。由于二楼没有监视器架设在可以直接拍到二楼窗户的那个地方,但就算再次确认了附近的监视器,似乎也都没拍到可疑人物的样子。
Tさん(48歳、男性、新聞記者)の証言
T 先生(四十八岁、男性、报社记者)的证词
2003年に起きた「埼玉一家行方不明事件」(※編集部註)の担当になったときの話です。
那是当我在负责采访 2003 年所发生的「埼玉一家人失踪事件」(※编辑部备注)时的事情。
あれは今思い出してもおかしな事件でした。一家四人全員神隠しか? なんて編集部でも話題になっていました。警察も事件性を考慮してか情報をなかなか公開しなかったので取材に苦労しましたよ。話題性もかなりあったのでどの新聞社も必死でネタをつかもうとしてました。
直到现在回想起来依然觉得那是一起奇怪的事件。我们编辑部也是大家都在说「难道是一家四口全被神隐了吗?」。警方可能也是考虑到犯罪的可能性,一直不肯公开相关情报,采访时真的费了好一番工夫。毕竟当时在社会上蔚为话题,因此每间报社都是拼了命想挖出情报。
私もその一人でしたね。最近はあんまりしなくなりましたけど、夜討ち朝駆けまでして情報を集めてました。そんななかで昔から付き合いのある刑事さんがぽろっと漏らしたんです。
我也是其中一人呢。最近已经不太常做这种事了,但那时候我为了搜集情报,还真是深夜直击一早也直击。这时候有一位认识很久的刑警脱口说了一句:
「あの事件は気持ち悪い。俺はできれば関わりたくない」
「那起事件真的让人很不舒服。可以的话我一点也不想牵扯上。」
そのときは、これは特ダネのにおいがするぞって思いました。まあ結局空振りだったんですが。
那时我觉得这背后绝对有着大独家。不过最后还是一场空啦。
必死で頼み込んでチラッと教えてもらったのは、その家の異様さでした。
在我拼命拜托之下,他稍微透露了一点关于那个家的异样。
一家が一瞬で消えてしまったみたいな状況だったのはもうすでに報道されているかと思うんですが、おかしな点が他にもあったそうです。
我想所有报导都有提及他们一家人就像在一瞬间消失的状况,但似乎还有其他可疑之处。
その家の居間には、食べかけの朝食が放置されていたダイニングテーブルのそばに、テレビに向き合う形でソファとローテーブルがあったそうです。食事のとき以外はそこでくつろぐみたいな、まあよくある間取りですね。問題はそのローテーブルでした。
那个家的起居室中,放置了吃到一半的早餐的餐桌一旁,在面对电视的地方摆放了沙发及矮桌。除了吃饭的时候全家人应该都是待在那里休息,反正就是很常见的格局。但问题在于那张矮桌。
正方形の紙のたばが四つ置かれていたそうです。たばは10㎝ぐらいの高さがあったそうです。枚数にしたら何百枚になるんじゃないかな。そばには四本のペンも置かれていたと聞きました。
据说上头放了四叠正方形的纸张。每一叠大概堆有十公分高。以张数算来应该有几百张吧。听说一旁还摆放了四支笔。
かなりの枚数のその紙には全てに同じ絵のようなものが描かれていたそうです。鳥居の中に人がいるみたいな。
那么大量的纸张上,好像全都画了相同的图。像是鸟居中有个人形的图案。
状況から想像すると、一家は全員でその紙に絵を描いてたと思いますよね? でも次女は3歳ですよ? 何百枚も同じ絵を描く根気も技術もあるとは思えない。そもそもなんのためにそんなものを大量に描かないといけなかったのかもわからない。
试想一下那个状况,自然会觉得是那一家人一起在纸张上画下那个图的对吧?但他们家二女儿才三岁喔。难以想像有那个毅力跟技术画下几百张相同的图。说到头来,也不晓得他们为什么必须大量画下那些图才行。
その話を聞いたとき、これは宗教絡みの事件じゃないかと疑いました。すぐに方々手を尽くして調べましたが、肝心のその絵の写真を入手できていないのと、鳥居の中に人の絵という手がかりで該当するお札や宗教は見つかりませんでした。
一听到这件事,我就怀疑该不会是牵扯到宗教的事件。于是立刻想方设法进行调查,但最后还是没得到关键的那张图的照片,而且透过鸟居中有人形图案这个线索,也找不到符合的符咒或相关宗教。
デスクの判断で、憶測の域を出ない以上先走って事件と宗教を関連づけた記事は出すべきではないということになり、結局書きませんでしたよ。
主编认为既然这起事件与宗教间的关联仅止于臆测就不该刊登出来,所以最后还是没有写成报导。
最近になって例のシールの話を聞いて、もしかしてと思いました。まあ実際にその一家が描いた絵を見てないのでなんとも言えませんが。
直到最近听说关于那个贴纸的事,我就在猜想会不会是我想的那个。但我也没有实际看到那一家人画的图,所以也很难说就是了。
※編集部註
※ 编辑部备注
2003年、埼玉県川越市で起きた行方不明事件。都内勤務のEさん(38歳)とその妻(36歳)、長女(7歳)と次女(3歳)が一夜のうちに姿を消した。Eさん宅には食事中だったと思しき食べかけの朝食が残されていた。勤務先や親族、知人にも一切の連絡がなく、自ら消息を絶つ動機もなかったと思われる。不可思議な事件として当時、ニュースでも大々的に報じられた。2008年7月現在も未解決。
2003 年在埼玉县川越市发生的一起失踪事件。在东京都内上班的 E 先生(38岁)及其妻子(36岁)、长女(7岁)、次女(3岁)在一夕之间消失了。E 先生家中还留有看起来才正吃到一半的早餐。不但完全没有联络职场跟亲朋好友,他们也没有任何要主动销声匿迹的动机。当时新闻媒体都大肆报导这起令人百思不得其解的事件。直到 2008 年 7 月的现在依然是一桩悬案。
Fさん(20歳、女性、大学生)の証言
F 小姐(二十岁、女性、大学生)的证词
私が当時通ってた関西の女子高で一時期チェーンメールが流行ったことがあったんです。よくあるじゃないですか。この画像を三人以上に回さないと不幸が訪れるとかいうやつ。
在我就读关西一所女子高中的时候,有段时间曾经很流行连环信。不是常看到那种东西吗?如果不转发这张图片给超过三个人就会有不幸降临那种。
そのなかのひとつがそのシールの絵にそっくりでした。大学生になって街中でたまたま見かけたときには驚きました。
当中就有一个是跟那张贴纸很像的图。念大学之后,我偶然间在路上看到它时都吓了一跳。
ただ、そのシールとはちょっと違う部分がありました。これは四隅に「女」って書いてますけど、確か私が見たのは「了」って書いてたと思います。これはどういう意味なんだろうねって話してたから憶えてます。
但跟那张贴纸有个地方不太一样。就是它是在四个角落写着「女」的字样,但我以前看到的应该是写着「了」。我记得那时还跟同学讨论过不知道这是什么意思。
そのチェーンメール、普通のとはちょっと違ってて、そのシールによく似た画像が送りつけられてくるんですけど、一緒に書いてある文章が変だったんです。もうかなり前なので記憶があやふやなのですが確かこんな内容でした。
那个连环信跟普通的连环信有点不太一样,我确实收到跟那张贴纸很像的图,然而写在信件里的内容很奇怪。毕竟是很久以前的事了,我记忆有点模糊,但内容应该是这样。
『見つけてくださってありがとうございます。みなさんに広めていただければ素敵なお友達ができます。かわいい子です。』
『谢谢你找到我。如果能向大家广为流传,就可以结交到很棒的朋友。是很可爱的孩子。』
気持ち悪いですよね。みんなふざけて送り合ってたんですが、クラスで霊感があるっていう子が、これはマジでやばい、すぐに消去したほうがいいって言うから、私は受信BOXから消しましたけど。
感觉很不舒服对吧。我们胡闹地互相转传了起来,但班上有个具有灵异体质的女生说那个真的很不妙,立刻删掉比较好,所以我也把那封信从收件匣里删掉了。
Kさん(45歳、女性、主婦)の証言
K 太太(四十五岁、女性、主妇)的证词
このシールのせいで私のお友達はおかしくなっちゃったと思います。本当に気をつけてください。
这张贴纸害我朋友变得很奇怪。真的要小心一点。
Rさんとはご近所同士で、家族ぐるみのお付き合いをしていました。うちは子どもがいて手がかかるので専業主婦ですけど、Rさんのところはお子さんがいなかったっていうのもあって、ご夫婦そろってバリバリ働かれてました。それでもゴミ出しのときなんかに会うと気さくに話しかけてくれて、お宅にお邪魔することもあったり、すごく仲良くさせてもらってました。
我跟 R 太太是邻居,两家人也都有互相往来。我们家的小孩比较需要人照顾,所以我是家庭主妇,但R太太他们家因为没有小孩,夫妻俩都有在工作。即使如此在丢垃圾之类的时候,碰面时还是会很亲切地招呼攀谈,也有到他们家叼扰过,总之感情满要好的。
休日に久しぶりにお茶でもってことでRさんのお宅にお邪魔したときのことでした。他愛もない話で盛り上がってるときにRさんが言ったんです。最近ハマってることがあるって。
那次趁着假日,我久违地想说去找她喝杯茶,便拜访了 R 太太他们家。当我们闲聊到很起劲的时候,R太太说她最近沉迷于一件事情。
Rさんは保険のセールスレディをしてたんですが、一般のお宅への飛び込み営業も多かったらしくて、そういうときはだいたい自転車か徒歩らしいんです。一日の移動距離も相当なものらしくて、必然的に担当の街の地理には詳しくなるそうなんですね。そんななかであのシールが街の色んなところに貼られていることに気がついたんだそうです。
R 太太是个保险业务员,好像也很常会到一般住家做推销,那种时候通常不是骑脚踏车就是徒步的样子。一整天下来似乎都要跑满长一段距离,因此当然会对负责推销区域的地理环境相当熟悉。据说她是因为这样才发现路上很多地方都贴有那种贴纸。
最初の頃は、あ、またあるなぐらいだったそうなんですが、そのうち見つけるのが楽しくなってきたそうです。けっこう見つけづらいところに貼ってあったりするもんだから宝探しみたいな気分になってきたらしくて。見つけられたらラッキーって感じで、探しながら外回りをするようになったそうです。
一开始她只是觉得「啊,又看到了」,但渐渐变得会在找到时感到很开心。因为有些时候会贴在非常难找到的地方,这让她觉得就像在寻宝一样。找到的时候会有种幸运的感觉,所以后来似乎在跑业务时她就会一边寻找那种贴纸。
旦那さんも「変なことしてるでしょ、こいつ」ってそのときは苦笑いしてました。
她丈夫那时也是苦笑着说「这家伙在做的事很奇怪吧」。
次にRさんからその話を聞いたとき、正直言って「大丈夫かな?」って思ってしまいました。
但当我第二次听到 R 太太提起这件事时,说真的我不禁觉得「真的没问题吗?」。
そのシールを見つけたところをマークした地図まで用意して、熱心に話すんです。このエリアではいくつ見つけた。今度はこっちのほうを探してみようって。まあ、仕事熱心な人は趣味にも熱心なのかなって思って適当に聞き流してましたけど。今思えばあのときからちょっとおかしくなってたのかもしれません。
她甚至准备一份地图来标记出找到那个贴纸的地点,并说得很起劲。像是「在这个区域找到好几张」、「下次我想去这边找看看」之类的话。当时我只觉得对工作抱持热忱的人,在兴趣方面也会如此投入啊,听她说完也没有特别放在心上就是了。但现在回想起来,她那个时候或许就有点不太对劲了。
それからしばらくして、Rさん亡くなっちゃいました。
在那之后过了一段时间,R 太太就过世了。
自殺だったそうです。
听说是自杀。
休日に突然「●●●●●に行ってくる」って言って一人で出かけたらしくて。ダムに飛び降りたそうです。
假日时她好像突然说着「我去●●●●●那边走走」便独自出门。然后就从水坝一跃而下。
お葬式にも参列したんですけど、旦那さん、憔悴しきっちゃっていて見てられませんでした。
我也有去参加丧礼,但她丈夫整个人憔悴不堪,令人不忍卒睹。
四十九日が明けた頃だったと思います。近所で旦那さんとバッタリ出くわしたんです。お葬式以来お会いしてなかったので、「落ち着きましたか」って声をかけたんですね。旦那さんは微笑みながら、ゆっくりとした口調で話し始めました。
应该是在做七结束过后的那阵子吧。我在住家附近碰巧遇上 R 太太的丈夫。由于自从丧礼过后就没再见过面了,我便说着「都安定下来了吗?」并找他攀谈。他面带微笑地缓缓道来。
やっと色々落ち着いたこともあって、旦那さんは今まで手をつけられなかったRさんのものを整理しようと決めたんだそうです。時間をかけて遺品をひとつひとつあらためる作業はやはり辛いものでした。
在各方面都总算安定下来之后,丈夫便下定决心开始整理至今都没有去碰的R太太留下来的东西。要花时间整理一个个遗物,果然还是很煎熬的一件事。
Rさんが実家から持ってきたというお気に入りの鏡台を目にしたとき、旦那さんは不意にRさんのことが愛おしくなったそうです。
当他看到 R 太太从老家带来的那组她最爱用的化妆台时,突然涌上一股对 R 太太的怜爱之心。
鏡の部分が三面鏡になっていて両側からパタンと閉じられるその鏡台は、あんなことになってからはずっと閉じられていました。いつもそこでメイクをしていたRさんの姿を思い出した旦那さんは、その鏡台の前に座れば、本人の気持ちがわかるような気がしたのかもしれません。心の中でRさんに語りかけながら鏡を開いてみたんだそうです。
镜子的部分是三面镜的构造,自从发生那件事之后,化妆台的镜子一直都是维持着从两侧阖上的状态。丈夫回想起 R 太太平常总是坐在那里化妆的身影,不禁坐到那组化妆台前,或许是想体会一下她的心境吧。听说他是在内心对着 R 太太说话的同时,一边打开了化妆台的镜子。
そこには、あのシールが何枚も何枚も貼られていました。三面鏡の全ての面にびっしりと。
只见镜面上贴了好几张那个贴纸。三面镜子全都贴得满满的。
旦那さんはその光景から長い間、目が離せなかったそうです。シールの隙間からわずかにのぞく鏡に自分の顔が映ったとき、初めて旦那さんは自分が笑っていることに気づいたといいます。
丈夫目睹那个光景,似乎好一段时间都无法抽离视线。当他在贴纸的缝隙间瞥见镜子倒映出自己的表情时,这才第一次察觉原来自己在笑。
その話を聞いた日からしばらくして、旦那さんは引っ越してしまいました。夜逃げみたいに家財道具もそのままにしてどこかに行ってしまったみたいです。
那天听他说完这件事之后,没过多久丈夫就搬走了。感觉就像跑路一样,留下家里所有东西,人不知道跑到哪里去了。
四人の証言からもおわかりの通り、このシールにはなんらかの呪術的な効果があると思われる。その拡散方法にも人外の力を用いている可能性がありそうだ。もし、読者の皆様が街中で見かけたとしても安易に近づかないよう、気をつけていただきたい。
从以上四人的证词看来,各位读者想必也觉得这个贴纸具备某种咒术类型的效果。其扩散方法可能也有用到非人的力量。如果各位读者有在路上看到的话,请不要随意靠近,并多加小心。
また、三人目の証言の内容から、このシールの絵は媒体を問わず広められている可能性が考えられる。描かれている内容が複数確認されていることも興味深い。何者かが悪意をもって様々な手段で呪いを広めようとしているのであれば相当な脅威になるだろう。
另外,根据第三位的证词,这种贴纸的图很有可能透过各种媒介传播开来。绘制的内容有复数形式这点也令人深感兴趣。如果是某个人抱持恶意,并透过各式各样的手段散播诅咒的话,应该会带来很大的威胁吧。
この謎のシールについて、編集部では引き続き調査を進めていく。続報を待たれよ!
关于这张神秘贴纸的事情,编辑部也会继续进行调查。敬请静候续报!
『近畿地方のある場所について』3
「なんだか散らかってきましたねえ……」
「感觉资讯越来越乱了呢……」
モニターに映る小沢くんの顔は、そのつぶやきとは裏腹に少しうれしそうに見えました。
虽然嘴上这样低喃,但小泽在萤幕上的表情看起来却有点开心。
前回の会合のあと私たちは、互いに仕入れた情報をメールで送り合っていました。
上次见面之后,我们开始用电子邮件传送彼此得到的情报。
都度内容について意見を取り交わすより、考察に足る情報が集まってから話したほうが有益だろうと小沢くんから提案を受けたからです。そうしてある程度情報が出揃った半月後、私たちはリモートで打ち合わせをすることになったのです。
这是因为我也同意小泽所说「比起一收到情报就交换意见,不如等搜集到足以考察的情报量再讨论会比较有意义」这样的提议。于是当我们凑齐一定程度情报的半个月后,就决定开一场线上会议。
コロナの影響でリモートでの打ち合わせが増えたとはいえ、いまだに対面でないとどこか落ち着かない私をよそに、手慣れた様子で画面を共有しつつ話を進めていく彼を見ると、どうしても世代間ギャップを感じてしまったものです。
即使在新冠疫情的影响下增加了许多参与线上会议的机会,相对于我至今依然觉得没有面对面还是怪怪的,看他很熟练地在共享画面的同时还一边说下去的模样,无论如何都让我感受到世代间的差距。
「多少込み入っていたほうが読者を楽しませられますよね。僕もこういう謎解きは嫌いじゃないです」
「但内容多少复杂一点,读者也会看得比较开心吧。我也不讨厌像这样解谜。」
冒頭の言葉に次いで彼は笑いながら言いました。
一开始明明还说了那样的话,现在却又笑着如此表示。
まず、私たちは情報を整理することにしました。
首先,我们决定先整理一下手边的情报。
山を中心に怪異が広がっているという小沢くんの推測に間違いはなさそうですが、どうやら種類はひとつではなさそうです。
一如小泽的猜测,那一带的怪异现象应该就是以山为中心散播开来,但好像不是只有一种而已。
大まかに分けるために怪異を、『山へ誘うモノ』『赤い女』『呪いのシール』と名づけました。
我们大致上将怪异现象分成三个种类,并命名为「牵引入山者」、「红衣女子」和「诅咒贴纸」。
山へ誘うモノが●●●●●で目撃されるときは山の西側、赤い女は東側が多い印象です。
感觉在●●●●●目击牵引入山的状况大多是在山的西侧,红衣女子则是东侧居多。
ここまでを共通認識とした上で、それぞれの話についての考察を始めました。
到这边为止的分析都是我们共同的认知,于是我们以此为基础,开始对每一则情报进行考察。
「『バイカーのブログ』は、恐らく以前から僕たちが集めてきた怪談に出てくる山へ誘うモノに関連していると思います。『おかしな書き込み』と『男に追われている読者からの手紙』に出てきた神社と特徴も一致しますね。女の子の人形が出てくるあたり、女性に執着しているのも同じです」
「〈重机骑士的部落格〉恐怕与我们之前搜集到的怪谈中,出现的那个牵引入山者有关。而且〈奇怪的留言〉跟〈被男人跟踪的读者投书〉当中提到的神社特征也是一致的呢。从出现女生人偶这点来说,对女性的执着也是一样。」
彼の言葉を受けて、私は自分が感じていた疑問を話しました。
听完他的说法,我也开始谈起自己产生的疑惑。
私はこれまで漠然と、信仰を失った廃神社の神の強大な力が怪異の原因ではないかと考えていました。ところが、「バイカーのブログ」で人形が詰め込まれているのは祠です。もちろん通常、祠に祀られているのも神ではありますが、この場合は神社の主祭神ではなさそうです。あと、祠の中には本来何が祀られていたのか、どうしてそれがなくなっているのかが気になっていました。なんらかの理由でなくなってしまったのか。それとも最初から何も入っていなかったのか。
我之前一直都漠然地觉得,这些怪异的起因可能是失去信仰、神社也荒废的神所具备的强大力量所致。然而〈重机骑士的部落格〉的照片中塞满人偶的地点是祠堂。当然,照理来说祭祀在祠堂里的也是神,但以这个状况来说,感觉并非神社供奉的主神。另外,让我感到在意的疑点还有祠堂里原本是祭祀着什么?那又为什么会不见呢?是基于某种理由不见的吗?还是打从一开始里面就空无一物呢?
「あの辺りの郷土史料を調べるか、歴史に詳しい人に話を聞かないと神社に関してこれ以上の調査は難しそうですね。しかも祠ですから、詳細な由来が現在まで残っているかは期待できなそうな気がします……。ネットには特に情報はありませんし、マップにもあの廃神社の名称は載っていませんでした」
「如果不去调查那一带的乡土史料,或是去问熟悉地区历史的人,关于神社的事情可能很难继续调查下去呢。而且那还是祠堂,总觉得不能太期待现在还留有详尽的由来……网络上没查到什么特别的情报,地图上也没有标出那座荒废神社的名称。」
小沢くんのその言葉を一旦の区切りとして、私たちは次の話題に移りました。
小泽这么说完,我们也换到下一个话题。
赤い女は「賃貸物件」「呪いの動画に関してのインタビュー」に出てきます。「読者投稿」に書かれている女も概ね特徴は一致しています。噂が広まるなかで多少内容が誇張されたと考えると同じ女についての話とみてよさそうです。
红衣女子有出现在〈租屋物件〉跟〈诅咒影片相关采访〉当中。与〈读者留言〉中提到的女性特征也几乎一致。谣言在散播的过程中内容多少会有些夸大,所以应该可以视为是指同一位女性。
ただし、この赤い女については多くの謎があります。小沢くんの言葉を借りるなら「意図不明」です。なぜジャンプしているのか。どういう感情を抱えているのか。行動原理がわかりません。
但关于这个红衣女子还有着许多谜团。照小泽的说法就是「意图不明」。为什么要跳跃?究竟是怀抱着怎样的情感?完全搞不懂她的行动原理是什么。
「山へ誘うモノが山へおびき寄せるのに対して、赤い女は近づいてきていますね。見つけられたがってもいる印象です。ただ、情報がまだまだ必要そうですね。そういった意味では、元編集部員のKさんにインタビューしていただいたのは本当にありがたかったです。私だけではつながれませんでしたから。引き続き、豊富な人脈を活かして情報を集めていただけると助かります」
「比起牵引入山者是把人吸引过来,红衣女子则是主动靠近呢。也给人很想被找到的印象。但还是需要更多情报才行。就这方面来说,可以采访到前编辑 K 先生真的很令人感激。毕竟只靠我的话可联络不上他。如果可以请您继续活用广大的人脉来搜集情报就帮上大忙了。」
私は黙ってうなずきながら、「呪いの動画に関してのインタビュー」に出てきた大学生は現在どうしているのだろうと考えていました。結局あの女はついてきたのでしょうか。
我在默默点头的同时,不禁想起在〈诅咒影片相关采访〉中提及的那位大学生,不知道他现在过得怎么样,最后那个女的还有继续纠缠着他吗?
続いて、私たちの話題は山の東側の「幽霊マンション」へと移りました。
接着,我们的话题换到位于山的东侧的「幽灵公寓」。
「『まっしろさん』にも出てくるマンションですね。もっとも、30年近く経った『待っている』ではすっかり寂れてしまっているみたいですが。でも、『男に追われている読者からの手紙』の内容を見るに、あのマンションが建てられて十数年後にはもう5号棟が飛び降りスポットとして有名になっていたみたいですね。寂れたのはそれが原因なのか、『それも』原因なのかは一考の余地がありそうですが」
「就是在〈麻悉罗先生〉中出现的那栋公寓吧。虽然在经过将近三十年后的那篇〈等待〉当中,好像变得满荒凉的样子。但是,根据〈被男人跟踪的读者投书〉的内容来看,自从那片社区公寓落成过了十几年后,五号栋好像就已经是知名的跳楼胜地了。不知道那是造成社区变得荒凉的原因,抑或者『那也是』原因之一,好像还有得考察。」
含みのある彼の言い方に、私が意図を尋ねると彼は続けました。
听他说得话中有话的样子,在我询问了背后的意图后,他便继续说道:
「恐らくもう気づいてらっしゃるかとは思いますが、僕があとから資料の山に見つけた『待っている』の未掲載原稿です。掲載原稿では風景描写がカットされているからわかりませんが、5号棟の窓からは山が見えるんですよね。そう、あの山です」
「我想您应该也有所察觉,重点就在于我后来在那堆资料里找到〈等待〉的未刊载原稿。在刊载的报导中删掉了描写风景的部分因此看不出来,但隔着五号栋的窗户是可以看到山的喔。没错,就是那座山。」
彼は言いながらネットの航空地図を私の画面に共有しました。
他一边这么说,就将网络上的卫星地图共享到我的画面来。
「語り手の母親はこの窓から毎日山を見ていたことになります。もちろん、あのできごとだけを切り取ると待っていたのは『人が自殺するところ』という解釈になるでしょう。ただ、私たちはあの山が普通ではないことを知っています。母親が待っていたものに新たな解釈が生まれますね」
「也就是说,叙事者的母亲每天都从这扇窗望着山。当然,如果只撷取那起事件就能解释成她在等待『有人自杀』。但我们知道那座山非比寻常。如此一来那位母亲到底在等待什么,就会产生新的诠释。」
母親が語り手に柿を食べさせようとする描写があることも小沢くんの説を補強しそうだと、私は言いました。
我也附和地说,那位母亲想让叙事者吃柿子的描写也补强了小泽这样的说法。
この話に山へ誘うモノが関係していると仮定すると、なぜ5号棟からだけ人が飛び降りるのかも説明がつきそうです。航空地図上の山の中にポツンと見える小さな建物、つまり例の廃神社とマンション群を直線で結んだときに一番距離が近いのが5号棟になるのです。
假设这篇报导跟牵引入山者有关,也足以说明为什么只有五号栋会有人跳楼了。卫星地图中可以看到山上座落着一栋小小的建筑物,也就是说将那个荒废神社跟社区公寓以一直线连起来时,距离最近的就是五号栋了。
「待っている」の中で二人は窓の外を見下ろして飛び降り自殺を目撃します。飛び降りる人間がたまたまそこを選んだのでなければ、神社に近い棟のなかでも一番神社に近い面、つまりは屋上に立って神社の方向に向かって飛び降りた形になります。
在〈等待〉当中,两人望着窗外目击到有人跳楼自杀。如果跳楼的人不是偶然选在那里的话,就会变成是在距离神社最近的公寓,而且还是距离神社最靠近的那一面,也就是站在屋顶面向神社一跃而下。
山の西側ではダムに飛び降り、東側ではマンションから飛び降りるのかもしれません。
说不定在山的西侧是跳水坝,东侧就是跳楼了。
「『呪いの動画に関してのインタビュー』でも5号棟は出てきますね。いつ撮影されたのかは不明ですが。こちらには赤い女も映っています。赤い女も山と何か関係があるのでしょうか」
「在〈诅咒影片相关采访〉当中也有出现五号栋呢。但不晓得是什么时候拍摄的就是了。这里也有拍到红衣女子。该不会红衣女子跟那座山有着某种关系吧?」
質問に対しての答えを私が持っているはずがないことを彼も知ってか、半ば独り言のようにつぶやきました。
他应该也知道我无从回答这个问题,所以几乎像在自言自语地这么低喃。
「赤い女と同じくらいわからないのが呪いのシールですね」
「跟红衣女子一样摸不着头绪的就是诅咒贴纸了。」
私も、小沢くんから「謎のシール、その正体に迫る!」が送られてきたとき、一読して思わず首を傾げてしまいました。
当我收到小泽寄的〈揭开神秘贴纸的真相!〉时,看完之后不禁感到费解。
証言者の友人がわざわざ●●●●●のダムで自殺をしていること、シールの絵に鳥居が出てくることなどからなんらかの関連があることはわかりますが、なぜ複数の種類が存在するのかがわからなかったのです。
证词中提及有人特地跑去●●●●●的水坝自杀,还有贴纸的图上有鸟居等等,可以理解这些事情之间有着某种关联,但就不晓得为什么会有不只一种图案存在。
「描かれている人の絵が山へ誘うモノだとすると、四隅の『女』はなんとなくイメージが結びつきます。ただ、『了』のほうが全くわからないですね。読み方は『りょう』でしょうか。何かが完了したことを知らせるものだったのか……。しかも『了』のチェーンメールの文面は『賃貸物件』の赤い女からのメッセージに似ていますね。まあ、記憶があやふやだとは証言者も言っていますから、たまたま似ただけの可能性も考えられますけど」
「如果把贴纸上人形的图当作牵引入山者,四个角落的『女』字还能勉强联想在一起。但『了』字就真的完全无法理解了呢。也不太确定是不是常见的读法。会不会是在告知某件事情结束了呢……而且『了』的连环信文字风格跟〈租屋物件〉中红衣女子传来的讯息很像。虽然提供证词的人表示记忆有点模糊,所以也有可能只是刚好相似而已。」
2種類のシールは、違う役割を持つものなのか、作られる過程で派生したのか、考え込む私に彼が続けます。
那两种贴纸究竟是有着不同职责,还是在制作过程中衍生出来的呢?面对我沉思的反应,他继续说了下去。
「記事をお送りしたあと、自分でも調べてみたんです。家の近所を散歩がてら探し回ったぐらいですが。ただ、僕の生活エリアでは見つけられませんでした。その代わり、ネット上にはたくさんありました」
「把那篇报导寄给您之后,我自己也调查了一下。虽然只是在我家附近散步时顺便看看而已啦。但至少在我的生活圈里没有看到。相对地,网络上就有很多目击情报。」
実は、私も同じことを調べており、ネット上に呪いのシールが蔓延していることを知っていました。
其实,我也做了同样的调查,并得知诅咒贴纸正在网络上蔓延开来。
画像検索を使って呪いのシールと同じものを掲載したページがないか調べたところ、多数ヒットしたのです。
用图片搜寻的方式调查有出现跟诅咒贴纸一样东西的网页后,找到了很多个结果。
SNSでその画像のみを延々とアップするアカウントが存在したり、掲示板のあらゆるスレッドに脈絡なく無作為に投稿されていたりと手法は様々ですが、何者かがこのシールの画像を広めようとしていることはわかりました。見つけた画像はやはり2種類で、あるときは「女」であり、あるときは「了」でした。
社群平台上可以看到有一天到晚只顾着上传那个图片的帐号,或是在讨论区里各式各样的讨论串中毫无头绪地随机发布,虽然手法各有不同,但可以看出是有人刻意散播着这种贴纸的图。找到的图也是分成两种,有的是写着「女」,有的则是写着「了」。
「何年にもわたって、色んな手段で同じものが広められているなんて、さすがにちょっと怖くなりますね」
「过了这么多年,竟然依旧透过各种手段散播同样的东西,真的会让人觉得有点恐怖呢。」
そう言ったあと、少し間を置いて彼は言いました。
这么说完,他稍微隔了一拍说:
「実は僕、呪いのシールの記事を読んだとき、同じような話を思い出したんです。僕の大学の同級生から聞いた話なんですが……」
「其实我在看到这篇诅咒贴纸的报导时,回想起一件类似的事。那是听我大学同学说的……」
小沢くんが話したのは次のような内容でした。
以下内容就是小泽说的那件事。
小沢くんは大学生時代、同じ学部の友人であるEさんからある絵についての話を聞きました。
小泽在念大学的时候,从同系的朋友 E 先生口中得知关于某张图的事。
その絵とは「鳥居のようなもの」が描かれた絵だったそうです。
那是一张画着「像是鸟居一样的东西」的图。
Eさんは大学進学を期に、地元の東北から上京してきた「見るからに純朴な青年」だったといいます。
E 先生以考上大学为契机,从故乡东北来到东京,是那种「显而易见的纯朴青年」。
小沢くんとは学籍番号が近いこともあり、入学当初から話す機会が多く、たまに食事に行ったりするような仲でした。
由于学号跟小泽相近,自从开学以来就常有机会交谈,两人偶尔还会一起出去吃饭。
それは私と小沢くんが知り合った年の、秋の頃でした。
那是在我刚认识小泽那年的秋天。
2年生になり、髪も茶色に染めすっかり垢ぬけた雰囲気になったEさんは、昼休みの学食で小沢くんに言ったそうです。
升上大二之后,染了一头褐发,感觉也变得很会打扮的 E 先生,午休时间在学生餐厅里对小泽这么说:
「ビジネスサークルに入った。卒業したら起業する」
「我加入了一个商务同好会。毕业之后我就要去创业。」
聞けば、勧誘されたのは大学近くのカフェで、隣のテーブルに座っていた男女二人組から「この辺りでオススメの飲食店はあるか」と話しかけられ、それをきっかけに話が弾んだそうです。会話のなかで商才を見出されたEさんは、そのサークルに参加することになったといいます。
一问之下,他是在大学附近的咖啡厅被人招揽,起初是坐在隔壁桌的一对男女找他问起「这附近有推荐的餐厅吗」,并进而聊开。E 先生在交谈中听他们说自己有经商的才能,便决定加入那个同好会。
目を輝かせながら将来の展望を語るEさんの様子を見て、小沢くんはすぐに、根は純朴なままの友人が都会の人間によって搾取されつつあることに勘づいたそうです。
看着 E 先生一边讲着对于未来的展望时双眼发亮的样子,小泽立刻察觉到他这个生性纯朴的朋友,渐渐落入被都市人剥削的陷阱之中。
高額な会員費を徴収される恐れがあることや、マルチ商法の集団に引き込まれて破滅してしまう危険があることを必死で説明しましたが、Eさんは全く聞く耳を持ちませんでした。
尽管拼命说明恐怕会被收取高额的会费,或是被拉进直销集团最后沦落身败名裂的下场之类的危险,E 先生还是丝毫都听不进去。
それどころか、いかにそのサークルが有益なものであるか、一度参加すればわかると勧誘をしてくる始末だったそうです。
岂止如此,他甚至还开始说起参加那个同好会使人获益良多,只要参加一次一定就能知道有多好之类,开始招揽起来。
もう小沢くんにはEさんを止めることはできませんでした。そのサークルが真っ当な活動をしていることを祈りつつ、彼とは距離を置くことにしました。
小泽已经无法阻止 E 先生了。他只能祈祷那其实是个正当的同好会,同时也跟 E 先生拉开了距离。
小沢くんから距離を置くまでもなく、それから半年ほど、大学でEさんのことを見かけることはなかったといいます。ほとんど授業にも出席していないようでした。
然而不用小泽主动跟他拉开距离,在那之后过了半年左右,他就没在学校见过 E 先生了。他好像几乎没有到大学上课的样子。
次にEさんを大学近くのコンビニで見かけたとき、彼はずいぶんとやつれていました。小沢くんを見て開口一番こう言ったそうです。
再次在大学附近的便利商店遇到 E 先生时,他看起来相当憔悴。一见到小泽,他劈头就说:
「俺が間違っていた。あいつらはヤバかった」
「是我错了。那些家伙真的很恐怖。」
サークルでの活動はEさんにとって、とても刺激的なものでした。
那个同好会举办的活动给 E 先生带来很大的刺激。
起業経験のある社会人から直接成功秘話を聞くことができるセミナーや、なりたい自分になるための勉強会などで、それまで惰性で大学に通う毎日を過ごしていたEさんの意識は180度変わったといいます。そうするうちに、大学の授業の優先度は下がっていき、いつしかサークル活動が生活の中心になったそうです。
像是有可以直接听到有创业经验的社会人士,说起成功背后的故事的讲座,还有为了成为理想中的自己而办的读书会之类,可说是让至今每天都只是顺着惰性到大学上课的 E 先生,在想法上产生 180 度的大转变。在这样的状况下,大学课程的重要性随之下降,不知不觉间同好会的活动就成为他生活的中心了。
メンバーも大半がEさんと同じようにサークル活動に入れ込む大学生で、そんな仲間と夢を語り合うのは最高の時間でした。
成员也几乎都是跟 E 先生一样,在同好会活动倾注满满热忱的大学生,跟这些伙伴们一起讨论梦想时,可说是最美好的时光。
そんな日々が数か月続いたとき、Eさんは社会人の幹部メンバーから声をかけられました。
这样的日子持续了几个月,有个已经出社会的同好会干部找上 E 先生。
それは、特別なパーティーへの誘いでした。そのパーティーはサークルの中でもごく一部の選ばれたメンバーしか参加できないもので、企業役員でもあるサークル代表の自宅で催されるといいます。
那是要邀请他参加一场特别的派对。据说在同好会当中,也只有部分被选上的成员才能参加那场派对,而且是办在身为企业董事的同好会代表家里。
Eさんは二つ返事で参加の旨を伝えました。ここで代表に顔を売っておけば、将来の起業の際に役に立つという思惑もあったそうです。
E 先生二话不说就答应参加。他好像是盘算着如果能在这个场合让代表对自己留下印象,说不定在未来创业时会带来一些帮助。
パーティー会場である代表の自宅に着いたとき、Eさんは心底驚きました。
抵达作为派对会场的代表住家时,E 先生打从心底吓了一跳。
都内の一等地に立つタワーマンションの最上階、広々としたリビングは高級なインテリアで彩られ、大きなテーブルにはケータリングされた美味しそうな料理の数々が並んでいました。コレクションルームのような部屋もあり、そこには一見すると価値がわからないような、風変わりなオブジェや絵画などのアート作品の数々が並んでいたといいます。
那是盖在东京都内高级地段一栋高楼公寓的最高楼层,高级的室内装潢点缀着宽敞的客厅,大桌上也摆满了看起来就很美味的外烩料理。还有一间像是专门用来展示收藏品的房间,据说里头陈列着乍看下看不出价值,风格独特的美术品或绘画等艺术作品。
十人を超える参加者が立食形式でグラスを片手にビジネスについて語り合う、そんな集まりに自分も参加できているうれしさと興奮でEさんはすっかり舞い上がっていました。
超过十位的参加者以立食形式单手拿着酒杯,互相交换商业方面的意见,E 先生对于自己也能参与这样的聚会感到兴奋不已,整个人都飘飘然起来。
2時間ほど経った頃、不意に部屋の照明が落とされ、プロジェクターの光が白一色の広い壁を照らしました。
过了两小时左右,客厅中的灯光忽然暗了下来,投影机的光线打在一整面白色的墙上。
それを見て参加者が一斉に拍手する様子から、なんらかの恒例イベントが始まるのだろうとEさんは思ったそうです。
从所有参加者见状都一起鼓掌的反应看来,E 先生认为应该是某种惯例的活动要开始了。
全員が見守るなか、壁に投影されたのはその絵でした。
在所有人的见证下,投影到墙上的就是那张图。
黒一色の抽象的な鳥居だけが描かれた絵は、素人が描いたような雑なタッチでしたが、それを見たEさんは、アート作品か何かなのだと思いました。
只用黑色画了一道抽象鸟居的那张图,看起来虽然是外行人画的粗糙笔触,但看到图的 E 先生一开始以为可能是某种艺术作品。
「ワーッ」と歓声があがり、一瞬の静寂のあと、プロジェクターの光の中で参加者同士が堰を切ったように口々に話し始めたそうです。
众人发出「哗——!」的欢呼,在隔了一瞬间的寂静之后,所有参加者就像决堤一样纷纷开始开口说话:
「るきえむどじえうずめ」
「めしたがははあおえおいずめみおちくど」
「ぞぎつふいえはもすもおおえ」
「あいるずめそうづじえみふおぽれるとずえ」
「どいーしめこよいあすぴくそ」
「すえいみくるるるえおきむなし」
「あおいえふずもづいせろおあぶるいそ」
「ちめみふずろいてとっつすもいてとぶなるいけこみてる」
「ふえおいえぷし」
「りつふいととみなおいおえるつ」
「しこえりぶついとてみず」
Eさんには何が起こっているのかわかりませんでした。
E 先生无法理解究竟发生了什么事。
戸惑うEさんをよそに、他の参加者同士は五十音をでたらめにちりばめたような言葉を発しながら、まるで互いに内容が理解できているかのごとく、楽し気に会話のようなことを続けています。
然而不像 E 先生这样感到困惑,其他参加者都接连用五十音说出不具意义又莫名其妙的语句,还像是彼此都能理解内容似的,一直开心地对话下去。
自分には理解できない何かが起きている。
发生了自己无法理解的某件事情。
恐怖におびえながらも勇気を出し、一番近くにいた参加者に「あの……」とEさんが声をかけたときでした。
就在 E 先生尽管感到恐惧,还是鼓起勇气对着最靠近的参加者开口说了「请问……」的时候。
それまでうるさいぐらいに話していた全員が一斉に黙り、Eさんをじっと見つめたといいます。
直到前一刻还在哄然交谈的所有人全都一起静默下来,注视着 E 先生。
プロジェクターの発する「ジー」という駆動音だけがうるさいくらいに響く部屋の中、薄明るい光に照らされたたくさんの無表情な顔がひたすらEさんを見つめていました。
顿时只剩下投影机传出「叽——」的运作声吵杂地回响在派对会场中,所有人面无表情的脸在昏暗的光线中只是一味地注视着 E 先生。
Eさんを見る目はどれもがらんどうのように虚ろで、なんの感情も読み取れないものだったそうです。
看着 E 先生的每一双眼睛都空洞又虚无,完全看不出任何情感。
恐怖に耐えきれなくなったEさんは、会場を飛び出し、家に帰りました。
承受不了这种恐惧感的 E 先生冲出会场就赶紧回家了。
次の日、スマホにEさんをパーティーに招待した幹部からメッセージが届きました。
隔天,E 先生的手机收到邀请他去参加派对的那位干部传来的讯息。
「昨日はありがとう。とても楽しい会でした。Eくんにとっても、いい経験になったと思います」
『昨天谢谢你来参加。真的是一场很开心的聚会。对你来说,想必也是一次很好的经验。』
まるであのできごとがなかったかのような内容に、Eさんは一瞬自分が夢を見ていたのかと思ったそうです。ただ、何度も鮮明によみがえる恐怖に現実を確信し、それきりサークルとの関わりを断ちました。
仿佛从来没有发生过那件事一般的内容,让 E 先生一度怀疑自己是不是在作梦。然而,他确信那股一再鲜明地涌上的恐惧是现实,之后就不再与同好会扯上关系了。
それからひと月ほど経ち、やっとあの恐怖を忘れ始めていた頃、バイトから下宿先へ帰ったEさんは家のドアに白い紙が貼られているのを見つけます。その紙には例の絵が描かれていました。
在那之后过了一个月左右,总算开始忘怀那股恐惧时,打工下班回到外宿住处的 E 先生发现家门口被贴了一张白色的纸。纸上就画着那个图。
それをきっかけに、何度剝がしても、絵はドアに貼られるようになりました。
自此,无论他撕掉多少次,那张图都会一再被贴到门上。
Eさんは精神的に参ってしまい、寝られなくなってしまいました。
E 先生不禁陷入忧郁,也都睡不着。
ある晩、寝つけないEさんがベッドで何度も寝返りをうっていると玄関のほうで「カタン」と小さな音が鳴りました。玄関のほうに目をやると、ドアポストの投入口が部屋の中に向かって開いていました。
某天晚上,失眠的E先生在床上翻来覆去好几次时,听到玄关那边微微响起一道「喀咚」的声响。他朝着玄关看去,只见大门信箱的投递口盖子朝着内侧打开。
目が中をのぞいていたそうです。
有双眼睛正朝着屋内看过来。
一切の光のないその目を見て、Eさんはパーティー会場で見つめられた目を思い出しました。
看到不带任何精光的那双眼睛,E 先生回想起派对会场上众人注视着自己的那道视线。
Eさんの姿を認めているであろうその目は動じることもなく、じっと中をのぞいていたそうです。
应该也有看到 E 先生身影的那双眼睛无动于衷,只是一直注视着屋内。
永遠にも思える長い間その目と見つめ合ったあと、不意にドアポストが閉じ、ゆっくりとした足音が家の前から遠ざかっていきました。
双方对视了让人觉得像是经过永恒那么久的时间之后,投递口无意间盖上,接着就传来缓缓离开家门前的脚步声。
次の日の朝、ドアにはあの絵が貼られていたそうです。
隔天早上,他家门口又被贴了那张图。
「当時Eから聞いた話では、その絵には鳥居以外何も描かれていなかったようです。でも、執拗に貼られ続ける点と、鳥居が描かれている点は共通していますよね」
「根据当时E的说法,那张图除了鸟居之外好像没有画其他东西。但一直纠缠地贴在他家门口,以及画了鸟居这些状况都是共通点吧。」
ここまで話すと、空気を変えるように小沢くんは言いました。
话说至此,小泽像要转换气氛似地说:
「まあ、仮になんらかの目的で呪いがまき散らされているとしても、僕たちは霊媒師でも救世主でもないですからね。仕事のために引き続き情報を集めましょう。Kさんはインタビューの中で読者の一番の欲求は楽しみたいってところにあるとおっしゃってましたよね? 僕も同感です。ただ、できればリアリティのある作り話ではなく、あくまで真実に基づいた情報を提供したい。そのために、最後までお付き合いいただけるとうれしいです」
「不过,就算对方真的是基于某种目的散播诅咒,既不是灵媒也不是救世主的我们也无能为力。总之就为了工作继续搜集情报吧。K 先生的访谈中也有提到读者最大的欲求是乐在其中对吧?我也有同感。但可以的话,我不是想要编出一个带有真实性的故事,而是基于真相提供情报。为此,您如果可以陪我追这则报导到最后,我会很开心的。」
正直言って、私はもうこれ以上この件に踏み込みたくはありませんでした。関わりを持てば持つほど、自分の身にも危険が及ぶ可能性が高まる。そう感じていたのです。しかし、彼から仕事を引き受けた以上は続けざるを得ませんでした────
说真的,我已经不想再继续追踪这个报导了。牵扯越多,自己身陷危险的可能性也越高。我有着这样的预感。但既然已经从他手中接下这个案子,就必须继续做下去才行——
インタビューのテープ起こし 2
あっ、はい。僕もアイスコーヒーで大丈夫です。
啊,对。我也点冰咖啡就好。
Fさんとはもうだいぶ前から会ってなかったので、最近この件で連絡をもらって驚きました。はい。まだライターのお仕事されてるみたいです。
上次见到 F 先生已经是很久之前的事了,所以最近因为这件事接到他的联络时我还吓了一跳。对啊。他好像还在从事撰稿人的工作。
これって月刊〇〇〇〇の取材なんですよね? あ、今は月刊じゃないんですね。
这是月刊○○○○的采访对吧?啊,现在不是月刊了呢。
今日はあの編集の方はいらっしゃらないんですか? えっと、もう10年以上前なんで名前を忘れてしまって……あ、そうそうKさんですね。
今天那位编辑没来吗?呃,已经是超过十年前的事情,我忘记他叫什么名字了……啊,对对对,是 K 先生。
え? Kさん、会社辞められたんですか? そうなんですね……。
咦?K 先生已经离职了吗?这样啊……
それにしても、どうしてあんなに前の話の追加取材なんてされてるんですか? 私が取材を受けた卒業研究の話も掲載はされなかったと聞いていますが。
但话说回来,为什么还要追加采访那么久以前的事情呢?我听说之前接受采访关于毕业研究的那件事情,最后也没有刊登出来的样子。
あっいえいえ、怒ってるわけじゃないです。あのときはKさんにお祓いできる方をご紹介いただいて本当に助かりましたから。
啊,不不不,我并没有生气啦。那时 K 先生有向我介绍一位会驱邪的人,真的帮了我很大的忙。
おかげさまで、10年以上経った今も僕はこうして元気に暮らしてますし。来年には子どもも生まれるんですよ。
多亏如此,即使过了十几年,我现在也像这样过得很好。而且明年我的小孩就要出生了喔。
でも、うーん……初対面でこんな話するのは良くないんだろうけど、実は僕、Fさんのお願いじゃなかったら、この取材はお断りしてたと思います。
但是,嗯……第一次见面就说这种话是不太好,但其实要不是 F 先生的请托,我应该会拒绝这次的采访邀约。
今でも憶えてるんですが、Kさんにちょっと失礼な態度を取られたっていうか……。いえいえ、あなたは無関係ですから謝らないでください。Kさんもお仕事柄ああいう感じになったんだろうなっていうのは僕もわかるので。
我现在依然记得 K 先生对我摆出应该算是有点失礼的态度……不不不,这与您无关,所以请别道歉。我也能理解K先生应该是因为工作的关系才会那样想。
僕もあのときは必死だったんです。怖い思いもしましたし。だからKさんがお祓いのできる方を紹介できるって言ってくれて、救われた気分でした。でも、当然ですけどKさんからしたら、僕はたくさんの取材対象のなかの一人だったみたいで。
我那时候真的很拼命。也被吓得不轻。所以 K 先生说能跟我介绍会驱邪的人,真的让我感到救赎。但理所当然的是,对 K 先生来说我感觉也不过是众多采访对象的其中一个人罢了。
その話は本当なのか、注目されたくて噓を吐いてるんじゃないかとか、このままだと面白い話にならないから、この部分をこういう風に誇張して書いていいかとか色々言われました。なんだか自分の身に起こった怖いことがエンターテインメントとして捉えられているみたいで、当時はあまりいい気持ちはしなかったんです。
他质疑过我所说的事情是不是真的、是不是只想引人注目才扯出这种谎言之类,也说这样的内容没办法写成有趣的报导,还问过「这部分能不能夸大成怎样」这种话。让我觉得发生在自己身上的惊悚体验被当作娱乐一样看待,当时的感受实在不太好。
考えてみれば当然のことですけど、怖い話って、それが本当であれば、体験者にとっては不幸以外のなにものでもないんですよね。作り手側にいる人は、だんだん麻痺してしまう部分もあるのかな。
但只要仔细想想就会觉得这也是理所当然,毕竟那些惊悚体验如果是真的,那对于当事人来说就只是一场不幸而已吧。站在制作立场的人,是不是也有渐渐感到麻痺的部分呢?
