とある魔術の禁書目録 1: 序章 幻想殺しの少年のお話 The_Imagine-Breaker.
desc: “超能力” 与上条当麻,“魔法” 与茵蒂克丝。当奇异的命运之线彼此交错,故事自此拉开序幕 ——!
一名身着纯白修女服饰的少女,陡然从天而降,落入他的房间。“怎么可能……” 上条当麻喃喃自语,而这位修女装扮的少女如是说道:自己是从魔法的世界逃亡而来。 这座学园都市摒弃神秘学,超能力者早已被视作普通科学现象为人熟知。上条对自称茵蒂克丝的神秘少女的言行满心疑惑,而真正的魔法师,已然出现在二人眼前 ——!备受瞩目的新锐作家献上的学园动作奇幻故事,就此登场!
「───ええい! くそっ! くそっ! あーもうちくしょー不幸すぎますーっ!!」
「——啧!可恶!可恶!啊~真是可恶!我实在有够倒楣啦!」
我ながら変態じみた叫び声だと思いつつも上条当麻は凄まじい逃げ足を止めようとしない。
上条当麻发出连自己都觉得很像变态的怒吼声,没命似的一路往前狂奔。
深夜の裏路地を走り抜けながら、チラリと背後を振り返ってみる。
他在深夜的小巷中奔跑,同时往后面瞄了一眼。
八人。
八个人。
もうかれこれ二キロ近く走り回っているのに、まだ八人。無論、元外国人部隊のコックさんでもなければ現代まで生き残った機甲忍者でもない上条当麻にはこの人数相手にケンカをしたって勝ち目はない。元より、高校生同士のケンカなんて一対三を越えたら話にならない。実力うんぬん以前にまず『無理』だ。
从刚刚到现在都已经跑了快两公里,还有八个人。上条当麻既非待过外籍兵团的厨师,也不是残存于现代的机甲忍者,一次要跟那么多人硬杠当然没有胜算。事实上高中生干架的时候,对手只要超过三个人根本就不可能赢,任凭你有多勇猛也是「没用」的。
薄汚れたポリバケツを蹴飛ばし、黒猫を追い払うように上条は走り続ける。
上条一路狂奔着,还像赶走黑猫似的踢翻了肮脏的塑胶水桶。
七月十九日。
七月十九日。
そう、七月十九日が悪いのだ。明日っから夏休みだーっ! などと尋常ではないハイな気持ちになったからこそ、書店では表紙を一目見ただけで地雷と分かるマンガを手に取り、お腹もすいてないのに一丁豪華に無駄食いするかーっ!とファミレスへ入り、明らかに酔っ払った不良に絡まれる中学生ぐらいの女の子を見て、思わず助けてやっかなー、とか常軌を逸した思考回路が働いてしまったのだ。
对,都是七月十九日的错。明天开始就放暑假了,因为被亢奋的心情所影响,所以才会在书店买了看封面就知道铁定是地雷的漫画,明明肚子不饿却想吃点好料,所以走进大众餐厅里,然后又看到一个国中生模样的女生,被很明显是喝醉酒的不良少年缠上,自己居然会想上前伸出援手——结果脑袋却做出这种脱离常轨的判断。
まさかトイレからぞろぞろ仲間が出てくるとは思わなかった。
没想到从厕所里面,竟走出一大群不良少年的同伙。
集団でトイレへ行くのは女の子の特権だと思っていました、はい。
从前还以为拉死党一起上厕所,是女生的特权呢!