僕も当事者になって以降は、ホラー関連のコンテンツからはめっきり遠ざかってしまいましたね。
我也是在自己变成当事人之后,就再也不去接触惊悚文化相关的作品了。
あっ、もちろん作り手側の人全員がそうだって言いたいわけじゃないですよ。現にあなたはこうやって僕の話に真剣に耳を傾けてくれてるわけですし。今の話は忘れていただいてけっこうですから。
啊,当然我的意思并不是所有站在制作立场的人都是这样。实际上您现在就是这么认真地在听我说嘛。刚才讲的那些可以忘掉也没关系啦。
そうそう。あの取材のあとの話ですね。
对了对了。要说在那次采访之后的事情对吧。
はい。Kさんから取材を受ける代わりに、霊能力者っていうんですか? まあそういった方をご紹介いただきました。
是的。我接受了 K 先生的采访,相对地,就请他介绍该说是灵能力者吗?总之就是那样的人物给我认识。
僕はそういうのあまり詳しくないんですが、多摩のほうにある、その筋ではけっこう有名なお寺らしいですね。
我是不太了解那方面的事情,不过是位于多摩一间好像在那方面还满知名的寺庙。
僕が訪ねると、お坊さんが「ああ……」ってあきらめたみたいにつぶやいたのを憶えてます。
我记得一见我到访,那位和尚就像放弃似的「啊啊……」地低喃一声。
僕は必死でこれまでの経緯を説明しました。卒業研究をきっかけに変な女が僕の部屋に入ってきてしまったこと。これから就職のために引っ越しをするので、その女が次の家まで絶対についてこないようにしてほしいこととかです。
我拼命向他说明了至今的原委。包括因为做毕业研究导致有个奇怪女人跑到我家来的事。还有接下来为了就职我准备要搬家,希望他能提供协助,别让那个女人跟到我的新家去等等。
でも、そのお坊さんが言うには、その女は見えないそうなんです。少なくとももう僕には憑いていないだろうと。
根据那位和尚的说法,似乎已经看不见那个女人。至少是已经没有跟在我身上了。
ただ、恐らくその女がもっと厄介なものを呼び寄せてしまった。このままだと命の危険もあるって言うんですね。
然而,恐怕是那个女人招来了更麻烦的对象。他说再这样下去我甚至会有生命危险。
僕はすぐに除霊してくださいって頼んだんですが、どうもそんな簡単なものじゃないらしいんです。
我请他立刻帮我除灵,但事情好像没有那么简单。
普通の霊だと、お祓いでおさまったりするそうなんですが、僕に憑いてるのは霊のなかでもひとつ上の次元なんだそうです。神道的な表現をするなら神に近い存在。
如果是普通的灵,只要驱除掉就没事了,但缠上我的东西在灵当中好像是再更上一个次元的存在。若以神道的概念来形容,就是接近神的存在。
こういう類いのものは、人間の道理でどうこうできないらしくて、お祓いなんて全く効かないって言われました。もう私にはどうにもできないって。
这样的东西好像没办法靠人类的道理解决的样子,他告诉我除灵也完全没用。还说已经束手无策了。
そんなこと言われて、情けない話ですが僕は泣きながら、助けを求めました。
说来也难为情,但一听到这个结论,我忍不住哭着向他求助。
このままそれに殺されるのを待つしかないんですか? って。
我问他难道自己只能眼睁睁地等着被杀吗?
お坊さんもすごく困った顔をしてましたが、僕があまりにも必死でお願いするもんですから、ずいぶん長い間考えたあと、僕に言いました。
和尚流露出相当伤脑筋的表情,但应该是看我这么拼命地求助,他在沉思了很长一段时间之后才对我说:
「生き物を飼いなさい。でもそれがよい方法なのかは私にはわからない。そのあとどうしていくかはあなたが決めなさい」
「那你就养个生物吧。但我不晓得这究竟是不是个好办法。接下来要怎么做就交给你自己决定。」
藁にもすがる思いで、僕は帰り道にペットショップへ行きました。
我怀着紧抓住救命稻草的心情,回程时便去了宠物店。
今までペットなんて飼ったことなかったので、初心者にオススメのペットを店員さんに相談して、メダカに決めたんです。
由于我至今都没有养过宠物,因此找店员商量有什么是推荐初学者养的宠物,便决定养稻田鱼。
そのとき、店員さんに一緒に小さなエビも勧められました。ご存じですか? ミナミヌマエビっていう種類のエビなんですけど、メダカと一緒に飼うと食べ残しを食べて水質を浄化してくれるから、共生相手としていいらしいんです。
这时,店员还建议我一起混养小虾。您知道吗?一种叫黑壳虾的沼虾,听说只要跟稻田鱼一起养,它就会吃掉鱼吃剩的东西,借此达到水质净化的效果,所以很适合共生的样子。
結局僕は、メダカとその小さなエビを数匹ずつ、あとは小さな水槽やら砂利やらを買って帰りました。
最后我就买了稻田鱼跟那种小虾各几只,另外还有小鱼缸跟底砂之类的东西回家。
それから数日後、学生マンションから単身者用の安アパートに引っ越しを済ませて、新社会人として働き始めました。もちろん、メダカたちも一緒に。
在那之后过了几天,我从学生公寓搬到专门给单身者入住的便宜公寓,并成为社会新鲜人开始工作。当然,也跟稻田鱼它们一起生活。
はい。何も起こりませんでした。お坊さんの言いつけを守ったから、メダカたちが悪いものから僕を守ってくれたんだと思っていました。
对,一开始什么都没发生。我觉得是因为我有遵守和尚说的建议,是稻田鱼它们保护我不受到坏东西的威胁。
多分、働き始めて1か月ぐらい経った頃だったと思います。
应该是在我开始上班后过了一个月左右的时候。
変なものが見えるようになりました。男の子のようなものです。
我变得能看到奇怪的东西了。一个像是小男孩的东西。
街の中とか歩いてると、遠くにボーッと立ってるんです。でも、あれは生きている人間じゃないなってわかりました。半袖半ズボンの恰好をした、どこにでもいる小学生くらいの男の子なんですけど、なんだろう、誰もその男の子に気づいてないんですよね。存在を認識してないっていうか。見えているのは自分だけでした。
当我走在路上时,小男孩就呆站在远方。但我知道那不是活着的人。祂穿着短袖短裤,看起来就像个随处可见的小学生,但该怎么说呢,其他人都没注意到那个小男孩。可以说是没能认知到其存在。就只有我自己能看到而已。
雑踏の真ん中に立ってるときもあれば、電柱の陰に立ってたり、あるときなんて、会社の窓から見える向かいのビルの屋上に立ってたりもしました。
祂有时候会站在人潮的正中间,有时则是站在电线杆的遮蔽处,有时候甚至站在我从公司窗户可以看得见的对面大楼屋顶上。
ずっと僕のほうを見てるんです。全くの無表情で、首を傾げるみたいに顔を横に向けて。
祂一直看着我。完全面无表情,而且像是歪头似的把脸撇向一旁。
はい。すごく怖かったです。今まで霊なんて見たことありませんでしたから。あの女も話で聞いただけで、直接見てはいませんし。もちろんお寺にも電話で相談しました。お坊さんが言うには、生き物を飼ってる限りは大丈夫だからって。そればっかりで。
对。真的非常恐怖。因为我至今都没看过鬼怪那种东西。那个女人的事情也只是听人转述,并没有直接看见。当然,我有打电话到寺庙找人商量。根据和尚的说法,只要我有养生物就没问题。他就只讲这样。
でも、特に何かしてくるわけでもない。ただ遠い場所から僕をじっと見てるだけでした。だから、気づかないふりをすることにしたんです。
但是,祂也没有实际上对我做出什么。就只是待在远方注视着我而已。所以,我就让自己装作没有注意到。
例の卒業研究で話を聞いた、霊感のある人が言ってた「気づいてないふりをするのが一番」っていうのを実践したんですよね。
我努力实践着在做那个毕业研究时,听具备灵异体质的人所说「最好装作没注意到」的方法。
ある晩、仕事を終えて家に帰ったときでした。
那是某天晚上,当我下班回家的时候。
僕、いつも家に帰るとすぐに靴下を脱ぐんですが、そのときも靴下を脱いで洗濯機に投げ入れたあと、ワンルームに置いてある水槽の前を通ったんです。
我一回到家总是会立刻脱掉袜子,那个时候我也是脱掉袜子并丢进洗衣机之后,就走经过摆放在套房里的鱼缸前。
足の裏に違和感があったので、下を見ると、濡れていました。しかも、水と一緒に何かを踏んでたんです。
这时我突然觉得脚底怪怪的,于是低头一看,只见脚踩的地方湿湿的。而且除了水,我好像还同时踩到某个东西。
よく見ると、それは一匹の小さなエビの死骸でした。
仔细一看,那是一只小虾的尸体。
いや、死骸なのかな? 僕が踏んだから死んだのか、もともと死んでいたのかはわかりません。
不,该说是尸体吗?我不确定是被我踩死的,还是它本来就死了。
床には大きな水たまりができていました。水槽の水位は半分ぐらいになっていて、残されたメダカとエビたちが窮屈そうに泳いでいました。
地板上有一大滩水。鱼缸的水位只剩下一半左右,剩下的稻田鱼跟小虾们都感觉很不自在地在里面游着。
その日は特に地震があったわけでもありませんし、水槽から水が半分もこぼれる原因は全く思いあたりませんでした。
那天并没有特别发生什么地震,我完全想不到究竟是什么原因造成鱼缸里有一半的水都洒了出来。
朝、家を出るときにたまたま服か何かを引っかけて、こぼれた水と一緒にそのエビが水槽の外に飛び出してしまったんじゃないかと考えました。
所以我当时也只是猜想,说不定是自己早上出门时不小心勾到衣服或是什么东西,于是那只小虾就随着泼洒出来的水一起跳到鱼缸外面。
小さいとはいえ命ですから、とても申し訳なく思って、手を合わせました。
尽管小小一只,但还是一条生命,这让我感到相当过意不去,并对着它合掌。
今考えるとあれが始まりだったんだと思います。
现在回头想想,那就是一切的开端。
男の子はそれからも変わらず、いつも僕を遠くから見つめていました。
那个小男孩后来还是一样,总是待在远处注视着我。
1か月後、今度はメダカが一匹死にました。
一个月后,这次是有一只稻田鱼死掉。
深夜、トイレに行こうと起きて、便座の前に立ったとき、便器の中に浮いているのを見つけたんです。
当我深夜因为想上厕所而醒来,并站在马桶前的时候,就发现它浮在马桶里的水面上。
これは、もう偶然では片づけられないと思いました。
我觉得这已经不能用偶然解释了。
でも、メダカもエビもまだまだたくさん水槽にいました。
然而,鱼缸里还有很多稻田鱼跟小虾。
それから数か月は何も起きませんでした。男の子は相変わらず見えてはいましたが。
在那之后过了几个月,都没有发生任何事情。不过那个小男孩依然注视着我就是了。
ある晩、夕飯を買おうと近くのコンビニに行った帰りです。
某天晚上,我到住家附近的便利商店买了晚餐就要回家。
家までの道を歩いていたら、遠くにあの男の子が立っていました。
当我走在回家路上时,发现那个小男孩就站在远远的地方。
街灯の下、道の真ん中で首を傾げて。
祂在路灯底下,马路的正中央歪着头。
いつも通り無視するつもりで、目を逸らそうとしたときでした。
就在我打算跟平常一样不去搭理,并正要撇开视线的时候。
突然走り始めたんです。
祂突然就开始跑了起来。
バタバタと足音を立てながらこっちに向かって真っすぐに。
踩着跶跶的脚步声,就直线朝我跑了过来。
顔は無表情でしたが、頭は走るのに合わせてグラグラと前後左右に傾いていました。
脸上虽然面无表情,但那颗头配合跑步的动作前后左右地摇晃个不停。
今思うとそれは、これまで首を傾げてたんじゃなくて、単純に首をまっすぐに保てなかったんだと思います。
仔细想想,之前祂应该也不是歪着头,只是头无法稳稳被撑住而已。
僕は家に向かって無我夢中で逃げました。
我一股脑地朝着住家逃回去。
近所だったので鍵をかけてなくて本当に幸運でした。
幸好便利商店本来就离我家很近,所以出门时没有锁门。
体当たりするみたいにドアを開けて、後ろ手に鍵をかけたのと同時でした。
我几乎是用撞的打开家门,但就在我反手将门锁上的那个瞬间。
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚咚!
狂ったみたいにドアが叩かれ始めたんです。
我家大门被疯狂地拍打着。
あの見た目からは想像もできないぐらいの力で。
从那外表看来根本难以想像有这样的力道。
安アパートの立て付けの悪いドアだったので、それはもうすごい揺れと音でした。
由于是便宜公寓的那种关不太紧的门,因此产生了惊人的晃动跟吓人的声音。
このままだと本当にドアを壊されるって思ったとき、急に音がやみました。
就在我觉得再这样下去门真的会被破坏掉的时候,声音突然就停了下来。
僕はしばらく玄関から動けませんでした。
我就这样待在玄关,好一阵子都动弹不得。
何分も経ってから恐る恐るドアを薄く開けて外をのぞいたんですが、もうそこには何もいませんでした。
几分钟后,我畏畏缩缩地打开一点门缝偷看外面的状况,发现那里已经没有任何东西。
その代わり、僕が閉めたドアに挟まれて、大きなヤモリがつぶれて死んでいました。
相对地,一只被我关上的门夹到的大壁虎就这么被压死了。
部屋の水槽ではメダカもエビも元気に泳いでいました。
那些稻田鱼跟小虾都还很有精神地在家里的鱼缸中悠游着。
それから僕は、無理してペット可の物件に引っ越しをしました。
在那之后,我硬着头皮搬去一间可以跟宠物同住的房子。
もちろん、ペットを飼うためです。
当然,就是为了养宠物。
ハムスターを飼いました。
我养了仓鼠。
1年後、冬眠したきり目覚めませんでした。
一年后,它进入冬眠就没再清醒过来。
その次はインコを飼いました。
接着我养了鹦鹉。
3年近く生きましたが、窓に自分から激突して翼の骨を折って死にました。
它活了将近三年,但最后是自己冲去撞上窗户,造成翅膀骨折而死。
それから結婚して、中古の一軒家を買いました。
在我结婚之后,买了一间中古的独栋房屋。
去年、6年間飼っていた猫が突然血を吐いて死にました。
去年我养了六年的猫突然吐血身亡。
妻はとても悲しんでいました。
妻子为此感到相当悲伤。
今は犬を飼っています。ゴールデンレトリーバーの子犬です。
我现在养了一只狗。是黄金猎犬的幼犬。
男の子ですか? はい。今も見えますよ。ほら、そこの窓から見える大通りの向こう側で。こっちを見てます。見えませんか? そうですよね。はは。
您说那个小男孩吗?对。现在也看得到喔。瞧,祂就在隔着那扇窗户可以看到的大马路对面那边。正朝着这边看呢。您看不见吗?说的也是呢。哈哈。
「新種 UMA ホワイトマンを発見!」
「知り合いに、UMAを見た人がいます」
「我认识一个说他看过 UMA 的人。」
そんな小誌ライターからのタレコミが発端となり、編集部はUMAの目撃者であるH氏とコンタクトを取ることになった。
以本志撰稿人收到这则通报为契机,编辑部与 UMA 目击者 H 先生取得了联系。
待ち合わせ場所に現れたH氏はごく普通の男性といった出で立ちで、逆にそれが本件に関しての情報の信憑性の高さを担保していた。
出现在碰面地点的 H 先生看起来是一位随处可见的普通男性,但这反而保证了这个情报的可信度之高。
日頃編集部には多くのタレコミが寄せられるが、その分ガセ情報もかなりの量になる。なかには自らが宇宙人であるといった内容のものまであり、入稿後の徹夜明けにそういったお便りを目にすると読んでいる自分がアッチ側に行ってしまうような気になるものだ(もちろん、編集部は宇宙人及びUFOの存在を否定していないので、その点についてはご理解いただきたい)。
编辑部平常都会收到很多通报,但相对地假消息也很多。当中还有自称是外星人的内容,熬夜通宵送印后还看到这种信,会觉得自己好像都要跑到那个世界去了(当然,编辑部不否认外星人及 UFO 实际存在,就这点来说敬请谅解)。
そんななかで少なくとも風貌は一般人のH氏を見て、とりあえず第一関門は突破したと編集部員である筆者は一安心した。
在这样的状况下见到至少看起来是一般人的 H 先生,算是突破了第一个关卡,编辑部的人,也就是笔者我总算放心了。
聞けばH氏は鳥取県在住の35歳、大手企業に勤めるサラリーマンだという。少なくとも宇宙とのつながりはなさそうだ。
一问之下 H 先生住在鸟取县,是个在大型企业高就的三十五岁上班族。至少看起来跟宇宙之间没有联系的样子。
そんな彼は6年前に家族で行ったキャンプで、UMAを目撃したのだという。
这样的他,据说是在六年前跟家人一起去露营时,目击到 UMA。
小誌読者諸兄においては、UMAについて改めて解説する必要は全くないとは思うが、初めて小誌を手に取られたモノ好き(失礼!)な方のために今一度基礎情報をおさらいしておきたい。
以本志的诸位读者来说,应该完全没必要重新解释何谓 UMA,但为了第一次购买本志来看的好事之徒(没礼貌!),在此还是来复习一下基础情报。
UMA(ユーマ)とはUnidentified Mysterious Animalの略称であり、日本語訳すると未確認動物・生物となる。その名の通り、実在が証明されていない生物を表す総称だ。
所谓 UMA 是 Unidentified Mysterious Animal 的简称,翻成日文就是未确认动物、生物。一如字面上的意思,是尚未经过证实的生物总称。
英語が用いられていることから、外国由来の名称だと思われがちだが、実はこの名称は日本で生まれたいわゆる和製英語だ。皆さんもご存じUFOがUnidentified Flying Object(未確認飛行物体)の略称であることをヒントに1976年、国内の某有名SF専門誌が名づけたのが始まりである。ちなみに、英語ではCryptid(クリプティッド)と呼ばれる。
由于使用的是英文,所以容易被误以为是源自国外的名称,但这其实是在日本命名的所谓日式英文。起初是我国一本知名 SF 专刊在 1976 年取自众所皆知的 UFO,也就是 Unidentified Flying Object(未确认飞行物体)的简称而命名。顺带一提,英文是用 Cryptid 这个词称呼。
UMAのなかでも、特に有名なのはネス湖のネッシーだろう。日本でも70年代頃にマスコミを騒がせ、池田湖のイッシーなどの多くの亜種を生み出した。ただ、残念なことに、ネッシーに関しては後にその写真を撮影したとされる人物が捏造を認めるなど、信憑性にいささかの疑問が残る。
在 UMA 当中,最有名的就是尼斯湖的水怪了吧。日本七○年代也在媒体的炒作下,出现池田湖的水怪之类各种亚种。但很可惜的是,有些拍到尼斯湖水怪的人后来都承认照片是经过造假,因此对其可信度留下了疑虑。
その他、UMAの代表的なものとしては、大型の類人猿のようなビッグフット、人魚(セイレーン)、数年前に小誌でも特集記事として取り上げた空中を高速で飛ぶ魚、スカイフィッシュなどがあげられる。広義では宇宙人もUMAに含まれる。
除此之外,代表性的 UMA 还有外貌像是大型猿人的大脚怪、人鱼(赛莲),还有几年前本志也曾以特辑形式报导过的会在空中高速飞翔的鱼,天竿鱼之类。就广义来说外星人也算是 UMA。
ここで、日本固有のUMAに目を向けたい。実は日本でUMAと称されているものはあまり多くない。代表的なものはツチノコ、カッパ、某釣り漫画で有名になった巨大魚、タキタロウなどがあげられるが、その他は日本人でも耳なじみのないものが多い。
在此想着眼于日本固有的 UMA。其实在日本被称为 UMA 的东西并没有很多。最具代表性的就是野槌蛇、河童,还有因为某部钓鱼漫画而出名的巨大鱼泷太郎之类,但其他大多是连日本人听了都不太熟悉的存在。
UMAと呼ばれるものが日本に少ない理由として、妖怪の存在があげられる。
日本之所以很少有被称作 UMA 的东西,妖怪的存在可说是原因之一。
河童とは何かと問われたとき、妖怪だと答える人は多いだろう。一反木綿やひとつ目小僧、10年ほど前に全国で有名になった人面犬も同様だ。
若是问起何谓河童,应该很多人会回答是一种妖怪吧。还有像是一反木棉、一目小僧,以及在十年前左右变得全国知名的人面犬也一样。
ただ、これらは実際にそれを見たという人間がいる以上は未確認動物・生物であるUMAとも呼べる
但既然实际上有人看见这些东西,就该被称作 UMA,也就是未确认动物、生物。
謎の存在を妖怪という古くからの一般的なカテゴリ名で呼んでいることが日本にUMAが少ない理由だといえる。
自古以来都用妖怪来统称神秘存在的这一行为,可说是日本 UMA 很少的原因之一。
日本における未確認動物・生物がUMAか妖怪かという議論は、広末涼子が女優かアイドルかという議論と同じくらい不毛である。
以日本来说,究竟要将未确认动物、生物称作 UMA 还是妖怪的议论,就跟要说广末凉子是演员还是偶像一样没意义。
河童が自分のことをUMAと呼ぶか、妖怪と呼ぶかを気にするわけはあるまい。我々マスコミがどのように紹介するかによって自然と定義づけされるのだ。そう考えるとマスコミというのはなかなか罪な商売だ。
河童怎么可能会在乎自己是被称作 UMA 还是称作妖怪。毕竟这是端看我等媒体会怎么介绍,自然而然就会加诸上定义了。照这样想,媒体还真是一桩罪孽深重的生意啊。
オカルト・ホラー雑誌を標榜する小誌としては本件の未確認動物・生物をどのように呼称するかは実に悩ましいところだが、本稿では敢えてUMAと紹介することで、世にその名称を広めていきたいと考えている。
对于标榜神秘学、惊悚文化杂志的本志来说,其实也很苦恼要如何称呼这篇报导中出现的未确认动物、生物,但最后刻意作为 UMA 来介绍,就是希望这个名词可以再更广为人知一点。
前置きがいささか長くなり過ぎた感があるが、いよいよH氏が目撃したUMAについて紹介したい。
感觉前提有点太长了,不过接下来即将介绍关于 H 先生目击到的 UMA。
H氏がそのUMAを目撃したのは、1992年の秋、場所は●●●●●にあるキャンプ場だ。
H 先生是在 1992 的秋天,于●●●●●的某座露营区目击到该 UMA。
H氏は鳥取からはるばるそのキャンプ場へ、1泊のキャンプ旅行に出かけたそうだ。
H 先生特地从鸟取千里迢迢前往那座露营区,度过两天一夜的露营之旅。
1985年、キャンプブーム前夜にオープンしたそのオートキャンプ場は、ダムが近い山のふもとに位置し、軽いハイキングなども楽しめることから当初は流行に目ざとい若者を中心に平日も満員になるほどの盛況ぶりだったようだ。
1985 年在露营热潮前夕开幕的那座自助露营区,就位在靠近水坝的山脚地带,由于还能同时轻松体验登山的乐趣,据说当时以对潮流相当敏锐的年轻人为中心,就连平日也是营位额满,盛况空前的样子。
H氏がそのキャンプ場を訪れたのはキャンプブームの真っただ中。元来流行りもの好きだったH氏は家族で楽しめるキャンプには早くから目をつけており、テントなどのグッズを一式買いそろえ、その年もすでに別の場所で何度かキャンプを楽しんでいたらしい。
H 先生是在露营热潮最为兴盛的时期造访那座露营区。本来就很喜欢跟流行的 H 先生,很早就注意到可以全家人一起享乐的露营活动,更买齐帐篷等一整套必备用品,那一年也已经去别的地方享受过好几次露营的乐趣。
そんな時世にもかかわらず、H氏一家がそのキャンプ場を訪れた休日、他に客はいなかった。それほど立地も悪くないのにである。
尽管是在那样的大环境底下,当H先生一家人抵达那座露营区的假日,却完全不见其他客人。明明那里地点也是满不错的。
三十路を過ぎて独身、友人もおらず日々オカルトと向き合う筆者には到底想像できないが、キャンプ場において客が少ないということは良いことなのだという。近年、若者による深夜のどんちゃん騒ぎで他の家族連れの利用客が迷惑を被る事態が多発しているからだそうだ。
一个三十好几还单身、又没朋友,每天只会埋首于神秘学的笔者实在难以想像,但以露营区来说,周遭没有其他客人似乎反而比较好。好像是因为近年来年轻人都会在深夜喧哗吵闹,给其他家庭一起来露营的客人带来麻烦的事态频传。
これ幸いとばかりにH氏は妻であるYさんと子どものMちゃん(当時6歳の男の子)とテントを張ったり、たき火を熾したり、一家だけのひと時を楽しんだ。
觉得这样是运气好的 H 先生,跟妻子 Y 太太及两人的孩子 M 小弟弟(当时六岁)一起搭起帐篷,生起营火,度过了只有他们一家人的欢乐时光。
どうやらUMAにも女のカンというものは働くらしい。Yさんが最初に異変を察知した。頭痛がするというのだ。また、しきりに遠くのほうを気にしている。H氏が訳を聞くと「遠くから視線を感じる」と言って、ダムを挟んだ向かいの山を指さした。
看样子面对 UMA 时,女人的直觉也很准。Y 太太第一个察觉异样。她先是觉得头很痛。而且会频繁在意远方的状况。在H先生的询问下,她说是因为「感觉有道视线从远方看过来」,并指着水坝另一头那座山的方向。
続いて、かけていたラジオがおかしくなった。電波は入っているのだが、時折、放送に交じって男の声らしきものが聞こえるのだ。
接着,他们在听的收音机也变得不太对劲。虽然有接收到电波,但时不时会在播放出来的内容中听到像是男人的声音。
H氏はそれがうめき声に聞こえたという。だが、Mちゃんいわく、それは「おーい」と聞こえるのだそうだ。そう言われるとそう聞こえないこともない。聞き取りづらくはあるが、確かにその声は聞こえていたという。
H 先生说声音听起来像是有人在低吟。但根据 M 小弟弟的说法,那听起来似乎是在说「喂——」的样子。经过这样一讲,H 先生也觉得听起来似乎正如他所形容的。总之虽然听不太清楚,但确实有听到那个声音。
まだおかしなことは続いた。夕飯時になり、一家は協力してカレーを作った。Mちゃんもおっかなびっくりではあるが、野菜を切ったり、ご飯を炊いたりと楽しいひと時だった。だが、できあがったカレーの味がしなかったというのだ。自分の味覚がおかしくなったのかと思ったH氏が家族に確認したところ、皆同様に味がしなかったそうである。市販の固形ルーとはいえ、スパイスを使った料理で辛味も含めた味がしないというのは考えにくい。
诡异的事情还不仅如此。到了晚餐时间,一家人齐心协力做了咖哩。M 小弟弟也战战兢兢地帮忙切了蔬菜、煮饭,度过一段开心的时光。然而做出来的咖哩却一点味道也没有。以为是自己的味觉出现问题的H先生向家人们一问之下,发现大家都觉得一点味道也没有。即使用的是市售的咖哩块,也难以想像不但加入香料也带有辣味的料理竟然会一点味道也没有。
そんななか、Mちゃんが鼻血を出した。鼻血はなかなか止まらず、その原因も不明だった。
就在这时,M 小弟弟流鼻血了。鼻血还迟迟止不住,也不晓得原因是什么。
この時点で、日頃から小誌に毒された読者諸兄なら、宇宙人説を唱えたくなるだろう。
说到这里,平时就被本志荼毒的诸位读者,应该会想提倡是受到外星人影响吧。
ラジオ電波への干渉や、頭痛・鼻血などは磁場が狂っていることにより引き起こされたもの。つまりは磁気を動力とするUFOによる影響であると考えられるからだ。
收音机出现电波干扰,还有头痛、流鼻血之类的状况都是磁场受到扰乱所引起。也就是说,可以联想到是被以磁气为动力的 UFO 所影响。
ただし、編集部としてはこの説を否定したい。決して編集部がUFO情報に食傷2気味だからという理由ではない。
但对于这个说法,编辑部是站在否定立场。会这么说绝对不是因为UFO的相关情报实在多到编辑部有点吃腻的关系。
まず第一に、UFOの目撃証言が近辺で全くない。日本では「甲府事件3」に代表されるように、UFOは同じ場所で複数回目撃される事例が多い。一説では磁場の影響で飛来しやすい場所が決まっていると言われている。これがUFOによるものであった場合、現在に至るまで一度もUFOの目撃証言がないことは不自然だ。
首先,那一带完全没有出现过目击 UFO 的证词。一般来说,都会跟日本最具代表性的「甲府事件」一样,在同一个地方被人目击到很多次。有个说法是受到磁场影响,UFO 容易飞过来的地点大致上固定。如果这是 UFO 所造成,至今都没收到其他在那一带目击 UFO 的证词就显得很不自然。
第二に、UFOの着陸場所に向かない。UFOの着陸場所として代表的なものは牧場や畑などの広大な平地だろう。だが、本件でH氏が訪れたキャンプ場は山のふもとにあり、周辺も背の高い木が生い茂る山とダムしかなく、平地がほとんどない。目的が着陸ではなく、人間の誘拐だとしても木の下にいる人間を見つけ出すのは容易ではないだろう。
第二,那一带并不适合 UFO 降落。说到 UFO 的降落地点,通常都是牧场或田地那种辽阔的平地吧。但以这个目击经验来说,H 先生造访的露营区位于山脚边,而且附近也只有高耸树木成林的山跟水坝而已,几乎没有平地。就算目的并不在于降落而是掳人的话,也很难将人从树林底下找出来吧。
また、後述するがこのUMAは非常に大型であることが推測される。これが宇宙人だと仮定すると、その巨体がおさまるサイズの大きなUFOに搭乗していたと思われる。そうなるとなおさら目撃証言が少ないことが不自然であるし、広大な平地がない山中にUFOが飛来したとは考えづらい。
另外,之后会提及这个 UMA 的体型推测是相当庞大。假设那真的是外星人,搭乘的想必就会是大到足以容纳那个庞大身躯的 UFO。如此一来,少有目击证词就显得更不自然,而且也很难想像 UFO 会飞到那种没有辽阔平地的山区。
H氏の目撃談に戻りたい。
话题回到 H 先生的目击经验。
前述した奇妙なことの連続に興が削がれたH氏一家はその日、早々にテントで床についたという。
这一连串的奇妙遭遇让 H 先生他们一家人感到扫兴,因此当天很早就在帐篷内就寝了。
翌朝、目を覚まして手洗い場で歯を磨いているとYさんに声をかけられた。
隔天早上,Y 太太跑去找醒来后在洗手台那边刷牙的 H 先生。
一晩中、テントの外で声が聞こえていたというのである。
她好像一整晚都不断听到外头传来的声音。
鈴虫の大合唱に交じってかすかに、だが確かに男の声で「おーい」と聞こえ続けていたそうだ。ただ、その声が相当遠くから聞こえていると感じたYさんは、あえてH氏を起こすこともしなかったという。
在铃虫群起鸣叫之中,不断听见确实是男性的嗓音喊着「喂——」的声音。但由于那道声音听起来是从相当遥远的地方传来,所以 Y 太太并没有特地叫 H 先生起来。
前日から続く、ダムを挟んだ向かいの山からの視線もあり、Yさんはかなりおびえているようだった。
但从前一天开始就一直感受到水坝另一头的山上投来的视线,似乎让 Y 太太感到相当害怕。
とはいえ、H氏はそれほど深刻にことを捉えていなかった。せっかく鳥取からはるばる来たのだからと、その日はMちゃんと虫取りをしたり、ダムの周りを散歩したりして過ごした。Yさんはその間、頭痛がひどいと言ってテントにこもっていたという。
话虽如此,H 先生并没有觉得事态有多严重。难得都从鸟取远道而来了,他那天也跟 M 小弟弟在树林间抓虫,并在水坝附近散步度过。Y 太太在这段时间则因为剧烈头痛而窝在帐篷里。
夕方になり、帰り支度を済ませて皆でテントを車に積み込んでいたとき、H氏はキャンプ場の近くに展望台の案内板があったことを思い出した。最後に見晴らしのいい場所で記念撮影をしようと家族でその展望台へ行くことにしたそうだ。
到了傍晚,当他们一起收拾好准备回家,并将帐篷塞进车子里之后,H 先生回想起露营区附近有个展望台的指引看板。他想在最后到可以眺望开阔景致的地方拍照留念,一家人便一同前往展望台。
階段をしばらく上るとすぐに頂上に到着する木組みの展望台は、キャンプ場よりもずいぶん前に建てられたもののようだった。
楼梯向上爬一下子就能抵达位于顶部,用木材打造的那座展望台,似乎是比露营区还更早以前就建造好的。
ひとしきり夕暮れに染まる景色を眺めてインスタントカメラで写真を撮ろうとしたとき、Mちゃんが「あっ」と叫んで遠くを指さした。
眺望着眼前一片黄昏景色好一阵子,就在他正想用拍立得相机拍照时,M 小弟弟突然「啊!」地叫了一声并伸手指向远方。
指のさす先は、ダムを挟んだ向かいの山だった。距離にして500mほど離れたその山の中腹、木々の間から白いものが見えていたという。それは、ひらひらと動いており、白い布が木に引っかかって風になびいているように見えた。
他手指的地方是位于水坝另一侧的那座山。在距离五百公尺左右的那座山的山腹上,可以看到有个白色的东西出现在林木之间。那东西不断飘动着,看起来就像是一块白布挂在树上随风飘扬的样子。
その展望台には錆の浮いた双眼鏡が設置されていた。10円を入れるとレンズが開いて景色が見られるものだ。
那座展望台上架设了一组生锈的望远镜。是那种只要投入十圆硬币镜头就会打开,可以让人看见远方景色的东西。
Mちゃんがしきりにせがむので10円を入れ、双眼鏡の高さまで抱き上げた。Mちゃんは白いものの正体を探るためにレンズのピントをいじり始めた。
在 M 小弟弟不断拜托之下,H 先生投入十圆,并将他抱到可以使用望远镜的高度。于是M小弟弟就为了探索那个白色东西的真面目,开始调整起镜头的焦距。
しばらく双眼鏡を興味津々でのぞいていたMちゃんだったが、突然ワッと泣き始めた。
然而好一段时间都兴致勃勃地看着望远镜的 M 小弟弟,却突然放声大哭起来。
なにごとかと驚いたH氏は泣きじゃくるMちゃんをYさんに任せ、その双眼鏡で自身もそれを見たのだという。
不知道发生什么事的 H 先生将哭闹的M小弟弟交给 Y 太太照顾之后,自己也跟着看起那个望远镜。
それはとても大きな手に見えた。木々の切れ間からその手の主と思える白い大きな身体も見えた。裸のようだったという。恐らく数メートルの大きさがあるだろうと感じた。
他看见一只巨大的手。同时也看见应该是从林木间伸出手的当事人那白色的庞大身躯。似乎是没穿衣服的样子。看起来恐怕有好几公尺那么高大。
その手が、こちらに向かって「おいでおいで」をするようにゆっくりと動いていたのである。
那只手朝着这边,像在表达「过来吧、过来吧」一样缓缓挥动。
双眼鏡から目を離すと、YさんとMちゃんが心配そうにこちらを見つめていた。と、同時にH氏は気づいた。今までうるさいぐらいに聞こえていた虫の鳴き声が全く聞こえなくなっていたのだ。
从望远镜前移开视线之后,Y 太太跟 M 小弟弟感觉很担心地注视着他。与此同时,H先生注意到一件事。直到刚才都还响亮到嫌吵的虫声,现在完全听不到了。
この異様な状況と、今見たものが信じられず、H氏は恐る恐るもう一度双眼鏡をのぞいた。
这种异样的状况,以及刚才看见的东西都令他难以置信。H 先生心怀恐惧地再次凑到望远镜前看了一下。
手が真っすぐこちらを指さしていたそうだ。
只见那只手直指着他。
どれくらいそれを見ていたのかは定かではないが、H氏はその手から目を離せなかったという。しばらくして我に返ったH氏が双眼鏡から目を離したとき、YさんとMちゃんの姿がなかった。
不知道注视着那东西过了多久,H 先生的目光就是无法从那只手上抽离。过了好一阵子,当他回过神来离开望远镜前的时候,才发现四处不见 Y 太太跟 M 小弟弟的身影。
慌てて展望台の階段を駆け下りると、二人は手をつないで駐車場とは逆の方向に向かってふらふらと歩いていた。
他连忙冲下展望台的阶梯,就看到两人牵着手,朝着跟停车场相反的方向摇摇晃晃地走去。
Yさんにどこに行くのかと聞いても、笑いながら「行きましょう」とうわごとのように繰り返すばかりである。
就算问 Y 太太是要去哪里,她也只是一边笑着,像在谵言似地不断反复「我们一起走吧」这句话。
H氏は無理やり二人を車に乗せてその地をあとにしたという。車に乗ってしばらくすると二人は我に返ったようだったが、展望台でのことは全く覚えていなかったそうだ。
H 先生硬是带两人回到车上,赶紧离开那个地方。车子行驶好一阵子之后,两人似乎就回过神来,但完全不记得在展望台上发生的事情。
以上がH氏の目撃談である。その詳細な内容にH氏の証言に噓はないと編集部は判断した。
以上就是 H 先生的目击经验。这段详尽的内容让编辑部判断 H 先生的证词并非谎言。
現状、ここまで大きな白い人型の動物は日本には存在しない。まさか巨体の変態男の仕業でもないだろう。また、これと似たUMAの目撃談もない。唯一似ていると思われるのは海外のビッグフットだが、日本では「異獣」という妖怪として知られており、その姿は本件で目撃されたものとは異なる。よって、編集部はこれを新種のUMAであると確信し、このUMAを「ホワイトマン」と名づけた。
现阶段来说,日本并没有那么庞大的白色人形动物。总不可能是哪个身材高大的变态男子所做的行径吧。另外,也没听过其他与这个 UMA 相似的其他目击证词。唯一相似的就只有国外的大脚怪,但在日本那被认为是一种名为「异兽」的妖怪,而且其身影也跟这段经历中被目击的模样有所不同。因此编辑部确信这是一种新的 UMA,并将此 UMA 命名为「白色巨人」。
声や動きが人を真似ているのは、ある程度の知能があるか動物的な本能によるものと思われる。海外の人魚は歌声で船乗りを魅了するというし、日本の河童も赤ん坊の泣き声を真似て人をおびき寄せる。ホワイトマンにもそういった類いの力があるのだろうか。
之所以会模仿人类的声音或动作,说不定是因为具备一定程度的智能,或是出自动物本能的行为。国外的人鱼会透过歌声吸引船员,日本的河童也会模仿婴儿哭声,借此吸引人类靠近。白色巨人可能同样具备这类的能力。
また、同じく人魚と河童がそうであるように、人間の命を狙う(生気を奪う)目的があるのかもしれない。
而且其目的搞不好就跟人鱼及河童一样,是为了夺取人类性命(剥夺生气)。
編集部ではお財布事情と相談しつつ実地調査も視野にいれながら引き続きホワイトマンの情報を集めていく。調査の継続は小誌の売上にかかっている。読者諸兄におかれては引き続き小誌の購読を強くオススメする!
编辑部往后会根据预算状况审视前往当地视察的可能性,同时持续搜集关于白色巨人的情报。能不能继续调查下去,都得端看本志的销售成绩。强烈推荐诸位读者持续购买,支持本志!
読者からの手紙 2
ワタシは前からなんべんもいっている、だ目です。ひじょうにあくらつで傲慢なあなたたち
我已经说过很多次了,不行。你们这些非常恶毒又傲慢的人
前の隣人もオッシャッテいた 有害だ
之前的邻居也有说过 那是有害的
電子レンジだってあぶないのはご存知でしょう。ね
你们也知道微波炉是有危险的吧。对吧?
己はこうしてズットズットまへから受信しているといふのにあなたがたは全くきくみみをもちませんね
自己早在很久很久依前揪像这样在接收了你们却完全没在听人说话呢
デンキにしてとばしているまえに といふのにそれを受けとろうともしない、のは罪業がきわまる
都还没用电气传出去 揪丝毫没有要接收的意思,实则罪孽深重
じめんのもっとしたの子たちはないている えんえーんと カワいそう、
地底下的孩子们都在哭 呜呜咽咽地 真可怜,
それなのにあいつらは知らないかおで まぐろのようにこの世をおよいでいた
然而那些家伙却都不理不睬 像鲔鱼一样在这世上优游
アレらはひと、のかわをかぶっているにたにたとわらって それは聖人のまねです?
那些东西披着,人皮龇牙咧嘴地笑着 那是在模仿圣人吗?
ひとのまね、をしてナカミはとうのむかしになくしてしまったといふの に
模仿着人类,但内在早在久远以前揪丧失了 说
きのうも西からひびくおとがうるさく 耳 をかしましいのはサルのなきごえかと思ふ ●●●●●
从西边传来的声响昨天也吵个不停 还以为一直在耳边 吵闹的是猴子的叫声 ●●●●●
集団でみはる、ことしか できないといふのに!!!!
明明揪只能,靠集团监视 的说!!!!
いつも子はかわいいものデスね、そうしないといけませんから。ごぞんじでしょう
孩子永远都那么可爱呢,不这样就不行了。你们应该也知道吧
きのうはでんたくの音が9でおしまいでした アサっては十をおせるかもしれません
昨天计算机的声音只到 9 就结束了 后天说不定就会按下十
それホドひろがっています
就是传得那么开
悪魔を殺さないと せんせいもさういっています
老师也仄么说 得杀掉恶魔才行
アキラはあくまのこといいます あのヲンナが生んだ 股からではない 鬼がいたか、ら力を持ってイタばかりに あーカワいそう
AKIRA 叫作恶魔之子 那个女人生的 不是从双腿间 而是因为,有鬼才有那股力量 啊~可怜哪
とほいところ。から電気こうげきでみなをクルシめる あ、くるひあなたがたがさうやってべらべらとひろげてもうオワリ
从远坊。进行电气攻击折磨大家 隔。天你们再像仄样滔滔不绝散播就完了
そらをわたるとり、のうつくしさ なん ということ!でんちではむりでしょうに
飞在空中的,候鸟 多 美啊!电池应该没办法吧
たべものにも毒は、はいって。いるのですよ
吃的东西,也有。下了毒喔
おヤマに あんなもの神なんてはずかし。い 痴れ者です 。あれも力を持ってイタからまがいものに
山上 说那东西是神也太丢。脸 蠢货 。那也是因为具备力量才成就的赝品
よろしければ 柿などまどわされる
可以的话 别被柿子那种东西引诱
悪しきは 鬼
邪恶的是 鬼
※封筒の表書きに「〇〇〇〇ノ作者たちへ」との宛書きあり
※ 信封正面的收件者栏写着「给○○○○的作者们」。
社屋ポストへ直接投函によるものと思われる
应该是直接投进公司信箱。
送り主、日付などは記載がないため不明
由于没有记载寄件者姓名及日期因此资讯不明。
ネット収集情報 3
【[神スレまとめ]最恐と名高い『お札屋敷凸」スレとは?より】
【「神串统整」出自 何谓堪称最恐怖的「突击符咒鬼屋」讨论串?】
2011年1月15日、ネット掲示板に「【心霊スポット】今から近畿の心霊スポ凸実況してみる」というスレッドが立てられました。
2011年1月15日,网络讨论区上出现一个「【灵异景点】现在就出发凸近畿的灵异景点实况一下」的讨论串。
関西在住というスレッド主(関西軍曹)は、凸(突撃)する目的地を安価(指定した書き込み番号の指示に従う)で募集。
住在关西的版主 (关西军曹) 用安价 (遵从特定楼层贴文的指示行动) 募集要凸 (突击) 的目的地。
指定された●●●●●の「お札屋敷」と呼ばれる場所へ向かうことになりますが……。
他按照指示前往位于●●●●●,被称作「符咒鬼屋」的地方,然而……
以下がスレッドまとめです。
以下就是讨论串内容统整。
【心霊スポット】今から近畿の心霊スポ凸実況してみる
1:関西軍曹:2011/01/15(土)01:32:24
ID
暇だから近畿の心霊スポット凸してみたいんだけどどこがいいかな?
関西住み車ありの男
同行者も募集
太闲了想说去凸一下近畿的灵异景点,有没有哪里比较推的? 我是住在关西也有车的男人 顺便募集一下同行者
2:名無しさん:2011/01/15(土)01:37:01
ID
行きたいけど東京なの。。。
虽然很想去但我人在东京…
3:名無しさん:2011/01/15(土)01:40:10
ID
犬鳴峠4行け
去犬鸣峠吧
4:名無しさん: 2011/01/15(土)01:42:21
ID
やっぱ摩耶観5だろ
当然是摩耶观光饭店
7:名無しさん:2011/01/15(土) 01:42:58
ID:4yjyt8jIc
おれの家近所で心霊スポットって呼ばれてる
我家附近就被称作灵异景点
9:関西軍曹:2011/01/15(土)01:50:09
ID
安価で決めるわ
>>15
用安价决定好了
10:名無しさん:2011/01/15(土) 01:51:02
ID
地元に心霊スポットある
我老家那边有个灵异景点
12:名無しさん:2011/01/15(土)01:52:34
ID
年明けから暇なんだな
年假刚过完就这么闲啊
15:名無しさん:2011/01/15(土)01:54:52
ID
●●●●●のお札屋敷
●●●●●的符咒鬼屋
18:名無しさん:2011/01/15(土)01:55:02
ID
>>15
どこそれ?
那是在哪里?
22:名無しさん:2011/01/15(土)02:01:39
ID
>>18
ここじやね?
※リンク切れURL※
应该是这里吧? ※失效连结的 URL※
24:名無しさん:2011/01/15(土)02:04:28
ID
なんか昔ネットで見たな
家の中にびっしりお札はってるとこだろ
以前好像有在网路上看过 就是家里都贴满符咒的地方对吧
25:名無しさん:2011/01/15(土)02:06:31
ID
友達がこの近く出身だわ
昔ヤバい女が住んでただけのただの廃墟らしいよ
我朋友是附近出身的人 那里好像只是以前住过一个有病女人的普通废墟呢
26:名無しさん: 2011/01/15(土)02:10:25
ID
結局関西軍曹は行くんか?
结果关西军曹有要去吗
34:関西軍曹:2011/01/15(土)02:33:16
ID
遅くなってすまんコンビニ行ってた
お札屋敷了解
ここなら車で2時間もあれば行けそう
他に同行者はおらんか?
関西圏なら迎えに行くぞ
抱歉我刚才去了一趟便利店所以晚回了 符咒鬼屋是吧我知道了 从我这边大概两小时左右就能到 没有其他人要跟我一起去吗? 人在关西一带的话我可以去接喔
35:名無しさん:2011/01/15(土)02:35:24
ID:4yjyf8jlc
行きます!
うそです!
我要去! 骗你的!
36:関西軍曹:2011/01/15(土)02:36:45
ID
>>35
裏切りの速さよwww
背叛速度有够快 www
39:名無しさん:2011/01/15(土)02:40:01
ID
この時期寒いからあったかいかっこうしてけよ
最近天气很冷,记得穿暖点啊
51:名無しさん:2011/01/15(土)05:48:39
ID
もう朝だけど誰も集まらなかったら行かない感じなの?
凸楽しみにしてるんだけど
天都亮了耶,所以是没找到人同行就不去的感觉吗? 我很期待你去凸的说
60:名無しさん:2011/01/15(土)07:33:19
ID
軍曹死んだ?
军曹死了吗?
71:関西軍曹:2011/01/15(土)09:12:58
ID
すまんちょっと寝落ちしてた
誰も一緒に行かなさそうだから単騎で凸するわ
写真もアップする
今から出発予定
抱歉我不小心睡着了 感觉没有人要同行那我就自己去凸吧 也会上传照片 预计现在就出发
72:名無しさん:2011/01/15(土)09:29:13
ID
待ってました軍曹!
就等你出现啦军曹!
73:名無しさん:2011/01/15(土)09:40:39
ID
朝から心霊スポットとはなかなかに乙だな
一大早就去凸灵异景点还真辛苦啊
75:関西軍曹:2011/01/15(土)09:51:27
ID
あんまり廃墟とか行ったことないけど準備なにいるかな?
我很少去废墟耶,要准备什么吗?
76:名無しさん:2011/01/15(土)09:54:33
ID
軍手と懐中電灯とやる気
工作手套跟手电筒还有干劲
78:関西軍曹:2011/01/15(二)09:55:43
ID
>>76
おけ
懐中電灯は家にないから途中で買ってく
今から車運転するからしばらく落ちます
OK 我家没有手电筒等一下路上再买 现在要开车了所以暂时不做回复
79:名無しさん:2011/01/15(土)09:56:59
ID
保守はまかせな
串就交给我推起来
80:名無しさん:2011/01/15(土) 10:11:01
ID:4dukJE2cm
安全運転でよろ
可要小心开车喔
120:関西軍曹:2011/01/15(土)12:38:19
ID
着いた
我到了
121:名無しさん:2011/01/15(土)12:45:20
ID
けっこう早かったな
还满快的耶
122:名無しさん:2011/01/15(土)12:47:49
ID
運転おつかれー
开车辛苦啦~
123:名無しさん:2011/01/15(土)12:48:01
ID
写真うpよろ
PO 个照片来看看
126:関西軍曹:2011/01/15(土)12:52:05
ID
外観
見れる?
※リンク切れURL※
这是外观 看得到吗? ※失效连结的 URL※
127:名無しさん:2011/01/15(土)12:52:59
ID
案外普通の一軒屋だな
没想到是普通的独栋房
128:名無しさん:2011/01/15(土) 12:53:04
ID
妖気を感じる……
感觉有股妖气……
129:名無しさん:2011/01/15(土)12:53:44
ID
もっと人里離れたとこにあるんだと思ってた
我还以为会是在更偏僻的地方
130:名無しさん:2011/01/15(土)12:54:09
ID
庭の草ぼーぼーだね
庭院杂草丛生耶
133:名無しさん:2011/01/15(土)12:54:29
ID:46bqFp2m9
どうやって中入んの?
要怎么进去里面?
135:関西軍曹:2011/01/15(土)12:55:24
ID
玄関封鎖されてるからどっか入れないか家の周り見てみる
玄关被封锁起来了,我去住家附近看看有没有哪里可以进去
139:名無しさん:2011/01/15(土) 12:56:12
ID
不法侵入通報しました(^Д^)
有人非法入侵民宅耶报警啰(^Д^)
140:名無しさん:2011/01/15(土)12:56:58
ID
>>139
やめとけ
俺らの楽しみが減る
别这样 那会害我们少了一个乐趣
142:関西軍曹:2011/01/15(土)12:58:03
ID
なんかばあさんがやたらこっち見てくる
怪しまれてるっぽい
有个婆婆一直在看我 好像觉得我很可疑
143:名無しさん:2011/01/15(土)12:58:40
ID: Pxrbnij3U
もはや捕まりかけてんじゃんwww
还真的就快被逮捕了喔 www
162:名無しさん:2011/01/15(土)13:10:23
ID:70ZdFjgsv
軍曹続きはよー
军曹快点继续实况啊~
165:名無しさん:2011/01/15(土)13:12:01
ID
まだー?
还没进展吗~?
168:関西軍曹:2011/01/15(土)13:13:08
ID
ばあさんと話してた
携帯だから打つの遅いけど内容まとめるわ
我跟那个婆婆聊了一下 手机打字比较慢我统整一下内容
169:名無しさん:2011/01/15(土)13:13:45
ID
おっ!ゆっくりでいいから報告ヨ口
哦!慢慢来没关系,等你报告
193:関西軍曹:2011/01/15(土)13:32:58
ID
おれが家の周りウロウロしてたらばあさんがこっち見てきたから、先に話しかけたんだよ。
那个婆婆一直看着我在住家附近晃来晃去,我就先去找她搭话了。
俺「大学の課題でこの辺りの土地調べてるんですけど、この家って廃墟なんですか?」
我「我因为大学的课题需求而来调查这一带的土地,请问这个住家是废墟吗?」
ばあ「そうや」
婆「对啊。」
俺「どれぐらいの間?」
我「大概荒废多久了?」
ばあ「10年近いんとちゃうか」
婆「应该快十年了吧。」
俺「なんか知ってたら教えてもらえますか?」
我「如果你知道点什么可以告诉我吗?」
ばあ「ええけど、あんた忍び込んだりしたらあかんよ。肝試しとかいうてしょっちゅう若い子が来よるんやわ。迷惑してるんよ。最近はあんまり見いひんけど」
婆「是没差啦,但你可不能偷溜进去喔。时不时就会有年轻人跑来试胆啊。真的让人很伤脑筋。最近有比较少看到就是了。」
俺「話聞かせてくれたら帰りますから」
我「你跟我说点这边的事情,我就会回去了。」
ばあ「ここらへんじゃ有名な話やけどな。ここ、昔奥さんと子どもが住んではってん。旦那さんはおらんかったみたいやけど。奥さん、近所で会ったら挨拶もする愛想のええ人やったんやけどな、お子さんが亡くなりはったんよ。かわいそうに。自殺やったみたい。あのときはいじめが原因や言うてよぉマスコミが玄関の前でウロウロしとったわ。週刊誌とかワイドショーでもあることないこと報道されたみたい。ほんで奥さん、おかしなってしもたみたいで。まあ、お子さんのことがある前から、ちょっと変わったとこのある人やったみたいやけどな。けったいなこと言うようになって、しばらくしてこの家で自殺しはってん。かわいそうな人やわ。お子さんのことほんまにめちゃくちゃかわいがってはったから、病んでしもたんやろなあ」
婆「这附近的人应该都知道吧。这里以前住着一个年轻太太跟她的小孩。好像没有丈夫的样子。那位太太本来是个遇到邻居都会打招呼,感觉满亲切的人,但后来她的孩子过世了。真可怜啊。好像是自杀的样子。当时据说原因出在那孩子遭到霸凌,媒体都围在家门口晃来晃去。八卦杂志跟八卦节目也都在报导一些有的没的事情。这好像就导致那位太太变得不太对劲。虽然在她孩子出事之前,好像本来也有着有点奇怪的一面就是了。不过后来变得会说些诡异的话,不久后就在这个家里自杀了。真是个可怜人啊。她真的很疼爱自己的孩子,所以才会生病吧。」
194:名無しさん:2011/01/15(土)13:34:28
ID
ネット民らしからぬコミュニケーション能力を有する軍曹
军曹居然具备着不像是网民的沟通能力
195:名無しさん:2011/01/15(土)13:34:33
ID
なかなかいい展開
这发展还不错喔
196:名無しさん:2011/01/15(土)13:35:16
ID:3trifSqnv
さすがのマスゴミですね
不愧是垃圾媒体
197:名無しさん:2011/01/15(土)13:36:09
ID
ここまで来て帰るとかねえよなあ?
该不会到这一步就要回去了吧
205:関西軍曹:2011/01/15(土)13:39:47
ID
>>197
帰らんよ
ばあさんどっか行ったから庭に侵入して入れるところないか探してる
没有要回去啦 那个婆婆跑到别的地方去了,所以我来找找有没有哪个地方可以入侵到庭院里
206:名無しさん:2011/01/15(土)13:40:29
ID
さすがの車曹
不愧是军曹
207:名無しさん:2011/01/15(土)13:41:18
ID
どうせ馬鹿がたくさん肝試しに来てるんだからどこかしら入る場所あるよ
反正之前就有很多笨蛋去试胆,所以应该是有个地方可以进去吧
208:名無しさん:2011/01/15(土)13:42:09
ID
窓
窗户
209:名無しさん:2011/01/15(土)13:43:01
ID:3trifSqnv
ドア壊しチャイナ
直接把门弄坏啦
215:関西軍曹:2011/01/15(土)13:46:18
ID
窓が割られててそこから入れた
ほこりっぽい
あとめっちゃ散らかってる
窗户是破的我就从那里进来了 里面积了很多灰尘 而且超乱
216:名無しさん:2011/01/15(土)13:47:04
ID
写真はよ
敲碗照片
217:名無しさん:2011/01/15(土)13:47:09
ID:5tBqe2fQ6
写真希望
求照片
218:名無しさん:2011/01/15(土)13:48:12
ID
wktk6
全裸待机
222:関西軍曹:2011/01/15(土)13:51:25
ID
リビングっぽいとこ
薄暗いから見えにくいかも
※リンク切れURL※
这里应该是客厅 但光线昏暗可能看不太清楚 ※失效连结的 URL※
223:名無しさん:2011/01/15(土)13:52:28
ID
けっこう色々残されてんのな
还留下满多东西的耶
224:名無しさん:2011/01/15(土)13:52:58
ID
お札なくない?
没看到符啊?
225:名無しさん:2011/01/15(土)13:53:17
ID
お札は?
符呢?
226:名無しさん:2011/01/15(土)13:53:56
ID
散らかってるっていうか、荒らされてる感じだな
与其说是乱,感觉更像被人翻箱倒柜弄成这样
227:名無しさん:2011/01/15(土)13:54:19
ID
自殺のあった家って思うとけっこう迫力あるね
一想到有人在这个家里自杀就觉得满震撼的呢
228:関西軍曹:2011/01/15(土)13:55:04
ID
でもなんかこういう系の本とかCDとかいっぱいある
※リンク切れURL※
一张符都没有 但有很多这种类型的书跟 CD 之类的东西 ※失效连结的 URL※
229:名無しさん:2011/01/15(土) 13:55:12
ID:5tBqe2fQ6
あっ
啊
231:名無しさん:2011/01/15(土)13:55:43
ID
これはキテますねえ
这下嗨了
234:名無しさん:2011/01/15(土) 13:56:01
ID
なんだただの電波か
什么吗原来是电波族啊
235:名無しさん:2011/01/15(土)13:56:34
ID
スピ系奥さまだったってこと?
意思是个灵性型的太太吗?
236:名無しさん:2011/01/15(土) 13:56:57
ID
そりゃあ子どももいじめられるわ
难怪她小孩会被霸凌
240:名無しさん:2011/01/15(土) 13:59:46
ID
真面目な話、宇宙のパワーがどうのこうのみたいなスピリチュアル系でも信じる力が強いと残留思念が残りやすいから、死んだ場所で霊障は起きやすいぞ
说真的,就算是会说出宇宙力量怎样的那种灵性型的人,只要相信的力量越强,就越容易留下残留意念,所以在死掉的地方也很容易出现灵障喔
241:名無しさん:2011/01/15(土)14:01:21
ID:4yjyf8jlc
>>240
自称退魔師さんきゅー
谢啦自称驱魔师的家伙
242:名無しさん:2011/01/15(土)14:02:25
ID
お札はガセか?
所以说有贴符咒只是骗人的吗?
243:名無しさん:2011/01/15(土)14:02:48
ID
和室
和室
245:関西車曹:2011/01/15(土) 14:03:56
ID
なんか聞こえた
我好像听到什么声音
246:名無しさん:2011/01/15(土) 14:04:49
ID:8fdqKw5mx
えっ
咦
247:名無しさん:2011/01/15(土) 14:04:59
ID
248:名無しさん:2011/01/15(土)14:05:18
ID:8a29Mbdxi
逃げろ!
快逃!
249:名無しさん:2011/01/15(土) 14:05:22
ID
警察?
是警察吗?
250:名無しさん:2011/01/15(土)14:05:30
ID:8fdqKw5mx
大丈夫?
没事吧?
251:名無しさん:2011/01/15(土)14:06:03
ID:4yjyf8jlc
軍曹…いいやつだったよ…
军曹…我们缅怀你…
255:関西軍曹:2011/01/15(二)14:08:37
ID
今2階に避難中
リビング漁ってたら、壁越しにドンって昔聞こえた
现在到二楼避难中 我在客厅翻了一下,就听到墙壁传出咚的声音
256:名無しさん:2011/01/15(土)14:09:26
ID
廃墟は8937が管理してる場合があるから無茶しないほうがいいよ
有些废墟是小混混在顾的,你还是不要太乱来比较好
257:名無しさん:2011/01/15(土)14:10:05
ID
軍曹!恐れずにその部屋へ凸してくださいな!
军曹!别害怕,请凸进那个房间吧!
258:関西軍曹:2011/01/15(土)14:10:37
ID
今も下の階から一定間隔でドンドンツて音響いてる
とりあえず2階の探索進めます
现在楼下也是间隔一定时间就会响起咚咚的声音 总之我继续探索二楼
259:名無しさん:2011/01/15(土)14:11:11
ID:9673gaMsj
軍曹メンタル強すぎwww
军曹的胆子也太大了 www
260:名無しさん:2011/01/15(土)14:11:48
ID
逃げたほうがよくない?
赶快逃走比较好吧?
262:関西軍曹:2011/01/15(土)14:13:24
ID
ここは子ども部屋っぽい
※リンク切れURL※
这里好像是小孩子的房间 ※失效连结的 URL※
263:名無しさん:2011/01/15(土)14:14:29
ID
うわあ…自殺した子の部屋か
哇啊…那个自杀小孩的房间啊
264:名無しさん:2011/01/15(土)14:15:39
ID
このクマのぬいぐるみ実家にあったわ
我老家也有这只玩具熊耶
267:名無しさん:2011/01/15(土)14:15:48
D
机の引き出し
书桌的抽屉
268:名無しさん:2011/01/15(土)14:16:12
ID
小学生くらいかな?
当时应该还是小学生?
269:関西軍曹:2011/01/15(土)14:16:40
ID
机の中に写真入ってた
※リンク切れURL※
桌子里有一张照片 ※失效连结的 URL※
270:名無しさん:2011/01/15(土)14:17:29
ID:6g79GpH4W
うわああああああああああああああ
哇啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊
271:名無しさん:2011/01/15(土)14:17:52
ID
これ死んだ子?
这是死掉的那个小孩?
272:名無しさん: 2011/01/15(土)14:18:29
ID
なんか怖い
感觉好可怕
273:名無しさん:2011/01/15(土)14:18:40
ID
マジでやめとけ。ヤバすぎる
你真的快点收手。太危险了
274:名無しさん:2011/01/15(土) 14:18:51
ID
怖すぎる
有够恐怖
275:名無しさん:2011/01/15(土)14:19:04
ID
なんで自殺した子の写真が自殺した子の机に入つてんの
为什么自杀的小孩的照片会放在那个自杀的小孩桌子里啊
276:関西軍曹:2011/01/15(土)14:19:55
ID
他にはなんにもなさそう
音やんだし下の階降りてみようかな
其他好像就没什么了 声音也已经停下来,我下楼看看好了
277:名無しさん:2011/01/15(土)14:21:01
ID
もう出たほうがいいのでは?
赶快离开比较好吧?
278:名無しさん:2011/01/15(土)14:21:38
ID
ここまで来たら全部見ようぜ軍曹
事到如今干脆全部看过一次吧军曹
283:関西軍曹:2011/01/15(土)14:23:32
ID
多分音がしてた和室に来た
※リンク切れURL※
来到大概是刚才传出声音的和室 ※失效连结的 URL※
284:名無しさん:2011/01/15(土)14:24:20
ID
なんで真ん中の畳シミがあんの…
为什么榻榻米正中间会有汗渍
285:名無しさん:2011/01/15(土)14:24:58
ID
絶対この部屋で死んでるだろ
绝对就是死在这个房间的吧
289:名無しさん:2011/01/15(土)14:25:38
ID
この部屋が一番やばい
这个房间最恐怖
290:名無しさん:2011/01/15(土)14:25:44
ID
左奥にあるスペースなに?
左边里面还有个空间是干嘛用的
291:名無しさん:2011/01/15(土)14:26:50
ID
今すぐこの家から出たほうがいい
我劝你立刻离开这个家
293:名無しさん:2011/01/15(土)14:27:05
ID:4yjyf8jlc
軍曹、恐怖感情が死んでる説
我看军曹的恐惧感已经死透
295:関西軍曹:2011/01/15(土)14:27:10
ID
>>290
和室だし多分仏壇置くとこじゃないかな?
何もないけど
毕竟是和室,应该是放佛坛之类的吧? 虽然这里什么都没有
>>293
ここで帰ったらお前らが納得しないやろ
我现在回去的话你们也不会接受吧
296:名無しさん:2011/01/15(土)14:27:56
ID
軍曹…お前って漢は
军曹…你真是个男子汉
297:名無しさん:2011/01/15(土)14:28:09
ID
畳の下
榻榻米下面
299:関西軍曹:2011/01/15(土)14:29:00
ID
>>297
そうそうこの真ん中の畳だけちょっと浮いてるんや
何かな?
对对对,就只有正中间这块榻榻米有点浮起来 不知道是为什么?
301:名無しさん:2011/01/15(土)14:29:31
ID
確かに浮いてるね
真的有点浮起来耶
302:名無しさん:2011/01/15(土)14:29:55
ID
これは持ち上げるしかないっしょ
只能掀开看看了吧
305:名無しさん:2011/01/15(土)14:31:55
ID
もうお腹いっぱいでふ
我今天网路已经用的够多了
306:名無しさん:2011/01/15(土) 14:32:17
ID
で、お札は?
所以说,符咒呢?
307:関西軍曹:2011/01/15(土)14:33:19
ID
できるかわからんけど持ち上げてみる
軍手あってよかったわ
不知道掀不掀得起来总之我试试看 幸好有带工作手套来
>>306
お札全然ないわ
でも、柱とかになんか剥がした跡あるからもしかしたら昔は貼ってあったのかも
完全没看到符咒 但柱子上好像有撕掉东西的痕迹,搞不好以前有贴
308:名無しさん:2011/01/15(土)14:33:51
ID
もうマジでやめとけって
你真的快点收手啦
316:関西軍曹:2011/01/15(土)14:36:52
ID
なにこれ
※リンク切れURL※
这是什么 ※失效连结的 URL※
317:名無しさん:2011/01/15(土)14:37:48
ID
えっ
咦
318:名無しさん:2011/01/15(土)14:37:58
ID
岩石?这个大小应该是巨石吧
319:名無しさん:2011/01/15(土)14:38:17
ID
しめ縄みたいなの巻いてあるねなにかを祀ってる?
还有绑着像是注连绳的东西耶 是在祭祀什么吗
320:名無しさん:2011/01/15(土)14:38:26
ID
あとから置いたのかな
会不会是后来人家才放的啊
321:名無しさん:2011/01/15(土)14:38:51
ID
奥さんはスピリチュアル系じゃなかったの?
那位太太不是灵性型的人吗?
323:名無しさん:2011/01/15(土)14:39:03
ID
謎すぎる…怖すぎる…
太莫名了…好恐怖…
324:名無しさん:2011/01/15(土)14:39:09
ID
すぐに逃げる
立刻逃走
325:名無しさん:2011/01/15(土)14:39:16
ID
ありがとうございました
谢谢你
326:名無しさん:2011/01/15(土)14:40:21
ID
軍曹なんかよくないものみつけちゃったんじゃないの
军曹是不是找到了什么不好的东西啊
327:関西軍曹:2011/01/15(二)14:40:27
ID
好像很不妙
328:名無しさん:2011/01/15(土) 14:40:54
ID
どうした!?
怎么了!?
329:名無しさん:2011/01/15(土)14:40:56
ID
軍曹どうした
军曹怎么了
330:名無しさん:2011/01/15(土) 14:41:12
ID
無事か?
没事吧?
360:名無しさん:2011/01/15(土) 15:05:51
ID
軍曹〜大丈夫ですか~?
军曹你还好吗
391:名無しさん:2011/01/15(土) 15:51:19
ID
これだけ時間経って音不通ってことはもう…
过了这么久都还没有任何消息恐怕是已经…
400:名無しさん:2011/01/15(土)16:02:44
ID
釣り言まってまーす
等你承认这是创作文~
405:名無しさん:2011/01/15(土) 16:10:01
ID
頼む…釣りだと言ってくれ…
拜托…拜托快来说这是创作文吧…
408:名無しさん:2011/01/15(土)16:14:22
ID
どなたか現場近い方捜索隊組んでください!
在现场附近的人请组成搜索队找一下吧!
410:名無しさん:2011/01/15(土)16:17:15
ID
警察通報したほうがよくない?
是不是报警比较好?
412:名無しさん:2011/01/15(土) 16:19:22
ID
>>410
不法侵入してるし
釣りかもだし
他不但非法入侵民宅 还有可能只是创作文啊
430:名無しさん:2011/01/15(土) 17:01:03
ID
これ軍曹帰ってこないやつ?
这是军曹再也不会回来的状况吗?
431:名無しさん:2011/01/15(土)17:05:38
ID
今スレ見返してたんだけど、このAylg8wLmaってやつなんかおかしくないか?
凸先指定したのもこいつだし、なぜか侵入場所知ってるし、ヤバいものがある場所も軍曹が見つけるよりも前に書き込んでるし
何者なんだ?
我刚才回顾了一下整个讨论串,Aylg8wLma 这个家伙是不是很可疑啊? 要凸的地点不但是这家伙指定的,不知为何还知道哪里可以入侵进去,那个恐怖的东西摆放的地点也在军曹找到之前就有留意了 到底是何方神圣?
432:名無しさん:2011/01/15(土)17:09:01
ID
>>431
確かにおかしい
确实很可疑
433:名無しさん:2011/01/15(土)17:12:35
ID
Aylg8wLmaさん何か知ってるんですか?
Aylg8wLma 是不是知道什么啊?
452:関西軍曹:2011/01/15(二)19:25:09
ID
※失效连结的 URL※
453:名無しさん:2011/01/15(土)19:29:11
ID
軍曹だ!
これなに?
军曹出现了! 这是什么?
454:名無しさん:2011/01/15(土) 19:32:59
ID
軍曹無事だったのか!
军曹你没事吧!
455:名無しさん:2011/01/15(土)19:34:03
ID
なんだよ釣りかよ
什么嘛创作文喔
456:名無しさん:2011/01/15(土) 19:34:17
ID
無事で何よりだけど、これなんの絵?
もしかしてお札?
没事就好,但这是什么图啊? 难道是符咒?
457:名無しさん:2011/01/15(土)19:36:59
ID:5eiCbzfkm
なんか気持ち悪い絵
这张图感觉好恶心
458:名無しさん:2011/01/15(土)19:38:22
ID
軍曹これなに〜?
军曹这是什么~?
459:名無しさん:2011/01/15(土)19:39:17
ID
こんなお札見たことない
从没看过这种符咒
460:名無しさん:2011/01/15(土)19:40:58
ID:4irA42jZO
軍曹はこれどこで撮ったの?お札はないんじゃないの?
军曹这是在哪里拍的啊?不是说没有符咒吗?
461:名無しさん:2011/01/15(土)19:41:11
ID
宗教系?鳥居描いてあるけどあと、この記号みたいなのなに?「了」って漢字?
宗教类型的吗?有画鸟居耶 而且这个像记号的是什么东西?是「了」这个汉字吗?
以降もスレツド主(関西車曹)は書き込みを行うことはなく、写真の意味するところも謎のままです。現在も釣り(スレッド主による自作自演)宣言はされていません。
在那之后该串主(关西军曹)再也没有继续留言,照片所代表的意思也依然成谜。直到现在都尚未发表是创作文(版主自导自演)的宣言。
また、なんらかを知っているかのような書き込みを行っていたAylg8wLmaからも、書き込みはなく、このスレッドは終わりました。
另外,从留言看来似乎知道一些什么的 Aylg8wLma 也没有继续留言,这个讨论串也就此结束。
また、別スレッドで「軍曹を救う凸【心霊スポット】今から近畿の心霊スポ凸実況してみる』として、スレッド主の捜索隊が組まれ、有志数名で後日、例の廃墟を訪れています。その際、和室の中央の畳は剥がされていたものの、床下には何もない状態だったそうです。
还有,在别的讨论串「拯救军曹凸【灵异景点】现在就出发凸个近畿的灵异景点实况一下」中,有几个人志愿在几天后造访那个废墟。那时和室中央的榻榻米被掀开,地板下面似乎是空无一物的状态。
多くの謎を残すこのスレッド、いかがだったでしょうか?情報の真は不明ですが、色々と考察してみるのも楽しそうですね!
您觉得这个留下许多疑点的讨论串怎么样呢?虽然情报的真伪不明,但能做各种考察也满有趣的呢!
短編「心霊写真」
「これは私も実際に見た心霊写真の話なんですけど……」
「这是我也有实际看到的灵异照片的故事……」
見るからに凝ったデザインのブランド物のワンピースに身を包み、それでいて人好きのする笑顔が印象的なAさんは女性ファッション誌のベテラン編集者だという。
身穿一看就知道设计很讲究的名牌洋装,脸上的讨喜笑容给人留下深刻印象的 A 小姐,是一名女性时尚杂志的资深编辑。
「ファッション誌の撮影って、スタジオを何日間か押さえてその期間でババッと一気に撮っちゃうことが多いんです。モデル撮影が入ってる場合は特に、スケジュールが完全に決まってるので時間との勝負になるんですよね」
「拍摄时尚杂志时,通常摄影棚都是连续租借好几天,并在那段期间一口气拍完。尤其在有模特儿拍摄的状况下,因为通告行程都是完全决定好的,所以可以说是在跟时间赛跑。」
撮影現場には編集者はもちろんモデルとそのマネージャー、メイク、コーディネーター、貸出衣装のブランド広報、営業担当、ライター、カメラマン、アシスタントなど実に多くの人間が参加する。
拍摄现场不只是编辑,还有模特儿与其经纪人、化妆师、专员、出借服装的品牌公关、业务人员、撰稿人、摄影师、助手等,真的有非常多人参与。
現場で飛び交う意見をくみ取りながら、編集意図に沿った撮影を時間通りに進行しなくてはならない編集者は実に多忙だ。
编辑在现场必须汲取各方意见,并让整个摄影工作按照编辑意旨且准时进行才行,相当忙碌。
「そんなだから、空気づくりってとっても大切で。現場がピリピリしないようにある程度和気あいあいとした雰囲気を作れるようにいつも心がけてます」
「因为这样,营造现场气氛就是非常重要的一件事。我总是会去注意不让现场感觉太过紧绷,并维持在一定程度和气融融的气氛之中。」
Aさんによると、製作スタッフのノリというのは各人の持つ専門技術と同じくらい大切なのだという。
根据 A 小姐所说,制作工作人员的配合度就跟各自具备的专业技术一样重要。
「カメラマンやメイクさんときちんとチーム作りができてると、初めて参加する外部の方も安心して身を任せてくれますから。そういう意味ではBくんは、カメラマンとしてはまだまだ若手ですけど、モデルさんの気分を盛り上げるのも上手ですし、頼りにできる仕事仲間です」
「如果跟摄影师、化妆师他们有稳定的团队默契,即使是第一次参与拍摄的外部人员也能比较放心投身拍摄工作之中。就这点来讲,B 以一位摄影师来说虽然资历尚浅,但也很会提振模特儿的干劲,是很可靠的工作伙伴。」
半年ほど前、編集部に売り込みにきた若手カメラマンのBさんが、Aさんの撮影チームの常連になるのに時間はかからなかったという。
半年前左右主动跑到编辑部毛遂自荐的年轻摄影师 B 先生,没过多久时间就成为 A 小姐摄影团队的老班底了。
「表紙撮影では何百枚と撮影をするんです。ポーズごとに写真を細かく確認しながら。変に大御所カメラマンに頼んじゃうと細かい注文をつけにくかったりするので、私の中でしっかり構成が固まってるような撮影では、Bくんみたいにこちらの意見を聞きながら臨機応変に対応してくれる若手はけっこう重宝するんですよね」
「拍摄封面时通常都要拍上百张照片。而且同时还要针对每个动作仔细确认照片。如果是跟大牌摄影师合作就很难提出太细微的要求,所以如果是在我心中已构筑得差不多的摄影安排,比较会重用像 B 这样会一边听取我们的意见临机应变的年轻人。」
一週間以上にも及ぶスタジオでの撮影が終わると、次は誌面構成のため、編集部で入稿する写真を決める段階に入る。そのために大量の撮影データの中から明らかに写りの悪いものを除き、容量を軽くした数百枚の撮影画像を一旦カメラマンから仮納品してもらうのだという。
长达一星期以上的棚拍工作结束之后,接下来就会进到编辑部为了安排杂志版面,而决定进稿照片的阶段。为此会请摄影师先行交付一批经过压缩的上百张照片,并从那大量的档案中剔除明显拍得不好的照片。
「膨大な量の写真とにらめっこして、数パターンまで絞り込みます。選んだ候補のカットをカメラマンに伝えて、それらの画像をレタッチ8(明るさ補正などの加工を画像に施すこと)して送ってもらってからやっと入稿ですね。もちろん、ラフをひいたり、デザイン発注したり、ライターからのテキストをチェックしたりと、他にも山ほどある作業と並行しながらですが」
「我们得盯着那些数量庞大的照片进行挑选,最后删减到只剩下几组照片。然后再通知摄影师修饰(像是补强亮度之类的照片加工)那些候选的照片并送来给我们,这才总算可以进稿。当然,除此之外还要同时处理画版型、发包设计、确认撰稿人传来的文稿等等堆积如山的工作。」
あるときAさんは、表紙に使うモデル写真をどうしても決められなかった。
有一次,A 小姐迟迟难以决定要用来当作封面的模特儿照片。
「Bくんが撮ったものでした。すごく気に入ったポーズのカットがあったんです。でも、仮納品された10枚ほどのそのポーズの写真がどれも惜しくて。出稿していただいてるクライアントのブランドのピアスが、どの写真も髪にほんの少し隠れてしまっていて、営業から全部NGをくらってしまったんです」
「那次是请 B 来拍摄。有一组我非常喜欢的姿势。在先行交付的档案里,有十张左右摆出那个姿势的照片,但每一张都很可惜。打广告的厂商品牌耳环都被头发稍微遮住了一点,因此业务就把那组照片全数 NG。」
どうしてもあきらめがつかないAさんは、何度もその10枚ほどの画像ファイルを見比べた。
无论如何都不想放弃的A小姐,一再比对了好几次那个有十张左右的照片资料夹。
「画像のサムネイル9 (thumb nail)一覧を見ていたら気づきました。Bくんからの仮納品の画像は全部『IMG-0001』みたいなファイル名がついているんですが、そのカットには未納品のものがあったんです」
「当我看到照片缩图一览时才发现到。B 先行交付的照片全都有标上『IMG-0001』这样的档名,但在那组照片中有未交付的档案。」
Aさんが気にいったカットが仮に「IMG-0010」から「IMG-0020」だったとすると、それはその撮影中の10枚目から20枚目のカットということになる。そしてファイル名は「IMG-0010」「IMG-0011」「IMG-0012」……と連続していくと考えられる。そのなかで「IMG-0013」のファイル名だけがないと、それが未納品のものだと予想がつくわけだ。
假设 A 小姐喜欢的那组照片是从「IMG-0010」到「IMG-0020」,就代表是在拍摄时第十张到第二十张的照片,并会标上「IMG-0010」、「IMG-0011」、「IMG-0012」……这样连续的档名。在这规则下发现没有档名为「IMG-0013」的照片,就能得知这张是未交付的档案。
「そのときに欠けていたのは『IMG-0053』でした。それが未納品ということは恐らく撮影ミスだったり、レタッチでもどうにもならないほど写りが悪いものだったんだろうなとは思いました。でも、私はどうしてもそのカットを表紙に使いたくて、希望を捨てられなかったんです」
「那时缺少的档案是『IMG-0053』。之所以没有交付这个档案,大概是因为拍摄时有疏失,不然就是拍得差到再怎么修饰也没用。但我无论如何都想用摆出那个姿势的照片当封面,所以不想舍弃任何一丝希望。」
Bさんに連絡したAさんは、たとえ写りが悪くてもいいのでその仮画像を送ってもらえないかとお願いした。どんな画像だったとしても一度見てみたいと。
于是 A 小姐联络 B 先生,表示就算拍得再差也想拜托他寄照片过来。无论拍得怎样,她都想先看过再说。
案の上、撮影ミスの画像であり、使えるような代物ではないと応えたBさんだったが、大先輩の編集者からのお願いが断りづらかったのだろう。渋々画像をAさんに送ることを了承した。
果不其然,B 先生说那张是有拍摄疏失,没办法拿来使用的照片,但在业界大前辈的编辑要求下,他应该还是难以拒绝吧。于是有些不情愿地答应将照片寄给 A 小姐。
それは真っ暗な画像だった。
那是一张全黑的照片。
「何も写ってない真っ暗な画像で。レンズキャップを外し忘れたのかしら? なんて思いました。まあ、そんな画像を表紙に使えるわけもなく、泣く泣く違うカットを入稿しましたよ」
「全黑的照片上什么都没有。甚至害我冒出『是不是忘记把镜头盖拿掉了?』这样的念头。但无论如何,那样的照片也不能拿来当封面,最后我也只能含泪用别组照片进稿了。」
それから数か月後、別のトラブルが起きた。
在那几个月后,遇到了别的问题。
「アクセサリーの特集だったんですけど、有名な海外ブランドのネックレスが本国の意向で突然販売を取りやめることになったんです」
「本来安排了一个饰品特辑,但某个知名海外品牌的项链在该国的判断下突然取消贩售。」
校了間際だったこともあり、Aさんはそのページの穴埋めに追われた。
那时候已经即将截稿,A 小姐被逼着得填补上抽掉的页数。
「例によってBくんに撮影をお願いしてたページだったので、急いで電話してBデータ(使わないデータ)含めてとりあえず撮影したものを一式全部送ってくれって頼んだんです」
「由于那次也是找 B 来拍摄,所以我连忙打电话拜托他将包含 B 档案(拍摄时没有使用的档案)在内,所有拍过的照片全部都寄给我。」
Aさんの焦りが伝わったのか、Bさんはすぐに全ての画像を送ってきた。
大概是感受到 A 小姐很焦急,B 先生立刻就将所有照片都寄给她。
「また、『IMG-0053』の画像が真っ黒でした。そのときはそれどころじゃありませんでしたから、急いで他の画像を見繕って入稿しましたけど。ただ、『IMG-0053』という文字列と真っ暗な画像に見覚えがあったので頭の片隅に引っかかっていたんです」
「那次又只有『IMG-0053』的照片是全黑的。不过那时根本顾不了那么多,所以我连忙挑选其他照片进稿。然而我脑海中一直记得『IMG-0053』这个档名,以及留下印象的全黑照片。」
後日Aさんは、Bさんも参加した別の撮影のあとに行われた打ち上げの席でそれを思い出した。
过几天,A 小姐在其他摄影工作结束后所出席的某场 B 先生也在场的庆功宴上,回想起这件事。
「撮影ミスって話だったけど、あれって本当なの? って聞いたんです。カメラマンによっては願かけの意味で撮影の最初に関係ないもの写したりするって話も聞きますから。何かのおまじないとかだったりするの? って」
「我直接问他『之前你说拍摄疏失,但那是真的吗?』。因为我也听过有些摄影师会为了祈求拍摄顺利,在一开始先拍下毫无关系的照片。所以才会想说 B 那情况会不会也带有某种祈愿的意思。」
酒が回っている様子だったBさんは笑いながらこう応えたという。
感觉喝得有些微醺的 B 先生笑着这么回答:
「僕が撮った53番目の写真はいつもああなるんです。呪われてるのかも」
「我拍的第五十三张照片总是会变成那样。大概是被诅咒了吧。」
酒の席だったこともあり、Aさんとその周りに座っていたメンバーは大いに盛り上がったという。
毕竟当时是在宴席上,A 小姐跟坐在周遭的人全都感到非常兴奋。
呪われているとはどういうことかと興味津々で聞く皆に若干圧倒されながら、Bさんは次のような話をした。
所有人都深感兴趣地追问他说被诅咒是怎么回事,这让 B 先生有些难以抵挡,便侃侃说出下述内容。
若手カメラマンであるBさんは、ファッション誌を主戦場とする以前は、駆け出しとして仕事を選ばずに、数をこなして生計を立てていた。
B 先生是个资历尚浅的年轻摄影师,在他刚入行,还不是以拍摄时尚杂志为主之前,是不挑工作,以接下大量案子来维持生计。
そのなかのひとつにレジャー誌での撮影があった。
在那当中有个案子是休闲杂志的拍摄工作。
数年前、国土交通省を中心に、全国のダムで「ダムカード」なるものが発行された。ダムの写真と基本情報が印刷されたカードは、ダムを直接訪ねることで手に入れることができる。当初は一部のマニアのコレクターアイテムとして人気を呼んでいたが、そこから一般層まで普及してダムカード入手を目的としたダム見学ツアーなどが盛況なのだという。
几年前,在国土交通省的推动下,全国水坝都发行了叫「水坝卡」的东西。印了水坝的照片及基本资讯的那张卡片,要直接造访水坝才能拿到。当时那被视为狂热的收藏品大受欢迎,后来普及到一般客层,像是为了得到水坝卡而举办的水坝观光团也相当兴盛。
Bさんはレジャー誌で、あるダム見学ツアーの取材に行った。
B 先生是跟着休闲杂志前去采访某座水坝的观光团。
50年代半ばに建設された●●●●●にあるそのダムは、重力式コンクリートダムと呼ばれるもので、切り立った巨大なコンクリートの壁が特徴の、日本では多く見られるタイプのものだったという。他のダムと比べて特に見どころがあるものではなく、むしろ自殺の名所としての知名度のほうが高いような場所だった。
五○年代中期建设于●●●●●的那座水坝为重力式挡土墙水坝,其特征在于陡峭的巨大混凝土挡土墙,在日本也算常见的类型。与其他水坝相比并没有什么特别值得一看之处,不如说那个地方作为自杀胜地的知名度还比较高。
Bさんはその日、朝からレンタカーを借りて編集者とライターの3名で現地を訪れ、午前中はダム湖の景観などの撮影を行った。そのあとにダム管理者の案内のもと、実際の見学ツアーの行程にのっとる形で取材を始めたという。
B 先生那天一早就租了车跟编辑、撰稿人三人一起造访当地,早上先拍摄了一些水坝湖的景观。后来在水坝管理员的带领下,实际走一趟观光团的行程并展开采访。
まず、堤体天端と呼ばれる、水をせき止める巨大なコンクリートの壁の上に設けられた歩道を歩きながらダムの仕組みや働きの説明を受けた。熱心にメモを取るライターの横でBさんは話のポイントとなる場所や景色にシャッターを切り続けた。
首先是一边走在被称作坝顶,也就是设置于阻挡水流的巨大混凝土高墙上的步道,一边听取水坝的构造及功用说明。B 先生跟在专注地写笔记的撰稿人身边,听到重点就会对着地点或景色按下快门。
続いて、一般客は見学ツアーの際にしか立ち入ることができないという監査廊と呼ばれる場所へ向かった。監査廊はコンクリートの壁の内部に設けられたトンネルで、外に据え付けられた長い階段を下りた先にあった。ダムの維持管理の役割を持つ監査廊は頑丈な鉄扉で施錠されており、入り口に立っただけで内部から漏れる冷気に寒気がしたという。
一行人接着前往一般民众参加观光团时无法进入,一个叫监测廊道的地方。监测廊道是设置在混凝土高墙内部的隧道,就位于从安装在外侧的长长阶梯往下走去的地方。用坚固的铁门锁起来的监测廊道,主要功用在于维持并管理水坝,从内部飘出的冷风让人只是站在门口就不禁打颤。
1年を通して気温が15度前後、大人二人ほどの幅のアーチ型で、分岐しながら奥に延々と続くコンクリートのトンネルは、ところどころに無機質な蛍光灯の光が灯っているだけで薄暗く、かなり不気味に思えた。
整年气温都是十五度左右,宽度只能让两个成人并肩而行的拱形设计,随着岔路不断往深处延伸而去的混凝土隧道内,仅仅靠着零星几盏无机质萤光灯的亮光,不但昏暗,还令人觉得毛骨悚然。
同じ感想を口にした編集者の言葉を受けて、試しに入り口の電気スイッチを職員が消すと、そこは真の闇だった。「職員が入るときは念のため懐中電灯を持っていくんです」との言葉にも説得力があったという。
听到编辑说了相同感想之后,职员就试着关掉入口处的电灯开关,眼前便是一片伸手不见五指的黑暗。「当职员要进来这里时都会带着手电筒预防万一」这句话也很有说服力。
いくつもの角を曲がり、階段を下り、案内されるまま変位計室や放流ゲート室などを順に見て回った。複雑に入り組んだトンネルは、万が一はぐれてしまったら二度と出られないような気にさせ、Bさんは不安を感じずにいられなかったという。
转过几个弯,并走下楼梯之后,职员带着三人依序参观位移感测室跟排洪门室之类的地方。错综复杂的隧道让人觉得万一走散了,可能就再也出不去,B 先生也不禁产生一股不安。
取材も後半に差しかかり、最後に案内されたのはバルブ室だった。
到了采访步入尾声时,最后带他们去看的是闸阀室。
普段は管理室で制御しており、緊急時のみ手動で操作するために使用するというその部屋には奥行きがあり、取っ手がついた複数のバルブが立ち並んでいた。
平常是透过管理室操控,唯有在紧急状况时需要来这里手动操作,因此室内很有深度,也设置了一整排带有把手的闸阀。
編集者とライターは入り口に立ち、室内に立つ職員の説明を聞いていたが、Bさんは撮影のため、部屋の奥のほうまで一人で進みながらシャッターを切っていった。
编辑跟撰稿人站在入口处听进到室内的职员说明,但 B 先生为了拍摄,便一边拍照一边独自走进深处。
Bさんは部屋の一番奥にあるバルブの陰になる位置にポツンと置かれたロッカーを見つけた。
B 先生在那个室内最深处的闸阀遮蔽处看到摆放着一个置物柜。
それはオフィスなどでよく目にする縦長のもので、掃除用具などを入れているのだろうと思った。
那就像是办公室里常见的那种长型置物柜,因此 B 先生原以为是用来摆放扫除用具。
そのロッカーが少し開いていたのだという。 中途半端に開いていたことから、親切心で閉めておこうと手をかけたBさんは、特に理由はなく、閉める前に中を見たのだという。
由于看那柜子的门开开的,出自好意想顺手关上的 B 先生,不经意在关上之前朝里面瞥了一眼。
そこには、掃除用具などの類いはなく、ロッカーの底に置かれたフランス人形がこちらを見上げていた。
只见那里并没有扫除用具之类的东西,而是有一尊法国人偶摆在置物柜底下仰望过来。
あまりの異様さに思わずあげたBさんの声に気づいて、編集者とライターが寄ってきた。
太过异样的情形让 B 先生忍不住发出惊呼,注意到声响的编辑跟撰稿人也靠了过来。
その光景を目にした二人も啞然としていたという。
两人目睹眼前的光景也吓得顿时语塞。
平静を取り戻したライターが職員に意図を問うと、次のように答えた。
恢复平静之后撰稿人向职员询问摆放人偶的原因,并得到以下的回答。
「自分がここに赴任したときにはもう置かれていました。先代からの教えで、置かないといけないらしいです。どうして置いてあるのかは私にもわかりません」
「当我到这边赴任的时候就已经摆在这里了。根据前任职员的说法,好像是一定要放在这里才行。但我也不清楚为什么要这么做。」
こともなげに話す職員の様子に、Bさんはより一層不気味なものを感じた。
看职员说得若无其事的样子,B 先生觉得更毛骨悚然了。
なにごともなかったかのように説明に戻る職員のほうに顔を向けながら、編集者がニヤリとした笑顔でBさんに目配せをした。どうやら撮っておけという意味らしい。帰りの車中で写真を見ながら盛り上がりたいのだろう。
这时一边看着好像什么事都没发生过一样、继续说明下去的职员,编辑露出别具深意的笑容朝着 B 先生瞥了一眼。看样子好像是要他拍下来的意思。应该是想在回程的车上看着照片畅所欲言吧。
趣味の悪い提案に辟易しながらも、発注元である版元の人間には逆らえず、Bさんは職員に気づかれないように人形を撮影した。
即使对于这个没水准的提议感到为难,但 B 先生还是无法违抗身为发案方的出版社的人,因此还是趁着职员没有察觉的时候拍下了那个人偶。
「それがその取材での53番目の写真でした。帰りの車内で『IMG-0053』のデータを見ても真っ黒なものが写ってるだけで、何も見えませんでした。編集者の方は残念がってましたけど。それ以来、僕が撮影した写真の53番目の写真は決まって真っ黒なものが写るんです。仕事にも差し障りますし、本当に勘弁してほしいですよ」
「那就是那次采访的第五十三张照片。回程在车子里点开『IMG-0053』的档案也只是拍到一个全黑的东西而已,什么都看不到。编辑倒觉得很可惜就是了。在那之后,只要是我拍的第五十三张照片都一定会拍到全黑的东西。这也对工作产生了影响,真的希望能放过我耶。」
メイク担当の女性が黄色い悲鳴をあげる横でAさんは聞いた。
在尖叫出声的女性化妆师旁边,A 小姐对他问道:
「でも、どうして真っ暗なんだろうね。もしそれが呪われた人形だったとしたら、幽霊とかが写ってるのが定番じゃない?」
「但为什么会是一片漆黑呢?如果那真的是受诅咒的人偶,一般来说应该是会拍到幽灵之类的吧?」
一瞬Aさんを見つめたあと、少し間を置いてBさんは答えたという。
B 先生顿时注视了 A 小姐一下,后来稍微隔了一拍他才答道:
「さあ、どうなんでしょうね……。とりあえずこれでこの話は終わりです」
「呃,我也不知道耶……总之这件事就说到这边吧。」
「こういう仕事やってると、色んな人種、色んな立場の人に取材するじゃないですか。私、わかるんですよね。立場上、こういう風に話してるけど本心は別のところにあるような受け答え。私、Bくんが何か隠してるなってすぐ気づいたんです」
「从事这个工作,就会采访到各个人种,以及各种立场的人。所以我听得出来。以他的立场来说,虽然当时他这么讲,但那回答听就知道别有他意。我立刻就发现 B 似乎隐瞒着什么事。」
Aさんは続ける。
A小姐继续说:
「それに、私はあの写真を見たとき『真っ暗な写真』って思いました。でも、Bくんは『真っ黒なものが写ってる』って言いました。変ですよね。何も写ってないときにそんな表現しませんから。あの写真には何かが写っていて、それに私が気づかないように気を遣ってるような印象でした」
「而且当我看到那张照片时,觉得是一张『全黑的照片』。但 B 却说『拍到一个全黑的东西』。这样很奇怪吧?没有拍到任何东西就不会这样说。所以他那番话让我觉得是照片上有拍到东西,但为了不让我察觉才这么说。」
Aさんは翌日会社で、以前Bさんから送ってもらった「IMG-0053」の画像を改めて確認した。
隔天,A 小姐到公司再次确认一次以前 B 先生寄给她的「IMG-0053」的照片。
「やっぱり真っ暗で何も写ってるように見えませんでした。だから、手を加えてみたんです」
「果然还是一片黑,看不出来有拍到什么。所以,我就试着调整了一下。」
Aさんは画像編集ソフトで「IMG-0053」を開き、画像の明るさを最大まで上げてみたのだという。
A 小姐用照片编辑软体打开「IMG-0053」,并将照片亮度调到最大。
ぼんやりと見えるそれが、何かわかるまでにしばらく時間がかかった。
她花了点时间才总算理解看起来模糊不清的那个是什么东西。
画面の上下に白い湾曲した列が並び、下の列の内側に沿う形で何かが乗っている。
画面上下是成排白色弯曲的东西,还有东西沿着下排内侧的弧度靠着。
「口の中でした。多分人の口だと思います。口を大きく開けてその中を画面一杯に撮影したような写真だったんです。上下の白い列は歯で、真ん中に写っていたのは舌でした」
「那是口腔内部。大概是人的嘴巴。就像是嘴张得大开,让整个画面都拍入的那种照片。上下两排白色的东西是牙齿,正中间拍到的则是舌头。」
Bさんは、写真に写っているものを伝えてAさんが怖がってしまわないよう気を遣ったのだろう。Aさんはその後、Bさんとの会話の中でそのことに触れることはなかった。
B 先生应该是顾虑到 A 小姐会感到害怕,所以才不想告诉她照片上拍到的东西吧。A 小姐在那之后,与 B 先生交谈时也都没再提起那件事情。
「でも、それから変な夢を見るようになりました。目が覚めたときには内容をあまり思い出せないんですけど、怖い夢です。山の中みたいなところで、大きな口を開けた男の人に追いかけられているような夢です。私も、呪われてしまったのかもしれませんね」
「但是,在那之后我就开始会梦到奇怪的东西。当我醒来时总是记不太清楚作梦的内容,但只觉得是个可怕的梦。我在像是山上的地方,被一个张着大嘴的男人追着跑的梦。说不定我也被诅咒了吧。」
いまだにBさんから仮納品される写真データには「IMG-0053」がないという。
据说,至今 B 先生先行交付的照片档案中,还是没有「IMG-0053」。
ネット収集情報 4
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・相談者:50代 女性 2019/11/14
字が浮き上がって見えるのと、文章が気になることがあります。
こういった症状の病気はあるのでしょうか?