「……結局頼んでた苦瓜と蝸牛の地獄ラザニア1くる前に飛び出しちまったし、まだ食ってもないのに食い逃げ扱いされてるし。あーもう何なんですかこの不幸は!?」
「……我点的苦瓜蜗牛地狱千层面都还没上菜咧,连一口都没吃到,却得被当成吃霸王餐的,啊——我怎么会这么衰啦?」
ぐぎゃあ! と頭をかきむしりながら上条は裏路地から表通りへ一気に飛び出す。
上条一路哇哇大叫拉扯着自己的头发,从小巷子跑到了大街上。
月明かりの降りる『学園都市』は、東京都の三分の一ほどの大きさを持つにも関わらず、どこもかしこもびっしりとカップルだらけだった。きっと七月十九日だ。七月十九日が悪いんだと独り身の上条は心の中で絶叫する。あちこちに立つ風力発電の三枚プロペラが青白い月明かりと夜景の光を浴びて独身貴族が流す涙みたいにギラギラ光っている。
在月光的照耀下,面积将近东京都三分之一大小的「学园都市」里,竟然到处都是成双成对的情侣。一定是因为七月十九日,都是七月十九日的错!单身的上条在心中怒吼。随处可见的发电风车三片螺旋叶片,在蓝白色月光与夜景灯火的映照下,有如单身贵族的眼泪般散发着诡异的光芒。
上条はカップル達を引き裂くように夜の街を突っ走る。
上条像是要硬生拆散那些情侣似的,冲过夜晚的街头。
走りつつ、チラリと自分の右手を見た。そこに宿る力も、こんな状況では何の役に立たない。不良の一人も倒せないし、テストの点も上がらなければ女の子にモテたりもしない。
他一路跑着,还瞧了自己的右手一眼。隐藏在右手中的能力,在这种时候根本派不上用场。既没办法打倒不良少年,甚至连用来增加考试分数去把妹也办不到。
「うう、不幸だーっ!」
「呜呜!我真是不幸!」
不良の『集団』を完全に振り切ると、上条を見失った相手がケータイを使って増援を呼んだりバイクを持ってきたりしてしまうかもしれない。あくまで『スタミナ切れ』でぶっ倒れていただくためには、適度に上条当麻という『エサ』をちらつかせて相手を走らせ疲れさせるしかない。言うなればボクシングでわざと相手に殴らせまくって体力を奪うようなものだ。
如果能把不良少年的「集团」彻底甩开,追丢上条的那群不良少年可能会打手机找人增援,也可能会骑机车过来。所以为了让他们「筋疲力竭」,上条必须拿自己当「诱饵」,吸引他们不断地跑。就像在拳击比赛中故意一直挨拳头,借以消耗对手体力的战术是一样的。
上条の目的はあくまで『人助け』なのだ。
反正上条的目的只是为了「救人」。
無駄に殴り合わずとも、相手を振り切って諦めさせてしまえば『勝ち』なのだ。
根本不需要无谓的斗殴行为,只要能让对手追不上自己,让对手放弃,就算「赢」了。
元々、上条は長距離走にそこそこ自信がある。対して相手は酒と煙草で体を壊し、靴も機能性ゼロのブーツ。しかもペース無視の全力疾走を続けては、土台、長距離は不可能だ。表通りと裏路地を交互に縫い走り、見た目は無様に逃げ回る姿を見せつけながら、一人、また一人と両ヒザに手をついて脱落していく不良達の姿を確認していく。我ながら完璧、誰も傷つかないパーフェクトな解決方法だと思いつつも、
原本上条就对自己的长跑本事还挺有自信的。何况对手的体能早就被烟酒搞坏了,脚上穿的又是毫不实用的长靴,再加上没有保留体力的观念,打一开始就一路猛冲,怎么可能跑得久?在大马路与小巷子之间来回穿梭,乍看之下似乎逃得很狼狈,但却清楚地看到不良少年们一个接一个脱队,每个人两手都撑在膝盖上面。真是太完美的计划了,竟然能够在不伤害任何人的情况下完美的解决这件事。不过……