3か月ほど前からはじまって、だんだんひどくなっている気がします。
夫に言っても気のせいだと言われてしまいますが、今まで大きな病気もしたことがありませんので、もし重い病気だったらどうしようと考え込んでしまい困っています。
パソコンに慣れていませんので失礼があったらお許しください。
文字看起来像浮了起来,文章的内容也很令人在意。 请问有什么疾病会出现这种症状吗? 三个月前左右开始出现这个状况,而且好像越来越严重的样子。 就算告诉丈夫有这个状况,他也只会说是我的错觉,由于我至今都不曾生什么重病,一想到万一是罹患重大疾病就不知道该如何是好,因此感到很苦恼。 我不太习惯用电脑,要是有失礼之处敬请见谅。
・回答者: 眼科医師 2019/11/15
視界が歪むと日常生活に支障も出ますし、お辛いですよね。
外見に異常が出ないため、ご家族の理解も得られないことが多いですが、眼の疾患は放置しておくと危険な場合もあります。お早めに最寄りの眼科を受診されるのがよろしいでしょう。
ご相談の文章のみでは診断がつきづらいですが、文字が浮き上がって見えるのは単純な眼の疲れといったものから、黄斑円孔、網膜剥離など様々な原因が考えられます。
相談者さまのご年齢からすると加齢黄斑変性の可能性もあるでしょう。
これは、老化により、網膜にむくみや出血がおこり、それが原因で視力が低下する病気です。自然治癒せず、放置すると症状が進み、最悪失明にもつながります。
何が原因にせよ、定期的な検診や治療で症状を緩和できる場合が多いので、お早めの受診をお勧めいたします。
视线扭曲会对日常生活造成影响,这应该让您感到很难受吧。 由于外观看不出异常,常会难以得到家人理解,但要是没有好好医治眼部疾病,也有可能引发危险的状况。建议您尽早前往邻近眼科看诊。 只从您商量的文章内容难以做出诊断,不过文字看来就像浮起来一样的这种状况,有可能单纯只是眼睛疲惫所引起,但也有可能出自黄斑部裂孔、视网膜剥离等各种原因。 而且以您的年纪来说,还有可能是老年性黄斑部病变。 这是一种因为老化而造成视网膜水肿或引发出血,并造成视力减退的疾病。无法自然痊愈,放着不管只会让症状恶化,甚至会导致失明。无论原因为何,大多情况都是只要透过定期检查及治疗就能让症状减缓,因此建议您还是尽快就医。
→相談者からの返 2019/11/17
お返事してくださってありがとうございます。
眼医者様に行ってみようと思います。
でも、そういう感じではないような気もしてます。
浮き上がって見える文字が文章になっていて、誰かが私に見せようとしている感じです。
あるときは、文章が私に見えるように直接書いてあります。全部同じ角ばったような字です。
谢谢医师的回复。 我会去看看眼科。 但总觉得好像不是那种状况。 浮起来的文字会变成一段文章,感觉就像是有谁要我看见一样。 有些时候还会有为了让我看到,才写下文章的感觉。每次都一样是那种有棱有角的字。
・回答者:精神科医師 2019/11/18
ご相談内容と、別の医師へのお返事を拝見させていただきました。
どうかお気を悪くなさらないでいただきたいのですが、最近もの忘れが多くなったなと感じることはありませんでしょうか?親しいご友人やご家族を亡くされたなど、大きなショックを受けたことはありませんでしょうか?
アルツハイマーや精神疾患は相談者さまの年齢でも発症される方は多くいらっしゃいます。
付き合い方さえ理解していれば、怖がるようなものではありません。
念のためと思って、こちらの文章をご家族にお見せしてみませんか?
もし違っていたら勘違いを笑い飛ばせばいいのです。どうか一人で考え込まれず周りの方に話してみてください。
我有看过您商量的内容及其他医师的回复了。 请别觉得不舒服,但您最近有没有觉得常会忘东忘西的呢?或是有没有亲朋好友过世,因而受到很大的打击呢? 有许多阿尔茨海默症及其他精神疾病的患者,都是在您这样的年纪出现症状。 只要能理解如何面对这些疾病,就不必感到害怕。 保险起见,能不能让您家人也过目一下这些文章内容呢? 如果不是这样,只要笑着说是误会了就好。请您不要独自钻牛角尖,试着多跟身边的人聊聊。
→相談者からの返信 2019/11/18
ご心配いただいてありがとうございます。
自分でもまさかとは思いましたが、ボケは自分では気づかないといいますので、夫にこちらのホームページを見てもらいました。
もの忘れはないみたいです。毎日の夕飯もきちんと準備できているので大丈夫かと思います。
頭が変になってしまったのかというのは、ちょっと自信がありません。
夫は心配しすぎだと言っていますが。でも、やっぱり誰かが私に文章を読ませているようにしか思えないのです。
最初はスーパーのチラシでした。
たくさんの文字の中で、いくつかが浮き上がって見えるというか、その文字だけが目立って見えました。それが文章になっていました。
新聞を読んでも、小説を読んでも文字が浮き上がってひとつの長い文章になっていきました。
次は文房具屋さんでボールペンを選んでいたときでした。
試し書きのメモ用紙に角ばった字で書いてありました。なぜかわかりませんが、その文章の続きだと思いました。
そのあとも、お友達と行ったレストランの順番待ちの名前を書く紙とか回覧板のはしっこに書いてありました。
よくわからない内容だったのと気味悪いので内容をつなげて書きつけたりはしてませんが、何かをお願いされているような文章でした。
今でも、同じ文章が繰り返されて浮かび上がったり、ふと目にした何かにあの字で書かれているのを見つけてしまいます。
こうやって書くとやっぱり私はヘンですよね。
ショックなことは別にないです。離れて暮らしていますが両親もまだ元気です。
でも、あれがきっかけなのかな?ということはあります。
私は気にしていませんし、ここでお医者様に書くようなことでもありませんので、特にお伝えはしなくてもよいかと思っていますが。
谢谢医师的担心。 我自己也有想过这个可能性,而且听说当事人并不会察觉自己失智,所以我有请丈夫看过这个网页的内容了。 生活中没有变得健忘的样子。每天也都能准备好晚餐,我想应该是没问题。 但若要说起来脑袋是不是变得不太对劲,我就没什么自信了。 虽然丈夫说是我想太多。但我依然觉得是有人要给我看一段文章。 一开始是超市传单。 在许多文字当中,唯独几个字该说是看起来像浮起来一样吗?总之只有那些文字特别醒目。 而且可以拼凑成一段文章。 无论是看报纸时,还是阅读小说,也都会有文字浮起来,组成一段比较长的文章内容。 接着是当我在文具店挑选原子笔的时候。 我在试写纸上看到几个有棱有角的字。不知为何,我觉得是那段文章的后续。 在那之后也是,像是当我跟朋友去餐厅吃饭时,在要自己写名字的候位表上,还有社区传闻的公告板夹上的角落都会写有那些字。 由于都是一些莫名其妙,不然就是让人觉得不舒服的内容,我就不在此详述,但那些文章仿佛想拜托我做些什么。 直到现在也是,同样的文章不断反复浮现,无意间就会看到那个字迹写在某个东西上面。 写下这种烦恼的我,果然很奇怪对吧。 另外,我并没有受到什么打击。虽然现在是分开住,但父母都还健在。 不过确实是有件事让我觉得说不定是起因的事情。 但我没有很在意那件事,而且也不该是要在这里写给医师看的内容,所以我觉得不用特别说明应该没关系。
→精神科医師からの返信 2019/11/19
お返事ありがとうございます。
文章を拝見するに、ずいぶんとお悩みのようですね。
どうかご自分を疑わないであげてください。その上で、お悩みを解消されるためにも、一度心療内科を受診なさってください。
自分の心を否定せずに、医師にありのままをお伝えいただければけっこうです。
相談者さまがこの先安心して暮らせるように解決策を相談できるはずです。
ただひとつ気になるのが、相談者さまがお心当たりがあると書かれているきっかけです。
ご本人は気にしていないつもりでも、心の奥でそれが強いストレスになっていることが多々あります。
受診される場合はそちらも併せて医師にお話しいただければ幸いです。
谢谢您的回复。 您的文章看来,似乎感到相当苦恼的样子。 请别怀疑自己。在这个前提下,请先到身心科就诊一次看看。 不要否定自己的心,只要据实告诉医师遇到的状况就好。 医师想必可以陪您商量出一个能让您往后安心生活的解决方法。 不过我有点在意的是,您觉得可能是起因的那件事情。 很多时候只是当事人没有注意到,但内心其实承受了很大的压力。 当您就诊时,希望可以连同那件事情一并告知医师。
→相談者からの返信 2019/11/19
お返事いただいた通り、次の土曜日に夫に付き添ってもらってお医者様にかかることにします。
きっかけですが、本当に大したことのないものです。せっかく親身に相談に乗っていただいたのでこちらにも書かせていただきますが、ただの怪談です。
大学生の一人息子が3か月前にお友達とグループで肝試しに行ったそうです。確か●●●●●のほうにあるホテルだったか保養所だったかの廃墟と言っていました。
お恥ずかしい話です。そういうのは危ないし、近所の方にもご迷惑になるのでよくないと注意しておきました。
息子の話では、その廃墟は荒れ果てていて、崩れたりしているところもあるので奥までは行っていないらしいのですが、入り口のロビーのようなところにある受付カウンターの下にノートが落ちていたのだそうです。
観光地によく置いてあるような思い出ノートだったみたいです。修学旅行生とか会社の研修で訪れた方々の書き込みが多かったそうで、大した内容のものではなかったそうです。
そのノートは半分ぐらいまでしか書き込みがなかったそうなのですが、最後のページにひとつだけ変な書き込みがあったそうです。
意味がよくわからないけれど、何かをお願いするような内容だったそうで、とっても怖かったのだそうです。
そんな話を夕飯を食べながら夫と一緒に聞きました。
それからしばらくして文字が浮き上がって見えるようになりました。
私に見えた文章も同じような内容なので、ちょっと気持ち悪いなと思っていました。
でも、常識で考えてもそんなことありえませんよね。いい歳して恥ずかしいです。
またその場所に肝試しに行ってもよくないので、息子には黙っています。
恥ずかしいですが、一応この話もお医者様にするようにしますね。
ご相談に乗っていただいてありがとうございました。
照医师的回复所指示,下星期六就会请丈夫陪我去就诊了。 至于那个契机,真的不是什么了不起的事情。 不过既然医师都这么亲切地陪我商量,我就在此写下那件事,但只是一段怪谈罢了。 我有个正在就读大学的独生子,他似乎在三个月前跟一群朋友去试胆。我记得他是去●●●●●那边的一间旅馆还是休养机构之类的废墟。 说来也真丢脸。但我有提醒他那种地方很危险,也会给住在附近的人带来麻烦不太好。 根据儿子所说,那个废墟已经荒废得很彻底,甚至还有地方垮下来,所以没办法进到深处,但入口有个像是大庁的地方,有本笔记本就掉在柜台底下。 那好像是观光区常会摆放的那种回忆笔记本。 有很多校外教学的学生或参加公司培训的人会在那本子上留言,但都是一些平凡无奇的内容。 留言好像只写到那本子的一半而已,但最后一页写了一段奇怪的内容。 虽然觉得莫名其妙,但那内容好像是在拜托什么事情似的,让我儿子感到相当害怕。 某天在吃晚餐的时候,我跟丈夫一起听儿子说了这个体验。 在那之后过了不久,我就开始会看到文字浮起来了。 由于那是跟我看到的文章相同的内容,所以觉得有点毛骨悚然。 但照常理来说,不可能发生这种事对吧?都活到一把年纪了真是难为情。 我怕儿子又会跑去那种地方试胆也不太好,所以没有跟他说这件事。 虽然觉得不太好意思,但我就医时姑且也会将这件事跟医师说明。 非常感谢这里的各位医师陪我商量。
→相談者からの返信 2019/11/21
たびたび失礼します。やっぱり私は頭の病気なのだと思います。
昨日、お隣さんが訪ねてきました。私がお隣さんのポストにおかしな内容の手紙を入れたと言うんです。私はそんな覚えは全くありません。
お隣さんとは息子が小学校のときにPTAでお知り合いになってから、10年近く親しくしているので、嘘をついているとも思えません。
実際にその手紙も見せてもらいました。確かに私の字で、封筒には私の名前も書いてありました。
今手元にあるので書き写すとこんな内容です。
私を探しています。
見つけてくださってありがとうございます。
私はあなたを見ています。
あなたは私になれますか。
私のかわいい子。
一緒に育ててください。
お友達がもっとほしいと泣いています。
さそうのはどなたでもできます。
おねがいします。
でもそれだけではだめです。
命を生んだ人にしかわかりません。
高みからみなさんをみちびいてください。
それまでずっと見ています。
一再回复真是抱歉。但我果然是脑部出现问题的样子。 昨天,邻居找上门来,说我将一封写了奇怪内容的信投入他们家的信箱里。但我完全不记得有做过那种事。 那位邻居是当我儿子还在念国小时就在家长会认识的人,当朋友都快十年了,所以我也不认为对方在说谎。 邻居实际拿了那封信给我看。上头确实是我的字迹,信封上也写有我的名字。 现在信件正在我手中,以下是我誊写过来的内容。
来找我。 谢谢你找到我。 我看著你。 你要成为我吗? 我可爱的孩子。 请和我一起养育吧。 他哭着说想要更多朋友。 任何人都能招揽过来。 拜托你了。 但只有这样是不行的。 只有产下生命的人才会明白。 请从高端的境地牵引众生。 在那之前我会一直看着你。
この手紙、思い返すと私が見ていた浮かび上がる文章と同じような気がします。
夫もお隣さんも心配しています。
前のときには書きませんでしたが、実は耳元で声が聞こえるときもあります。
インターネットで調べると、統合失調症が当てはまるような気がします。
お医者様にかかるのは心療内科で大丈夫なのでしょうか。
夫には仕事を休んでもらって明日一緒に病院へ行くことにします。
回想起来,这封信的内容好像就跟我看见文字浮起来凑成的文章一样。 丈夫跟邻居都很替我担心。 上次我虽然没有提及,但其实有时候耳朵也会听到声音。 我上网调查了一下,感觉可能是罹患思觉失调症。 这样挂身心科没问题吗? 我丈夫请了假,明天会陪我一起去医院就诊。
短編「浮気」
「髪の毛、やっとここまで伸びたんです」
「头发总算留长到这里了。」
背中にかかるほどの長さの、薄い茶色に染めたロングヘアをなでながらAさんは言った。
一边摸着长度及背,染成淡褐色的一头长发,A 小姐这么说。
以前髪を切ったのは当時付き合っていた彼と別れたときだという。失恋の痛みを忘れるために切ったのかと尋ねると彼女は首を横に振った。
她之前之所以剪掉头发是在跟当时交往的男朋友分手的时候。问她是不是想忘记失恋的悲伤才决定剪发,A 小姐却摇了摇头。
「いえ、私そういうタイプじゃないので。むしろできれば切りたくなかったんです」
「不,我不是那种类型的人。不如说可以的话我还不想剪呢。」
そう言ってAさんは話し始めた。
语毕,A 小姐便开始侃侃道来。
今から2年ほど前、大学3年生だったAさんは学内の同じテニスサークルに所属する同い年の男性と交際していた。
距今两年前左右,当时还是大学三年级学生的 A 小姐,正与校内同为网球同好会的同年男性交往。
1年生の頃から付き合い始め、サークルの共通の仲間と一緒に旅行へ行ったりと良好な関係だったという。
他们从大一就开始交往,也会跟同好会的共通朋友一起去旅行,感情很要好。
「その頃は毎晩、彼も含めたみんなでオール10で飲んだりして、けっこうやんちゃしてました」
「那阵子包含男朋友在内,每天晚上大家都会一起喝通宵,玩得还满疯的。」
ある晩、Aさんはいつものようにサークル仲間の家に集まり、飲み会を開催した。
某天晚上,A 小姐跟平常一样跟大家聚在同好会朋友家中喝酒。
「そのときは彼と私とあと二人友達がいました。みんなかなり酔っぱらってて、誰かが怖い話をしようって言いだしたんです」
「那时候除了男朋友跟我之外,还有另外两位朋友在场。大家都喝得很醉,然后就有人开始说要讲鬼故事。」
皆、順番にどこかで聞いたようなありきたりな話を披露したが、酔いも手伝って大いに盛り上がった。
大家轮流说起不知道从哪里听来,平凡无奇的鬼故事,但应该是喝醉助兴的关系,气氛还是相当热络。
とはいえ、怪談のストックなどすぐに尽きてしまう。次に話題の中心になったのはこっくりさんだった。
话虽如此,大家知道的鬼故事都很快就说完了。下个话题的中心就变成钱仙。
「小学生のときに放課後の教室で集まってしたよね、なんて話してました。でも、こっくりさんって地域によって呼ばれ方が違ったりするらしいですね。私は知らなかったんですけど、彼の地元ではキューピッドさんって名前だったそうです。まあやることはほとんど変わらないみたいでしたけど」
「我们聊到小学放学后都会聚在教室里玩。但在不同地区,对于钱仙的称呼好像也不一样。我是没听过,但在男朋友的家乡那边是叫丘比特的样子。不过整个过程也大同小异就是了。」
せっかくだからみんなでやってみようと友人が言い出した。だが、こっくりさんをするためには五十音が書かれた紙を用意しなければならない。全員が酔っている状態でそんなものを準備することができるはずもなく、なんとなく白けたムードになってしまった。
这时有个朋友说机会难得,干脆就一起玩玩看。但要玩钱仙就必须准备写有五十音的纸张。然而在所有人都喝醉的状态下也没办法准备那种东西,于是气氛也变得有些扫兴。
「そんな空気を読んで、友達の一人が言ったんです。昔、少しの間だけ通っていた小学校で、流行っていたのがあるって。それなら準備も必要ないし簡単にできるからって」
「察觉到这样的气氛,有一个朋友就说在以前曾就读过一段时间的国小中,很流行一种类似的游戏。而且那不需要特别准备东西,简单就能玩。」
その友人は親がいわゆる転勤族で、2年から3年おきに転校を繰り返していたのだという。それは、小学生の3年生から4年生にかけて通っていた●●●●●にある小学校で流行っていたものだった。
那位朋友的父母是所谓的调派族,每隔两三年就要跟着搬家转学。而那是在朋友从小三到小四之间就读位于●●●●●的国小所流行的游戏。
「ましろさまって呼ばれていたらしいです。やり方は簡単で、立った状態で両手を上にあげて『ましろさま ましろさま おいでください』って唱えたあと、3回その場でジャンプする。それだけです。そうすると、ましろさまからお告げをもらえるって話でした」
「那好像是叫麻悉罗大人。做法很简单,只要站着高举双手呼喊『麻悉罗大人、麻悉罗大人,请降临』之后,当场跳三下。就只有这样而已。如此一来,麻悉罗大人就会降下启示。」
例えばこっくりさんだと、お告げは硬貨が示してくれる。そのましろさまはどのような方法でお告げを伝えるのか。
例如像是钱仙,就是透过硬币降下启示。但照这样说来,麻悉罗大人是要透过什么方法降下启示呢?
「それが、友達に聞いてもわからないって言うんです。ずいぶん適当ですよね。でも、その子が通ってた小学校では一部の子がすごく熱心にやってたみたいなんです」
「我们也这么问,但朋友却说不知道。很随便对吧。不过在朋友以前就读的国小,好像有些小孩非常热衷这个游戏。」
とはいえ、その場で盛り上がる話題を探していただけのAさんたちにとってはましろさまからのお告げの表れ方など特に大きな問題ではなかった。
话虽如此,A 小姐他们当下也只是想找个可以炒热气氛的话题,因此他们并不认为麻悉罗大人传达启示的方法是多大的问题。
「彼が『俺やってみる!』って言って、ふらふらしながら『ましろさま ましろさま おいでください~』って大声で叫びながらジャンプしました。その様子がおかしくてみんなゲラゲラ笑ってました。みんながあんまり笑うもんだから彼も調子に乗って、『もう一回やるから俺のスマホで撮ってくれ! SNSにアップするから』って言って私にスマホを渡してきたんです。撮影したスマホを返すとうれしそうにSNSに動画をアップしてました」
「当时男朋友就说『我来试试!』,于是一边摇摇晃晃地大喊『麻悉罗大人、麻悉罗大人,请降临~』并跳了几下。由于他那副模样实在太有趣,所有人都笑到不行。看到我们笑成这样,他也得意忘形地说『我再做一次,你用我的手机拍下来!我要上传社群』,然后就将手机拿给我。当我录影完并还他手机之后,男朋友就感觉很开心地将影片上传到社群平台。」
せわしなくスマホをいじっている様子をAさんがぼんやりとみていると、「えっ」とふいに彼氏が声を漏らした。
当 A 小姐有些发呆地看男朋友忙着操作手机的样子时,他突然「咦!」地轻呼一声。
「動画をアップして5秒も経ってないのにもう『いいね』がきた。しかも知らないアカウントから」
「影片才刚上传不到五秒,就已经有人按『赞』。而且还是来自不认识的帐号。」
彼氏の言葉を受けてAさんがスマホの画面をのぞき込むと確かに「いいね」のマークがついている。「いいね」一覧にはひとつだけアカウントが表示されていた。
听到男朋友这么说,A 小姐也凑过去看手机画面,确实出现了「赞」的记号。而且「赞」的一览表当中只出现一个帐号。
「初期設定のままのアイコンでした。人のマークのやつ。名前の欄も空白で、アルファベットのユーザー名は意味があるものじゃなくて英数字をランダムに入力したみたいなものでした」
「头像还是预设的样子。就是一个人形的符号。不但姓名栏位是空白,英文字母的用户名称也不是有意义的词汇,而是随机输入英文数字那样。」
そのアカウントは自身では投稿を一切しておらず、フォロワーは0人、フォローしているのは彼氏だけだった。
那个帐号本身没有发表过任何贴文,粉丝人数是 0,有在追踪的帐号也只有她男朋友的而已。
Aさんは不気味に感じたが、彼氏は特に気にする様子もなかった。
A 小姐觉得很诡异,但男朋友并没有特别放在心上。
当然、ましろさまからのお告げがあるわけもなく、話題は別の方向に移り、ひとしきり盛り上がったあとその日はお開きになったという。
当然,也没得到麻悉罗大人降下的启示,众人说到别的话题,又热络地聊一阵子之后那天的聚会也就此解散。
「それからでした。彼の投稿には絶対その人から『いいね』が来るんです。例えば、一緒に出かけた先とかで、彼が私を撮った写真をSNSにアップするじゃないですか? 私も自分の写りが気になるから、フォローしてる彼のアカウントの投稿を自分のスマホで確認すると、もうそのときには『いいね』がついてるんです。まだアップしてほとんど時間が経ってないのに。気持ち悪いですよね。ブロックしなよって彼には何度も言ったんですけど『いいね』の数も増えるし別によくね? って感じで……」
「问题就是从那时候开始。只要他有发表贴文,那个人绝对会来按『赞』。像是我们一起出去玩时,他会把拍我的照片上传到社群平台嘛。我也想知道自己被拍得怎么样,反正有追踪他的帐号,便用自己的手机确认贴文,却发现那个时候就已经有人按『赞』了。明明才刚上传而已耶。感觉很不舒服对吧?我好几次都劝他封锁那个帐号,但他却只觉得『反正按「赞」数会增加没差吧?』……」
そのアカウントが「いいね」をするのは特定の写真や動画というわけでもなく、彼氏がアップしたもの全てに、即座に「いいね」がついた。
那个帐号不是只有在特定照片或影片才会按「赞」,而是A小姐男朋友发表的任何贴文,都会立刻按「赞」。
そんなことが続くなか、Aさんは密かにある疑念を抱いていた。
在这种事情不断持续的状况下,A 小姐悄悄萌生了一个念头。
「浮気相手が捨てアカウントで監視してるんじゃないかなって思いました。全部の投稿に『いいね』をつけて、彼と彼のアカウントを見てるであろう私にプレッシャーかけてきてるんじゃないかなって。彼もそれに気づいてるからなかなかブロックしないんじゃないのかと疑ってました」
「我猜想会不会是他的劈腿对象用免洗帐号监视他的行动。搞不好是透过在所有贴文都按『赞』的举动,来向他跟想必会看他帐号的我施加压力。我怀疑他也正因为有察觉到这一点,所以才迟迟不想封锁那个帐号。」
1か月ほど経って、その疑念はさらに深いものになる。
过了一个月左右,更是加深了这样怀疑的念头。
「なんだか、よそよそしくなったんですよね。私と一緒にいても楽しくなさそうっていうか、上の空っていうか。何か機嫌を悪くするようなことをしてしまったのかって聞いても、そんなことないって言うし。もう私から気持ちが離れちゃってるのかなって思って、悲しかったです」
「总觉得他的态度变得很冷淡。跟我相处时感觉一点也不开心,应该说都心不在焉的吧。就算我问他是不是我做了什么惹他不高兴的事情,他也只会说没这回事。一想到那大概就是他的心已经不在我身上了,就让我觉得很悲伤。」
ある晩、Aさんは彼氏の家に泊まりに行った。
某天晚上,A 小姐到男朋友家过夜。
そのときもやはり彼氏はよそよそしい様子で、テレビの音で気まずさを紛らわせつつ、お互い無言でスマホを触り続けたあと、早々にベッドに入ったという。
那个时候她男朋友依然是很冷淡的样子,也只靠电视节目的声音蒙混过尴尬的气氛,彼此都不发一语地滑着手机,后来也是很快就上床睡觉了。
深夜、ベッドのきしむ音でAさんは目が覚めた。
到了深夜,床铺的嘎吱声让A小姐醒了过来。
「隣で寝ていた彼が立ち上がって歩いていった気配に気づきました。私も寝ぼけてましたし、トイレに行ったんだろうって思って、またすぐ寝ちゃいました」
「我发现原本睡在身旁的他站起身走掉了。当时我也是半睡半醒,想说他应该是去上厕所吧,所以很快就又睡着了。」
次に目が覚めたときにもまだ、隣に彼氏の姿はなかった。
再次醒来的时候,身旁还是不见男朋友身影。
「枕もとのスマホで時間を見ると深夜の3時でした。前に彼が起きだしたときには時間を確認してませんでしたが、体感的にけっこうな時間が経ってるような気がしたんです」
「我拿放在枕边的手机看了一下,时间是半夜三点。他前一次醒来时我没有确认当时几点,不过感觉是过了好一段时间。」
彼氏はどこに行ったのだろうか。捜したほうが良いのだろうかと逡巡していると、かすかに廊下のほうから声が聞こえた。
不知道男朋友是去哪里了。当 A 小姐还在犹豫要不要去找他时,就听到走廊那边传来细碎的声音。
「ぼそぼそぼそぼそって低い声が聞こえたんです。誰かと話してるみたいな声でした」
「我听到压低音量又窸窸窣窣的声音。感觉就像在跟谁讲话一样。」
Aさんは忍び足でベッドを抜け出し、1Kの洋室から廊下の様子をうかがった。
A 小姐蹑手蹑脚地下了床,从套房的房间里察看走廊的状况。
「ちょっとずつドアを開けて廊下を確認したんですけど、廊下は真っ暗でした。その代わり、トイレから薄く明かりが漏れていて、そこから声が聞こえてました」
「我一点一点打开房门朝走廊看去,但那边是一片黑暗。相对地,厕所倒是透出了一点昏暗的亮光,声音也是从那边传过来。」
彼氏が深夜にベッドを長時間抜け出してトイレで話している。恐らくは電話をしているのだろう。以前からの疑念もあって、Aさんは話し相手を探ることにした。
男朋友在深夜时下床好一段时间还躲在厕所说话。这情形大概是在讲电话吧。毕竟之前就存疑了,A 小姐决定打探一下和男朋友说话的对象。
Aさんは真っ暗な廊下を音を立てないよう慎重に歩き、トイレのドアにそっと耳を当てて、盗み聞きをした。
她在一片黑暗的走廊上谨慎地不发出脚步声朝厕所走去,并靠在厕所门口偷听。
「彼、ずっと謝ってるんです。『ごめんなさい』とか『それはできません』とか『許してください』とか。とんでもない女に捕まって、私と別れるように言われてるんだなって思いました」
「他一直在道歉。不断说着『对不起』、『我办不到』、『请原谅我』之类的话。我觉得他一定是被难搞的女人给缠上,并要求他跟我分手吧。」
その情けない声を聞いていると、自分の気持ちがどんどん彼氏から離れていくことに気づいたという。
一听到他这样没出息的声音,A 小姐也觉得自己对男朋友的感情渐渐淡掉了。
「なんか、もうどうでもいいやって。こんな人と付き合っててもしょうがないなって思いました。でも、同時にすごくムカついてきて。どうせ別れるなら完全な浮気の証拠を突きつけて、こっちから振ってやろうって考えたんです」
「总觉得怎样都无所谓了。继续跟这种人交往下去也没辙。但与此同时也觉得很生气。既然都要分手,不如揪出他劈腿的铁证之后再甩掉他。」
Aさんはベッドに戻ったが、彼氏は朝方までトイレから出てこなかった。朝、Aさんは何事もなかったかのように彼の自宅をあとにした。
后来A小姐就回到床上,然而她男朋友直到清晨都没有从厕所出来。到了早上,A 小姐装作若无其事的样子离开了男朋友家。
その上で、その日から一週間後、また彼氏の家に泊まりにいったのだという。
自从那天又过了一星期之后,A 小姐又到男朋友家过夜。
「もう意地ですよね。絶対証拠をつかんでやるって思ってました」
「已经变得意气用事了呢。我当时只想着绝对要揪出证据。」
浮気の手がかりを得るために、Aさんが選んだのは彼氏のスマホだった。以前一緒に出かけた際、彼氏がAさんの前を歩きながらスマホのロック画面を解除していたことがあった。見るつもりはなかったが、たまたま見えたその暗証番号をAさんは覚えていた。
为了找出男朋友劈腿的证据,A 小姐锁定的目标是他的手机。以前一起外出时,有一次男朋友正好在走在A小姐前面的状况下解锁手机萤幕。虽然不是刻意的,但A小姐还记得碰巧看到的那组密码。
その晩、二人でベッドに入り、彼氏が寝息を立て始めたのを確認すると、Aさんは彼氏のスマホを持ってこっそりベッドを抜け出した。
那天晚上,两人一起上床睡觉之后,确认到男朋友已经开始打呼,A 小姐便拿着他的手机偷偷溜下床。
「またいつその女から電話がかかってくるかわかりませんから、同じ部屋で見るとまずいかなと思って、あの日の彼と同じようにトイレに入りました」
「因为不知道那个女人什么时候会打电话过来,我想要是跟男友处在同个房间里查看手机会不太妙,于是就跟他那天一样进到厕所里。」
真っ暗な短い廊下を抜け、トイレの中に入ったAさんはスマホのロックを解除した。
走过一小段一片黑暗的走廊,进到厕所的 A 小姐解锁了他的手机。
まずメッセンジャーアプリを開き、メッセージ一覧を見てみたが、Aさんも知っているサークルの友人との他愛もないやり取りがあるだけで特に怪しいものはない。
她首先打开 Messenger 的应用程式,看了一下讯息一览,但里面全是他跟 A 小姐也认识的同好会朋友之间平凡无奇的聊天内容,没什么可疑之处。
それならばと続いてスマホ本体の通話履歴を見た。あの日の通話履歴を見れば少なくとも相手の名前はわかるからだ。しかし、あの日、あの時間帯に通話をした履歴は残っていなかった。他の通話が可能なアプリを確認しても同様だった。
接着她就看了手机本身的通话纪录。只要看到那天的通话纪录,至少可以知道对方的名字才是。然而那一天的那个时段,却没有留下任何通话纪录。即使确认过其他可以进行语音通话的应用程式也是一样。
「履歴を削除してるんだとしたら、もう完全にクロですよね。深夜に一人でトイレで話すわけありませんから。だから、もっと徹底的に調べました」
「既然删除通话纪录,就表示完全是有问题的吧。他总不可能大半夜的跑去厕所自言自语。所以我决定要调查得更加彻底。」
彼氏の写真フォルダなどをかたっぱしから見ていったが目ぼしいものはなく、あきらめかけていたそのとき、Aさんはあることを思い出した。
就算点开男朋友的照片档案也都没看到特别引人注目的东西,就在 A 小姐几乎要放弃时,她突然想到一件事情。
以前からSNSで彼氏に「いいね」を送ってきていたアカウントのことだ。
也就是从之前就一直在社群平台上给男朋友按「赞」的那个帐号。
彼氏がSNS上でやり取りできるダイレクトメッセージを通じて、そのアカウントと浮気のやり取りをしているかもしれない。そう思ったAさんはSNSアプリを開き、ダイレクトメッセージの一覧を確認した。
只要透过男朋友在社群上可以对话的私讯功能,说不定就能找出跟那个帐号之间与劈腿有关的对话纪录。想到这个方法的 A 小姐点开社群平台的应用程式,并确认起私讯的一览纪录。
「ありました。あのアカウントとのメッセージが。でも、思ってた内容とは違ったんです」
「果然有被我找到跟那个帐号之间的讯息。但是,内容跟我想的不太一样。」
画面には彼からの一方的なメッセージのみが大量に並んでいたという。
画面上只有一整排他单方面传出去的讯息而已。
『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』 『ごめんなさい』
『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』 『对不起』
「相手からの返信は一切ないんですが、彼がずっと『ごめんなさい』ってメッセージを送り続けてました。多過ぎて全部見られませんでしたが、多分ここ数週間ずっと。一日に何十通も送ってる感じでした」
「对方完全没有传来任何回复,但他却不断传送『对不起』的讯息。由于实在太多则了,我没办法全部看完,但大概是这几个星期以来一直都在传。感觉一天应该有传个几十则。」
これは普通ではないと感じたAさんは、浮気の証拠云々の前に彼氏に理由を聞こうと思った。
觉得这个状况绝对不正常的 A 小姐也不顾什么劈腿的证据,决定直接问男朋友这么做的理由。
リビングに戻るため、彼のスマホを手にしたままトイレのドアを開けると真っ暗な廊下の真ん中に彼氏が立っていた。
当她手上拿着男朋友的手机,打开厕所门正要返回客厅时,就发现男朋友正站在一片黑暗的走廊正中央。
「廊下は真っ暗だし、表情とかはよく見えないんですけど、普通じゃないなっていうのはわかりました。何も言わないんです。ただじっと仁王立ちでこっちを見てるんです。多分30秒ぐらい無言で見つめ合ったあとに急にこっちに歩いてきて腕をつかまれました」
「走廊是一片黑暗,也看不清楚他的表情,但我知道一定是出状况了。他不发一语。只是张着双脚,双手抱胸地看着我而已。我们大概沉默地对视了三十秒左右,他突然就走过来抓住我的手臂。」
逆上した彼氏に暴力をふるわれる。そう思ったAさんはとっさに謝った。だが、彼氏は無言のまま強い力でAさんの腕を引き、リビングの洋室の中へ引き込んだ。
一想到会被恼羞成怒的男朋友施暴,A 小姐下意识就道歉了。然而他却还是不发一语,并使劲地拉过A小姐的手臂,将她带进客厅的房间里。
「彼、お調子者ではあったんですけど、暴力をふるうようなタイプじゃなかったんです。だからもう本当に怖くて。離してって頼んでも全然力を抜いてくれないし」
「他虽然是个容易得意忘形的人,但绝对不是会对人施暴的类型。所以我真的害怕得不得了。就算拜托他放开我,也完全不肯放松力道。」
身の危険を感じたAさんは腕を振り切るために全力で抵抗した。
感受到生命危险的 A 小姐为了甩开他的手而奋力抵抗。
彼氏の手が一瞬離れたかと思ったそのとき、強い力で突き飛ばされた。
就在觉得男朋友松手的那个瞬间,她就被使劲地推开。
ローテーブルの角に強かに頭を打ちつけたAさんはしばらく動くことができなかった。
头撞到矮桌桌角的 A 小姐顿时全身都动弹不得。
「頭がぼーっとしちゃって。彼が私から離れて廊下に行くのを倒れた状態でただ見てました」
「脑袋感觉昏沉沉的。我只能倒在原地,看着他离开我身边走向走廊。」
再びリビングに戻ってきた彼氏の手にはハサミがあった。
再次回到客厅的男朋友手上拿着一把剪刀。
そこでAさんは初めて彼氏の表情を見た。
这时 A 小姐才第一次看到男朋友的表情。
満面の笑みで泣いていたという。笑顔を無理やり貼りつけたような顔から涙が流れているのを朦朧としながらAさんは見つめていた。
他哭着扬起满脸笑容。A 小姐在意识朦胧的状态下,看着那副勉强扬起笑容的脸上泪流不止的模样。
彼氏は無抵抗のAさんに近づくと長い髪を手で掬い上げ、ハサミでバッサリと切り落とした。
男朋友靠近无力抵抗的 A 小姐,并伸手掬起她的一头长发,就拿起剪刀果断地剪掉。
「私の幻聴じゃなければ、髪を切りながら『これで一旦大丈夫だから』『人形をお前にするから』みたいな意味不明なことをずっとぶつぶつ言ってました」
「如果不是我幻听,他就是一边剪着我的头发,还不断低喃『这样就暂时没问题了』、『可以把人偶当成是你』之类莫名其妙的话。」
Aさんの髪のたばを持った彼氏は、ベッドサイドへ行き、ぬいぐるみを手に取った。
男朋友拿着一束 A 小姐的头发走到床边,并拿起一个玩偶。
そのぬいぐるみはウサギのキャラクターで、以前Aさんと彼氏が出かけた際に立ち寄ったゲームセンターのUFOキャッチャーで手に入れた、思い出の品だったという。
那是个兔子玩偶,是 A 小姐以前跟男朋友一起出去玩时,到游乐中心玩夹娃娃机夹到,充满两人回忆的东西。
彼氏はそのぬいぐるみに髪の毛をめちゃくちゃに巻きつけた。
男朋友用头发一圈又一圈地缠绕在那个玩偶身上。
その後、毛が巻きついたぬいぐるみを手に、横たわるAさんのそばを通り過ぎ、玄関から外へ出ていってしまった。
后来,他就拿着那个缠着头发的玩偶,走过倒在地上的 A 小姐身旁,从玄关走了出去。
「それっきりです。私は意識がはっきりしたらすぐに彼の家を飛び出して、それから一度も会ってないです。会いたくもないですし。病院には行きましたけど軽い脳しんとうだろうって言われておしまいでした。でも、髪は切られちゃって……美容室に行って整えてもらったけどかなりショートカットになっちゃいましたね」
「我们的关系就此结束。当时等到我的意识恢复清楚之后,立刻就冲出他家,后来再也没有跟他见过面。我也不想看到他。到医院去之后,我被诊断出是轻微脑震荡。但头发都被剪掉了……我也只能去美容院整理一下,结果剪成一头非常短的短发。」
サークルの仲間に一連の流れを打ち明けると、皆信じられないという反応だったが、同時に彼氏の非道な行為に憤った。
A 小姐跟同好会的朋友们坦言这一连串的事情之后,大家都觉得难以置信,同时也对她男朋友的残酷行径感到气愤不已。
Aさんに代わって一言物申してやろうという友人もいたが、彼氏がその後サークルに顔を出すことはなかった。大学にも一切姿を見せず、家も引き払われていたという。
也有朋友想替 A 小姐出气,但在那之后那个男朋友就没再到同好会露脸。据说在大学中也没见过他,甚至还搬家了。
「私も最初は、ショックと悲しいのと腹が立つので心の整理がついてなかったんですが、今になって落ち着いて考えると、色々おかしいですよね」
「我刚开始觉得既打击又悲伤,也感到很气愤,因此迟迟无法整顿好自己的心情,但事到如今冷静下来仔细想想,这一整件事情有太多奇怪的地方了。」
つぶやくようにAさんは言葉を継いだ。
A 小姐像在喃喃自语般说下去:
「みんなで飲み会をしたあの日から、彼はなにと浮気してたんでしょうか? 一体なにに謝ってたんでしょうか?」
「自从大家聚在一起喝酒的那天起,他究竟是劈腿了怎样的对象?又是在针对什么事情道歉呢?」
『近畿地方のある場所について』4
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
「既然都调查到这一步,我想干脆去●●●●●看看。」
小沢くんは言いました。
小泽这么说。
私はもちろん止めました。
我当然也有阻止他。
でも、彼は行ってしまいました。
但他还是去了。
『近畿地方のある場所について』はこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」就到此结束。
小沢くんを捜しています。
我正在寻找小泽。
情報をお持ちの方はご連絡ください。
敬请有相关消息的人与我联络。
「学校のこわい話」シリーズ
【『学校のこわい話』第2巻(初版2003年)「第一章 学校の七ふしぎ」より一部抜粋】
【节录自《校园鬼故事》第2集(初版2003年)〈第一章 校园七大怪谈〉部分内容】
・ある学校の九ふしぎ
・某间学校的九大怪谈
ある小学校では「七ふしぎ」ではなく「九ふしぎ」が生徒のあいだでうわさされているといいます。その内容をしょうかいしましょう。
据说在某间国小的学生之间流传的并非「七大怪谈」而是「九大怪谈」。在此就来介绍一下怪谈的内容吧。
その一 「おどり場の鏡」
其一 「楼梯平台的镜子」
四年生から六年生の生徒が使う、階段のおどり場には大きな鏡があります。その鏡には校長先生のゆうれいが出るそうです。その校長先生は亡くなってしまった何代か前の先生で、先生たちの言うことを聞かない生徒を鏡の中につれていってしまうのだそうです。
四年级到六年级的学生会用到的那段阶梯,在转角平台处有一大面镜子。据说那面镜子会出现校长的幽灵。那位过世的校长是好几届以前的老师,如果有学生不乖乖听老师的话,就会被带进镜子里面。
その二 「人体模型のダンス」
其二 「人体模型之舞」
三階の理科室にある人体模型が夜な夜なダンスをおどるそうです。昔、宿直の先生が夜ふけに見回りをしていたときに、かぎのかかった理科室から音がするので、ろうかの窓からそっと中をのぞくと、楽しそうにおどる人体模型を見たそうです。
摆在三楼理科教室里的人体模型,好像每到晚上都会跳起舞来。以前值夜班的老师在深夜巡逻时,发现上锁的理科教室传来声响,从走廊的窗户朝着教室一看,就发现人体模型好像跳舞跳得很开心。
その三 「ましろさん」
其三 「麻悉罗先生」
遅くまで学校に残っていると、ましろさんというおそろしいゆうれいが出るそうです。ましろさんを見た生徒はいませんが、それは見た生徒が全員死んでしまうからだそうです。
只要在学校留到很晚,就会出现一个叫麻悉罗先生的恐怖幽灵。没有任何学生看过麻悉罗先生,但那是因为看到的学生全都死掉了。
その四 「プールの白い手」
其四 「游泳池的白色手掌」
昔、上級生用の深いプールでおぼれて死んでしまった女生徒がゆうれいになって、泳いでいる生徒の足を白い手でひっぱるそうです。夏休みに勝手にプールに入ってあそんでいた生徒が白い手に足をつかまれておぼれて死んでしまったそうです。
据说以前在高年级用的游泳池里溺死的女学生变成了幽灵,会伸出白色的手抓住在游泳的学生的脚。暑假时擅自跑进游泳池玩的学生,会被那白色的手抓住脚溺毙其中。
その五 「ひとりでに鳴るピアノ」
其五 「自己发出声音的钢琴」
体育館のぶたい裏にある合唱用のピアノがときどきひとりでに鳴るそうです。卒業式で演奏する校歌を、どうしてもうまくひくことができず、なやんだ末に自殺した生徒のゆうれいが死んでからも練習をしているそうです。
摆在体育馆舞台后方那架合唱用的钢琴有时候会自己发出声音。据说是因为有位要在毕业典礼上演奏校歌,却无论怎么练习都弹不好,苦恼到最后自杀的学生,在死后变成幽灵依然在练习。
その六 「女の絵」
其六 「女人的画」
美術準備室には誰が描いたかわからない女の絵がしまわれています。その絵を一度見てしまうと夢にその女が出てくるそうです。だから、美術準備室は開かずの部屋になっています。
美术准备室里收着一幅不知道作者是谁的女人的画。据说只要看了那幅画,就会梦到那个女人。所以美术准备室才会变成禁止进入的教室。
その七 「渡りろうかの生首」
其七 「连接走廊的人头」
夜になると、渡りろうかを生首がとんでいるそうです。学校にプリントを忘れてしまった生徒が夜遅くに渡りろうかを歩いていると、笑った顔の生首がすごい速さで生徒に向かって飛んできたそうです。
连接走廊一到夜晚就会有人头飞过来。据说有位把习题忘在学校的学生晚上经过连接走廊时,看到有个面带笑容的人头以惊人的速度迎面飞过来。
その八 「下校のチャイム」
其八 「放学钟声」
夕方の五時になると放送室から自動で鳴る下校のチャイムが、ときどき勝手に三分おくれるのだそうです。それは昔自殺をした生徒が死んだ時間なのだそうです。その時間のチャイムを聞いてしまうと、なんだか死にたくなってしまうのだそうです。
时间一到傍晚五点,广播室就会自动响起放学钟声,但偶尔会擅自晚三分钟响起。那好像是以前自杀的学生死掉的时间。要是在那个时间听到钟声就会莫名想死。
その九 「あきおくん」
其九 「AKIO」
あきおくんという男の子のゆうれいが出るそうです。多目的室の暗幕のかげや、トイレの一番おくの個室など、うす暗いところから友達になろうとさそってくるそうです。あきおくんと友達になると食べられてしまうので、断らないといけません。
据说会出现名为 AKIO 的男生幽灵。会跑到像是多媒体教室的布幕遮蔽处,或是厕所最里面的隔间这种昏暗的地方要找人当朋友。但要是成为 AKIO 的朋友就会被吃掉,所以必须拒绝才行。
【『学校のこわい話』第6巻(初版2007年)「第三章 学校のまわりのこわい話」より一部抜粋】
【节录自《校园鬼故事》第6集(初版2007年)〈第三章 校园相关的恐怖故事〉部分内容】
・ジャンプ女
・跳跃女
小学四年生のTくんの話です。
这是小学四年级生 T 小弟弟的故事。
Tくんはある晩、夕ご飯を食べたあと、二階にある自分の部屋で宿題のプリントをしていました。
T 小弟弟某天晚上吃完晚餐之后,就在位于二楼的自己房间里写作业的习题。
ふと窓の外を見ると、おそろしい顔をした女が窓の外に見えかくれしていました。
他无意间朝着窗外一看,就发现有个表情很恐怖的女人在窗外若隐若现。
おどろくことに、女は二階の高さまでジャンプして、窓からTくんのことをのぞいていたのです。
吓人的是,那个女人是跳跃到二楼的高度,从窗外窥视 T 小弟弟。
ワッと声をあげてTくんが階段をかけおりると、階段の下にお母さんが立っていました。
「哇」地惊呼一声的 T 小弟弟冲下楼梯,就看到妈妈站在楼梯底下。
今あったことを話そうとすると、お母さんはTくんの顔をじっと見てきました。
当他正要说起刚才发生的事情时,妈妈只是紧盯着 T 小弟弟的脸。
それは、お母さんの服を着たあの女でした。
他这才发现那是穿着妈妈衣服的刚才那个女人。
それっきり、Tくんの一家は行方不明になってしまったそうです。
在那之后,T 小弟弟一家人似乎就失踪了。
・あきとくんの電話ボックス
・AKITO 的电话亭
Rちゃんの通う小学校の近くには、誰にも使われていない古い電話ボックスがあります。
在 R 小妹妹就读的国小附近,有个没有任何人在使用的老旧电话亭。
夕方五時、その電話ボックスに入って受話器を耳にあてると、あきとくんという男の子につながるのだそうです。あきとくんにおねがいごとを言うとかなえてくれるといううわさでした。
只要在傍晚五点进到那个电话亭拿起话筒,似乎就会接通到一个叫 AKITO 的男生。传说只要向 AKITO 说出愿望就他会替自己实现。
Rちゃんは同じクラスの気になっている男の子ともっと仲良くなりたいと思い、ある日の夕方、その電話ボックスで受話器を取りました。
R 小妹妹想跟班上一位很在意的男同学变得要好,所以就在某天傍晚,进到那个电话亭并拿起了话筒。
しばらく待ってみてもなにも聞こえず、がっかりしましたが、とりあえずおねがいごとを言いました。
她等了好一阵子也没听到任何声音,虽然感到失望,但总之还是说出了自己的愿望。
電話ボックスの外に出ると、冬なのに半そで半ズボンすがたの男の子が立っていました。
当她走出电话亭时,就看到有个明明是冬天却穿着短袖短裤的男生站在那边。
Rちゃんが「あきとくん?」と聞くと、その男の子はとても大きな口を開けました。
R 小妹妹问他「你是AKITO吗?」,那个男生的嘴就张得非常非常大。
それっきり、Rちゃんは行方不明になってしまったそうです。
在那之后,R 小妹妹似乎就失踪了。
K からのメール
お世話になっております。
承蒙关照了。
Kです。
我是 K。
この間はありがとうございました。
上次谢谢您约我见面。
そちらは落ち着かれましたか? 新人くんの件は本当に残念です。
您那边的状况都安定下来了吗?那位新人的事情真的很令人遗憾。
くれぐれもご無理なさらないようお願いします。
也请您千万别太勉强自己。
こんなときにご連絡するのもどうかと思ったのですが、 以前お会いした際にご依頼いただいておりましたので、メール差し上げました。
我也觉得这种时候联络您似乎不太好,但之前见面时您有请我调查,所以我还是决定寄信给您。
ご連絡したのは、編集長だったSの件です。
要与您联络的是关于总编 S 的事。
あのあと、Sが退職するときに私たちに送ってきた引き継ぎデータを調べてみました。
在那之后,我调查了一下 S 离职时寄给我们的交接档案。
●●●●●に関してのものがいくつか見つかりましたので、お送りしますね。
由于找到了几个跟●●●●●有关的东西,所以在此寄给您喔。
彼も●●●●●について調べていたようです。
他当时似乎也在调查●●●●●的样子。
正確にいうと、彼が調べていたものは別のもので、その過程で●●●●●に行き着いたようですね。
正确来说,他在调查的是别的事情,只是在那过程中查到●●●●●那边了。
内容は読んでいただければおわかりになるかと思います。
只要看过这些内容您应该就会明白。
関連するファイルがまとめられていたフォルダ名につけられていた日付が退職時期の直前だったので、どうやらSの最後の仕事だったと思われます。
由于建立存放相关资料的档名日期是在他离职不久前,所以这应该是 S 经手的最后一份工作。
彼がこれらをどのような記事にするつもりだったのかはわかりませんが。
虽然我也不知道他打算将这些资料写成怎样的报导就是了。
私も少し気になったもので、今も働いている同期だった人事部の人間に改めてSのことを聞いてみました。
这让我感到有些在意,便再次向现在还在那间公司上班,而且任职于人事部的同期前同事问了关于 S 的事情。
もう時効だからという話で教えてくれたのですが、Sが辞めた理由は、奥さんだったようです。
因为已经过了好一段时间所以才能透露,但 S 离职的理由其实是跟他妻子有关。
なんでも奥さん、突然心の病を患ったらしくて、その介護のために退職を決めたようでした。
好像是他妻子突然罹患了身心疾病,为了照顾她才决定离职。
相当調子が悪かったようで、職場に妙な電話をかけてきたり、手紙を寄越したりしていたようです。
状况好像非常糟糕,不但会打奇怪的电话到公司,似乎还会寄信过来。
おかしな連絡は編集部では日常茶飯事だったもので、私も当時はそれがSの奥さんだとは気づいていませんでしたが、事務のアルバイトの子たちの間では有名だったようですね。
毕竟编辑部一天到晚都会收到一些奇怪的联络,所以我当时也没有发现原来那是 S 的妻子,但这在行政部门的打工人员之间似乎满出名的呢。
色々と方針の違いがあったとはいえ、同じ編集部の仲間なのだから相談してくれてもよかったのにと個人的には思います。 何かサポートできたかもしれないのにと。今更ですね。
以我个人来说,虽然彼此在工作方针上有很多差异,但毕竟是同一个编辑部的伙伴,如果他当时能找我商量就好了。我说不定也能提供一点协助。但事到如今也太迟了呢。
Sの現在については人事部の同期もわからないようです。
不过人事部的前同事也不知道 S 的现况。
退職の旨を伝えられたとき、Sはかなり思いつめた様子で、今後のことを聞ける雰囲気ではなかったようです。
在提出要离职的时候,S 好像相当苦恼,整个人散发出一种让人难以询问他往后有甚么打算的氛围。
これを聞いたとき、私はあなたと新人くんのことを思い出さずにはいられませんでした。
听到这件事,我不禁想起您跟那位新人的事。
お送りしておきながらではありますが、本当に心配です。
虽然我都寄了这些东西给您,但是真的很担心。
私たちはエンタメを提供するメディアの人間であって、刑事ではありません。くれぐれも深入りなさらぬよう。
我们是提供大众娱乐的媒体人,并不是刑警。请您注意别涉入太深。
お電話つながりませんでしたので、メールにて失礼いたします。
由于打电话给您没有接通,请容我用电子邮件的方式与您联络。
こちらご確認いただけたら、折り返しくださいませ。
确认到信件内容时,烦请您回复一下。
草々
草草欠恭。
短編「見えたもの」
【Sの引き継ぎファイル『石について-1』より】
【出自 S 的交接档案「岩石相关—1」】
Aさんは開口一番、こう言った。
A 先生劈头就这么说:
「俺の友達が見たものの話なんですけど」
「这件事是我朋友看到的。」
Aさんの通う大学は関西にある。
A 先生就读的大学位在关西。
全国的にそこそこ名の通った私立大学であり、進学を機に地方から出てくる学生も多いなか、Aさんはいわゆる地元組だった。
那是一所放眼全国也满知名的私立大学,也有很多学生会以升学为契机离开家乡来到关西就读,不过 A 先生是所谓的在地组。
高校時代成績が良く、上京するという考えもなかったAさんは周りの同級生がそうであるように、ある種当然の流れのようにその大学への入学を決めた。実家から通える距離ではあったものの、親の仕送りを受けながら人生初の一人暮らしを謳歌していたという。
高中时成绩优异,也不曾想过要去东京念书的 A 先生就跟身边的同学一样,算是一种理所当然的过程般决定就读那所大学。尽管跟老家之间是可以通勤的距离,他还是用家人给的生活补贴,享受人生第一次的外宿生活。
「地方から出てきたヤツは覚悟決めて来てるっていうか、みんな真面目なんですよね。なんとなく大学に通ってるような俺からするとちょっとノリが合わないっていうか。だから、自然とつるむのも、地元が関西のヤツが多くなりました」
「从外县市来的都是下定决心的人,大家都非常认真。跟我这种只是顺势就读这所大学的人有点不太合拍。所以会凑在一起的,也自然变成本来就是关西出身的人居多。」
Aさんは学内ではよく地元組の二人と行動をともにしていた。
A 先生在校内常会跟另外两个在地组的人一起行动。
仮にBさん、Cさんとしておこう。
就先假设是 B 先生跟 C 小姐好了。
「最初はBとよく一緒に講義を受けたり昼飯食ったりしてました。深い話をするような友達ではなかったんですけど、ノリも良かったし。俺の学部は陰キャが多かったんで、消去法で仲良くなったっていうのもありますね。それがある日、Bがいきなり女の子を連れてきたんです。その女の子がCでした。サークルの友達って話でしたけど、一目でわかりました。あ、こいつらそのうち付き合うなって」
「一开始我是常跟B一起上课、吃午餐之类的。虽然我们不是会聊得太深入的那种朋友,但也满合拍的。毕竟我念的科系有很多个性阴沉的人,所以也有点是用消去法才跟他变好的感觉。然后某一天,B 突然带了一个女生过来。那个女生就是 C。他虽然说是同好会的朋友,但我一眼就看出来了。当时我就觉得这两个人不久后应该就会交往了吧。」
いざ話してみると、Cさんはよく笑うかわいらしい女性で、Aさんとも気が合い、三人グループになるのに時間はかからなかったという。
实际聊起来之后,发现 C 小姐是个笑口常开的可爱女性,跟 A 也满合得来,他们没过多久就变成常会一起行动的三人组了。
昨年の夏のこと。午後の授業をサボっていつものように学内の食堂でだらだらと三人で話をしているとBさんが提案した。
那是去年夏天的事情。跷掉下午的课,三人跟平常一样在校内的餐厅闲聊时,B 先生说出一个提议。
「今日夜景を見に行かないかって。Bは実家から通っていて、家族で使ってる車があったんです。最近免許を取ったばっかりっていうのもあって、運転の練習がてら付き合ってよって話でした」
「他问我们今天要不要去看夜景。B 是住家里通勤上课,所以有一台家人共用的车。那时他才刚考到驾照,就找我们陪他练习开车。」
Bさんが行き先としてあげたのは、地元の人間なら知っている穴場11の夜景スポットだった。
B 先生说要去的地方,是在地人众所皆知的看夜景景点。
大学から車で1時間ほどのその場所は、特に展望施設があるわけでもなく、レジャー誌などでも紹介されていないが、山を越える車道の脇に設けられた広場からふもとの夜景が一望でき、地元のカップルのデートや走り屋の休憩場所に使われることが多かった。
从大学开车大概一小时左右可以抵达的那个地方,虽然没有什么展望设施,休闲杂志也不会介绍,但可以在越过山头的车道旁边那座广场一览山脚夜景,常会看到当地情侣去那边约会,或是飙车族也会在那边休息。
「俺もCもノリノリだったんですけど、俺がその日バイトだったんで、一旦解散して、終わった時間にBに迎えに来てもらって出発しました」
「我跟 C 也都满想去的,但我那天要打工,所以就先暂时解散,到了下班时间 B 再来接我一起出发。」
バイト先の飲食店の前に横付けされた車は軽のワンボックスで、運転席の窓からはBさんの笑顔がのぞいていた。先に後部座席に乗っていたCさんに誘われ、Aさんも並んで座ると車は出発した。日付が変わろうとする頃だったという。
那晚停在打工餐厅前的车子是一辆小型面包车,只见 B 先生从驾驶座的车窗探出头露出笑容。先在后座就坐的 C 小姐也请 A 先生上车,两人并肩坐好之后就出发了。那时是将近晚上十二点左右。
「次の日の1限は出席しなくてもいい授業だったし、深夜のノリで行きの車はかなり盛り上がりました。Bが借りてきたCDを爆音で流しながら歌ったりして」
「反正隔天也没有早八一定要到的课,我们也因为深夜时分特别兴奋,去程的车上气氛都很嗨。还用超大音量播放 B借来的 CD 一起热唱。」
その場所に到着した頃には午前1時を過ぎており、平日の深夜ということも手伝い、Aさんたちの車以外は姿が見えなかった。
抵达那个地点时已经超过深夜一点,再加上是平日的深夜时分,四周就只有 A 先生他们那一辆车而已。
広場に車を止めたAさんたちは夜景をバックに写真を撮影したり、柵にもたれかかって夜景を眺めながら他愛もない話をしたりしつつ、非日常を楽しんだ。
将车子停在广场之后,A 先生他们以山脚的夜景为背景一起拍了照片,也靠在栅栏前眺望夜景一边闲聊,享受着这段非日常的时光。
「最初は三人で話してたんですけど、俺がタバコを取りに車に戻ってる間に二人がなんだかいい感じになってたんですよ。腹は立ちましたけど、一応空気を読んで、二人のところへ戻らずに車のそばで一服してました」
「一开始是我们三个一起聊天,但当我回车子拿烟的时候,那两个人之间的气氛好像变得很不错。虽然觉得火大,但我姑且还是识相地没有立刻回去他们身边,而是在车子旁边抽了根烟。」
夜景をバックに語らう二人のシルエットをAさんは苛立ちながら眺めていた。
A 先生不爽地看着两人背对夜景畅谈的身影。
Bさんが距離を詰め、Cさんと肩が触れそうになるほど近づいたとき、不意にCさんが顔を背け、何かに気づいたように指をさした。
就在 B 先生拉近两人间的距离,靠近到快要碰到 C 小姐的肩膀时,她忽然转头过去,好像发现什么东西似地伸手指了一下。
「広場の端のほうを指さしてたんですよね。それに気づいたみたいにBもそっちのほうに身体を向けて、二人で何かを話しているようでした」
「她手指的方向是广场的角落。B 好像也注意到了,只见他整个人朝那边转过去,两人便凑在一起不知道在说什么。」
その広場は車の駐車スペースと展望スペースを兼ねたような場所で、端には申し訳程度の休憩場所があった。
那个广场不单纯只是个停车场,也像是兼作观景空间的地方,因此角落那边意思意思设置了一个休息区。
「あずまやっていうんですかね? 小さい屋根があって、その下に向かい合うように四角くベンチが並べられてるみたいな。Cが指さしてたのはそこでした。あいつら、俺がいない間にあの下でイチャイチャするつもりなのかなって思いましたよ」
「应该算是凉亭吧?有个小小的屋顶,底下好像面对面摆放着四角椅凳。C 指的地方就是那里。所以我就想说那两个家伙应该是想趁我不在的时候跑去那边亲热吧。」
案の定二人はそこに向かって歩き始めた。遠くにその影を見つめながら舌打ちをし、Aさんは二本目のタバコに火をつけて、スマホに目を落とした。
果不其然,两人开始朝着那个地方走去。A先生远远看着两人的背影同时啧了一声,便点了第二根烟边滑起手机。
「しばらく携帯いじってたんですけど、急に『うおっ』みたいな大きな声が聞こえて、驚いてBたちのほうを見たら二人がこっちに向かってすごい勢いで走ってきてました。泣きそうな顔で」
「手机滑了一阵子之后,突然听到有人大喊『哇啊!』的声音,我吓一跳并朝着 B 他们那边看过去,只见那两个人往车子这里狂奔过来。还一脸快哭出来的样子。」
Aさんは二人が走ってきたあずまやの方向に改めて目を向けた。遠くの暗がりに目を凝らすと、そこに奇妙なものが見えた。
A 先生再次朝着两人跑过来的凉亭方向看去。定睛看着远方的暗处之后,就看到那边有个奇妙的东西。
驚いたAさんが二人に話しかけようとしたが、Bさんは「いいから早く車に乗れ」と叫んだ。半ば押し込まれる形で後部座席に乗り込むとCさんも隣に乗り込み、車が急発進した。
吓到的 A 先生正想对两人开口,但 B 先生就抢先喊道「总之赶快上车」。他几乎是被推进车子并在后座就坐,C 小姐也跟着上车坐在一旁,然后车子就冲了出去。
車が広場を抜けたタイミングで、Aさんが今見たものを話そうとすると、隣に座るCさんが急に大きな声で叫んだ。
就在车子驶离广场的时候,A 先生正想说刚才看到的东西,但坐在一旁的 C 小姐就突然放声大喊:
「黙って! 話さないで」
「闭嘴!不要讲。」
そんな風に怒鳴るCさんを初めて見たこともあり、Aさんは呆然と黙り込んだ。
毕竟 A 先生是第一次看到 C 小姐这样怒吼的样子,便茫然地沉默下来。
運転席のBさんも戸惑っているようだった。
驾驶座上的 B 先生似乎也摸不着头绪。
車は猛スピードで山道を走行している。車内に異様な静寂が広がるなか、それは聞こえ始めた。
车子用惊人的速度在山路上行驶。正当车内扩散着一股异样的寂静时,就开始听到那个声音。
「車の外からです。悲鳴にも笑い声にも聞こえる変な声でした。それが山道の両側の林からずっと聞こえてくるんです。車についてきているみたいでした」
「是从车子外面传来的。听起来像是哀号也像是笑声的奇怪声音。当我们走在两侧都是树林的山路上时一直都能听见。感觉就像他们跟着车子。」
車内にいても十分に聞こえるほど大きいその声は一人ではなかった。大勢の人間が口々に様々な声色で叫んでいるようだった。
即使在车子里也能听得很清楚的那道巨大声量不是来自一个人而已。听起来像是有一大群人用各式各样的声音异口同声地喊着。
「キャーキャー」
「呀——呀——」
「ケケケケケ」
「科科科科科。」
「アハハハハハハ」
「啊哈哈哈哈哈哈。」
「クククククク」
「呵呵呵呵呵呵。」
動物の鳴き声かとも思ったが声の種類の多さがそれを否定していた。老若男女がでたらめに叫んでいる想像をしてしまったという。
本来以为是动物的叫声,但声音的种类实在太多元而否定了这个可能性。据说那是会让人想像到一群男女老少在胡乱喊叫的声音。
恐怖におののくAさんの横でCさんがつぶやいた。
在害怕到浑身发抖的 A 先生一旁,C 小姐喃喃说道:
「見つかっちゃった。どうしよう」
「被找到了。该怎么办?」
それをきっかけにBさんが感情を爆発させた。
这句话让 B 先生的情绪整个爆发出来。
「なんなんだよ! この声も! あいつらも!」
「是怎样啦!这声音是怎样!那些家伙又是怎样!」
Bさんの言葉に疑問を感じたAさんが口を開こうとすると、Cさんが黙ってそれを制止した。
对于 B 先生的这番话感到困惑的 A 先生正想开口时,C 小姐默默地制止了他。
そして、Bさんに話しかけた。
接着,她向 B 先生问:
「Bは何か見たの?」
「B,你看到什么?」
ハンドルを握りながら、苛立ったようにBさんは答える。
一边紧握方向盘,B先生感觉烦燥地回答:
「何って、Cも見ただろ? お前が『何か見える』って言うから一緒に見に行ったんだろ! 台みたいなのに載せられた変な石の周りで、何人も人がいたじゃねえか。飛び跳ねながら、何か言ってただろ?」
「还有什么,C 你也看到了吧?是你说『好像有看到什么』,我们才一起过去看的吧!在一个像是底座的地方摆了一颗奇怪的岩石,旁边还围绕着好几个人啊。他们不是一边跳来跳去,还念念有词的吗?」
外の声は最前より大きくなっている気がした。
总觉得外面的声音比刚才还要更响亮了。
切羽詰まった様子で、Cさんは質問を重ねる。
C 小姐也是一副被逼急的样子追问下去:
「言ってたって、何を?」
「念念有词是在说什么?」
Bさんは少し戸惑ったように答えた。
B 先生有些迟疑似地回答:
「Cにも聞こえただろ。よくわからない呪文みたいなの。えっと、るきえむ………………」
「你也有听到吧。很像什么莫名其妙的咒语啊。呃,主那被来…………」
Bさんが聞いたであろう呪文のようなものを口にし始めたところで不意に言葉が途切れた。
就在 B 先生开口说出他听到的像是咒语的东西时,才讲到一半他便停了下来。
続きを促したが、一向に返事がない。
无论怎么催促他说下去,他都没有做出任何反应。
バックミラー越しにBさんの様子をうかがうと、無表情で口を閉ざしている。
隔着车内后照镜看了一下 B 先生的状况,就发现他面无表情地紧闭着嘴。
先ほどまでの焦りや恐怖をまるで忘れてしまったかのように、全くの無表情でハンドルを操っている。
好像完全忘记直到刚才的焦躁及恐惧似的,完全面无表情地转动方向盘。
依然として車外からはでたらめな声が大きく聞こえている。今や車のすぐそばで聞こえているほどの大きさだった。
依然听得见车外传来胡乱喊叫的巨响。现在甚至大声到听起来就像紧靠在车子旁边一样。
不意に、Bさんの手がカーオーディオを操作し、再生ボタンを押した。
这时,B 先生突然操作起汽车音响,并按下播放键。
流れ始めたのは、行きの道中にCDを挿入して再生していた流行りのJ-POPだった。ボリュームをそのままにしていたせいで、すさまじい音量が車内を包む。
开始播放出的,是在来到这里的路途中放入 CD 的 J-POP 流行乐。由于音量并没有调整,车子里便笼罩在歌曲惊人的音量之中。
車外から聞こえる大勢の声と車内のオーディオから響く大音量が合わさって、音の洪水が地獄のようだったという。
车外传来一大群人的声音,再加上车内由汽车音响大音量播放出的歌曲,声音的洪水让当下的情境宛如地狱一般。
Aさんがなんとか状況を理解しようと隣のCさんの様子をうかがうと、Cさんの表情もひきつっていた。
A 先生尽可能想理解究竟发生了什么状况,但当他看向身旁的 C 小姐时,只见她的表情也僵住了。
「ほら、みんな聞いて。一緒にくぐろう。ほら! ほらほらほらほら!」
「来,大家一起听。一起走过那底下吧。来啊!来啊来啊来啊来啊!」
Bさんが突然大声を張り上げ、Aさんの肩は大きく震えた。
B 先生突然放声大喊,这让 A 先生整个人抖了一下。
「Bがそう言ったあと、音に負けないぐらいの大声でお経みたいな、呪文みたいなのを叫び始めたんです。延々と。後部座席からはあまり聞き取れませんでしたが、その唱え方も、暗記したものを唱えてるっていうより、何かに合わせて唱えてる感じで。そのとき直観で思いました。Bには音楽じゃないものが聴こえてるって」
「B 这么说完,就开始用不输给其他声音的音量喊叫起像是经文,又像是咒语的句子。还一直讲个不停。我坐在后座听得不是很清楚,但那样咏唱的方式与其说是诵出默背下来的内容,更像是在配合什么东西朗诵的感觉。当时我直觉 B 应该是听见了什么不是音乐的声音。」
耐えきれない様子でCさんが泣き始めた。Aさんもほとんどパニック状態だった。
承受不了这种状况的 C 小姐开始哭了起来。A 先生也几乎陷入恐慌状态。
Aさんは何かを叫び続けるBさんの腕を後ろからつかみ、大声で呼びかけた。しかし、その声すらも様々な音でかき消されてしまう。
A 先生从后方抓住一直在喊叫的B先生的手臂,并大声呼唤他。然而就连这样的呼喊也被各式各样的声音给掩盖过去。
AさんがBさんの腕を力任せに揺さぶったとき、車が大きく蛇行した。
当 A 先生使劲摇晃了一下 B 先生的手臂时,车子大幅度地蛇行。
反射的に身をかがめると同時に、車は急停止した。
就在他下意识缩起身体的时候,车子突然停了下来。
恐る恐る窓から外の様子をうかがうと、車は山道のセンターラインを大きくはみ出し、斜めに停止していた。
畏畏缩缩地朝着车窗外一看,只见车子大幅超出了山路的中线,斜斜地停在车道上。
そのとき初めて、林から聞こえる声も車内の音楽も、Bさんの声もやんでいることに気がついたという。
那时他才发现无论是从树林间传来的声音、车子里播放的音乐,还是B先生的声音全都停了下来。
その後、Bさんは正気に戻ったようになにごともなく車を発進させた。
后来,B 先生就像恢复理智,而且刚才没发生任何事情一样让车子继续前行。
車の中も外も、先ほどまでの喧騒が噓のように、静寂が広がっていた。
无论车子里面还是外面,全都笼罩在一片寂静当中,好像直到刚才的喧嚣是假的一样。
Aさんは最前のできごとについて、どういうつもりだったのかをBさんに問うた。
A 先生问 B 先生他刚才那个反应究竟是什么意思。
「ああ、なんかちょっと変な感じになっちゃった。ごめんごめん」
「喔,只是感觉变得有点奇怪啦。抱歉抱歉。」
こともなげに答えたという。
但他只是若无其事地这么回答。
「その日はなんとか家に帰れました。でも、次の日からBがなんか変になったんです。人が変わったってほどでもないんですけど。大学でいつもみたいにつるんでても、違和感があるっていうか。普通に受け答えはするんですけど、急に無表情になったりするようなことが増えて。Bの中身の一部分だけがどこかにいっちゃったような感じでした」
「那天勉强是平安回到家了。但从隔天开始,B 就变得怪怪的。虽然也不至于整个人都性情大变啦。我们在学校还是会跟平常一样凑在一起,但就是觉得不太对劲。聊天时他也会很正常地应答,不过突然变得面无表情的状况与日俱增。感觉就像 B 的部分内在不知道跑去哪里一样。」
そんななか、Bさんは今まで所属していたサークルを突然辞め、学外の怪しげなスピリチュアル系のサークル活動に精を出し始めた。そうするうちに、大学に顔を見せることも少なくなった。これも、今までのBさんからは考えにくい行動だったという。AさんとCさんも熱心に勧誘を受けたが、不気味に感じて断った。
在这状况下,B 先生突然离开至今所属的同好会,并开始热衷投入于校外那种灵性类型的同好会活动当中。不久后,也越来越少在学校看到他了。这也是照 B 先生以前的个性来说难以置信的行动。他还殷勤地找 A 先生跟 C 小姐加入,但两人觉得很诡异便拒绝了。
いつしか二人は、Bさんから距離を置くようになったという。
不知不觉间,两人就跟 B 先生保持了一段距离。
「やっぱり、あの夜に見たもののせいなんですかね? Cは、少しだけ霊感みたいなものがあるらしくて、車の外から声が聞こえたとき、何も見なかったふりをしようって思ったそうです。そうすれば、逃げられるかもしれないって。俺も、あのときに見たものを言わなくて本当によかったって思います。俺にも見えてたんですよ。Bに見えたものとは別のものが。遠目だったのと、暗かったのでぼんやりとしか見えませんでしたけど、あれは石じゃなかったです」
「应该就是受到他那天看到的东西所影响吧?C 似乎有点灵异体质,当她听到车子外面传来的声音时,似乎是打算装作没有看到任何东西。她说如此一来应该就能逃得了。我也觉得幸好自己当时没有说出看到的东西。其实我也看到了。不过是跟B看到的不一样的东西。虽然隔着一段距离,而且当时光线也很昏暗,所以看起来也有点模糊,但那并不是岩石。」
石ではないなら、Aさんには何が見えたのか。問いかけると、首を振りながら答えた。
既然不是岩石,那 A 先生看到的是什么呢?即使这么问,他还是摇摇头并说:
「言いたくありません。言って気づかれるのもいやじゃないですか。Cにはまた、別の何かが見えてたのかもしれませんが、それについてはお互い何も話さないようにしてます。この話はあくまで、俺の友達が変なものを見て、変になった話です。俺たちはそこに居合わせただけってことにしてるんです」
「我不想讲。一旦说了就会被发现啊。C 当时说不定又是看到了其他东西,但关于这件事我们都不会再提起。这件事单纯只是朋友看到了奇怪的东西,然后就变得不太对劲。我们都当作自己只是碰巧在场而已。」
秘密の共有は二人を親密な関係にした。
怀抱着这个共同秘密的两人关系也变得亲密。
このできごとからほどなくして、AさんはCさんから告白を受けた。
自从发生了这件事情不久,A先生就被C小姐告白了。
現在、二人は付き合っている。
现在,这两人正在交往。
『近畿地方のある場所について』4
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
「既然都调查到这一步,我想干脆去●●●●●看看。」
小沢くんは言いました。
小泽这么说。
私はもちろん止めました。
我当然也有阻止他。
でも、彼は行ってしまいました。
但他还是去了。
2か月後、彼は死にました。
两个月后,他就过世了。
●●●●●で見つかりました。
是在●●●●●发现他的遗体。
皆さんに噓をついてしまって本当にごめんなさい。
对各位说了谎,真的非常抱歉。
『近畿地方のある場所について』はこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」就到此结束。
読者からの手紙 3
・1通目
・第一封
×××さん
お久しぶりです。 〇〇〇〇〇です。 わたしのこと、覚えていますか?
好久不见。 我是○○○○○。 你还记得我吗?
この間、引き出しを整理していたら名刺が出てきたので筆をとらせていただいた次第です。 どうしてもお伝えしたいことがあるのです。
前阵子在整理抽屉时找到你的名片,于是去信联络。 有件事情我无论如何都想告诉你。
あなたは散々私を、あの子を侮辱しましたね。 あのときのことは思い出したくもありません。 でも、あなたには忘れたとは言わせません。 全てあなた方マスコミのせいです。
你狠狠地侮辱了我跟那孩子吧? 我一点都不愿回想起那时候的事情。 但是,你可别说自己忘记了。 全都是你们这些新闻媒体害的。
あたかも同情するかのような顔で近づいてきて、 あんな仕打ち、わたしをより高みに導く試練と思って耐えましたが、 それでもあなたの罪が消えるわけではありません。
假装一脸同情的样子靠近, 我把你那些恶劣的行径当作是升华自我的试炼忍耐下来了, 即使如此也不代表你所犯下的罪就会消弭。
あなたは償いをすべきです。 もう一度、わたしに話を聞きにきなさい。 今度はわたしの言う通りに広めなさい。
你该赎罪。 请再过来听一次我是怎么说的。 这次要照我所说的传播出去。
内容は今は伏せます。 どうせここに書いてもあなたのような低レベルな人間には理解できないでしょう。 わたしはあの子を救い出したのです。 ただ、あなたが広めることで、それを見て理解できる人もいるはずです。 なにしろこんな素敵なこと、そうそうないのですから。
现在先不提及内容。 反正就算我在此写下,像你这种低级的人类也无法理解吧。 我是拯救了那个孩子。 你只要把事情传开,想必就会有人看了便能够明白。 毕竟天底下没有多少这么美妙的事。
とにかくわたしに連絡をしなさい。 必ず。 待っています。
总之,请你跟我联络。 一定要。 静待你的联系。
・2通目
•第二封
×××
どうして連絡をしてこない お前は自分の罪を認めろ。
你为什么不跟我联络? 认清自己犯下的罪吧。
もう少しだけ時間をあげるから、 必ず連絡をしてこい
我再给你一点时间, 一定要跟我联络。
・3通目
•第三封
×××
これが最後です。 連絡をしてこい
这是最后通牒。 跟我联络。
・4通目
•第四封
×××さん
こんにちは。 全くお返事をいただけませんね。
你好。 完全都没收到你的回复呢。
まあ、それももういいでしょう。 私はより高みに到達することにしたのです。
算了,那也已经无所谓了。 因为我已经升华到更高的境地。
あなたのチャクラも開いて差し上げます。 感謝の心を忘れぬよう。 わたしを見つけてくださってありがとうございます。
我也帮你打开查克拉了。 请别忘怀感恩的心。 谢谢你找到我。
※末尾に他部署編集部によるものと思われる手書き
※ 最后有其他编辑部门留下的手写注记:
「Oさん、前にこっちの週刊誌で取材した●●●●●の事件の電波女からの手紙です。オカルトならそっちのほうで取材どうすか?(笑)」
「O 先生,这是我们周刊杂志之前采访过●●●●●事件中的电波女寄来的信。既然是超自然方面的事干脆给你们去采访吧?(笑)」
短編「カラオケ」
【Sの引き継ぎファイル『石について-2』より】
【出自 S 的交接档案「岩石相关—2」】
長崎で会社員をしているAさんは、今年の盆休みに参加した高校時代の同窓会で奇妙な体験をした。
一位长崎县的上班族 A 先生趁着今年御盆节假期参加高中同学会时,经历了一段奇妙的体验。
地元で社会人として働き始めて3年、長崎を離れた友人も多く、連絡を取り合うことも少なくなったAさんにとって、同窓会は旧交を温める良い機会だった。
出社会之后就在家乡工作了三年,由于也有很多朋友选择离开长崎,对于鲜少有机会与他们联络的 A 先生来说,同学会是个跟老朋友重温旧梦的好机会。
「案の定、大盛り上がりでした。たった3年とはいえ、僕と違って結婚をしてたり、都会でバリバリ働いてたりでみんなけっこう雰囲気も変わっていて、最初は複雑な気分だったんですけど、しばらく話すとやっぱり高校の頃と根は全然変わってなくてうれしかったです」
「果不其然,同学会的气氛相当热络。虽然也才过了三年,但有的人已经结婚,有的则是在大都会闯荡事业,大家给人的感觉也都变了,一开始让我觉得心情很复杂,但聊了一阵子就发现大家在本质上果然还是跟高中那时一样。」
飲み屋を貸し切りにして開催された1次会がお開きになり、一行は2次会のダーツバーへ移動した。人数は半分ほどに減っていたものの、その頃には皆酒が回っており、学生時代に戻った気分で盛大に盛り上がったという。
在包下餐厅举办的同学会结束之后,一行人前往飞镖酒吧续摊。尽管人数已经减少一半左右,但那时所有人都有些微醺,感觉就像重回学生时代一样,玩得非常尽兴。
「2次会が終わった頃にはもう12時も過ぎていました。タクシーで実家に帰る子も多かったんですけど、僕は当時仲が良かった四人と『朝まで飲もうぜ』って言って、移動することになりました。でも、その時間だともうお店は全然開いてなくって。だから、24時間営業のカラオケに行くことにしたんです」
「离开酒吧时已经超过十二点了。虽然也有很多人就此搭计程车回老家,但我们四个当时就很要好的朋友说着『干脆喝到天亮吧』,便决定再到下一间店去。但那个时间店家几乎都打烊了。所以我们决定去二十四小时营业的 KTV。」
Aさん一行が向かったカラオケは長崎の繁華街にある、チェーン店だった。
A 先生一行人前往位于长崎闹区的一间连锁 KTV。
酔っ払いを見る目をした迷惑そうな店員に部屋番号を告げられ、Aさんたちは部屋になだれ込み、歌いだした。
看到一群醉汉光临,感觉有些困扰的店员告知包厢号码后,A 先生他们就冲了进去开始热唱。
「もうみんなベロベロでしたから。アニソン熱唱して、涙流すほど笑って。最高でした」
「大家都已经喝得醉醺醺了。我们一起热唱了动漫歌曲,还笑到流出眼泪来。真的玩得很开心。」
しかし、そんなテンションが長く続くはずもなく、3時を過ぎた頃から机に突っ伏してダウンするメンバーが現れ始めた。
然而高昂的情绪也无法长时间维持下去,过了三点之后,就开始有人趴在桌上睡着了。
「他のヤツらはみんな上京組でしたから、長旅で疲れてたっていうのもあるんでしょう。最後まで起きてたのは僕だけでした」
「他们三个都是到东京发展的人,所以返乡时长途跋涉应该也累了吧。最后只剩下我还清醒而已。」
一人では歌う気にもなれず、しばらくスマホをいじっていたが、いつしかAさんもまぶたが重くなってきた。
但 A 先生也不想自己唱歌,于是滑了一下手机,不知不觉间他的眼皮也越来越沉重。
「自分では寝てしまった感覚はなかったんですけど、頭がガクッとなって、あ、今寝てたなって気づきました」
「我自己是没有睡着的感觉,后来头重重地点了一下,我这才发现自己睡着了。」
Aさんが目を覚ましたときも変わらず他の三人は寝ていた。酔いで意識がはっきりしないまま、スマホで始発までの時間を確認していたAさんは部屋の様子がおかしいことに気がついたという。
当 A 先生醒来时,其他三个人都还在睡。他在喝醉而且意识不太清楚的状态下,用手机确认了首班车的时间,才突然注意到包厢内的状况不太对劲。
「部屋が静かだったんですよね。カラオケって、曲を入れてないときでも画面には新曲のPVとかレコード会社が売り出してるアイドルのインタビューがうるさく流れてるじゃないですか。僕が居眠りする前もそうでした。でも、目が覚めたときは部屋が無音だったんです」
「整个包厢非常安静。一般来说,KTV 在没有点歌的时候,电视应该也会不断播放新歌的 PV,或是唱片公司烦人地打着刚推出的新人偶像的采访广告。这在我打盹前也是如此。但当我醒来时,整个包厢都寂静无声。」
目線をモニターに向けたAさんは、そこに奇妙な映像を見たという。
A 先生看向电视萤幕,他目睹了奇妙的影像。
「妙に画質が粗いっていうか、ひと昔前のホームビデオみたいな雰囲気の映像でした。色んな人が黙って立ってたんです」
「画质莫名粗糙,感觉就像是用上个世代的家庭录影机拍下来的画面。上头有各式各样的人保持沉默地站着。」
照明が落ちた暗い室内で、Aさんはその映像に見入ってしまった。
在关掉电灯的昏暗室内,A 先生望着那个画面看到出神。
それは、集合写真を思い起こさせた。林のような背景に、妙なものを真ん中にして、十人ほどの男女が横一列に並んでいる。男女は老人もいれば、小学生にも満たない子どももいる。服装も様々で、スーツ姿の者もいれば、野良着のようなものを着た者もおり、雰囲気も年代もばらばらだった。皆、一様に感情の全く読み取れない無表情でこちらを見つめていたという。
那个画面让人联想到团体纪念照。以树林为背景,正中间有个奇怪的东西,大概有十名左右的男女排排站着。而且那些男女不但有老人,还有应该还没上小学的小孩子。服装也是各有不同,有些人身穿西装,有些人则是穿着像是传统农作服的衣物,散发出的氛围跟年代感都不一样。不过所有人都面无表情,完全看不出情感的眼神注视过来。
画面のセンターには腰ほどの台座が置かれ、その上には座布団のようなものの上に大きな石が載っていた。
画面正中间摆了一个高度及腰的底座,上头隔着坐垫摆放着一个巨石。
「修学旅行で大阪に行ったときに、ビリケンさんの像12の両サイドに並んで、仲良しのメンバーと写真を撮ったことがあったんです。それを思い出しました。観光スポットでの記念写真みたいな。でも、みんな全然楽しそうじゃないんです」
「毕业旅行去大阪玩的时候,我有跟几位比较要好的朋友排排站在比利肯神像的左右两侧拍照。那个画面让我联想到那件事。像是一群人在观光景点拍摄纪念照一样。但是画面上的每个人看起来一点都不开心。」
誰も微動だにしない映像に、初めは静止画が流れているのかと思ったという。ただ、しばらく見つめていると、背景に映る木々の葉が揺れていることに気がついた。
看着眼前每个人都是一动也不动的影像,A 先生一开始还以为是静止画面。但注视好一段时间之后,才发现背景的树木叶子有在晃动。
「ホラー映画か何かの予告編なのかなって思いました。ずいぶんせめたプロモーションだなあって。何分か見てても全然誰も何も言わないですから」
「我以为是恐怖片的预告之类的东西。还想说这段宣传影片真是独特。因为看了好几分钟,都没有任何人开口说话。」
Aさんが飽きかけたそのとき、不意に画面の中の一人が言葉を発した。
就在 A 先生快要看腻的时候,画面中的一个人忽然开口说话。
「あなたもくぐってください」
「请你也一起钻过那底下。」
Aさんが驚いたのは、その言葉ではなく、話した人間以外の様子だった。
令 A 先生感到惊讶的并非这句话,而是除了说话者之外其他人的模样。
「みんな、その人が話すのをきっかけに口を目いっぱい開いたんです。無表情のまま」
「自从那个人开始讲话,所有人都把嘴张到最大的程度。而且依然面无表情。」
今度は別の人間が話した。
接着换另一个人说话。
「ここへ来てください」
「请来这里。」
その間も、それ以外の人間は口を大きく開き続けている。
在这段期间,除了说话者以外的人也是一直大大张着嘴。
また、別の人間が話した。話しているのは、幼い子どもだった。
然后,又换另外一个人说话了。这次说话的是个幼小的孩子。
「そうしないといけないのです」
「一定要照做才行。」
卒業式で見られる卒業生の言葉のような一言ずつのスピーチが行われているようだった。
感觉就像在毕业典礼上看毕业生上台一人说一句感言似的。
「僕、霊感とかはないんですけど、そのときは全身に鳥肌が立ったんです。これはいけないものだって」
「我虽然不是灵异体质,但那个时候我全身起了鸡皮疙瘩。直觉这是危险的东西。」
とっさにモニターに走り寄り、ボリュームのつまみを最小まで絞った。モニターの画面も切ろうとしたが、焦っていたAさんはどれがモニターのスイッチかわからなかった。
A 先生立刻跑向电视萤幕,将音量调整到最小。虽然也想直接把萤幕关掉,但焦急的他一时之间搞不清楚哪一个才是萤幕的开关。
「とにかくどうにかしなきゃと思って、部屋の子機でフロントに電話をかけたんです」
「我觉得总之要想个办法解决才行,便用包厢里的分机打电话联络柜台。」
しばらく呼び出し音が鳴るが、一向に応答がない。その間も、Aさんの目は見たくもない映像に吸い寄せられていた。音こそ聞こえないものの画面の中の人間は変わらず、一言ずつ何かを話し続けている。
但铃声响了一阵子,却迟迟没有人接听。在这段期间,A 先生的目光还是不禁被他明明一点也不想看的影像吸引过去。尽管听不到声音,但画面中的人依然一句接着一句说下去。
10コール以上待って、ようやくガチャッと子機が取られた気配があった。
等待铃声响了超过十声时,这才总算有「喀嚓」一声被接听的感觉。
「早く来てください」
『请快点过来。』
老人の声が子機から聞こえた。
话筒中传来一道老人的声音。
画面の中でも老人が何かを話していた。その口の動きと子機から聞こえた言葉は完全にリンクしていた。
而且画面中的老人也正在开口说着什么。那嘴部开阖的动作跟透过话筒传来的话语完全可以对得起来。
とっさにAさんは部屋から飛び出したという。
A 先生马上从包厢里冲了出去。
「自分でもなぜそうしたのかはわかりません。でも、これ以上ここにいたくなかったんだと思います。」
「我自己也不知道为什么要这样做,但应该是再也不想继续待在那个包厢里。」
個室のドアから廊下に飛び出したとき、Aさんは動けなくなった。
当 A 先生打开包厢的门冲到走廊时,他顿时愣在原地。
長い廊下の左右に奥まで並ぶ個室のドア、その全てが半開きになり、頭だけを出したいくつもの無表情な顔がこちらを見つめていたという。
在长长的走廊上,直到深处的左右两侧的包厢门全都半开着,所有人都是只探出头,而且一脸面无表情的样子注视着他。
「男も女も小さい子も老人もいました。全員がまるで僕が出てくるのを待っていたみたいにじっとこっちを見てたんです」
「不分男女老少,各种人都有。所有人都像在等我走出去一样紧盯着我看。」
立ちすくむAさんを見つめながら全員が口を大きく開けた。
所有注视着站在原地的 A 先生的人,全都张大着嘴。
Aさんは今飛び出した個室の中に再び飛び込んだ。
A 先生再次冲回才刚冲出去的包厢里。
「半泣きでみんなを起こしました。でも、そのときにはもう画面に普通の映像が流れてて。僕があんまりにも焦ってるもんだから、みんなもびっくりしてました」
「我快要哭出来似地把大家叫醒。但是,那时的电视画面已经在播放正常的影像。大家看到我太过焦急的样子,也都吓了一跳。
友人の一人がフロントに再度電話をかけたが、「故障ですか?」と面倒そうな応対だった。
其中一个朋友再次打给柜台,对方却只是感觉嫌麻烦地说「请问是发生故障吗?」。
「始発まではまだしばらく時間があったんですけど、すぐに出ようってみんなに言いました」
「虽然距离首班车还有好一段时间,但我告诉大家还是马上离开比较好。」
夜明け前の薄明るい空の下、カラオケを出て静まり帰った繁華街を四人で歩いた。Aさんは先ほどあったことを詳しく全員に説明した。
在黎明前蒙蒙亮的天空底下,离开 KTV 的四人一起走在一片寂静的闹区之中。A 先生向其他人详细说明了刚才发生的事情。
Aさんの話が終わるか終わらないかのタイミングで全員の携帯が鳴り出した。
就在 A 先生的陈述说得差不多的时间点,所有人的手机都响了。
「電話がかかってきたんです。同じ電話番号から。おかしいですよね。同時に電話をかけてくることなんてできるんでしょうか。それに、朝の4時過ぎですよ」
「有电话打来。而且还是同一组电话号码。这很奇怪吧。应该没办法同时打电话过来才对。何况当时还是清晨四点多。」
誰も、その電話を取らなかった。着信音は長い間鳴り続けていたという。
他们没有任何人接起那通电话。铃声就这么持续响了好一阵子。
「あとで履歴に残ってた電話番号をネットで検索しました。関東の老人ホームのあった場所からでした。ちょっと前に集団自殺でニュースになってた場所です。あそこから呼ばれてたんでしょうか。電話に出なくて本当によかったと思います」
「后来我上网查了一下留在通话纪录中的那组电话号码。是从关东一间养老院打来的。而且是不久前因为集体自杀而上新闻的那个地方。不知道是不是从那里在呼唤我们。但真的很庆幸我们当时都没有接电话。」
『近畿地方のある場所について』4
小沢くんとの最後の会合も例の神保町のカフェで行われました。
我跟小泽最后一次见面也是约在神保町的那间咖啡厅。
席に着き、飲み物が運ばれてくると、彼はアイスのカフェラテに入れたガムシロップを混ぜながら話し始めました。
彼此都就坐之后,饮料也送上桌,他将糖浆加进冰的咖啡欧蕾,一边搅拌同时开口说:
「僕の見解を聞いてもらえますか」
「可以请您听听我的见解吗?」
私は彼の話を聞くことにしました。
我便开始听他分析。
以前も認識を合わせたように山へ誘うモノは女性に執着しています。「林間学校集団ヒステリー事件の真相」や「新種UMA ホワイトマンを発見!」からわかるように山へ誘うモノ本体はあくまで山からは出ず、なんらかの影響を受けた男性を使って女性を山へ誘い込んでいます。誘い込んでいる男性たちが生きているのか、もうすでに死んでいるのかはわかりませんが……。
一如我们之前都认同的,牵引入山者对女性有所执着。从〈林间学校发生集体歇斯底里事件的真相〉及〈发现新种 UMA 白色巨人!〉当中可以得知牵引入山者的本体不会离开那座山,而是利用那些受到某种影响的男性来牵引女性上山。至于那些男性是生是死就无从得知了……
以前から薄々感じていましたが、誘い込む目的は女性、なかでも比較的若い女性を「嫁」にすることでしょう。これが、僕たちの「嫁」の概念と同じかはわかりませんが。
我之前就隐约察觉牵引的目标是女性,是为了将在那当中较为年轻的女性当作「新娘」吗?但也不清楚那跟我们对于「新娘」的概念有没有一样就是了。
ひょっとして、山へ誘うモノは嫁を差し出させるための男性や、自らが嫁になった女性の「肉体」をダムへ飛び込ませているのではないでしょうか。
会不会是牵引入山者让那些为了给自己送上新娘的男性,以及自己跑去成为新娘的女性的「肉体」跳下水坝的呢?