「ち、ちくしょう……何だって俺はこんな事に青春かけなきゃなんねーんだよう!」
「可……可恶……我干嘛得把青春浪费在这种事情上啊!」
悔しい。どこを見ても幸せいっぱい夢いっぱいなカップル達ばかりで、上条当麻は一人、何だかものすごく負け組な気がする。日付が変わればもう夏休みだっていうのに、ラヴもコメディもないなんて負け犬すぎる。
真不甘心。放眼望去都是充满幸福美梦的甜蜜情侣,而上条当麻却是孤鸟一只,总觉得有股非常强烈的挫败感。明明一过午夜就是暑假了,自己却是个跟恋爱与欢乐无缘的丧家之犬。
と、背後から不良の一人の罵声が飛んできた。
背后传来了一名不良少年的怒骂声:
「おるぁ!! ちくしょうこのクソガキ止まれやこの逃げ足王!!」
「喂!臭小子你给我站住!没种的逃命大王!」
何なんだこの猛烈なラヴコールは、と流石の上条もぷっちりキレる。
如此热烈的告白,让上条也火大了。
「うるっせぇ! ぶん殴られねえだけ感謝しやがれサル並野郎!」
「吵死啦!没扁你们就该偷笑了!你们这群 IQ80 的猴子!」
無駄にスタミナを消費すると分かっていながらついつい上条は叫び返す。
虽然明知道这样是在浪费能量,上条还是忍不住骂了回去。
(……、本当、傷一つつかねーだけでも感謝しろってんだよ)
(……你们能毫发无伤真该感谢我!)
さらに二キロほど、汗と涙で走り続けるとようやく都市部を離れて、大きな川に出た。大きな川には大きな鉄橋が架かっている。長さにしておおよそ一五〇メートル。車はない。ライトアップもされていない無骨な鉄橋は、夜の海のような不気味な暗闇に塗り潰されている。
在汗水与泪水中又跑了两公里左右,终于跑出了市区,来到一条大河旁边。河道上有座大型铁桥,长度大约一百五十公尺,桥上一辆车子都没有。造型朴实的钢骨桥梁没有灯饰照明,完全融入在有如黑夜大海的诡谲黑暗中。
夜の鉄橋を突っ切りながら、上条は後ろを振り返る。
上条跑上夜晚的铁桥,回头一望。
と、上条は足を止めた。いつの間にか、後を追ってる人間が一人もいなくなっていたからだ。
他停下了脚步。不知何时开始,后面已经一个人都没有了。
「く、くそ……やっと撒いたか」
「该……该死……终于甩掉了……」
上条はその場にペタンと座りたくなる衝動を必死にこらえ、夜空を見上げて息を吸う。
上条拼命忍住想一屁股坐下来的冲动,抬头看着夜空吸了口气。
本当、誰も殴らずに問題を片付けられた。その事だけは自分で自分を褒めてやりたい。
真的在没有开扁的状况下把事情解决了。光凭这一点就值得称赞自己一下。
「ったく、何やってんのよアンタ。不良を守って善人気取りか、熱血教師ですかぁ?」
「你到底在玩什么游戏?当自己是保护不良少年的好人?还是热血教师?」
刹那、ギクリと上条の体が凍りついた。
一瞬间,上条浑身变得僵硬。
鉄橋に灯りの一つもなかったため、気づかなかったのだ。上条が走ってきた方向から五メートルほど先に、女の子が一人立っている。灰色のプリーツスカートに半袖のブラウスにサマーセーターという格好の、何の変哲もない中学生ぐらいの女の子だ。
由于桥上一点灯光都没有,所以他刚刚没有发现。就在自己跑过来的方向,距离五公尺远的地方站着一个女孩。她身穿灰色的百褶裙,短袖上衣与夏季用薄毛衣,是个看起来非常平凡的女生,大约国中生年纪。
上条は夜空を見上げながら、このまま後ろへぶっ倒れようかなぁと半分以上本気で思う。
上条看着夜空,半认真的思考要不要干脆就直接往后倒地算了。
というか、ファミレスで絡まれていた女の子が、彼女だ。