それが原因であのダムは自殺スポットになっている……。
那个水坝可能是因为这样才会变成自杀胜地……
そう考えると、「実録! 奈良県行方不明少女に新事実か?」の少女も発見されていないだけで、ダムのどこかに沈んでいるのかもしれません。
这么一想,〈实录!奈良县失踪少女有新线索?〉的少女可能也只是没有被发现,但其实已经陈尸在水坝的某个地方了。
ただ、「浮気」のエピソードにあるように、人形を身代わりとして差し出すことで、嫁になることからは逃れられるようです。「新種UMA ホワイトマンを発見!」や「待っている」のように、身代わりがなくても生きている例外はあるみたいですけど。
但像是〈劈腿〉那则短篇,似乎只要把人偶当作替身奉上,就能避免成为新娘。虽然似乎也有像〈发现新种 UMA 白色巨人!〉跟〈等待〉这样,即使没有替身也能活下来的例外。
小学校で流行っていた『まっしろさん』と『ましろさま』についてですが、これは山へ誘うモノの影響を受けたマンションに住む子どもたちが、小学校でそれを遊びとして広めたものでしょう。山へ誘うモノが巨大な白い姿をしていることから『真っ白さん』『真白さま』とも読み取れます。「浮気」で書かれている身代わりを差し出すという点も共通していますし。
至于在小学里流行的「麻悉罗先生」跟「麻悉罗大人」,应该是牵引入山者影响了那些住在社区公寓的小孩子们,作为一种游戏在学校散播开来。从牵引入山者有着一副白色的庞大身躯看来,应该也能读作「全白先生」跟「全白大人」。而且这也跟在〈劈腿〉那篇描述到奉上替身的这点一样。
ここまで話すと一呼吸置き、彼は言いました。
说到这里,他先是吸了一口气,便开口说道:
「もう少しです。もう少しな気がします。赤い女やシールのことも含めてまだわからない部分は多いですが、もう少しで全部つながっていい特集になりそうなんです」
「就差一点了。我总觉得就只差一点而已。虽然包含红衣女子跟贴纸在内,还有很多没有厘清的部分,但只差一点应该就能连贯成内容扎实的特辑了。」
その勢いのまま、彼は続けました。
顺着这股气势,他接着说:
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
「既然都调查到这一步,我想干脆去●●●●●看看。」
私はもちろん止めました。
我当然也有阻止他。
でも、彼は行ってしまいました。
但他还是去了。
2か月後、彼は死にました。
两个月后,他就过世了。
●●●●●で見つかりました。
是在●●●●●发现他的遗体。
皆さんに噓をついてしまって本当にごめんなさい。
对各位说了谎,真的非常抱歉。
『近畿地方のある場所について』はこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」就到此结束。
インタビューのテープ起こし 3
はいはいこんにちは。はじめまして。
您好、您好。初次见面。
そうね……。じゃあ、このアールグレイ13のホットをいただくわ。
这个嘛……那我点这个热的伯爵红茶吧。
あなた、Oくんとは面識がないんですってね。
您说您没有和 O 见过面对吧。
聞いたわ。彼の元同僚のKさん、だったかしら? 彼のお仕事仲間だったとか?
我听说了。是他前同事……我记得是 K 先生吧?那位的工作伙伴是吗?
Oくん、急に電話を寄越してくるんだから。私たちが何年も前に取材した●●●●●について調べてるライターがいるって元同僚から相談を受けたから、話をしてあげてくれって言うじゃない? まあ、私も新作のアイデアに行き詰まっていて、何かヒントをもらえるかなと思ったので引き受けさせていただきましたよ。
因为 O 突然打电话给我。说前同事找他商量有个撰稿人在调查我们几年前曾去采访过的●●●●●,希望我可以跟您分享一些资讯。我也正因为写新作碰上瓶颈,说不定跟您聊聊之后可以得到一些灵感,所以就答应了。
あなたライターをなさってるんでしょ? 出版不況でお互い大変よねえ。私もここ最近は初版部数下げられっぱなしで大変よ。こんなおばあさんは早いとこ引退しろってことなのかしら。あらあら、冗談よ、気にしないで。ふふ。
您是撰稿人对吧?我们都受到出版业萎缩所苦呢。我这阵子的首刷印量也不断在降低,真的很辛苦啊。是不是在暗示要我这种老太太赶快退休了啊?哎呀哎呀,我开玩笑的啦,别放在心上。呵呵。
Oくん? 私は彼が前の会社で文芸の編集部にいたときに一緒にお仕事をしていたから、けっこう長い付き合いになるわ。もう20年ぐらいになるんじゃないかしら。
您说O吗?我从他还在前公司的文学编辑部时就和他一起工作了,所以认识很久了呢。应该快要二十年左右了吧。
とはいっても数年で彼は異動になって、ええっとなんだったかしら、ほら、あの、ホラーの。そうそう。〇〇〇〇編集部に行っちゃったから。そこからしばらくはやり取りがなかったわね。私に発注するぐらいの原稿料の用意はなかったみたいね。ふふ。
但一开始也才合作几年,他就调到其他部门去了,呃……是什么来着,就是那个……惊悚类型的。对对对。他就去了○○○○编辑部。在那之后我们就有好一段时间没有合作。那边好像给不出能发稿给我的稿费呢。呵呵。
それが、彼が今の出版社の文芸部に転職してからまたお仕事を一緒にするようになったのよ。まあ、この業界も狭いからねえ。ご縁は大事にしないと。
但自从他转职到现在这间出版社的文学部门之后,我们才又一起工作。哎呀,这个业界很小嘛。要好好珍惜各种缘分呢。
あ、そうだったわ。あなたも〇〇〇〇の取材で調べてるんでしょ? ●●●●●のこと。あれって、今は月刊なの? え? 不定期刊行なの? 世知辛いわねえ。
啊,对了。您也是为了写○○○○的报导,才会调查●●●●●对吧?那个杂志现在是月刊吗?咦?不定期出刊啊,也真是不景气呢。
えっと、なんだったかしら。そうそう。●●●●●ね。
呃,原本是要说什么来着。对了对了。●●●●●是吧。
私の本、読んでいただいたことはおありかしら? まあうれしい。ありがとう。
您有看过我的书吗?哎呀,真令人开心。谢谢呀。
だったら話が早いんだけど、私の小説、ホラーをテーマにしたものが多いじゃない?
既然如此,话就好说了,我写的小说大多是以惊悚为主题的对吧?
何十年も続けさせてもらって本当にありがたいことよね。
能让我一写就是几十年,真的很令人感激呢。
えっと、確か20年ぐらい前だったかしら。当時新米、とはいってもやっと一人立ちできたぐらいの文芸編集のOくんが、前任から引き継いで私の担当になったの。
我想想,大概是二十年前左右吧。当时还算是新人,但总算可以独当一面的文学编辑 O,接任之前的人成为我的责编。
Oくんと次回作の相談をしていたとき、児童書の編集部からもオファーをいただいたのよ。
当 O 来找我商量下一部作品时,刚好童书的编辑部也发了案子给我。
学校の怖い話をまとめた児童書の企画があって、子ども向けとはいえ、子どもだましなものにしたくないから、ぜひホラー作家である先生にお願いしたいって。
那是个统整学校怪谈的童书企划,虽然是要给小朋友看的,但不希望做成像在哄骗小孩的作品,所以才会想找惊悚小说的作家来写。
そのときOくんと考えていた次回作のアイデアが「噂の伝播」をテーマにした小説でね。
刚好那个时候跟 O 一起构想出的新作品点子是以「传闻散播」为主题的小说。
どうせなら、次回作のテーマを「小学生による怪談の伝播」にして、その児童書の取材と一緒にしちゃおうってことになったの。
既然如此,我就想说新作能以「小学生散播的怪谈」为主题,并跟那个童书的采访一起进行。
まあ結果的に、Oくんと考えていた次回作は違う方向性の話になったから、その取材はあまり関係なくなってしまったんだけどね。それはそれで面白い作品に仕上がったからご興味があればまた読んでちょうだい。
不过就结果来说,因为跟 O 所构想的新作品方向性不太一样,最后变得跟那次采访没什么关系就是了。但依然是做出一本满有趣的作品,您有兴趣的话请再找时间看看吧。
ごめんなさい。その話は置いておくとして、私自身、児童書は書いたことがなかったし、子ども向けの本を作るには子どものことを知らな過ぎたから実地調査をしようという話になったの。
对不起。这件事就先别说了,那时候因为我自己也没写过童书,对于小朋友的认知也不足以写出一本给小朋友看的书,因此就决定进行实地调查。
児童書の編集部のツテで、関東と近畿の小学校3校に話をつけてもらって、実際に出向いて、生徒に取材をしたの。取材には私とOくんが行ったわ。文芸の編集者も一緒に行ってもよかったけど、あんまりゾロゾロ行ってもあれじゃない?
透过童书编辑部的管道,跟关东及近畿地区的三所小学谈妥之后,就实际前往当地采访学生们。那次采访是我跟 O 一起去的。如果编辑也能一起去就好了,但成群结队地一起去观感也不佳吧?
そのなかのひとつが、●●●●●にある小学校だったのよ。
而其中一所就是位于●●●●●的国小。
ところであなた、幽霊って信じるかしら? そう。なるほどね。
话说回来,您相信有幽灵吗?这样啊。原来如此。
私? 私は、そうね、ホラー作家してるのに意外って思われるかもしれないけど、幽霊は信じてないわ。
我吗?我啊,这个嘛,身为惊悚小说家这样讲可能会让人感到意外,但我并不相信有幽灵。
これは長年ホラー作家として培ってきた経験からくる私の持論なんだけど、幽霊って人の恐怖心が生み出すのよ。
虽然这是长年透过惊悚小说家这个身份培养起来的经验所引导出的个人论调,不过幽灵是从人的恐惧感当中衍生而出的喔。
もともと幽霊という存在がいて、それを見てしまった人が語ることで怪談が生まれるわけじゃないの。
并不是本来就有幽灵这种东西存在,才在那些看到的人口耳相传下变成怪谈。
小学校の理科室で夜な夜な人体模型がダンスを踊ってたらそれこそ大事件よ。
不然要是国小理科教室中的人体模型每天晚上都在跳舞,那可就是一大事件了。
例えば、そうね。もともと、小学校の中に理科室という、普通の教室とは違う特別な空間がある。そういう教室は得てして特別棟のような場所にある。当然特別棟は通常教室に比べて人通りが少ない。人通りが少ないと、何かのきっかけで自分がそこに行くとき、少なからず不安や恐怖を感じる。恐怖の正体がわからないということは、それ自体が恐怖を大きくする。その漠然とした大きな恐怖感を共有するために、踊る人体模型というでたらめの共通認識を作り上げるわけね。
举个例子来说吧。小学的理科教室本来就是个有别于普通教室的特别空间。这种类型的教室常会设置在像是特殊校舍的地方。而且跟普通教室相比,进出那种特殊校舍的人本来就会比较少。既然没什么人进出,当自己因为某些原因要去那个地方时,多少都会感到不安及恐惧。何况未知的恐惧更会放大那样的情感。为了与人分享那种难以说明的庞大恐惧感,就会捏造出跳舞的人体模型这种荒谬的共同认知。
今の例では、場所をあげたけれど、恐怖の対象はなんでもいいの。
刚才说的是以场所为例,但其实任何东西都能成为恐惧的对象。
一時期話題になった人面犬も一説では、子どもたちの野良犬に対する恐怖心でその情報が広まったと言われているわ。
像是在某个时期引发话题的人面犬,也有个说法是出自小朋友们面对流浪狗的恐惧感,这样的情报才会散播开来。
野良犬自体を怖がってももちろんいいのよ。でも、子どもたちのなかには当然家で犬を飼っていて野良犬をあまり怖がらない子もいる。そんな子に野良犬が怖いといっても理解してもらえない。だから、自分の抱える恐怖を他者と共有するための共通認識として、マスコミが流す人面犬が爆発的に広まったのかもしれないわね。
如果会害怕流浪狗本身当然没关系。但小朋友当中当然会有某些人因为家里本来就有养狗,因此不会害怕流浪狗。那些孩子无法理解流浪狗哪里可怕。所以说不定是为了让他人对自己怀抱的恐惧感产生共鸣,透过媒体散播的人面犬才会作为一种共同认知,爆发性地流传开来。
人面犬が全国で流行ったように、恐怖の対象ってある種全国共通なの。だから、だいたいどの学校のトイレにも花子さんが出るし、病院の霊安室には死者の霊が出る。そういうものなのよ。
就像人面犬在全国引发话题一样,恐惧的对象就某方面来说是全国一致的。所以大多学校的厕所都会出现花子,医院的太平间也会出现死者的幽灵。都是这样。
恐怖の対象が全国共通であるのと同時に、時代を超えて、名前を変えて語られ続けることもあるわ。
恐惧的对象除了全国共通的之外,还有横跨世代、换了名称也继续被传承下来的怪谈。
メリーさんは固定電話がなくなった今、携帯に電話をかけてくるし、メールで連絡をしてくることもある。それはもう、メリーさんという名前ではなくなっているのかもしれないけれど、「相手の顔が見えないコミュニケーション」に対しての漠然とした恐怖は時代を超えて残り続けているわけね。
像是玛莉小姐,在大众少用有线电话的现在也演变成打电话到手机,或是用讯息联络。尽管这类的怪谈已经不是用玛莉小姐这个名称了,但对于「沟通时看不到对方是谁」的恐惧概念,即使横跨了世代依然延续下来了对吧。
山、川、海についての怪談が時代を問わず多いのもそういう理由ね。人間の力では制御できない自然に対する恐怖が、その時代に合わせた様々な名前を得て語られているのよ。
关于山、河川、大海的怪谈,之所以在不论任何时代都很多的原因也在于此。面对大自然时,无法靠人类力量控制的恐惧感,会配合当下的时代以各式各样的名称流传。
ただ、一部例外はあるわね。
但是,有一部分是例外。
ごく狭い地域だけで知られるようなショッキングな事件が起こった場合、それは地域特有の怪談として語られるわ。●●●●●の小学校がまさにそれだったのよ。
当发生了只局限于极为狭小的地区才会知道的令人震惊的事件时,就会作为地区特有的怪谈流传下来。●●●●●的国小正是如此。
私が書いた「学校のこわい話」シリーズの、「ある学校の九ふしぎ」と「学校のまわりのこわい話」の中の2話が●●●●●で聞いた取材をもとに作られたものよ。
我所写的《校园鬼故事》系列里,〈某间学校的九大怪谈〉及〈校园相关的恐怖故事〉的其中两则就是出自去●●●●●采访时得知的故事。
そうそう。それね。懐かしいわ。もう目を通していただいているのね。
对对对。就是那个。真令人怀念啊。您已经看过了是吧。
もともと、あとの2話は掲載予定はなかったんだけど、ありがたいことに1巻や2巻が好評で、シリーズが長引くと学校の中で起こった怖い話だけではネタがなくなってきちゃったのよね。だから、その巻で初めて学校周辺まで話を広げて書いたの。そのときに掲載したから、取材したときから掲載まで時差がずいぶんあるわね。
原本后面那两则没有打算刊载,但令人感激的是第一集跟第二集大受好评,因此在系列作拉长之后,校园内的怪谈也没剩什么好写的了。所以那一集是第一次将故事舞台拓展到校园周遭。因为是到那时候才刊载,距离采访已经过了满久一段时间了呢。
他の小学校で取材した内容と比べると、●●●●●は少し特殊だったわ。
跟在其他国小采访的内容相比,●●●●●比较特殊一点。
取材当時から数年ほど前にその地域で起こった事件が、学校で語られる怪談に影響を与えていたのね。
在我们前往采访的几年前那个地区发生的事件,给校园怪谈带来了不少影响。
読んでいただいた「ある学校の九ふしぎ」、あれは生徒数人にインタビューをして、共通するエピソードをお話にまとめたものなの。
您也看过的〈某间学校的九大怪谈〉,是依据我们采访的好几位学生都有说到的怪谈统整而成。
生徒たちが話すもののうち、七つの怪談は言ってしまえばありがちな、大した特徴のないものばっかりだったわ。でも、必ず二つの怪談だけは最後に話すの。
学生们说的怪谈当中,基本上都跟普遍的七大怪谈差不多,全是没有什么太大特征的内容。但是,他们最后一定会提及两则怪谈。
不思議に思って訳を聞くと、この二つの怪談は最近学校で流行りだしたものだっていうのね。そう、もとから九不思議だったわけではなくて、七不思議だったものに最近二つが追加されて九不思議になったのね。
感到费解的我们追问之下,才得知那两个怪谈是最近开始在校内流传的。没错,并不是打从一开始就有九大怪谈,而是最近在原本的七大怪谈中追加了两个,才会变成九大怪谈呢。
その二つの怪談っていうのが、「下校のチャイム」と「あきおくん」ね。
那两则怪谈分别就是「放学钟声」跟「AKIO」。
あとは、九不思議とは別に学校の外で起きる怪談として最近語られだしたという「ジャンプ女」と「あきとくんの電話ボックス」もあったわ。いえ、もうひとつあった。掲載はできなかったけれど。
除了九大怪谈之外,最近开始在校外流传的怪谈还有「跳跃女」跟「AKITO的电话亭」。不,另外还有一个。虽然那则没被刊载出来就是了。
私、かなり興奮したわ。小説のテーマにしようとしていた「小学生による怪談の伝播」にまさに立ち会えているわけだから。
我听了相当兴奋。因为这让我碰上了正好符合想当作小说主题的「小学生传播的怪谈」这个概念。
怪談の発祥には漠然とした恐怖が関わっているという話はさっきしたと思うのだけど、当時の私も何に対しての恐怖が怪談を生むに至ったのかを突き止めようとしたのよ。
我刚才说过怪谈的起源跟难以说明的庞大恐惧感有关,因此当时的我也想去找出这样的怪谈是基于对什么的恐惧才会出现。
わかったのは、ある生徒とその親が自殺した事件ね。
后来得知的是某个学生跟其家人自杀的事件呢。
当時の新聞記事のコピーもあるわ。取材メモに挟まってたの。几帳面だとこういうときに助かるわよね。ほら、これ。
我还有当时新闻报导的影本呢。就夹在采访资料当中。一丝不苟的个性在这种时候真的是帮了大忙呢。瞧,就是这个。
亡くなったのは当時11歳だった〇〇あきらくん。そう『了』って書いてあきらくん。
过世的是当时十一岁的○○ AKIRA 小弟弟。没错,发音是 AKIRA 而汉字写作「了」。
母親のほうは新聞記事にはなってないけれど、あきらくんが亡くなってから1年ほどで自殺したみたい。
他母亲的事情虽然没有上新闻,但她好像是在 AKIRA 小弟弟过世之后一年左右自杀的。
学校の生徒に聞いてみても、親からあきらくんの自殺のことは面白半分に話してはいけませんって言われてたみたいで、ほとんど話してはくれなかったわ。当然先生も、同じね。ただ、チャイムが数分遅れるのは本当にあるっていうことはわかったわ。
就算去问学校的学生,也都因为似乎有被家人叮嘱不能半开玩笑地跟人说起 AKIRA 小弟弟自杀的事情,因此几乎都不跟我们说。老师们当然也一样。不过我们得知钟声真的有时会晚个几分钟。
私たちは、近所で聞き込みをすることにしたの。適当な理由をつけて、買い物帰りの主婦とかに話を聞いて回ったのよ。そういうのはOくんが上手くて助かったわ。
我们于是决定在附近打听一下。随便找了个理由,到处访问刚采买完的主妇之类的路人。O 很擅长这样打听,真的是帮了大忙。
話をしてくれた人のなかに、たまたまあきらくんの自殺現場を目撃した人がいたのよ。
在愿意跟我们说的人当中,有个人碰巧目击了 AKIRA 小弟弟的自杀现场。
その人は小学校の近くにあるマンションの住人で、その日も買い物帰りだったらしいわ。夕方のチャイムが鳴るなかで、マンションに続く坂道を買い物袋を提げた自転車を押しながら歩いていたら、マンションの敷地内にある公園に人だかり14ができていたんですって。
是一位住在国小附近公寓的人,那天好像也是采买完要回家。当傍晚的校园钟声响起,那个人正推着挂了购物袋的脚踏车走在要返回公寓的坡道上,就看到有一群人聚集在公寓社区里的一处公园旁。
公園に植えられた背の高い木で子どもが首を吊っていたらしいわ。
似乎是有个小孩在公园里种植的高大树木上吊了。
その下で、母親と思われる女性が子どもの名前を叫びながら、我が子を降ろそうと半狂乱で手を上にあげて飛び跳ねていたっていうのね。
底下有位应该是孩子母亲的女性不断喊着小孩的名字,一心想着要把孩子放下来似的,高举起手半疯狂地上下跳跃。
下校時刻だったこともあって、学校からマンションに帰ってきたたくさんの子どもたちがそれを取り囲んで見ていたそうなの。
那时刚好是放学时间,从学校回到公寓的许多孩子们都在一旁围观。
その人は大慌てで駆け寄って、子どものなかの一人に大人を呼ぶように言いつけたあと、その他の子どもたちを家に帰したそうよ。そんなむごい状況、見せられないわよね。
那个人连忙跑过去,要其中一个小孩去叫大人过来,并赶紧让其他孩子们回家。总不能让孩子们看着那样残忍的画面嘛。
パトカーと救急車が来るまで、母親は叫びながら同じことを繰り返していたみたい。降ろされたときにはもう子どもは生きているようには見えなかったみたいだけど。
直到警车跟救护车抵达之前,那个母亲都不断喊叫地重复做着一样的动作。虽然当那小孩被放下来的时候,已经看不出来还有生命迹象就是了。
警察にも呼ばれたそうよ。なにせ、小学生では届かない背の高い木で首を吊ったのに、台がなかったんですから。でも、しばらくしてその記事が掲載された新聞には、自殺と書かれていたんですって。
也有叫了警察来喔。因为那孩子是在以小学生身高来说勾不到的高大树木上吊的,四周却没看到任何可以垫上去的东西。但过了不久,那件事情上报时只写了是自杀。
もう一人、詳しい話を聞けた人がいたわ。
我们还问到另一位知道一些详情的人。
今度は母親についての話ね。
这次是关于那位母亲。
自殺した親子は小学校の近くに住んでいたみたい。
自杀的那对母子好像就住在国小附近。
子どもが生まれてすぐ、父親を亡くしたらしくて一軒家に親子二人で暮らしていたそうなの。
小孩出生不久后,父亲好像就过世了,因此是他们母子俩住在独栋的房子里。
愛想はすごくいい人だったみたいなんだけど、少し変わっていたらしくて、宗教に入ってるなんて噂が立ってたみたいよ。だからといって特に大きなトラブルを起こすことはなかったそうなんだけど。
她虽然是个很亲切的人,但也有点奇怪,好像传出有加入什么宗教的谣言。即使如此,也没有引发什么太大的麻烦就是了。
子どもが自殺してしまってからは近所で会っても相当落ち込んでる様子だったみたい。まあ当然よね。
小孩自杀之后,好像就算在家附近见到她也是相当消沉的样子。但这也是理所当然吧。
ただ、何か月か経つと急に様子がおかしくなったらしいの。
然而,过了几个月之后她好像就突然变得很不对劲。
街中で見かけると、とても気持ちが昂ってる様子で、すごく元気に誰彼構わず話しかけたりしてたみたい。
在路上见到她时,感觉情绪非常亢奋,也精神饱满地见到人就上前攀谈。
まあ、週刊誌とかワイドショーでも不審な自殺として、他殺説とかいじめ説とか虐待説まで色々言われてたみたいだから、街のみんなも気の毒な女性として、あからさまに避けたりはしなかったみたいだけど。
毕竟那件事被八卦杂志、节目之类的媒体,视为一起疑点重重的自杀案件,大肆报导他杀的可能性,甚至还说起是因为霸凌、虐待等等原因,所以那一带的人也都觉得她很可怜,因此没有特别明显地排挤她就是了。
そのうち、変なお札みたいな、シールみたいなのを貼りだしたらしいのね。自分の家の塀とか窓とかにびっしり。あるとき、ご近所さんが回覧板を持っていったら、玄関から見える家の中の壁や床や天井にもびっしり貼ってあったそうなの。
不久后,她好像就贴起像是奇怪的符咒,也像是贴纸的那种东西了呢。在自家围墙以及窗户上贴得满满都是。据说有一次邻居拿着社区传阅的公告板夹过去时,从玄关看到她把整个家里的墙壁、地板甚至天花板都贴满的样子。
家にお札を貼る場所がなくなると今度は街中の電柱や町内掲示板とかにも貼りだして、しまいには、街の人にお札を配り始めたそうなのよ。
家里没有可以贴符咒的地方之后,她接着连路上的电线杆、社区布告栏之类的地方都会贴,甚至还开始发送那个符咒给城镇上的人。
なんでも「大発見です!」とか「ご加護があります!」とか言ってね。
好像还说着「惊人发现!」、「会得到庇护喔!」之类的话。
もう完全におかしくなっちゃったのよね。
她大概已经完全疯了吧。
それからしばらくして、家で首を吊って自殺しているのが発見されたそうよ。
不久后,就有人发现她在家里上吊自杀了。
さっき、掲載しなかった話があると言ったわね。
刚才我有提到没有刊载的内容对吧。
それがこの家の話なの。
就是这个家的事情。
そんなことがあってから住む人のいなくなった家は近所で「お札屋敷」なんて呼ばれ始めて、そこに赤いコートを着た女の霊が出るって。
发生那件事情之后就再也没人入住的那个家,开始被那一带的人称作什么「符咒鬼屋」,并谣传那里会出现一个身穿红色大衣的女鬼。
その母親、よく赤いコートを着てたらしいのね。
那位母亲好像就很常穿红色大衣呢。
さすがに現実にまだある廃墟のことは書けないわよね。それに、書こうと思うと実際の事件に言及し過ぎてしまう。倫理的にダメね。
再怎么说我也不能把现在还实际存在的废墟写出来。而且就算想写,也会对实际上发生的事件有过多的干涉。就伦理来说也不行。
だからお蔵入りにしたの。
所以就没发表了。
実際に掲載した「ジャンプ女」も恐らくこの母親がモデルになって生まれた怪談だと思うわ。
实际上有刊载的「跳跃女」恐怕就是由这位母亲为原型衍生而出的怪谈。
描写はしなかったけれど、話してくれた子どもがみんな「赤い服を着てた」って言うの。それに、ジャンプをするというところも同じね。
虽然没有描写出来,但访问到的孩子们都有提及「穿着红色衣服」,还有跳跃的动作。
あきらくんの怪談も、本当は掲載しようか迷ったんだけど、こっちはOくんと相談して掲載することにしたわ。「あきおくん」、「あきとくん」に名前を変えて。自殺した生徒である部分は削除して。
其实我原本也很犹豫要不要刊载关于 AKIRA 小弟弟的怪谈,但在跟O商量过后还是决定发表了。不过有将名字换成「AKIO」跟「AKITO」。并删除是自杀的学生这个部分。
あきらくんの怪談については、少しだけ補足があるの。九不思議に盛り込むと複雑になっちゃうから、あくまで個別のお話として書いたけれど。
关于 AKIRA 小弟弟的怪谈,还有一些要补充的地方。要是包含在同一个九大怪谈中会显得太复杂,所以才会分开来写。
なんでも、あきらくんは「ましろさん」への身代わりにされたっていうのよ。
听说 AKIRA 小弟弟是被当作献给「麻悉罗先生」的替身。
そうそう。学校の九不思議に出てきた「ましろさん」ね。
对对对。就是在校园九大怪谈中出现的「麻悉罗先生」。
あれは、「牛の首」っていう怪談がもとになっていると思われるわね。知ってしまった人が全員死ぬから、誰も内容を知らないっていう。怪談は繰り返されるものね。
那应该是源自「牛头」那个怪谈吧。「因为知道内容的所有人都死了,所以没有任何人知道」的说法。怪谈总是会一再反复呢。
話してくれた生徒のなかで、今は卒業した兄がいる子から聞いたんだけど、その兄が言うには、あきらくんは身代わりにされて死んだそうなの。
采访的学生当中,其中一位有个现在已经毕业的哥哥,根据那个哥哥的说法,AIKRA 小弟弟是因为被当成替身才会丧命。
その「ましろさん」に見つかってしまった他の生徒があきらくんを身代わりにして、そのせいであきらくんが死んでしまったんですって。
说是其他被「麻悉罗先生」找到的学生把 AKIRA 小弟弟当成替身,所以他才会死掉的样子。
あきらくんの自殺の原因が一部ではいじめによるものじゃないかと言われていたから、その影響でそんな噂が生まれたのかもしれないわね。
毕竟也有部分人士臆测遭受霸凌可能是 AKIRA 小弟弟自杀的主因,说不定是受到这个影响才会出现那样的谣传。
あとは、もうひとつ、実はあの小学校で自殺した生徒は一人じゃないのよ。
再来是,还有一点,其实那所国小自杀的学生不只一个人。
私が話に聞いたなかではあきらくんの他にもう一人いたわ。
根据我所听到的,除了 AKIRA 小弟弟之外还有另外一个人。
その件は、同時期に全国的に大きな事件があったのと、状況的に自殺以外考えにくかったから地元の新聞にひっそり掲載されたぐらいで、あきらくんのときほど大きくは報道されなかったみたいだけど。
那件事情因为在同一个时期还发生了一起全国性的重大事件,而且就状况来说除了自杀之外难以想像其他可能性,因此也只有在当地报纸上刊登一小块新闻,并没有像 AKIRA 小弟弟那时一样受到大肆报导。
女の子なんだけど、あきらくんが自殺した公園のあるマンションの屋上から飛び降りてるのよ。あきらくんの自殺の数年後に。自殺って続くものなのかしらね。
虽然是个女生,但是从 AKIRA 小弟弟自杀的那座公园所处的社区公寓屋顶跳楼的。就发生在 AKIRA 小弟弟自杀的几年后。不知道自杀是不是会延续下去的呢。
その女の子の怪談はないのかって? ええ。ないわ。
您说那个女生的事没有衍生出怪谈吗?嗯。没有喔。
あきらくんと違って目撃者が多くいたわけじゃないからあまり有名にならなかったというのもあるのかしらね。
大概是因为不像 AKIRA 小弟弟那时一样有很多人目击,所以不是那么众所皆知吧。
ただ、その子が自殺した原因はあきらくんと友達になって、食べられたからじゃないかって言われていたわ。
不过,有人说那孩子会自杀的原因是变成 AKIRA 小弟弟的朋友,所以被吃掉了。
食べられたのに自殺ってちょっとよくわからないわよね。まあ、噂なんてそんなものなのかしら。
明明被吃掉却说是自杀也有点不合理吧。不过谣传就是这样啦。
あきらくんの自殺以降、「あきとくんの電話ボックス」の怪談は語られていたけど、自殺した女の子はその電話ボックスであきらくんにお願いごとをしちゃったんじゃないかって。
在 AKIRA 小弟弟自杀之后,就传出了「AKITO 的电话亭」这个怪谈,因此大家就说自杀的那个女生是不是在电话亭向 AKIRA 小弟弟许愿了。
確かに、人が死ぬ度に怪談が増えてたら、学校の不思議の数がどんどん増えていっちゃうものね。「ましろさん」とあきらくんの話にしても、もとからある怪談にくっつけて話すっていうのはある種合理的ではあるわね。あきらくんはそれとは別に、怪談として成立しちゃったみたいだけど。
确实要是每次只要有人死掉怪谈就会增加的话,校园怪谈的数量只会跟着越来越多吧。即使是「麻悉罗先生」跟 AKIRA 小弟弟的故事,也是跟原本就有的怪谈牵扯在一起,所以就某方面来说还是有合理性。虽然 AKIRA 小弟弟跟那不太一样,以怪谈来说也能成立就是了。
あきらくんの話も、母親の話も、生徒たちの間で語られているおおまかなストーリーは踏襲しているけれど、話のディテールは脚色しているわ。
无论 AKIRA 小弟弟还是他母亲的事情,流传在学生之间的怪谈虽然基本上是沿袭实际事件,但细节部分就是加油添醋了。
目撃者が行方不明になっちゃってたら、誰がその話を聞いたんだってなるもの。ふふ。
要是目击到的人都失踪的话,大家也无从自他人口中听说这些事情吧。呵呵。
私が知っている●●●●●についてのお話はこんなところかしら。
我所知道关于●●●●●的事情大概就是这些了。
聞きたいこと? そうねえ……。新作のヒントをもらいたいなんて言ったけれど、実は私からあなたにお聞きしたいことはないわ。
您说我有没有什么想问的?这个嘛……虽然一开始说了是想得到写新作的灵感,但其实我没有什么想问的事情。
私は同業者として忠告をしにきたのよ。
身为同行,我是来给您忠告的。
Oくんから少しだけ内容は聞いたわ。●●●●●について共通した怪談が全国で語られているみたいね。人も亡くなっている。それには私が話した女性と子どもについての話も関係があるとか。
我有听 O 说了一点内容。好像全国都有人在讨论关于●●●●●的共通怪谈的样子呢。也有人因此丧命。而且那似乎还跟我说的女性及小孩的怪谈也有关。
それが本当だとしたらとても恐ろしい話ね。
如果这是真的,可相当恐怖呢。
いいえ、あなたのことを疑っているわけじゃないわ。
不,我并不是在怀疑您。
そうじゃないの。認識の問題よ。
不是这个意思。只是认知上的问题。
私は今も、幽霊は信じていないわ。でも、この件についてはあまり深く内容を聞こうとは思わない。
我直到现在也不相信有幽灵。但是,我不想再更加深究这件事情。
理由? 簡単よ。私のこれまでの認識を覆らせたくないから。
您问我为什么?那很简单啊。因为我不想颠覆自己至今的认知。
もし幽霊がいることを認めざるを得ないような話をあなたから聞いたら、私はこれからどうやって幽霊に向き合えばいいの?
要是从您口中得知让我不得不承认确实有幽灵存在的事情,我往后又该如何面对幽灵才好呢?
もし、仮によ、本当に幽霊、もしくはそれに似た何かがいるとして、これは少なくとも人間にとって害になるものね。コロナウイルスと同じかしら。
如果说,假设真的有幽灵,或是其他相似的某种存在,这至少是对人类有害的东西吧?大概就跟新冠病毒一样。
一旦関わりを持ってしまったら、無差別に攻撃を開始する。被害の程度も様々。とっても不条理なことね。
要是与其牵扯上关系,就会展开随机攻击。受害程度也各有不同。这样很没道理吧。
幽霊がそんなものだとするなら、私は今まで取材した怪談を書くことで読者に有害なものをまき散らしていたことになるわ。
如果幽灵是这样的存在,那我至今透过采访写下怪谈的行为,就等同是给读者们散播有害的东西了。
いいえ、そんなことあり得ない。あってたまるもんですか。
不,这是不可能的。真是如此那还得了。
その上で忠告したいの。
说完这些,我想给您一个忠告。
老人の戯言と思って聞いてちょうだい。
您就当作是老人家的傻话听听吧。
信じていないものは、その人にとってないものと同じよ。
只要不相信,对那个人来说就等同于不存在。
私は、幽霊を信じていない。
我不相信有幽灵。
でも、あなたはこの件には幽霊が関わっていると思っている。
但是,您认为这件事与幽灵有关。
しかも、その正体を突き止めようとしている。
而且还想揭发其真面目。
私がやろうとした、学校の怖い話のもとを突き止める作業と、やっていることは同じでも、目的が違うわ。
我所做的是彻底查明校园怪谈来源的单纯作业,即使与您是在做一样的事,目的却截然不同。
悪いことは言わないからおやめなさい。
我不会害您的,所以还是快收手吧。
有名なことわざで、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」というものがあるわね。
有句名言是「风声鹤唳,草木皆兵」。
幽霊の正体が枯れ尾花だったら一安心よ。でも、もしそれが枯れ尾花ではない何かだった場合あなたはどうするの?
如果不过是风吹草动而非敌兵就能放心了。但是,如果并非只是草木该怎么办呢?
私はジャンプ女と子どもの怪談に、親子が自殺したショッキングな事件への恐怖から生まれた噂話という枯れ尾花を見たわ。でも、あなたは何を見るつもりなの?
在跳跃女跟孩子的怪谈中,我所看见的是因为母子自杀这样令人震惊的事件而产生的恐惧感所衍生出的谣传这样的草木。但是,您是想看见什么呢?
…………。そうなのね。やめる気はないのね?
…………这样啊。您没打算罢休是吧?
わかったわ。そこまで言うならもう止めません。
好吧。既然您都这样说了,我也不会再阻止。
じゃあ、私からもうひとつ、お伝えしておくわ。
那我就跟您说一件事吧。
実は私の知り合いのご家族も●●●●●のダムで亡くなったの。
其实我有个朋友的家人也是死在●●●●●的水坝。
確か6、7年前ぐらいだったかしら。殺人、になるのかしらね。
我记得是六七年前左右吧。应该、能算是杀人事件。
旦那さんが出版系のデザイナーだったの。まだとってもお若いのに素敵なデザインをされる方で、私の本の表紙も担当していただいたことがあったわ。長野の方だったんだけど、都内に出られたときは必ず編集者と三人でお食事に行ったりするぐらいには仲良くさせてもらってたわ。
那位丈夫是专职于出版类型的设计师。明明还非常年轻,却能做出相当出色的设计,也曾负责设计过我的著作的封面。平常住在长野,但只要有来东京,一定会跟我还有责编三人一起去吃饭,我们的关系就是这么好。
その旦那さんが、奥さんと娘さんをダムに突き落としたんですって。
那个丈夫却突然把妻子及女儿推下水坝。
警察も色々調べたらしいけど、結局は無理心中目的で奥さんと娘さんを殺したけれど、自分だけ死にきれなかったんじゃないかってことになったみたい。
警察也做了很多调查,但最终好像还是以他是为了带着全家人自杀而杀了妻子跟女儿,结果只有自己没有死成作结。
でも私そんなことは絶対ないと思うの。だって、奥さんも娘さんも本当に愛してらっしゃったから。
但我觉得这是绝对不可能的。因为他是打从心底爱着他的妻子跟女儿。
奥さんとの間になかなか子宝に恵まれなかったみたいでね。でも、奥さんと相談して養子縁組をしたって話してたわ。実の娘か、それ以上に愛してらっしゃったわ。お写真なんかもよく見せてくれて。かわいい女の子で。
他跟妻子之间好像一直都生不出孩子。但他说过在跟妻子商量后,他们决定领养小孩。他真的是比亲生孩子还要更爱他女儿。也常拿照片给我看。是个很可爱的女生。
この歳で独り身だと、なんだかお話を聞いてるうちに孫みたいに思えてきちゃってねえ。彼も、今度都内に来るときは一緒に連れてきますよなんて言ってくれてたのに……。
毕竟我到了这个年纪还单身,每次听他说着说着,让我都觉得她就像自己的孙女一样呢。他当时还说过下次要来东京时,会再带女儿一起过来的说……
偶然にも、そういうことがあったわ。偶然ね。私はそう思っています。ただ、解釈はお任せします。
也是有这种偶然呢。纯属偶然。我是这么想的。但要怎么解读就是您的自由了。
…………ところで、あなたのほうはどう? ご結婚はされてるのかしら? ああ、お一人なの。そうよねえ、この業界は多いわよね。私も人のこと言えないんだけど。
…………话说回来,您是如何呢?已经结婚了吗?喔喔,单身啊。也是呢,这个业界很多人都是如此。虽然我也没资格这样讲啦。
え? あら、そうなのね。離婚を。まあ、今の時代だと珍しくもないわよね。
咦?哎呀,是这样啊。离过婚。但在现在这个时代也不太稀奇了吧。
ちゃんとご飯は食べてる? 一人だと面倒見てくれる人もいないから大変よ。その感じだときちんとしてないんじゃないの? 顔色良くないわよ。だめよ。コンビニに頼ってばかりじゃ。こんな怪談ばっかり追っかけてると気持ちも滅入るでしょう。よければ、私が知り合いの子を紹介しましょうか? しっかりしたいい子なのよ。
您有好好吃饭吗?独自生活没有其他人照料,很辛苦吧。看您的样子是不是都没有好好吃饭呢?脸色不太好喔。这样不行。不可以只吃便利商店的东西。一天到晚追着这种怪谈,心情也会受到影响吧。不介意的话,要不要我介绍个朋友给您认识呢?是个很可靠的对象喔。
あ、ごめんなさいね。ついつい立ち入った話を。歳をとると色々図々しくなっちゃっていやあね。
啊,对不起。我忍不住就管太多了。上年纪之后就会变得这么厚脸皮,真受不了呢。
インタビューのテープ起こし 4
【Sの引き継ぎファイル『石について-3』より】
【出自 S 的交接档案「岩石相关—3」】
男性「不謹慎な質問などもあるかもしれませんが、本日はご存じのことを全てお話しいただければと思います」
男性「采访中说不定会提到一些失敬的问题,但今天还是希望请您说出自己知道的所有事情。」
女性「私が話せることは、警察にもマスコミにも何度も話しましたから、もうほとんどないですよ。今はあそこも閉鎖されてると聞いてますし」
女性「我已经跟警察还有媒体说过很多次自己知道的事情了,所以几乎没有什么好说了喔。何况我也听说那里将在今天关闭。」
男性「いえ、今日おうかがいしたいのは、あの事件のことだけではないんです。実は、私こういった雑誌の編集をしておりまして」
男性「不,我今天想问的并不是只有跟那起事件相关的事情。其实,我是担任这类杂志的编辑。」
女性「えっ? えっと……これはどういう……?」
女性「咦?呃……那是什么样的……?」
男性「ご覧の通りオカルト雑誌です。どうかお気を悪くなさらないでください。実は勤められていたあの老人ホームについて、妙な話を聞いたものでして」
男性「如您所见,是神秘学杂志。请别感到不舒服。其实我是耳闻您之前任职的养老院有奇怪的谣言。」
女性「妙なというのは、お化けとかそういう?」
女性「奇怪是指鬼怪那种方面的吗?」
男性「はい。ですが、死者が出た事件を面白おかしく書き立てるつもりはありません。ただ、真実を読者に伝えたいと思っています」
男性「是的。但我不会将闹出人命的事件写成荒诞无稽的报导。我只是想向读者传达事情的真相。」
女性「ああ、やっぱりそうなんですね。あれはやっぱり、普通の事件じゃなかったんですね」
女性「喔,果然是这样啊。那起事件果然一点也不正常呢。」
男性「お心当たりが?」
男性「您有什么头绪吗?」
女性「はい。でも、こんなこと話しても誰も信じてくれないと思っていましたから。私もお化けなんて信じていませんでしたし。誰にも話していません」
女性「是的。但我觉得这种事情就算讲了也不会有人相信。何况我自己本来也不相信这种事情。所以没有对任何人说过。」
男性「そうですか。もちろん匿名性は担保させていただきますので、感じたこと、気づいたことを全てお話しいただければと思います」
男性「这样啊。我保证绝对会对您的身份完全保密,希望您能将感受到的事情,以及发现的事情全都告诉我。」
女性「わかりました。……何からお話ししたらいいのかしら。Sさんは、この事件について、どこまでご存じですか?」
女性「好吧……要从哪里说起好呢?S 先生,你对这起事件了解到什么程度?」
男性「報道されている内容についてだけです。老人ホームに入居されていた、認知症の方々による集団自殺と、それに巻き込まれた職員の方が亡くなったということぐらいしか」
男性「只有新闻媒体报导出来的部分而已。入住养老院的失智症患者们集体自杀,还有职员被卷入其中身亡,就只知道这些。」
女性「やっぱりそうですよね。まず訂正しないといけないのが、亡くなられたご入居者の方々は認知症だったわけではないです。大きく括られて『老人ホーム』と報道されてましたけど、私が勤めていたあの施設『とこしえスペース』はケアハウス、なかでも一般型と呼ばれる種類のものでした」
女性「果然是这样。首先我得重申一下,过世的入住者们并不是失智症患者。虽然报导中被统称为『养老院』,但我之前任职的『恒久之家』是安养中心,而且还是被称为一般型的类别。」
男性「そうなんですね。失礼しました。その、一般型のケアハウスというのはどういった施設になるのでしょうか」
男性「这样啊。是我失敬了。请问一般型的安养中心是什么样的机构呢?」
女性「簡単にいうと、元気な高齢者向けの施設ですね。認知症や疾患といった介護を必要としない方のためのものです。特に持病がなくても、お一人で暮らすのに不安がある方もいらっしゃいますから、そうした方々の生活の助けを私たちがしながら暮らしていただく場所ですね」
女性「简单来说,就是让身体硬朗的高龄者入住的机构。是为了那些没有罹患失智症或其他需要护理的疾病的长者所设立的。即使没有什么特别的慢性病,有些人还是会对于独居生活感到不安,因此那是由我们为这样的长者提供生活上一些协助,让他们住得安心的地方。」
男性「なるほど。勉強になります」
男性「原来如此。长知识了。」
女性「といっても、私があそこで働いていたのは3か月ぐらいですが」
女性「不过我也只在那里工作三个月而已就是了。」
男性「どうして『とこしえスペース』で働こうと思われたんですか?」
男性「您为什么会想到『恒久之家』工作呢?」
女性「夫の転勤で神奈川に来て、私も日勤でパートに出ようと思ったんです。そのときに求人募集の広告を見つけました。できてからまだ間もないから、スタッフを増やそうとしてたんでしょうね。私の母も後期高齢者ですので、ゆくゆくは面倒を見ないといけないと思っていましたから、その勉強にもなるだろうと応募したんです。一般型は介護の資格がなくても応募できましたから」
女性「随着丈夫调派到神奈川之后,我也想找个白天的兼职工作。那时就看到求职广告。当时安养中心才刚落成不久,应该是想增加现场工作人员吧。我妈妈也已经是七十五岁以上的长者了,往后可能会有照护的需求,因此觉得到那里工作应该也能学到很多,才投了履历。因为一般型的机构就算没有照顾服务员证照也能应征。」
男性「働き始めて、どうでしたか?」
男性「开始在那里工作之后,您觉得怎么样呢?」
女性「とてもいい環境でした。介護型はけっこう体力的にも精神的にもキツいらしいんですが、一般型は皆さん比較的お元気なので。まあ、慣れないうちは大変な部分もありましたが、先輩職員の方も未経験の私に手取り足取り教えてくださいました」
女性「我觉得那里的环境很好。护理型机构的工作好像对身心都会带来满大的负担,但入住一般型机构的长者都是身体状况相对硬朗的人。当然,在还没习惯工作时也是有很辛苦的地方,不过职场前辈们也都愿意手把手地指导我。」
男性「そんな場所で、どうしてあんなことが起こってしまったんでしょう」
男性「在这样的地方,为什么会发生那种事件呢?」
女性「多分、あれのせいだと思っています」
女性「我想,大概是那个东西害的。」
男性「あれ、ですか……。もしかして、石に関係していたりしますか?」
男性「那个东西……是吗?难道是跟岩石有关吗?」
女性「えっ。ああ……やっぱり。その通りです」
女性「咦!啊……果然啊。你说的没错。」
男性「教えていただけますか?」
男性「能请您说得详细一点吗?」
女性「あれは……あの石は、『とこしえスペース』に飾られていました。TVが置いてあって、入居者の方が自由に過ごしたり、みんなでイベントをしたりするレクリエーションルームにです。変な石でした。大きくてゴツゴツした黒い石が、台座みたいなものに載せられていました」
女性「那个东西……那块岩石就摆设在『恒久之家』。放在设有电视,入住者可以自由前往,也能作为活动场地的娱乐室里。那是个奇怪的岩石。一颗巨大又坚硬的黑色岩石,就摆在一个像是底座的东西上面。」
男性「それは祀られているような形でしたか?」
男性「那东西是有受到祭祀的吗?」
女性「いえ、特にそういったことはないです。端から見たら、アート作品とか、何かの鉱石とかを飾っているような感じです。他にも受付には風景画を飾っていたりしましたから。施設長がアートを好きなのかなって。そんなだから、入居者のご家族も特に不審に思ったりはしていない様子でした」
女性「不,是没有特别做过那种事。在旁人看来,应该会觉得那是个艺术作品,或是装饰着某种矿石吧。毕竟在接待柜台也有装饰着风景画之类的东西。我想说院长可能是个喜欢艺术作品的人吧。因此入住者的家属也都没有起疑的样子。」
男性「でも、あなたにとっては、変に見えたと」
男性「但是,在您看来却觉得很奇怪吗?」
女性「はい。だって危ないじゃないですか、そんな場所に飾っていたら。重いものでしょうし。普通は、入居者の方が万が一転んだ際に危険なものは置かないんじゃないかと不思議に思っていました」
女性「对。因为摆设在那种地方,岂不是很危险吗?那块岩石应该很沉重吧。一般来说应该不会在入住者可能跌倒的地方摆放那种危险的东西,因此我一直想不透。」
男性「確かに、もっともな疑問ですね」
男性「会产生这样的疑问确实很有道理。」
女性「まあ新人の立場で提言するのも気が引けたので、特にそれについてどうこう言ったりはしませんでしたけど。ただ、もっと変なことがあったんです」
女性「但我也只是个新人,总觉得不太好提出这种建言,所以并没有针对这件事情出什么意见。不过,还有其他更奇怪的事。」
男性「それは?」
男性「什么事?」
女性「一部の入居者の方がその石に向かって、変なことをするんです」
女性「有一部分的入住者会对着那块岩石做出奇怪的事。」
男性「変なこととは、具体的には?」
男性「具体来说是怎样奇怪的事呢?」
女性「色々です。私の勤務内容には、日中のレクリエーションイベントの企画や開催などもありました。みんなで折り紙を折ってみたり、輪投げとかの軽い運動をしたり。そういうのは基本的に自由参加なんですが、そういうイベントに参加せずに、石のほうばかり気にしている方がいるんです。口を開けてじっと見ているだけの人もいれば、前に行って石にお辞儀をしてみたり、石を囲んで手をあげたり、なかには飛び跳ねたりする人もいました」
女性「各种举动都有。我的工作内容也包含了策画或举办日常的休闲娱乐活动。像是大家一起折纸,或是玩些套圈圈之类轻度的运动。这种活动基本上都是自由参加,但有些人不但不会参与活动,注意力还一直摆在那块岩石上。有些人会张着嘴盯着岩石看、走到岩石前方鞠躬致敬,或是围绕着岩石举起双手,当中甚至还有人会跳来跳去。」
男性「他の職員の方は気にしていなかったんですか?」
男性「其他职员都不会在意这个现象吗?」
女性「はい。それも変ですよね。けっこう忙しい職場ではありましたから、気にしている余裕がなかったのかもしれませんが。認知症ではないにしても、歳を重ねると多かれ少なかれ認識が曖昧になることもあるでしょうから、そんなものなのかなあって私も気にしないようにしていました」
女性「对。这也很奇怪对吧?那里的工作还满忙的,说不定是没有多加干涉的从容吧。而且即使不是失智症患者,随着年纪增长,应该多少也会出现意识混乱的状况,我就想说可能是因为这样,并告诉自己别想太多。」
男性「他には何かありましたか?」
男性「还有遇到什么其他的状况吗?」
女性「一度、先輩の職員が入居者の方と一緒になって石に向かって飛び跳ねてるのを見たんです。遊びに付き合うにしてもやり過ぎだろうと思って。その先輩とは別の先輩に聞いてみたんです。『前から気になってたんですけど、あの石ってなんなんですか?』って」
女性「有一次,我碰巧看到前辈职员跟入住的长者一起对着那块岩石跳来跳去。我觉得即使是陪着一起玩也太过火了。便跑去问其他前辈『我之前就很在意了,但那块岩石到底是什么东西?』。」
男性「その方は何か知っていましたか?」
男性「那个前辈有什么头绪吗?」
女性「どうなんでしょう。『あれは、施設長が持ってきたんだよ』って。どこから持ってきたなんの石なのか聞くと『もとは●●●●●の山に祀られてた、特別でありがたい石なんだよ』って言われました。私、それを聞いたとき思いました。気持ち悪いって。もしかしたら、何か宗教絡みのものなのかもしれないって。判断力が落ちたご高齢の方にこっそり何かを布教してるんじゃないかと思ったんです」
女性「我也不晓得。但前辈说『那是院长带来的』。我便追问是从哪里带来的怎样的岩石,前辈就说『原本祭祀在●●●●●的山上,是特别灵验的岩石喔』。我一听到前辈这样讲,就觉得很不舒服。想说那该不会是跟某种宗教有所牵扯,甚至偷偷向判断能力下降的高龄者进行某种传教吧。」
男性「確かに気味の悪い話ですね。ご自身は勧誘をされたりしましたか?」
男性「听起来确实满不舒服的呢。您自己有受到招揽吗?」
女性「いえ。特に何も。でも、なんとなくあの石については話題にすることを避けていました」
女性「不。没有特别遇到那种事。但总觉得大家都对岩石的话题避而不谈。」
男性「石以外には何かありましたか?」
男性「除了岩石以外,还有遇到什么其他状况吗?」
女性「はい。レクリエーションの時間によくテーマを決めてお絵描きをするんです。認知症予防にもなりますし。でも、決められたテーマを無視して変な絵を描かれる方がいました」
女性「有。带长者们做些休闲娱乐时,常会决定一个主题让他们画画。这类活动也能预防失智症。但有些人都不管决定好的是什么主题,迳自画些奇怪的图。」
男性「それは、どんな絵ですか?」
男性「那是怎样的图呢?」
女性「画用紙いっぱいに、鳥居の絵を。それだけを何枚も描くんです」
女性「图画纸上满版画着鸟居的图。就只画那个,还画了好几张。」
男性「描いた本人は何か言ってたんですか?」
男性「画下那个图的当事人有说什么吗?」
女性「はい。本人といっても、一人ではなくて、何人もいたんですが、みんな口をそろえて『この中に入る方を探してるの』としか言わなくて……」
女性「有。与其说是当事人,会这样做的不只一个,而是有好几个人。但不管怎么问,他们都只回答『我在找人进到这里』……」
男性「それは不気味ですね」
男性「感觉很毛骨悚然呢。」
女性「他にもあります。私と同時期に採用された子から聞いた話です。私は早番だったんですけど、その子は遅番専門だったんです。だからシフトが被ることもなくて、ほとんど話はしなかったんですけど、交代のタイミングで一度変なことを言われました」
女性「还不只这样。这是听另一位跟我同时期录取的同事说的。我值早班,对方则是专值晚班。所以我们不会一起上班,几乎没有聊过几次,但有一次在交接的时候,听那个同事说了奇怪的事情。」
男性「それは?」
男性「怎样的事呢?」
女性「夜は当然、各自の部屋でお休みになる方が多いんですけど、何人かの部屋からおかしな声が聞こえてくるらしいんです。声っていっても、叫び声みたいな。『キャー』とか『ゲー』とか。慌てて駆けつけても、ドアを開けた途端にやんで、本人はぼーっと無表情で座ってるらしいんですよね。他には、念仏みたいなのを唱えてる声も聞いたらしいです」
女性「到了晚上,入住者当然都是回到各自的房间休息,但好像从几个人的房间传来奇怪的声音。虽然说是声音,但比较像在喊叫吧。类似『呀——』、『嘎——』之类的。就算同事连忙跑去查看,叫声都在开门的瞬间就停下来,当事人则是呆滞又面无表情地坐着的样子。除此之外,好像还有听到像在诵经的声音。」
男性「念仏というのは、どのようなものですか?」
男性「诵经是怎样的内容呢?」
女性「それはわからないですね。私もその子から聞いただけですし。でも、ブツブツ唱えてるっていうよりかは、朗々と響く声だったみたいです」
女性「这就不晓得了。我也只是听同事讲而已。但似乎不是像在碎念那样,而是用响亮的声音在诵经。」
男性「その方は先輩に相談されなかったんですかね?」
男性「那位同事有跟其他前辈商量这个状况吗?」
女性「もちろんしたらしいですよ。でも『たまにうなされたり混乱したりする方もいらっしゃるから、あまり気にしなくていい』って言われたそうです。本人もちょっと不審がってましたし、それを聞いた私も、石のこともありましたから、不気味に感じました」
女性「当然是有。但得到的回应好像是『也是有些入住者偶尔会说些呓语,或是一时意识混乱,所以不用太在意』。那个同事也是有点存疑,再加上岩石的事情,当我听到这些也觉得很诡异。」
男性「不躾な質問ですが、あの事件以外でお亡くなりになられた方はいらっしゃいましたか?」
男性「容我问个失敬的事,但除了那起事件以外,安养中心还有其他人过世吗?」
女性「はい。いました。私が働いている間に三人。皆さん特に不審なこともない老衰だったと聞いています。三人っていうのが多いのか少ないのかはわからないです。ご高齢の方の施設ですし。でも、気持ち悪いのが、全員石に興味を持っていた方だったんです。三人目でそれに気づいたとき、シフトを減らして次のパートを探すことにしました」
女性「嗯。确实有。在我工作期间有三个人过世。我听说他们的死因并没有什么可疑之处,都是衰老死亡。但我也不知道三个人是算多还算少。毕竟是高龄者入住的机构嘛。但让我感到不舒服的是,他们都是生前对岩石感兴趣的人。当第三位过世时我察觉到这一点,后来就比较少排班,同时开始找下一份兼职工作了。」
男性「事件が起きたときは、働かれていましたか?」
男性「事件发生的时候,您还在职吗?」
女性「一応。でも、ほとんどシフトは入れていませんでした。それに、事件が起きたのは夜でした」
女性「还算是在职。但几乎没排什么班。而且事发也是在晚上。」
男性「改めて、事件についてご存じのことを教えていただけますか?」
男性「可以再次请教一下就您所知关于那起事件的事情吗?」
女性「私もその場にいたわけではないので聞いた話にはなりますが。遅番の先輩が見つけたらしいです。石の前に四人の入居者の方と職員の方が倒れているのを」
女性「由于我当时也不在场,所以只是听人转述。好像是值晚班的前辈发现有四位入住者及职员倒在那块岩石前。」
男性「どのような様子だったんでしょう」
男性「现场是怎样的状况呢?」
女性「報道ではただ集団自殺って言われてますけど相当異様だったらしいです。みんな石に頭を打ちつけて血まみれで死んでいたそうです」
女性「媒体虽然都说只是集体自杀,但状况好像相当诡异。大家都是用头部撞击岩石,并死在血泊之中。」
男性「それは……」
男性「那是……」
女性「職員の方が巻き込まれたっていうのは、その方だけ自殺じゃなかったんです。どうやら四人がかりでその方を羽交い絞めにして、石に頭を打ちつけて殺害したあと、今度は一人ずつ順番に自分で頭を打ちつけて死んだそうなんです」
女性「之所以说职员是被卷入其中的,是因为就只有那位并非自杀。好像是四个人群起架住那位职员,将他的头带去撞岩石杀害之后,接着才一个个轮流撞头自杀身亡。」
男性「他の職員の方は気づかなかったんでしょうか?」
男性「其他职员都没注意到这件事吗?」
女性「それが、全く気づかなかったっていうんですよ。見回りから戻ってこないから捜しに行ったら五人が倒れてたって」
女性「完全没人注意到的样子。因为那位职员去巡逻之后迟迟没有回办公室,前去找人才发现五个人都倒在那边。」
男性「考えにくい話ですね」
男性「难以置信呢。」
女性「そうですよね。それに、四人とはいえ、ご高齢の方がそんなことできるんでしょうか。そもそもそんなことをする理由があるんでしょうか。私が思い当たることといえば、全員があの石に興味を持たれていたということです。殺害された職員の方も、みんなと一緒になって石に向かって飛び跳ねていた方でした」
女性「对吧。而且虽然说是四个人群起犯案,但那些年长者有办法做到那种事吗?说到头来,为什么要杀害那位职员呢?我能想到的,就只有所有人都对那块岩石感兴趣而已。被杀害的职员,就是曾和大家一起面对岩石跳来跳去的那一位。」
男性「警察には、その話を?」
男性「您有跟警方说明这件事吗?」
女性「していません。関わりたくなかったですし。ただ、こんなおかしな事件ですから、ご存じの通り、相当捜査はしていたみたいですよ。結局は集団自殺とそれに巻き込まれた殺人ということになりましたから、そういうことにしたんでしょう。センシティブな話ですから、詳細に報道はされませんでしたし。それに、ワイドショーではこれをいいきっかけに老人介護問題がクローズアップされて、そればっかりが報道されてましたから。この事件は、事件自体じゃなく、社会問題ネタとして仕立て上げる材料として扱われたんでしょうね」
女性「没有。而且我也不想扯上关系。但毕竟是这么诡异的事件,你应该也知道警方好像进行了相当缜密的调查。既然最后是以集体自杀及被卷入其中遭杀害结案,大概就是这样了吧。毕竟是很敏感的话题,详情也没被报导出来。何况八卦节目都以此为契机,把焦点摆在老人长照问题并大肆报导。他们应该没在关注这起事件本身,只不过把这起事件当作社会问题的题材看待罢了。」
男性「同じマスコミ業界の人間として耳が痛い話です……。ところで、取材にご協力いただいた以上、私がどうやって石についての情報を手に入れたかお伝えする義務があるかと思います。お聞きになりますか?」
男性「同为媒体产业的一员,听了真是过意不去……是说,既然您提供协助接受采访,我也有义务告知自己是怎么掌握到关于岩石的情报。您想知道吗?」
女性「いえ。けっこうです。私、これ以上踏み込むのは嫌なので。触らぬ神に祟りなしと言いますし」
女性「不。那倒是不必了。我不想干涉太多。还是明哲保身一点,别去招惹比较好。」
男性「わかりました。本日はありがとうございました」
男性「好的。谢谢您今天接受采访。」
『近畿地方のある場所について』4
小沢くんからの急な呼び出しを受けて、私は神保町のカフェへ向かいました。
我跟小泽最后一次见面也是约在神保町的那间咖啡厅。
席に着き、飲み物が運ばれてくると、受け取るなりアイスのカフェラテを一気に飲み干し、彼は言いました。
彼此都就坐之后,饮料也送上桌,他将糖浆加进冰的咖啡欧蕾,一边搅拌同时开口说:
「僕の見解を聞いてもらえますか」
「可以请您听听我的见解吗?」
私は彼の話を聞くことにしました。
我便开始听他分析。
彼は山へ誘うモノについての見解を一通り私に話したあと、さらに続けました。
当他向我说完对于牵引入山者的看法之后,更继续说了下去。
インタビューをしてくださった、女流ホラー作家の××××さん、あの方の「学校のこわい話」シリーズにも赤い女と男の子のようなものが出てきましたね。いえ、男の子のようなものではなく、『あきらくん』でしょう。
您去采访的那位女性惊悚小说家 ×××× 老师,她的「校园鬼故事」系列作品中也有出现红衣女子跟像是小男孩的东西的内容呢。不对,不是像是小男孩的东西,而是「AKIRA 小弟弟」对吧。
このインタビューのおかげで、山へ誘うモノ以外の怪異の原因はだいぶ明らかになったと思っています。悲惨な真相ではありましたが。
多亏这场采访,让我觉得除了牵引入山者之外的怪异原因变得明朗许多。虽然真相很悲惨就是了。
僕がネットで見つけた「お札屋敷にまつわるスレッド」に出てくるお札屋敷は、赤い女とあきらくんがかつて住んでいた家でしょう。今はお札がはがされているようですが。スレッド主も書いている通り、「ドンッドンッ」と定期的に響く音も赤い女との共通点を感じます。
我在网络上找到「与符咒鬼屋相关的讨论串」中出现的那个符咒鬼屋,应该就是红衣女子跟 AKIRA 小弟弟以前的住家吧。不过现在符咒似乎都被撕光了就是。版主所写的定期传出「咚!咚!」的声响,感觉也跟红衣女子有共通之处。
インタビューしていただいた「呪いの動画に関してのインタビューの当事者となった男性のその後の話」では、赤い女は男性に取り憑いたあと、なぜか一旦離れ、その代わりに男性はあきらくんをたびたび目撃するようになります。赤い女とあきらくんが親子関係にあるならそれも納得ができますよね。
您之前采访过的「在与诅咒影片有关的访谈中成为当事人的那位男性后来发生的事情」中,当红衣女子缠上那位男性之后,不知为何一度离开,相对地那位男性就开始会时不时看到 AKIRA 小弟弟。既然红衣女子跟 AKIRA 小弟弟有亲子关系,那也说得通了呢。
以前もお話ししましたが、山へ誘うモノと違い赤い女は積極的に近づいてきます。見つけられたがってもいます。それにはあきらくんが関係しているのではないでしょうか。
之前我也有说过,不同于牵引入山者,红衣女子会积极地靠近。也很想被找到。这会不会跟 AKIRA 小弟弟有关呢?
僕も驚きましたが、この女は生前、僕の勤務先に手紙を寄越していたみたいです。
还有一件令我感到惊讶的事,这位女性生前似乎曾寄信到我任职的出版社。
いや、赤い女が自殺したのがいつなのか、はっきりとはわからないので、生前というのは僕の予想ですが。ただ、文章から受ける全体的な印象は他と同じですが、まだ知性を感じるというか、ただの変人が書いた文章という気がします。
不对,由于不晓得红衣女子自杀的确切时间,因此会说生前也只是我的臆测罢了。但从信件内容给人的整体印象来说就跟其他来函一样,该说是还能感受到知性吗,总觉得只是个怪人写下的信件。
手紙の送り主が赤い女ではないかということに気づいたのは3通目の文末の「見つけてくださってありがとうございます」というフレーズに既視感があったからです。手紙の送り先は十中八九、子どもが自殺した事件を記事にするために取材をしたうちの出版社の記者でしょう。月刊〇〇〇〇の派生元の写真週刊誌〇〇〇〇がそうであるように、他部署にはそういったゴシップ記事を掲載する媒体もありますから。
会让我察觉出寄件人该不会是红衣女子的原因,在于第三封信最后写下「谢谢你找到我」的那句话给我似曾相识的感觉。这封信的收件人八成是我们出版社中为了报导孩子自杀事件,而前去采访的记者吧。因为就跟月刊○○○○独立创刊之前的照片周刊杂志○○○○一样,其他部门也有那种刊载八卦新闻的媒体。
Oさんは、「学校のこわい話」シリーズと××××さんの新作にあたって、社内で●●●●●で起こった自殺事件を取材した同僚がいないか聞き込みをしていたのかもしれません。それを聞いた他部署の同僚が、Oさんに自殺した子どもの親から送られてきた手紙を渡した。そして資料の山からそれを僕が見つけた、と。
O 先生说不定为了《校园鬼故事》系列与 ×××× 老师的新作,而在公司里打听有没有同事去采访过发生在●●●●●的自杀事件。得知这件事的其他部门同事便将自杀孩子的母亲寄来的信拿给 O 先生。现在又被我在那堆积如山的资料中找出来。
他部署の製作したものというのもあって、まだ、該当記事が掲載されたバックナンバーは見つけられていません。今も探していますが。
毕竟是其他部门制作的东西,我还没找到刊登那篇报导的过去刊物。不过我当然还是有在持续寻找。
大方、強引な取材をした挙げ句に取材対象を糾弾するような内容の記事に仕立て上げたんでしょう。だとしたら赤い女は被害者ですね。
大概是态度强硬地进行了采访,最后还写成检讨采访对象的报导内容吧。如果真的是这样,那红衣女子就是受害者了呢。
被害者といえば、あきらくんもです。
说到受害者,AKIRA 小弟弟也是。
作家の方のお話によると、あきらくんはましろさんへの身代わりになったということですが、これはマンションの子どもたちがしていたまっしろさんという遊びの身代わりになったということではないでしょうか。それを母親が見つけてしまった。そして二人もまた、怪異になってしまったのだと考えられます。
根据那位作家所言,AKIRA小弟弟似乎是成了献给麻悉罗先生的替身,但这里所指的该不会是社区小孩们在玩的那个名为麻悉罗先生的游戏替身吧?而这件事被他母亲发现了。最后,连那两个人也成了怪异现象。
話の中では、ましろさんはもとから七不思議として小学校に伝わっていたようです。時系列でいうなら、恐らく山へ誘うモノであろうましろさんという話があって、マンションの子どもたちがそれをもとにまっしろさんを始めたのだと思います。そして、その影響で死んでしまったあきらくんとその親である赤い女の噂が広まった。そう考えられます。
在那部作品当中,麻悉罗先生似乎一开始就是在小学里流传的七大怪谈之一。按照时间顺序来说,恐怕是先有应该就是牵引入山者的麻悉罗先生的怪谈,社区小孩们才会以此为原型,开始玩起麻悉罗先生这个游戏。然后,受到游戏影响而身亡的 AKIRA 小弟弟及其母亲,也就是红衣女子的谣言才会流传开来。照理来说应该是这样。
ただ、山へ誘うモノとあきらくんの怪談には妙な共通点がありますね。
但是,牵引入山者跟 AKIRA 小弟弟的怪谈之间,有着奇妙的共通点呢。
それは大きな口を開けるところと、身代わりを求めるところです。
那就是会张大嘴巴,以及要求替身这两点。
厳密にいうと、山へ誘うモノが大きな口を開けている情報はありません。ただ、読者からの手紙と「心霊写真」についてはそういう描写があります。これらは恐らく、山へ誘うモノに関連した怪異だとは思いますが、一方で、「あきとくんの電話ボックス」でもあきらくんは大きな口を開けています。
严格来说,并没有看到牵引入山者会张大嘴巴的情报。但根据读者投书以及「灵异照片」都有出现这样的描述。这恐怕是与牵引入山者有关的怪异现象,另一方面,在「AKITO 的电话亭」当中,AKIRA 小弟弟也是张大着嘴。
身代わりのほうは、共通点はありつつも少し意味合いが違います。山へ誘うモノは身代わりは人形の場合が多く、その影響を受けたであろうまっしろさんという遊びでも、無機物を含めた身代わりを差し出しています。この遊びでは他者の命を差し出すことも身代わりにはなりえるようですが。
在替身方面,尽管是有共通点,但意义有些不太一样。牵引入山者的替身大多是人偶,大概是受到这个影响,在麻悉罗先生这个游戏当中,也会献出包含无机物在内的东西作为替身。虽然在这个游戏当中,献出其他存在的性命也能作为替身就是了。
ところが、あきらくんの場合は命を身代わりに、いえ、この場合は生け贄でしょうか。命を差し出すことでしか許されない印象があります。
然而以 AKIRA 小弟弟来说,就要以性命作为替身……不,应该说是活祭品吧。给人只能献出性命的印象。
異なる点でいうと、目的をもって動いているであろう山へ誘うモノとは違い、あきらくんは動機が読めません。というか、目的が命を奪うこと自体のようにも思えます。「学校のこわい話」シリーズのように、「食べること」があきらくんの行動原理なのでしょうか。
而且说到差异,不同于应该是出自某个目的而采取行动的牵引入山者,在此就看不出 AKIRA 小弟弟的动机。应该说,甚至让人觉得其目的就在于要夺取性命。会不会就跟《校园鬼故事》系列中所提及的一样,AKIRA 小弟弟的行动原理就在于「吃掉」呢?
命を食べる、それが人間の場合は食べたあとの肉体を例のマンションから飛び降りさせる。山へ誘うモノがダムに飛び込ませたように。そういう解釈もできそうですね。
所谓的吃掉性命,如果对象是人类就在吃掉性命后让其肉体从那栋公寓的屋顶往下跳。就像牵引入山者让人从水坝跳下去一样。
また、赤い女と同じく、取り憑いた対象がどこにいようとあきらくん自体がずっとつきまといます。これも山へ誘うモノとは違う点ですね。
另外,就跟红衣女子一样,无论缠上的对象身处何方,AKIRA 小弟弟本身都会一直跟着。这就是与牵引入山者的相异之处呢。
これらを踏まえると、山へ誘うモノのせいで死んでしまったあきらくんという異なる怪異が、山へ誘うモノの特徴を一部引き継いでいると考えられそうです。
照这个逻辑来说,可以想作因为牵引入山者而丧命的 AKIRA 小弟弟成为另一种怪异,并继承了牵引入山者的部分特征。
作家の方もおっしゃってましたし、実際に手紙にも書いてありましたが、赤い女は生前、スピリチュアル的な何かに傾倒していたようです。
不只是那位作家曾经说过,实际上在那封信上也有提及,红衣女子生前似乎沉迷于某种灵性的东西。
例の「お札屋敷にまつわるスレッド」にも家にそういったアイテムが残されていましたし、仏壇が家にないみたいです。「オンライン医師相談サービスの書き込み」にも「見つけてくださってありがとうございます」との一文がありますが、同時に「高みからみなさんをみちびいてください」という一般的ではない表現があります。
在那个「与符咒鬼屋相关的讨论串」中也有提及那个住家还留有那方面的东西,而且家里似乎没有摆放佛坛的样子。在「线上医师咨询服务的留言」当中不但有出现「谢谢你找到我」这句话,也有「请从高端的境地牵引众生」这种不是普遍来说会用的表现手法。
この赤い女はある思想に基づいて、あきらくんに関係する何かを広めようとしていた。もしくは、あきらくんの存在、認識そのものを広めようとしていた。その手段のひとつとして『了』という子どもの名前が書かれたシールが使われた。僕はそう考えています。
这个红衣女子是基于某种想法,而散播与 AKIRA 小弟弟有关的某件事情。或者是想让更多人知道 AKIRA 小弟弟的存在,并拓展对他本身的认知。其中一个方法就是利用写下孩子名字「了」的贴纸。我是这样想的。
子どもであるあきらくんと同じく、赤い女と例の山、山へ誘うモノも、関係はありそうです。
跟身为儿子的 AKIRA 小弟弟一样,红衣女子似乎也跟那座山、牵引入山者有关。
例の「オンライン医師相談サービスの書き込み」には相談者の息子が保養所の廃墟に行ったという内容があります。これはもしかして、「林間学校集団ヒステリー事件の真相」に出てきた、山の西側にある建物ではないでしょうか。場所がはっきりと書かれているわけではありませんが、ご存じの通りあの廃墟は今も心霊スポットとして有名です。それ以外に、あの辺りには他に大きな建物の廃墟はありませんし。
例如「线上医师咨询服务的留言」中,有提及咨询者的儿子去过休养机构的废墟。这该不会就是在〈林间学校发生集体歇斯底里事件的真相〉中出现的,位于那座山西边的某栋建筑物吧?虽然没有明确写出地点在哪里,但您也知道那座废墟现在依然是知名的灵异景点。而且除此之外,那一带也没有其他大型建筑物的废墟了。
あと、短編の「浮気」に出てくるましろさまを呼び出す儀式、この際の動きが赤い女をほうふつとさせます。ましろさまという交霊術がいつからあの小学校で流行っていたのかがわかりませんが、もしかして、赤い女があきらくんを降ろそうと必死に飛び跳ねる様子を見た子どもが、ましろさまの交霊術にその動きを取り入れた可能性もありますね。そうなるとましろさまに関しては因果関係が逆になりますが。
另外,短篇〈劈腿〉中提及在进行召唤麻悉罗大人的仪式时所做的动作也让人联想到红衣女子。虽然不晓得麻悉罗大人这个通灵术是从什么时候开始在那所小学流行的,但也有可能是孩子们看到红衣女子想放 AKIRA 小弟弟下来时拼命跳跃的样子,才会在麻悉罗大人的通灵术中加入那个动作。不过如此一来,与麻悉罗大人之间的因果关系就会相反了。
それからシールと編集部宛の怪文書のことなんですが────
另外还有关于贴纸跟寄到编辑部的奇怪信件————
私が口をはさむ間もなく、また、私の反応など一切気にする素振りもせず、延々と一方的に話し続ける彼の様子は常軌を逸していました。
不但没有我开口的余地,他也丝毫没有表现出在乎我反应的举动,就只是单方面地不断说下去的样子看起来很不对劲。
私が話を遮ってようやく話すのをやめた彼は、一呼吸置き、言いました。
当我打断他的话,这才总算停下来的他先是隔了一拍,便开口说道:
「もう少しです。もう少しな気がします。まだわからない部分は多いですが、もう少しで全部つながっていい特集になりそうなんです」
「就差一点了。我总觉得就只差一点而已。虽然包含红衣女子跟贴纸在内,还有很多没有厘清的部分,但只差一点应该就能连贯成内容扎实的特辑了。」
その勢いのまま、彼は続けました。
顺着这股气势,他接着说:
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
「既然都调查到这一步,我想干脆去●●●●●看看。」
私はもちろん止めました。
我当然也有阻止他。
でも、彼は行ってしまいました。
但他还是去了。
2か月後、彼は死にました。
两个月后,他就过世了。
●●●●●で見つかりました。
是在●●●●●发现他的遗体。
皆さんに噓をついてしまって本当にごめんなさい。
对各位说了谎,真的非常抱歉。
『近畿地方のある場所について』はこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」就到此结束。
「辺境で見た異端、カルト教団潜入レポート」
1996年に小誌が報じた●●●●●のカルト教団を覚えているだろうか?
各位读者还记得本志在1996年报导过●●●●●的神秘教团吗?
前年に起きた某宗教団体によるテロ事件を受け、その頃我々は全国のカルト教団について特集を組んで報じていた。新興宗教から、悪魔崇拝の集団まで様々な団体の実態を紹介してきた小誌だが、そのなかのひとつに、その教団はあった。
受到前一年某宗教团体引发的恐怖攻击事件影响,当时我们报导了关于全国各地异教教团的特辑。从新兴宗教到崇拜恶魔的组织等等,本志至今介绍了各种团体的真实状况,而其中一个就是该教团。
前回のおさらいも兼ねてその教団について紹介しておく。
在此就当作是前情提要,来重新介绍一下那个教团。
1991年頃に設立された新興宗教で、「スピリチュアルスペース」と呼ばれるその教団は、一般的な宗教団体と異なり、教祖を持たない。
那是约在 1991 年左右设立的新兴宗教,名为「灵性空间」的该教团,不同于一般宗教团体之处在于没有教祖。
また、仏教系や神道系、キリスト教系とも異なるため、特定の神仏を崇めるということもない。彼女たちが崇めるのは「宇宙」そのものだ。
而且也异于佛教、神道教或基督教等宗教,并没有崇拜特定神佛。她们崇敬的是「宇宙」本身。
彼女たちと表現したのはその宗教団体は女性信者のみで構成されているからだ。
之所以会用「她们」,是因为该宗教团体只由女性信徒组成。
●●●●●の山のふもと、周囲にはダムしかないような辺鄙な場所にあるにもかかわらず、多くの女性たちが遠方から通い詰めており、なかにはほとんどそこで生活をしているような者もいる。
即使是位于●●●●●的山脚下,附近也只有一座水坝这般偏僻的地方,还是有许多女性千里迢迢往返这里,当中也有人几乎都待在那里生活。
ヨガや瞑想で「宇宙の真理」に近づくための修行を行うことを目的として活動しているとのことだ。
该教团活动的目的在于透过瑜伽及冥想等修行来接近「宇宙真理」。
小誌は独自ルートから、この教団の黒い噂を得た。
然而本志透过独家管道得知这个教团的负面传闻。
信者の自殺が相次いでいるというのだ。なかには一家心中をしたケースまであるという。
据说信徒接连自杀。当中甚至还有带着全家人一起自杀的案例。
前回は編集者自らが現地へ赴き、潜入取材を試みた。だが、予想外に守りが固く、男性であった編集者は応接室で広報担当から前述のような通り一遍の紹介を聞かされたあと、内部に踏み込むことはできず、あえなく撤退することとなった。
上次是编辑亲自前往当地,试着潜入其中采访。但戒备比预料中更加森严,身为男性的编辑只能待在会客室,听公关人员介绍过上述的内容之后,也没能踏入内部,只能失落地撤退。
この度、4年の歳月を経て、小誌は再び取材を敢行。前回の反省を受け、今回は女性ライターによる潜入取材という形をとることとした。
这次过了四年的岁月,本志再次挑战采访。反省上次的失败经验,这次便改成由女性撰稿人潜入其中进行采访的方式。
雑誌取材ではなく、入信希望者として潜入し、信者に接触することで驚くべき内部の実態をつかむことに成功したのだ。以下が彼女によるレポートである。
不是以杂志采访的名义,而是作为想入教的人潜入其中,借此接触到信徒,还成功掌握了令人惊讶的内部实情。以下便是她的报导。
昼過ぎ、駅に到着。迎えの車の中で、運転手である「スピリチュアルスペース」の信者から教団についての紹介を受けた。
中午过后抵达车站。在前来迎接的车上,身为「灵性空间」信徒的司机就开始向乘客介绍教团。
運転手・広報・事務・総務など信者のなかで役割はかなり細分化されているようだ。
在信徒当中有细分成司机、公关、行政、总务等各种职责。
全体を取りまとめるリーダーのような人間が数人はいるようだが、あくまで上下関係はなく、全員が対等に相手を「さん」付けで呼び合っているとのこと。
好像也有几位负责统括整体,像是领导者的存在,但信徒之间没有上下关系,所以她们都是平等地用「小姐」称呼彼此。
構成人数は変動はあるものの、三十人から五十人ほど。その全てが女性で、なかには家庭を持っている人間もいるそうだ。
尽管教团人数会有所变动,但大概就是三十人到五十人左右。所有人都是女性,当中似乎也有已经有家庭的人。
到着した「スピリチュアルスペース」の施設は想像以上に大きなものだった。
抵达「灵性空间」的设施之后,发现其占地比想像中还要大。
小規模なホテルといったところだろうか。ロビーや集会所の他、浴室に食堂、ベッドのある部屋も多くあり、大人数が宿泊できそうだ。実際、多くの人間がほとんどここで生活をするような状態である様子。
差不多是一间小规模的饭店了吧。除了大厅跟集会所之外,还有浴室、餐厅,以及好几间备有床铺的房间,感觉可以供许多人住宿。实际上也有很多人几乎都在这里生活。
応接室で、広報担当の女性から教団についての説明を受ける。事前に知っていることがほとんどではあったが、熱心に聞き入る私の様子から、見込みがあると思われたようだった。
来到会客室之后,担任公关的女性进行了关于这个教团的说明。内容几乎都跟事前知道的一样,但见我听得很认真的样子,似乎觉得我很有潜力。
会員費、つまりは教団の稼ぎ口についても話を聞いたが、驚くことに決まった金額を納めるような決まりはなく、各人が払える金額を払えるタイミングで納めるという。そのような方法でどうやってこの大きな建物を運営維持しているのかを問うと、信者のなかには金銭的に余裕がある人間もおり、そういった信者の気持ちで成り立っているとのこと。これについては大いに疑問の余地がある。まだ入信希望者に過ぎない私には、多くは語られていないのだろう。
我也听了关于会费,也就是教团收入来源的说明,但令人惊讶的是并没有规定要缴纳多少金额,而是看个人能支付多少,并在能够支付的时候缴纳就好。我问对方这样的方法是要怎么维持这么大的设施营运,但她说信徒当中也有经济方面比较宽裕的人,所以是靠那些信徒的心意撑起来的。关于这点我觉得还留有很大的疑问。但对方应该是不想对我这个还只是希望入教的人说太多吧。
リーダー格の信者に連れられて、施設内の説明を受けたあと、集会所で信者に交じってヨガをする。
在领导者地位的信徒带领下,听取整个设施的说明之后,就移动到集会所跟其他信徒一起做瑜伽。
定番の「猫のポーズ」や「月のポーズ」などに交じって、独自のポーズがいくつかあった。そのどれもが手を上にあげるポーズであり、近くにいた信者に聞いたところ、手をあげて少しでも天に近づくことで宇宙からのパワーを得て、チャクラを開くためのものだという。
除了常见的「猫式」、「拜月式」等动作,还有几个教团独特的动作。由于每一个姿势都要把双手举高,我便请教了一下身旁的信徒,她说高举双手是为了多少更接近天,借此得到宇宙的能量,以打开查克拉。
続いて、瞑想を行う。多くの人間がいるにもかかわらず静寂が広がる光景は、なんとも居心地が悪い。形だけの瞑想をしていると、頭痛がしてきた。私のチャクラが開き始めたのだろうか?
接着就是进行冥想。明明有很多人在场,整个空间却笼罩在一片寂静之中的光景,让我觉得坐立难安。当我做完形式上的冥想之后,头就开始痛了起来。难道是我的查克拉要打开了吗?
修行と呼ばれてはいるものの、ヨガも瞑想もやりたい者が自由にするものらしく、各々に割り当てられた役割をこなす時間以外は、基本的に信者は自由に過ごしてよいらしい。
瑜伽跟冥想虽然被称作修行,但好像是想做的人参加就好,除了处理各自职责该做的事情以外的时间,信徒们基本上似乎都是自由活动。
縛りの少ない教団の活動は、カルト集団ということを除けば、女性の趣味のサークルのようだった。
教团没什么会束缚成员的活动内容,撇除是个异教集团这点,感觉就跟女性的休闲同好会一样。
自由時間を活用し、数人の信者に世間話という名の取材を試みた。
我运用了自由时间,试着跟几位信徒做了名为闲聊的采访。
皆、愛想が良く、教団の教えである「感謝の心が宇宙へ導く」を実践しているようだ。話の始めに必ず「ありがとうございます」と言う。その愛想の良さがかえって薄気味悪く思える。
大家都很亲切,并实践着教团的「感谢的心会引导至宇宙」这个宗旨。开口第一句话一定会先说「谢谢」。这样亲切的程度反而让我觉得有点诡谲。
初めに私が話しかけた信者は50歳ぐらいの中年の女性。
我第一个攀谈的信徒是位五十岁左右的中年女性。
聞けば夫と高校生の息子がいるのだという。気になっていた家族との関係性を聞くと、家族仲はいたって良好であり、週の半分を教団活動に従事する彼女を応援しているそうだ。
一问之下她有丈夫,也有个就读高中的儿子。感到在意的我问起与家人之间的关系,她表示家人间关系良好,也都支持她在一星期当中,将一半的时间投入教团活动。
なんでも、教団に入信するのは女性でなくてはならない決まりがあるらしいが、男性でも布教活動は行ってもいいらしく、夫と息子は女性と一緒になって熱心に布教活動に打ち込んでいるらしい。
据说虽然规定只有女性才能入教,但男性也可以进行传教,那位女性的丈夫跟儿子都跟她一起热情地从事传教活动。
自分は入信できない宗教に家族がのめりこんでいるにもかかわらず、その宗教の布教を自らも行う、その思想が私には理解できない。
我实在是难以理解不仅看着家人沉迷于自己无法入教的宗教当中,甚至连自己都一起进行传教活动的那种思想。
どのように布教活動を行うのかを聞くと、道で絵を配ったり、目につく場所に絵を貼ったりするのだという。教本のようなものがない代わりに、その絵が勧誘のためのツールになるのだろうか。その絵がどんなものか見せてほしいとお願いしたが、ちょうど女性の役割である清掃の時間になり、見ることはかなわなかった。
我问起是进行怎样的传教活动之后,她便说是在路上发一张图,或是将图贴在容易被人看到的地方。由于没有像是宗教经典的东西,不知道那张图会不会就是用来招揽信徒的工具呢?我拜托她让我看看那张图是怎样的东西,但刚好轮到那位负责清洁的女性要去打扫的时间,最后还是没能看到。
次に話を聞いたのは、若い女性。聞けばまだ20歳だという。
接着采访的对象是一位年轻女性。一问之下她才二十岁而已。
私が入信の経緯を聞くより先に、満面の笑みで女性は言った。
在我问起她入教的经过之前,那位女性就带着满脸笑容说:
「私はもう少しで高みに行くことができそうです」
「我应该再过不久就能升华到更高的境地了。」
あっけに取られている私に向かって彼女は話した。どうやら、皆表立っては言わないものの、信者には2種類がいるらしい。高みへ行ける者と、行けない者だ。
她对着顿时愣住的我继续说了下去。大家虽然没有明讲,但听起来好像是有分成两种信徒。一种是可以升华到更高境地的人,另一种则没办法。
高みへ行くとどうなるのかを聞くと、「宇宙の真理を得る」とのこと。
我问她升华到更高境地会怎样,她就说「可以得到宇宙的真理」。
宇宙の真理を得るとどうなるのかを聞いても、要領を得ない返事しか返ってこなかった。ただ、女性の目つきが普通ではなく、恐怖を感じた。
但即使我继续追问得到宇宙真理又会怎样,她也只给出抓不到重点的回答。不过那位女性的目光显得异常,令我感到恐惧。
今のところ、教団の活動に洗脳めいたものは一切見られない。生活が縛られているようにも感じない。にもかかわらず、こういった信者がいるのはどういうことなのだろうか?
潜入教团直到现在都没看到类似洗脑的活动。而且也不觉得她们有束缚信徒的生活。然而却还是有这样的信徒存在,究竟是怎么一回事呢?
最後に話を聞いたのは、40歳ぐらいの女性。
我最后采访到的是一位四十岁左右的女性。
教団設立当時からの信者だそうだ。昨年、小学生の息子を亡くしたらしく、高みに行って息子に会うために修行をしているらしい。なるほど、こういった場所は心に傷を負った者にとっては、救いになるようだ。
她好像自从教团设立时就是信徒了。因为就读国小的儿子去年过世了,所以她是为了升华到更高的境地去见她儿子而做这些修行。原来如此,这种地方对于心灵受到创伤的人来说,大概是一种救赎吧。
必死で修行に打ち込んではいるものの、なかなか高みへ行くことができないと涙ながらに話す女性の姿はなんとも哀れに見えた。
那位女性哭着说即使拼了命修行也迟迟无法升华到更高境地的模样,看起来着实哀戚。
思わず取材であることを忘れ、修行をするのはいいが、息子に会うために馬鹿なことは考えてはいけないと話してしまった。
我一时都忘了自己在做采访,忍不住对她说修行是没关系,但别为了见到儿子而去想那些蠢事。
信者の取材をしているうち、夕食の時間になった。
采访了几位信徒之后,就到了晚餐时间。
通いの者は家に帰り、施設に宿泊する者は食堂で夕食をとる。
没住在这里的人会回家去,会在设施留宿的人则到餐厅吃晚餐。
食堂では皆、めいめいに雑談をしながら食事を楽しんでいるようだった。
在餐厅里所有人都开朗地一边闲聊,一边享受晚餐。
私はといえば、食事がなかなか進まなかった。味がしなかったのだ。
但我却没什么胃口。因为料理都没有味道。
食事係の信者が作った料理は、見た目は普通のメニューだが、そのどれもが全くの無味に感じられた。味つけが薄いのだろうか? 他の信者は全く気にしていない様子だった。結局、ほとんど残してしまった。
负责下厨的信徒做的菜肴看起来很正常,然而完全没有任何味道。是调味特别清淡的关系吗?其他信徒看起来丝毫都不在意。结果,我的晚餐几乎没吃几口。
食事が終わると、広報担当の信者に再び応接室に呼ばれ、改めて入信の意志を問われた。
吃完饭之后,我被担任公关的信徒找去,再次来到会客室的我被问起入教的意愿。
もちろん、私はさらなる追加取材のため、入信したい旨を伝えた。
当然,我为了可以采访到更多内容,就表明自己想入教的想法。
満足そうな顔で「ありがとうございます」と話した信者は、入信した者だけが参加できるという、ある行事の見学を許可した。
一脸满足的信徒说着「谢谢」之后,便同意我去参观只有入教者才能参加的某个活动。
連れていかれたのは、建物内の一室。
她带我来到建筑物内的一个地方。
やけに頑丈な両開きの扉の先には、薄暗い部屋の中に十人を超える信者がいた。
打开感觉格外坚固的对开门之后,只见十几位信徒聚集在昏暗的房间里。
それは、異様な光景だった。
眼前是一片异样的光景。
部屋の中央には、木で組まれた台のようなものがあり、その上にはしめ縄を巻かれた大きな石が載っていた。
房间的正中央摆放着一个用木头架成的像是底座的东西,上头安置了一块被注连绳缠绕的巨大岩石。
石が置かれた台を四角く囲むように四人の信者がうずくまり、床に置いた紙に一心不乱に筆で何かを描いていた。
有四位信徒像是环绕放着岩石的底座般蹲在四个角落,并全神贯注地不知道在放在地板的纸张上画着什么东西。
恐らく、信者の女性が言っていた絵だろう。肩越しに少しだけ見えたのは、何かの絵と、「女」という漢字だった。
那恐怕就是之前那位信徒所说的图吧。我只能越过肩膀看到一小部分,但好像画着某种图以及「女」这个汉字。
うずくまって絵を描く信者たちをさらに取り囲むように、円になった信者たちが異様な動きを繰り返していた。
其他信徒在蹲着画图的信徒身后围成一圈,并不断反复做着异样的举动。
手を上にあげ、飛び跳ね続けていたのだ。
她们都高举双手,不断跳来跳去。
信者たちは口々に意味不明な言葉を発していた。
信徒们都纷纷说出不明所以的话。
以下は取材中密かに録音をしていた音声を書き起こしたものだ。
以下是从采访中偷偷录下来的音档打出的逐字稿。
「るきえむどじえうずめ」
「めしたがははあおえおいずめみおちくど」
「ぞぎつふいえはもすもおおえ」
「あいるずめそうづじえみふおぽれるとずえ」
「どいーしめこよいあすぴくそ」
「すえいみくるるるえおきむなし」
「あおいえふずもづいせろおあぶるいそ」
「ちめみふずろいてとっつすもいてとぶなるいけこみてる」
「ふえおいえぷし」
「りつふいととみなおいおえるつ」
「しこえりぶついとてみず」
この儀式めいた光景を目にした私は、しばらく動くことができなかった。
目睹这个宛如仪式的光景,我一时之间感到动弹不得。
隣でにこやかに佇む広報担当の信者に頼み、部屋から退出したあと、改めて話を聞いた。
我对面带笑容地站在自己身边的那位担任公关的信徒提出请求,并离开了那个房间之后,我便向她追问。
広報担当の信者が言うには、あれは信者が高みへ行くための修行であり、人々を高みへ導くための行事なのだそうだ。
根据担任公关的信徒所说,那是信徒为了升华到更高的境地所做的修行,是为了引导人们迈向高端的活动。
あくまで「スピリチュアルスペース」は信仰対象を持たず、中央に置かれた石は高みへ行くための道具に過ぎないという。
由于「灵性空间」没有信仰对象,因此摆放在中央的岩石终究只是为了升华到更高境地的道具。
宇宙の力を持った石のそばで、布教のための絵を描き、それを目にした人々を救うらしい。
在具备宇宙能量的岩石旁边,画下传教用的图,似乎就能让看到图的人得到救赎。
その周りの奇妙な動きを繰り返す信者たちは、手をあげて飛び跳ねながらそのときに頭にひらめいた音を口からそのまま発することで、石を通して力を得ているという。
至于围绕在一旁反复做着奇妙动作的信徒们,是借由在高举双手跳来跳去的同时直接发出浮现在脑海中的声音,并透过岩石得到能量。
仮に、そうだとしても、石に巻かれていたしめ縄は明らかに日本の神道の文化を受け継いでいる。それについての説明を求めても、「あれは特別な石なのです」と繰り返すばかりだった。
就算真的是这样,缠绕在岩石上的注连绳显然就是继承了日本神道文化。但即使我要求她针对这一点进行说明,对方也只是一再反复「那是特别的岩石」这句话。
話を聞いているうちに、私はめまいがしてきた。比喩ではなく、実際にだ。
在听她说话的时候,我觉得一阵头晕目眩。这不是比喻,而是真的头晕。
体調が悪くなった旨を伝えても、広報担当の信者は特に心配する素振りを見せなかった。
即使跟担任公关的信徒说我身体不舒服,她也没有表现出担心的样子。
身の危険を感じた私は、トイレを借りると伝え、個室に入り携帯電話で編集部に電話をかけた。
这状况让我觉得性命受到威胁,便跟她说要借厕所,一进到隔间就用手机打电话给编辑部。
編集部が呼んだ救急車のサイレンが外から聞こえたところで私は意識を失った。
当我听到外面传来编辑部帮我叫的救护车鸣笛声时,我就失去了意识。
彼女は最寄りの病院で診察を受けたが、幸い大事にはならず、無事に帰宅することができた。だが、前掲の原稿を編集部に送ったあと、再び体調を崩し、現在入院中である。
她后来被送到附近的医院检查,幸好没有生命危险,也平安回家了。然而,在她将这篇报导的原稿寄给编辑部之后却又再次病倒,现在正在住院。
編集部は彼女が食べた食事になんらかの薬物が盛られていた可能性も考え、後日教団に電話をかけた。だが、電話は不通になっており、教団の運営するホームページも閉鎖されていた。
编辑部怀疑她所吃的料理中可能被下了某种药物,几天后便打电话给教团。然而电话已经变成空号,教团经营的网站也关起来了。
関西在住のライターに現地へ直接向かうよう依頼したが、施設の建物は無人となっており、レポート内の大きな石も見当たらなかったという。
后来请住在关西的撰稿人直接前往当地看看,却发现那栋设施早已人去楼空,也没看到在报导中提及的巨大岩石。
日本にはまだ多くの危険なカルト教団が潜んでいる。
日本依然潜藏着许多危险的异教教团。
そのどれもが、笑顔で市井の人に近づきながら、その実、洗脳や金銭の搾取などを行っている。悲劇を繰り返さないためにも、小誌は引き続き悪徳なカルト教団に隠された闇を暴いていきたい。
每个团体都是在面带笑容靠近居民百姓的同时,暗地里做着洗脑、榨取金钱等行径。为了不让悲剧一再上演,本志也会持续揭发缺德的异教教团所隐瞒的黑暗面。
インタビューのテープ起こし 5
【Sの引き継ぎファイル『石について-4』より】
【出自 S 的交接档案「岩石相关—4」】
男性「こんにちは」
男性「您好。」
女性「……こんにちは」
女性「……你好。」
男性「私、記者なんですが、●●●●●についての取材で、この辺りの郷土地理を調べてるんです。名刺をお渡ししてもいいですか?」
男性「我是一名记者,正在进行关于●●●●●的采访,并在调查这一带的乡土地理。可以请您收下我的名片吗?」
女性「……はあ。……ああ、なんか名前聞いたことある出版社やねえ。住所東京やないの。なんでまたこんな辺鄙なとこなんか調べてはるんですか?」
女性「……喔……啊,我好像有听过这个出版社耶。地址在东京啊。为什么要跑来调查这种乡下地方?」
男性「ちょっと本の企画を考えておりまして。少しだけお話聞かせてもらえませんか? 立ち話でけっこうですので」
男性「因为正在构思一些新书企划。方便向您请教一些事情吗?就站在这边聊个几句也没关系。」
女性「まあ、かまいませんけど」
女性「嗯,那倒是没差。」
男性「助かります。あの向こうに見える山の上に神社がありますよね? けっこう古くからあるんですか?」
男性「感谢您的配合。对面可以看到的山上有一座神社对吧?那是很久以前就有的吗?」
女性「そやねえ。もうかなり古いんとちゃうかしら。昔は神主さんもいはってんけど、亡くなってからはもう何十年もほったらかしになってるって聞いてるわ。私がちっさい頃は夏になったら夏祭りしてて、境内で縁日とかもあったんやけどな。50年近く前の話やけどね。私も大人になってからはずっと行ってへんわ。うち仏教やしね」
女性「是呀。应该很久了吧?以前也是有神职人员在管理,但我听说自从神职人员过世之后,几十年来都被置之不理了。在我小时候每到夏天都会举办夏日祭典,神社那边还有庙会活动呢。虽然那也已经是将近五十年前的事了。我长大之后就再也没有去过。而且我们家是信佛教。」
男性「お祭りは、夏祭りだけでしたか?」
男性「神社的活动就只有夏日祭典而已吗?」
女性「えっ? ええっと、どうやったかな。ああ。こどもの日らへんでもやってたような気ぃするわ」
女性「咦?呃,我不太确定耶。啊。儿童节那阵子好像也有活动吧。」
男性「そうなんですね。なんの神様が祀られてるんでしょうか」
男性「这样啊。那边是祭祀怎样的神明呢?」
女性「なんやったかしら……厄除けの神様やったような気ぃするけど、あんまり覚えてへんわ。ごめんなさいね」
女性「是什么来着……好像是消灾避邪的神明,但我不太记得了。对不起喔。」
男性「……そうですか。ではその神様が石に関係しているかどうかはご存じないですよね?」
男性「……这样啊。那您应该也不晓得那个神明跟岩石有没有关系啰?」
女性「石? ああ、ましらさまのこと? そっちなら知ってるわ。神様とは別やで。神社に祠あったやろ? あそこに祀られてるんよ」
女性「岩石?喔喔,你是指麻悉拉大人吗?那个我就知道了。是跟神明分开的。神社有个祠堂对吧?就祭祀在那里喔。」
男性「えっ本当ですか? あの空っぽの祠に石が? ましらさまっていうんですか?」
男性「咦,真的吗?那个空荡荡的祠堂里有岩石?是叫麻悉拉大人吗?」
女性「え? 空っぽ? あそこにはましらさまの石が祀られてるやろ?」
女性「咦?空荡荡?那里应该是祭祀着麻悉拉大人的岩石啊?」
男性「私が見たときはすでに石はありませんでした。人形はたくさんありましたが……」
男性「我看到的时候已经没有岩石了。但放了很多人偶……」
女性「そんなはずないわ。あそこには石が祀られてるはずやで」
女性「怎么可能。那里应该祭祀着岩石才对。」
男性「誰かが持ち去ったのかもしれません」
男性「说不定是被人带走了。」
女性「そんなことしてどうすんのや。罰当たりにもほどがあるわ」
女性「为什么要做出那种事啊?那可是会遭天谴耶。」
男性「持ち去るような人間にお心当たりはありませんか?」
男性「您对于可能带走石头的人有什么头绪吗?」
女性「そんなこと言われてもなあ……。あっ、あの人らとちゃう? あのけったいなことしてた集団。よぉ山の辺りウロウロしてたから噂になってたし」
女性「就算你这样问……啊,搞不好是那些人喔。有个在做些古怪事情的集团。听说常在山上那附近晃来晃去。」
男性「そんな集団が?」
男性「有这样的集团?」
女性「ずいぶん前やけどあそこらへんに宗教施設みたいな建物ができたことがあったんよ。よくわからん人らがそこで色々怪しいことしてたみたい」
女性「很久以前那边曾经盖了一栋像是宗教设施一样的建筑物。好像有一群莫名其妙的人在那边做各种可疑的事情。」
男性「今も活動してるんですか?」
男性「那个集团现在也有在活动吗?」
女性「もうとっくにおらんよ。建物も、保養所かなんかになったあとはずっとほったらかしになってると思うわ」
女性「早就没了。那栋建筑物也变成休养机构之类的设施,但后来就一直荒废在那边了。」
男性「その宗教についてもう少し教えていただけますか?」
男性「您可以再多跟我说一些关于那个宗教的事情吗?」
女性「いや、なんも知らんわ。薄気味悪かったし、ここらへんの人はみんな関わらんようにしてたから。詳しい人なんかおらんと思うよ」
女性「不,我什么都不晓得。因为感觉很诡异,所以住在这一带的人都尽可能不去多加干涉。这里的居民应该都不知道详情吧。」
男性「……そうなのですね。その宗教の名前は覚えてらっしゃいますか?」
男性「……这样啊。那您记得那个宗教的名称吗?」
女性「もう何十年も前やからねえ……。確か、カタカナの名前やったような気ぃするわ。…………なんとかスペースとか、スペースなんとかやったかな。あかんわ。思い出されへん」
女性「毕竟是几十年前的事了……我记得是什么英文的名称…………什么空间之类,还是空间什么的吧。不行。我想不起来。」
男性「ありがとうございます。私のほうでも調べてみます。ところで、祀られていたましらさまについて、もう少しお聞きしてもいいですか?」
男性「谢谢您的配合。这部分我也会再多调查一下。话说回来,可以向您多请教一点关于本来祭祀在神社的麻悉拉大人的事吗?」
女性「ええけど、変なこと色々聞くんやねえ。私も子どもの頃に聞かされた話やからいうてもあんまり知らんけど……。ましらさまは猿の神様なんよ」
女性「是没差,但你都问些奇怪的问题呢。我也是小时候听说的,并没有特别清楚……不过麻悉拉大人是猴子的神明喔。」
男性「猿……ですか?」
男性「猴子……是吗?」
女性「そうそう。白くて大きなお猿さん。私らがちっさい頃はよぉ『遅くまで出歩いてたら、ましらさまにお嫁にもらわれるぞ』って脅かされたわ。迷信深いおじいさんとかは柿が穫れる頃になったらお供えしに行ってたなぁ」
女性「对啊。又白又大的猴子大人。我们小的时候啊,总是被大人威胁『要是在外面玩到太晚,就会被麻悉拉大人抓去当新娘喔』。有些比较迷信的老爷爷到了柿子采收的季节时,还会拿去供奉呢。」
男性「柿を?」
男性「供奉柿子?」
女性「そう、果物の柿や。知ってるやろ? お猿さんは柿が好きや言うて」
女性「对,就是水果的那个柿子。你应该也知道人家都说猴子喜欢吃柿子吧?」
男性「お供えしてたのは柿だけですか?」
男性「供奉的东西就只有柿子吗?」
女性「あとはあれやわ。お人形さん。おばあさんがよぉ手縫いのお人形さんお供えしに行ってた。あそこ階段多いやろ? 運動がてらちょうどよかったんとちゃう?」
女性「还有那个啦。人偶。老奶奶常会自己缝制人偶拿去供奉。那道楼梯很长不是吗?应该是顺便当作运动吧?」
男性「なるほど……人形を」
男性「原来如此……人偶啊。」
女性「ここら辺もダムのそばに国道できるときの立ち退きでだいぶ人減ったからね。昔はけっこう家も多かったんやけど、もうほとんど住んでる人もおらんくなったわ。ましらさまの話も、知ってる人なんかおらんのとちゃう?」
女性「这一带当时要在水坝旁边架设国道,因为强制撤离的关系少了很多人。不然以前还有满多住家,不像现在都没什么人在这边生活了。应该也没人知道麻悉拉大人的传说了吧。」
男性「その、ましらさまを実際に見たことはありましたか?」
男性「请问您有实际看过麻悉拉大人吗?」
女性「あんた何言うてんの。ほなあんた仏様見たことあんの? ああいうのは迷信やろ」
女性「你在说什么傻话啊。不然你是有见过佛祖大人吗?那种都是迷信吧。」
男性「いえいえ、ましらさまの石のことです」
男性「不不不,我是指麻悉拉大人的岩石。」
女性「ああ、そういうこと。あるよ。ちっさい頃に。黒くてぼこぼこした、岩みたいな大きい石が置いてあるだけやったから、なんでお猿さんとちゃうの? ってお母さんに聞いた覚えあるわ」
女性「喔,是这意思啊。有啊。小时候有看过。因为有个又黑又凹凸不平的巨大岩石摆在那边,我还记得以前问过妈妈为什么不是摆着猴子呢。」
男性「お母様はなんと?」
男性「您母亲是怎么说的呢?」
女性「そやねえ……とかなんとか。お母さんも知らんかったんとちゃう? えらいましらさまに興味あるんやね。うちの母はもう亡くなったけど、父なら今家におるから、話聞いてみる?」
女性「好像也只回答『是啊……』之类的。我妈应该也不知道为什么吧。但你对麻悉拉大人还真感兴趣耶。我妈已经过世了,但爸爸还健在,他正待在家里,你要去问他看看吗?」
男性「いいんですか? ぜひお願いします」
男性「可以吗?请务必让我叼扰一下。」
『近畿地方のある場所について』4
「話があります」
「我有话要跟您说。」
電話口の小沢くんは心なしか怒っているようでした。
电话另一头的小泽语气听起来似乎正在生气。
呼びつけられた私が神保町のカフェへ向かうと、彼はすでに到着しており、私が席に着くなり、一枚のプリントアウトを差し出しました。
当我抵达被找去的神保町咖啡厅时,他已经先到了,在我就坐之后,他便立刻朝我递出一张影本。
「読んでください」
「请您过目一下。」
言われるがままに私はそのプリントアウトに目を通しました。
听他这么说,我便照做地看向那张影本。
それは、●●●●●にあったというカルト教団への潜入レポートの記事でした。
那是一篇潜入位于●●●●●的一个异教教团所做的报导。
最後まで読み終わらないうちに彼は言いました。
我都还没看完他就开口说:
「これ、書いたのあなたですよね?」
「这篇报导是您写的吧?」
私は驚きました。
我吓了一跳。
確かに私は、女性です。
我确实是女性没错。
ライターとして駆け出しの頃は、仕事を選ばず、過激な記事も書いてきました。
而且刚入行的时候不论任何案子都接,也有写过偏激的报导。
ちょうどその頃、入院をしていた記憶もあります。
我也记得正好在那时候有住院过。
でも、そんな記事を書いた記憶はありませんでした。
但是,我没有写下这篇报导的印象。
私が否定すると、小沢くんは黙って記事の末尾を指さしました。
在我否认之后,小泽默默指向报导的最后一段文字。
そこには、筆者のクレジットとして私のペンネームがありました。
作为撰写者版权标示,上头正写着我的笔名。
「あなたのペンネーム、少し珍しいですよね。これがあなたじゃないなら、他に誰が書いたって言うんですか?」
「您的笔名有点罕见对吧。如果这不是您写的,那又是谁写的呢?」
私は必死で否定しました。
我拼命否认。
彼は疑いの眼差しを隠そうともせず言いました。
但他丝毫没有要隐藏质疑的眼光并这么说:
「じゃあ、なんですか。あなたはこのときの記憶を失ってるっていうんですか?」
「那不然是怎么回事?难道您是失去这个时候的记忆了吗?」
言い終わったタイミングでハッとした顔をしました。
话语刚落,他便惊觉般猛然地抬起头来。
「もしかして……」
「难不成……」
私は続きを促しました。
我催促他继续说下去。
「『新種UMA ホワイトマンを発見!』でも『待っている』でも助かった女性はいます。そして、助かった女性はみんな記憶を失ったり、痴呆のような症状が出たりしている……あなたもそうなんですか?」
「在〈发现新种 UMA 白色巨人!〉跟〈等待〉当中都有女性平安无事。而且得救的女性不是失去记忆,就是出现类似失智的症状……难不成您也是这样吗?」
私は自分に自信がなくなっており、反応ができませんでした。
这让我变得不太相信自己,因此没能做出反应。
「でも、もしそうだとしたら、なぜあなたは助かったんですか? なぜ、教団に潜入までしておきながら、こうして今も無事なんですか?」
「但如果真是如此,您为什么会得救呢?为什么甚至都潜入教团内部,却直到现在都平安无事呢?」
私は、回らない頭で必死に考えました。なぜ、自分は生きているのか。なぜ、自分は「嫁」に選ばれなかったのか。なぜ、「高みへ行けなかった」のか……。
即使一时反应不过来,我还是拼命思考。自己为什么还活着?为什么没有被选作「新娘」?为什么「没能升华到更高的境地」呢……
そして、ある理由に思い当たりました。
然后,我想到了一个可能性。
潜入レポートの記事は、2000年のものでした。
那篇潜入教团的报导是2000年的事情。
忘れもしません。その前年、私は一人息子を事故で亡くしていました。
我至今也不曾忘怀。就在那前一年,我的独生子因故身亡。
交通事故でした。
他遭逢一场车祸意外。
それが原因で夫とは離婚し、働いていた出版社を退職したあと、ライターとしてがむしゃらに働き始めました。
我因此跟丈夫离婚,也从当时任职的出版社离职,成为撰稿人并开始拼了命地工作。
ただ、肉体的にも精神的にも無理をしていた私は、身体を壊して入院した、そう思っていました。記事によれば、私が入院したのは施設でのできごとが原因だったようですが。
然而无论身体还是精神状况都太过操劳的我,就此病倒住院了,我是这么想的。但从这篇报导看来,我会住院的原因似乎是出自在那个设施当中所发生的事情。
記事を書いたのが当時の私だとしたら、信者の女性に感情移入をしてしまい、取材を忘れて無用な声かけをしてしまったのも納得です。
如果写下这篇报导的人确实是当时的我,之所以会对那位女性信徒感同身受,不禁忘记是在采访而做了多余的攀谈也说得通了。
それを踏まえた上で、私は小沢くんに言いました。
基于这个前提,我对小泽这么说。
この山へ誘うモノは、出産していない女性を狙っているのではないかと。
这个牵引入山者锁定的目标,会不会是没有生过小孩的女性呢?
漠然と若い女性を狙っているという認識だったが、この怪異はターゲットを明確に取捨選択していると。
本来以为是没有什么特定原因地锁定了年轻女性,看样子这个怪异有明确选择目标并做出取舍。
彼はしばらく黙ったあと、口を開きました。
他沉默了一阵子之后,便开口说:
「確かに、そうかもしれません。いや、そうなのでしょう。疑ってしまって本当にすみませんでした」
「也是呢,说不定正是如此。不,应该就是这样吧。对不起,我竟然还怀疑您。」
詫びる彼に、その必要はない旨を伝えつつ、私たちは飲み物をオーダーしました。
在对他说没必要向我道歉之后,我们就分别点了饮料。
私はブラックコーヒー、彼はアイスのカフェラテを。
我点黑咖啡,他点了冰的咖啡欧蕾。
彼は、飲み物を待っている間、落ち着きがありませんでした。
他在等待饮料送来的期间,看起来坐立难安的样子。
飲み物が運ばれてくると、受け取るなりアイスのカフェラテを一気に飲み干し、彼は言いました。
直到饮料送上桌,他接过冰的咖啡欧蕾就一口气喝光,接着对我说:
「僕、怖いんです」
「我觉得很害怕。」
この記事を読んでいる最中、僕はあることに気がつきました。
在看这篇报导时,我察觉到一件事情。
記事の中で信者が口々に唱えている呪文のようなものが、僕が大学のときに聞いた社会人サークルの話に出てくる呪文にとてもよく似ています。
报导中信徒们纷纷开口念诵出像咒语般的内容,就跟我大学时听到的社会人士同好会那件事当中出现的咒语十分相似。
でも、微妙に違うんです。
但是,有些许不同之处。
でも、微妙に違うということがなぜ僕にわかるんでしょうか。
然而,我为什么会知道有这样的差异呢?
なぜ、友人から話を聞いただけの僕が、その呪文を全て覚えているのでしょうか。
为什么我只是听朋友转述而已,却能完整记得那段咒语呢?
友人にしてもそうです。一度聞いただけの、しかも多人数が同時に話していたであろう意味不明な五十音の羅列を、なぜ全て暗記できるのでしょう。
而且朋友也是。他不但只听过一次,还是许多人同时开口说出莫名其妙的发音罗列,他为什么全都能熟记下来呢?
昨日、友達数人から連絡がありました。女友達です。
昨天,有几个朋友跟我联络。都是女性朋友。
夜中に変な電話をかけてくるのをやめろって。
她们叫我不要大半夜打奇怪的电话过去。
その友達、言うんです。僕がずっと電話口で言ってたって。
朋友表示,我在电话中一直这么说。
「山に行こうよ。楽しいから。行こう。山へ」
「一起去山上吧。很好玩喔。走嘛。去山上。」
そんな電話をかけた覚えはありませんでした。
我根本不记得自己有打过那种电话。
でも、発信履歴を確認したら、電話帳を上から順に、女性にだけかけていました。
但我确认了一下通话纪录,由上依序看下来确实只有拨打给女性而已。
あなたの話を聞いたあとに思い返すと、確かに子どものいる女性にはかけていなかったような気がします。
听您这么说,我仔细回想了一下,的确是没有打给有小孩的女性。
僕、おかしくなってしまったんでしょうか。
我是不是变得很奇怪呢?
何をしていても、この特集についてずっと考えてしまうんです。
无论我在做什么,满脑子都一直想着这个特辑的事。
最初は、初めて任された仕事がうれしくて、少しハイになっているだけなのかなと思ってました。でも、家でシャワーを浴びながら考えているときに、鏡を見て気づいたんです。鏡の中の僕、笑ってました。
我一开始觉得是因为第一次被交付工作太开心,而变得有点亢奋。但当我在家边洗澡边想这件事时,看向镜子才注意到。镜中倒映出的我正在笑。
でも、やっぱり楽しい。
但果然还是很开心。
そんな自分が怖いんです。
我觉得这样的自己好可怕。
あなたはどうですか?
您是怎么想的呢?
私の反応を待たずに、彼は続けました。
没等我做出反应,他又继续说了下去。
そうです。『山へ誘うモノ』と『赤い女』と『あきらくん』についての考察を延々と。
没错。不断说着他对于「牵引入山者」、「红衣女子」跟「AKIRA 小弟弟」的调查观点。
私が話を遮ってようやく話すのをやめた彼は、一呼吸置き、言いました。
当我打断他的话,这才总算停下来的他先是隔了一拍,便开口说道:
「もう少しです。もう少しな気がします。まだわからない部分は多いですが、もう少しで全部つながっていい特集になりそうなんです」
「就差一点了。我总觉得就只差一点而已。虽然包含红衣女子跟贴纸在内,还有很多没有厘清的部分,但只差一点应该就能连贯成内容扎实的特辑了。」
その勢いのまま、彼は続けました。
顺着这股气势,他接着说:
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
「既然都调查到这一步,我想干脆去●●●●●看看。」
私には彼を止める資格はありませんでした。
我没有资格阻止他。
もう、私も無事ではありませんでしたから。
因为我自己也已经自身难保。
彼は行ってしまいました。
他就这么前往那里。
2か月後、彼は死にました。
两个月后,他就过世了。
いえ、2か月後に死体で見つかったというのが正確です。
不,正确来说是两个月后找到他的遗体。
編集部から、小沢くんと連絡が取れないと電話がありました。
编辑部曾打电话来跟我说他们联络不上小泽。
彼がもう生きていないことを知っていた私は、●●●●●ダムで彼が自殺しているかもしれないと告げました。
知道他已经不在世上的我,就告知编辑部他说不定是去●●●●●的水坝自杀。
彼は溺死体で見つかったと聞きました。面識のない女性とともに。
后来听说他被发现溺死其中。跟一位陌生女性一起。
二人の遺体は笑っていたそうです。
两人的遗体好像都面带笑容。
皆さんに噓をついてしまって本当にごめんなさい。
对各位说了谎,真的非常抱歉。
『近畿地方のある場所について』はこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」就到此结束。
インタビューのテープ起こし 6
【Sの引き継ぎファイル『石について-5』より】
【出自 S 的交接档案「岩石相关—5」】
老人「ましらさまについて聞きたいんやて? えらいけったいなこと調べてんねんな」
老人「听说你想问关于麻悉拉大人的事啊?你调查的内容还真古怪呢。」
男性「はい。ええと……けったいなとは? ましらさまは神様なんですよね?」
男性「是的。那个……怎么会说古怪呢?麻悉拉大人是神明吧?」
老人「あれが神様? ああ、あいつがそう言うとったんか」
老人「你说那是神明?喔喔,那家伙是这样跟你讲的啊。」
男性「はい。そうお聞きしました。猿の神様だと」
男性「是的。我听您女儿说那是猴子的神明。」
老人「そうか。あれにはそう教えとったな。兄ちゃん、ええか? 話すのはかまへんけど、これはあんまり世間様に向けて書いたり話したりせんといてほしいんや」
老人「这样啊。我们是这样教她的呢。年轻人啊,你听好了。要我告诉你是没关系,但希望你尽量不要透过文字或口述对世间张扬这件事。」
男性「わかりました。ここだけの話にしておきます」
男性「好的。我不会张扬。」
老人「あれはな、神様でもなんでもない。ただの男や」
老人「那个啊,才不是什么神明。只是个男人罢了。」
男性「男?」
男性「男人?」
老人「そうや。まさるいう名前の男や」
老人「没错。一个名叫 胜 的男人。」
男性「ただの男を祠まで作って祀ってるんですか?」
男性「为了一位男性甚至盖了祠堂祭祀吗?」
老人「そうせんとあかんかったからな」
老人「因为非得这样做才行啊。」
男性「石も関係がありますか?」
男性「这跟岩石有关吗?」
老人「………………何から話したらええんかな。もともとは親父から聞いた話や。親父も親父から聞いた言うてたから、祖父さんが生きてた頃の話やと思うわ。明治の頃やな。ダムができる前はここら辺はうちも含めた大きい村やったことは知ってるか?」
老人「………………要从哪里开始说起才好呢?我原本也是听老爸讲的。而老爸又是听他老爸转述,所以这应该是我祖父在世时的事情。当时还是明治时代吧。你知道在水坝落成之前,这一带包含我们家在内,曾是一个大规模的村落吗?」
男性「はい。存じ上げています」
男性「是的。我知道。」
老人「こんな田舎やから、村中みんな家族みたいなもんやったらしくてな。ただ、一軒、まさるんとこはちょっと変わっとったらしくてなあ。村八分とはいわんでも、腫れもんみたいな扱いやったそうやわ」
老人「毕竟是在这种乡下地方,当时整个村子的人就像一家人一样。但是,唯独胜的那户人家不太正常的样子。虽然不至于被村子的人断绝往来,不过大家也不想主动靠近。」
男性「何か問題があったんですか?」
男性「是引发了什么问题吗?」
老人「まさるんとこは、まだまさるがちっさい頃に親父が熊にやられて死んだらしくて、母親と二人暮らしやったんや。母親も、身体が弱くて寝たきりやったらしいわ」
老人「他们家当胜还小的时候,父亲似乎就被熊杀死了,后来就剩他跟母亲相依为命。但他母亲的身体也很虚弱,一直卧病在床。」
男性「その、まさるが母親の面倒を見てたんですか?」
男性「所以是胜在照顾他的母亲吗?」
老人「そうらしいわ。母親と違って図体もでかくて、野良仕事も黙々とする真面目なやつやったそうや。ただ、母親が死んでしもて。それからちょっとおかしなってしもたみたいで」
老人「好像是。他身材高大,不像母亲那样虚弱,再粗重的农作也是默默完成,是个认真的人。然而,他的母亲终究还是过世了。在那之后他就变得有点奇怪。」
男性「おかしく……」
男性「变得奇怪……」
老人「多分寂しかったんちゃうか。母親の面倒見るのに一生懸命で寄合にも顔出さへんで、20過ぎて嫁ももろてへんかったそうやから。家に閉じこもってけったいな人形こしらえて、一日中話しかけるようになったみたいや。自分の嫁みたいにして」
老人「应该是太寂寞了吧。在母亲生前他都尽心尽力地在照顾,因此也没参加什么聚会,都年过二十了还娶不到老婆。成天只会窝在家里做些古怪的人偶,并对着人偶说话。就像在对待自己的老婆一样。」
男性「村の人は放っておいたんですか?」
男性「村里的人都坐视不管吗?」
老人「当然みんな心配したらしいわ。ほんまの所帯持てば気も持ち直すやろいうて、村のなかで年頃の娘と引き合わせようとしたらしいわ。でもうまいこといかんかったみたいや」
老人「大家当然都很担心吧。也认为他只要真的成家应该就会恢复正常,所以纷纷带村子里到了适婚年龄的女孩去跟他认识一下。但撮合的过程好像不是那么顺利。」
男性「なぜですか?」
男性「为什么呢?」
老人「まあ……あれやな。もともとちょっと変わったとこのあるいうか……難しいやつやったみたいやからな」
老人「哎呀……就是那样嘛。该怎么说呢,他本来个性就有点奇怪……该说是个性难相处吧。」
男性「……はあ」
男性「……这样啊。」
老人「なかには、そんなまさるを面白半分にからかうやつもおったらしくてな。兄ちゃん、『柿の木問答』て知ってるか?」
老人「村子里好像还有人会半开玩笑地捉弄胜的样子。年轻人啊,你知道什么是『柿子问答』吗?」
男性「すみません。勉強不足で」
男性「不好意思。是我学识不足。」
老人「いや、今の人は知らんやろ。簡単に言うと男と女の初夜の合言葉みたいなもんや。わしがちっさい頃もまだあったみたいやけどな」
老人「没什么,现在应该也没人知道吧。简单来说就像是男人跟女人第一次要上床时的暗号。直到我小时候好像都还有人在讲就是了。」
男性「合言葉?」
男性「暗号?」
老人「男が『あんたんとこは柿の木あるか?』って聞くんや。それを聞かれた女は『あるよ。ちょうど柿が実つけてる』言うんや。ほんなら男が『その実をもろてもええか』て聞く。女は『はい。どうぞもいでください』て応える。もちろん、実際柿なんてなくてもええねん。そういう会話をすることでお互いがその気があるか確かめ合うっちゅう習わしや」
老人「男人会先问『你那边有柿子树吗?』。听到这句话女人就会回答『有啊。而且刚好结果了』。接着男人就会追问『那可以给我那个果实吗?』。女人便会回应『好啊。请拿去吧』。当然,实际上没有什么柿子也没差。当时的习俗就是会透过这样的对话确认彼此有没有那个意思。」 男性「なるほど。興味深いですね」
男性「原来如此。真令人感兴趣呢。」
老人「まあ、そういう風習があるんやけど、まさるにそれをふざけて吹き込んだやつがおったらしくてな。『柿があるか聞いたらお前も嫁がもらえるぞ』言うて」
老人「总之,虽然是有这样的习俗,但好像有人胡闹地灌输胜这件事。跟他说『只要去问有没有柿子,你也能娶到老婆』。」
男性「まさるはそれを実行したと」
男性「所以胜就照做了。」
老人「いや、何を勘違いしたんか、のべつまくなし、村中の女に『柿があるからおいで』って言いまわったんや」
老人「不,也不知道他是误会了什么,总之接二连三地到处跟村子里的女人说『我有柿子喔,过来吧』。」
男性「……なるほど」
男性「……原来如此。」
老人「そんなやから、みんなから気味悪がられてしもて、女は誰もまさるに寄りつかんくなってしもたらしいわ」
老人「因为这样,大家都觉得他很恶心,后来好像就没有任何女人要靠近胜了。」
男性「かわいそうな話ですね」
男性「是个可悲的故事呢。」
老人「……それがなあ。ある晩、まさるの家の近所の女が殺されたんや。頭割られて。犯人捜しが始まったんやけど、まさるの家の畑から血の付いた大きな石が見つかってなあ。どこから持ってきたんかわからんけど、ここら辺の山では見いひん、黒い岩切り出したみたいな大きい石や。それを見つけた女の旦那と若い衆が、まさるを囲んで滅多打ちにしたんや」
老人「……但是啊。某天晚上,住在胜家附近的女人遭到杀害。而且头破血流。村子里的人于是开始寻找犯人,最后在胜家的田地找到一块沾染血迹的巨石。也不知道那是从哪里带来的,不过是个在这附近的山上不常见,像是从黑色岩石切割下来似的一块巨石。找到那东西的死者丈夫以及几个年轻人就将胜团团围住并痛打一顿。」
男性「……そんな。それは本当にまさるの仕業だったんですか?」
男性「竟然……真的有确定胜就是犯人吗?」
老人「そうとちゃうか。まさる本人も村の連中から問い詰められたときは自分がやった言うてたみたいやから」
老人「应该就是吧。胜自己好像也在村民逼问下说是自己做的。」
男性「まさるは殺されてしまったんですか?」
男性「后来胜就被打死了吗?」
老人「いや、半死半生のまま、そばにあった女を殺した大きな石に自分で頭打ちつけて死んだらしいわ」
老人「不,他好像是在剩下半条命的时候,就自己跑去一头撞上摆在旁边那块杀害女人的巨石而身亡。」
男性「むごいですね」
男性「真凄惨呢。」
老人「死に顔がまた壮絶やったみたいでな。口と目をかっ開いて死んだらしいわ」
老人「据说他死掉的时候表情相当悲壮啊。嘴巴跟眼睛都睁得大大的就死了。」
男性「そのあとはどうなったんですか?」
男性「后来怎么样了呢?」
老人「こんなやつを村の墓に入れたない言うて、山の林に埋めたんや。で、墓標代わりにその石を上に置いた」
老人「众人说不能把这种人埋在村子里的墓地,就将他埋在山上的树林间。然后,就将那块岩石当作墓碑摆在上面。」
男性「それがあの祠ですか?」
男性「所以就成了那座祠堂吗?」
老人「ちゃうちゃう。それから、村の女が何人も死んだんや。けったいな死に方でな。みんなわざわざその石に頭打ちつけて死ぬんや。まさるに呼ばれた言うもんまで出てきたらしくてなあ」
老人「不是不是。在那之后,村子里死了好几个女人。而且死因还很古怪。所有人都是特地一头撞上那块岩石而死。甚至好像还有人说是胜在叫她。」
男性「まさるの祟りが起きたと?」
男性「所以是胜死后在作祟吗?」
老人「みんなそう考えたみたいやな。山の上の神社に急ごしらえで祠立てて、まさるを鎮めることにしたんや。でも、本尊がない。だから、あの石を置いて、しめ縄巻いて、『まさるさま』て呼んでお参りすることにしたそうやわ」
老人「大家似乎都是这样想。于是急忙在山上搭建起一座神社,想借此平息胜。然而并没有祭祀对象本尊。所以就放了那块岩石、缠绕上注连绳,并以『胜大人』称之,更会前往参拜。」
男性「……それでまさるは鎮まったのでしょうか?」
男性「……如此一来就得以平息胜了吗?」
老人「………………鎮まったみたいやで。みんながまさるがこだわってた柿を供えたり、人形を供えたりしてたからやな」
老人「………………好像是平息了呢。因为众人会供奉胜所执着的柿子跟人偶。」
男性「なるほど。それがなぜ、今は『ましらさま』になってるんですか?」
男性「原来如此。那现在为什么会变成『麻悉拉大人』呢?」
老人「そりゃあ、あれやろ。こんな惨い話子どもにできへんからな。ただ、まさるのことは祀り続けんとあかん。だから、名前の似てる『ましらさま』いう猿の神様やいうことにして、言い伝えられてるんやろ。現にわしもあいつには、『ましらさま』言うてたわけやしな」
老人「当然是因为那个啊。这么凄惨的传说总不能说给孩子们听吧。然而,还是要继续祭祀胜才行。所以就当作是发音接近,称之『麻悉拉大人』的猴子神明,并代代传承下去。实际上我对那家伙也说是『麻悉拉大人』。」
男性「……ありがとうございます。よくわかりました」
男性「……谢谢您的说明。这样我都明白了。」
老人「あいつも言うとった思うけど、今はあの神社もあかんようなってるやろ。神様いうんは、忘れられたら悪さする言うからな。ワシも毎日仏壇でご先祖様には手合わせてるわ」
老人「那家伙应该也有跟你说过,现在那座神社好像荒废了吧。人家都说即使是神明,遭人遗忘之后也会作恶。我自己也是每天都会对着佛坛祭拜祖先。」
男性「……でも、まさるは、神様ではないですよね?」
男性「……但胜并不是神明吧?」
老人「兄ちゃん、よぉ考えてみい。あんたも周りからもてはやされたら自分が偉くなくても、そんな気してくるやろ。それと一緒や。みんなから敬われて、恐れられて、そうしていくうちに神様になってまうんや。それが、だんだん忘れられる。神様でも仏様でも、化け物でも、みんなが知っとらんと薄れてしまうんや。だから、忘れられそうになったら悪さして自分の存在を知らしめる。そんなもんやと思うで」
老人「年轻人,你仔细想想。要是受到众人的吹捧,即使自己没那么了不起,但也会产生这样的错觉吧?两者是一样的。受到众人崇敬、畏惧,渐渐地就会变成神明。而那又会随着时间流逝遭人淡忘。无论神明、佛祖还是怪物,没有人知道的话,存在就会越来越薄弱。所以为了不被人忘怀,就会透过恶行让大家知道自己的存在。我觉得大概就是这样吧。」
男性「そうですか。お話聞かせていただきありがとうございます。……ところで、今していただいたお話は、全て本当ですか?」
男性「这样啊。真的非常感谢您告诉我这么多……话说回来,您刚才说的全部都属实吗?」
老人「………………どういう意味や?」
老人「………………你这是什么意思?」
男性「私も実はあの神社には足を運びました。石が失われた祠もこの目で見ました。あの祠、神社とおなじぐらい相当古いものだと思います。それに、木組みでできていました。私が見たところ、見える部分に釘も使われていない。神社の建物と同じです。宮大工かそれと同じ技術を持った人が造ったように見えました。急ごしらえで作ったようには見えませんでした」
男性「其实我也有实际前往了那座神社。也亲眼看了失去岩石的祠堂。那座祠堂就跟里头的神社差不多老旧。而且,是用木材搭建而成的。我端详了一下,在看得到的地方都没有用到钉子。神社的建筑物也一样。感觉是由专门从事神社建筑的木匠所盖成,不像紧急搭建而成的样子。」
老人「なんや急に。そんなことわしに言われてもわからんわ。親父から聞いた話やし。もうええか? そろそろ飯の時間やわ」
老人「你也太突然了吧。就算你这样讲,我也不知道啊。这也是我听老爸说的。问够了吗?吃饭时间就快到了。」
男性「失礼しました。お話聞かせていただきありがとうございました」
男性「失礼了。感谢您告诉我这些事情。」
神社由緒看板
【Sの引き継ぎファイル『石について-6』より】
【出自S的交接档案「岩石相关—6」】
●………●…社
●………●…社
由…
由…
当社は…………によ…ば、…………と称……
本社是由…………所…成…………称之……
…………年…建…………。
…………年…建…………
ご…神は……………………のひ…つ……………………ある…
奉…神是……………………的…一……………………之尊…
…細…不明……、……伝…よ…ば
…节…不明…………据…关…说
………、天……降り……た、鬼……を喰…………され……
……天……降下……的,将……鬼吞…………受到……
……鎮……た………祀………………り…………。
……息……来……祭……………………理…………
…………よ…五…三日………鎮……祭……………れ……
…………此…五…三日…………息……祀…………敬……
原稿作成用メモ↓
原稿制作用笔记↓
廃神社のしげみで看板を発見
在荒废神社的树丛中发现看板
風化と何者かによる破壊・落書きにより、損傷が激しいため判読可能箇所のみ記載
由于经过风化以及受到人为破坏、涂鸦而破损严重,因此只记载尚可辨识的部分
『近畿地方のある場所について』5
ここまで読まれてしまったのですね。
各位已经读到这边了呢。
本当にごめんなさい。
真的很对不起。
私には、あのとき、リモートで小沢くんと打ち合わせをしたあの日からずっと、あれが見えていました。
其实我从那个时候,自从跟小泽开了线上会议的那天起,就一直能看见那个人。
あれが、私の耳元でずっと、「全て書け、全て広めろ」とささやきました。
那个人一直说着「全都写下来,把一切散播出去」这样对我耳语。
寝ているときでさえ、夢の中でささやきは聞こえました。
就连睡觉的时候,在梦中也会听见那道耳语。
私も踏み込み過ぎていたようです。
我似乎也涉入太深了。
助かるために必死でお札を作っても、ささやきはやみませんでした。
就算为了得救而拼命制作符咒,耳语也没有因此停息。
でも、このお話を書いているときだけは、ささやきがやみました。
但是,就只有在写下这件事的时候,耳语才会停歇。
書き続けることだけが、私に残された助かる方法でした。
因此唯有继续写下去,才是留给我的救赎。
逃れるために、呪いに触れ、それを書き続けました。
为了逃避,我接触了诅咒,并持续写下去。
なぜ、あれが呪いを広めたがっているのか、私は気づいていました。
我有发现那个人为什么这么想散播诅咒。
気づきながらも、書き続け、広めました。
尽管发现了,我还是继续写下去,并散播这件事情。
私は助かりたかった。まだ生きたかった。
我很想得救。我还想要活下去。
皆さんを身代わりにしてでも。
即使要将各位当作替身也在所不惜。
私は、もう死んでいる小沢くんを捜していると噓をついて、広めることにしました。
我借由在寻找其实已经身亡的小泽这个谎言来散播这件事情。
友人が行方不明になったといえば、心優しい皆さんは熱心に読んでくれるでしょう。そうでなかったとしても、●●●●●と地名を伏せれば、そこはどこなのかと推測するために続きを読みたくなるでしょう。SNSで拡散したくもなるかもしれません。
只要说朋友失踪了,温柔的各位想必就愿意热心地看下去吧。即使契机并非如此,只要用●●●●●隐瞒地名,为了推测出那究竟是指哪里,也会想要继续看下去。说不定还会想在社群平台上传开。
残念ながら私は知っていました。ライターとして、読者を操る効果的な情報発信の仕方を。
很遗憾的是我确实清楚得很。身为撰稿人的我知道如何借由发表情报以有效操纵读者的方法。
お話の冒頭で私が書いた「ご協力いただきたいこと」、それは皆さんがこのお話を読むことでした。
我在起头写下「希望各位能提供协助」所指的,就是希望各位可以阅读这整篇文章。
でも、私は皆さんに全てをお伝えはしたくなかった。
但是,我不想告诉各位事情的全貌。
私に残された最後の良心であり、抵抗でした。
这既是我仅存的最后的良心,也是一种抵抗。
怪異との縁が強いほど、受ける呪いも大きくなります。
与怪异之间的缘分越强烈,也会受到越大的诅咒。
だから、何度も途中でお話を終わらせました。
所以,我中途好几次都想结束这篇文章。
皆さんがこれ以上呪いに触れなくて済むように。
希望各位不要再接触到更多的诅咒。
でも、あれは許してはくれませんでした。
然而,那个人不允许我这么做。
何度終わらせても、ささやきはやみませんでした。
无论我中止多少次,耳语都不曾停歇。
全てを書いて、広めるまで。
直到我写完一切,散播出去为止。
私が選ばれてしまったのは、あれに近かったからでしょう。
我之所以会被选上,应该是靠近了那个人的关系吧。
自分に近い存在に役割を担わせることで、お札よりも強力な呪いを感染させたかったのでしょう。
应该是想借由让与自己相近的存在扛起职责,使人感染上比符咒更强大的诅咒吧。
自分に近い存在、つまり、母である女性です。
与自己相近的存在,也就是为人母的女性。
あれは、子どもを探して家々をのぞいていたのではありません。母を探していたのです。
那个人并不是为了找孩子而窥视每户人家。而是在找母亲。
自分に共感する女性を探していたのです。自分とともに子どもを育てるにふさわしい女性を。
寻找能与自己产生共鸣的女性。寻找适合与自己一起养育孩子的女性。
子どもを産み、失った私、あのとき、施設で言葉を交わした私は、あれにとっては、この上なく自分に近い女性だったのでしょう。
生过孩子并失去他的我,那个时候在设施里交谈过的我,对那个人来说应该是跟自己最接近的女性了吧。
一度は断ち切った縁を自らたぐりよせ、愚かな私は再びあれと関わってしまいました。
自己跑去靠近一度斩断的缘分,愚蠢的我再次跟那个人扯上了关系。
あれはマスコミを憎んでいました。同時に、マスコミの拡散力も身をもって知っていた。
那个人很憎恨新闻媒体。与此同时,也切身明白新闻媒体的散播能力。
そういう意味でも、子どもを広めて育てたいあれにとって、ライターである私は適任だったのでしょう。
就这层意思来看,对于想将诅咒散播出去来养育孩子的那个人来说,身为撰稿人的我正好适任吧。
あの女、赤い女は我が子をよみがえらせようとしました。
那个女人——红衣女子试图想让自己的孩子复活。
信じていたのに自分を選んでくれなかった、あまつさえ自分の子どもの命を奪った、偽りの神にすがって。それが何を意味するのかも知らずに。
攀附着明明如此深信却没有选中自己,最后甚至夺走自己孩子性命的虚假神明。甚至不晓得那存在着怎样的意义。
我が子の死を目の前にしてさえ祈った、どうしようもなく馬鹿な女です。
就连自己的孩子死在眼前时都还在祈祷,真的是个无可救药的愚蠢女人。
そして、どうしようもなく哀れな女です。
同时,也是个无可救药的可怜女人。
石を盗み、お札の文字を自分の子の名に変えてよみがえらせたのは、我が子の形をしたなにかだった。
偷走岩石,连符咒上的文字都改成自己孩子的名字,但借此复活的却是有着一副自己孩子外貌的某种存在。
でも、女はそれを我が子だと信じた。
然而,女人依旧相信那是自己的孩子。
ただただ命を喰らうだけのなにかを育てるために、自らが呪いに加担し、さらにはお札を使ってなんの関係もない人に呪いを広めた。
为了养育只是一味地吞噬性命的那某种存在,自己也参与诅咒,更透过符咒将诅咒散播给毫不相关的人们。
怪異になり果てて、心を失ってもただただそれを繰り返した。
最后自己也成了怪异,即使失去了心灵,还是不断反复着这样的行径。
でも、それだけでは足りなかった。
但是,光是如此还远远不足。
だから、私を使ったのです。
所以才会利用我。
あの怪異たちは、心など持っていません。本能にしたがって獲物を探しているだけです。
那些怪异并不具备心灵。只是依循本能在寻找猎物而已。
自分が神と信じていたものが、偽りの神だったと書いているときでさえ、女は悲しみもしませんでした。
就连写下自己深信是神的存在,其实是虚假的神明时,女人也没有感到悲伤。
人間の道理など通じないのです。怪異なんてそんなものなのでしょう。
人类的道理是说不通的。怪异就是这样的存在吧。
哀れなのは女だけではありません。
可怜的不只是女人而已。
根をたどればあの男も、あの子でさえも、贄でしかなかった。
追根究柢,那个男人,就连那个孩子,都不过是活祭品。
贄がさらに贄を求める。皮肉なことです。
活祭品在追求着活祭品。说来也真是讽刺。
鬼は、今もどこかで人の血をすすりながら、偽りの神を生み出しています。
恶鬼此时也在某个地方一边啜饮人血,并创造出虚假的神明。
でも、今さらそれを知ったところでもう関係のないことです。
然而,事到如今就算知道这件事情也已经无所谓了。
『近畿地方のある場所について』は本当にこれでおしまいです。
「发生在近畿某处的那些事」真的就到此结束。
私にはもう書けることはありません。全てを書いてしまいました。
我已经没有可以继续写下去的事情了。我全都写出来了。
●●●●●がどこかなんて、もうなんの意味も持ちません。
●●●●●究竟是位在何方,也已经不具任何意义。
皆さんはあまりにも強く縁を結んでしまった。
因为各位已经与之缔结下太强烈的缘分。
もう、おしまいです。
已经没救了。
もう私には女のささやきは聞こえません。
我再也听不见女人的耳语了。
女には許されたのかもしれません。
说不定是得到了女人的原谅。
でも、男の子が見えます。部屋の隅に立って私を見つめています。
但我还是能看到那个男孩。就站在房间一角注视着我。
つまり、そういうことなのでしょう。
换句话说,就是这么一回事吧。
皆さん、本当にごめんなさい。
各位读者,真的很对不起。
そして、見つけてくださってありがとうございます。
还有,谢谢你找到我。
<了>
Footnotes
-
通夜 :[名]神社や仏堂にこもって終夜祈願すること ↩
-
食傷:[名]① 食中毒。② 同じ食べ物がつづいて食べ飽きること ↩
-
甲府事件: 1975 年发生于山梨县甲府市的事件,两名小学生目击了一个不明飞行物和其搭载的两个外星人。为日本著名的 UFO 事件之一 ↩
-
犬鳴峠: 位于福冈县宫若市犬鸣地区,穿越犬鸣山周边一连串山脉隘口。日本著名都市传说 “犬鸣村” 的地点 ↩
-
摩耶観: 摩耶观光饭店,位于神户滩区摩耶山的知名饭店废墟 ↩
-
wktk: ワクワクテカテカ的简写,期待某件事情的样子 ↩
-
893: ヤクザ 的音译 ↩
-
レタッチ (retouch) :[名]写真やデジタル画像などに手を加えたり、修整したりすること ↩
-
サムネイル (thumb nail) :[名]画像ファイルの見本用画像のこと ↩
-
オール:[名]「オールナイト」の略 ↩
-
穴場:[名]一般の人にあまり知られていない、いいところ ↩
-
ビリケンさんの像: 一种在日本特别受欢迎的幸运之神形象,头部尖状,眯眼,嘴角上扬,通常被认为能带来好运 ↩
-
アールグレイ (Earl Grey): 伯爵茶 ↩
-
人だかり:[名](スル)人が群がり集まること ↩