在大众餐厅被不良少年纠缠的女生,就是她。
「……つー事はアレだろ? 後ろの連中が追ってこなくなったってのも」
「……这么说来,追我的人会一个个消失也是因为那样?」
「うん。めんどいから私が焼いといた」
「嗯,我嫌碍事,都干掉了。」
バチン、という青白い火花の音が響いた。
蓝白色的火花闪起,发出声响。
別に女の子がスタンガンを握っている訳ではない。肩まである茶色の髪が揺れるたびに、まるでそれが電極みたいにバチバチと火花を散らしているのだ。
这并不是因为少女身上带着电击棒,而是她及肩的茶色长发摇曳着,还如同电极般发出阵阵火花。
風に乗ったコンビニ袋が彼女の顔の側に飛んだ瞬間、迎撃装置のように青白い火花がコンビニ袋を吹っ飛ばした。
一个便利商店的塑胶袋被风吹向她的脸庞,那一瞬间,如同迎击装置般的蓝白色火花就把塑胶袋炸得飞了出去。
うわぁ、と上条は疲れたように一言。
「哇……」上条用疲累的声音喃喃自语。
今日は七月十九日だ。だから書店では表紙を見ただけで地雷と分かるマンガを手に取り、お腹もすいてないのにファミレスに入り、明らかに酔っ払った不良に絡まれる中学生ぐらいの女の子を見て、思わず助けてやっかなー、とか思ってしまったのだ。
因为今天是七月十九日,所以才会在书店买了看封面就知道铁定是地雷的漫画,明明肚子不饿却走进大众餐厅里,然后又看到一个国中生模样的女生,被很明显喝醉酒的不良少年纠缠,自己居然会想直接去救人。
けれど、上条は『女の子を助けよう』とか言った覚えはない。
但上条可不记得说过他是为了「救那女孩」。
上条は不用意に彼女に近づいた少年達を助けようと思っただけだ。
他是为了去救那些傻傻接近那女孩的少年们。
上条はため息をつく。いっつもこんな感じの女の子だった。かれこれ一ヶ月近く顔を合わせているくせに、お互いに名前も覚えていない。つまりは、友達になろうという訳ではないのだ。
上条叹了口气。这女孩就是这副德行,前后已经认识一个月了,彼此却还不记得对方的名字,因为她不是来跟自己交朋友的。
今日こそは生ゴミになるまでボコりまくると鼻息荒げてやってくるのが少女の方で、それを適当にあしらうのが上条である。
少女总是带着「今天一定要打赢你」的气势,热血沸腾地来找上条单挑,而上条总是敷衍了事的应付她。
たった一度の例外もない。全戦全勝だった。
事实上在两人的对决里,上条从来没输过。
適当に負けてあげれば少女の気も晴れるんだろうが、上条は演技下手なのだった。前に一度、すわマイリマシター、と言ったら鬼のような形相で一晩中追い回された。
其实只要随便输一场给她,相信少女也会满足了,可惜上条的演技太差。之前有一次他故意认输,结果少女面目狰狞得活像恶鬼,一整晚追着他不放。
「……つか、俺が何したってんだよう」
「……我到底哪里招惹到你了?」
「私は、自分より強い『人間』が存在するのが許せないの。それだけあれば理由は十分」
「我不能容许这世界上有比我还强的『人类』。光这个理由就足够了。」
これだった。
就是这种理由。
今日び格闘ゲームのキャラだってもうちょい詳しい設定があると思う。
这年头,连格斗游戏的角色设定都不会那么无脑。
「けどアンタもバカにしてるわよね。私は超能力者なのよ? 何の力もない無能力者相手に気張ると思ってんの? 弱者の料理法ぐらい覚えてるわよ」
「而且你也太看不起我了吧?我可是等级 5 的超能力者啊,怎么可能对那些毫无能力,等级是零的家伙认真起来?我自然知道该怎么适当打发那种弱者。」
この街の中に限っては、『裏路地の不良ども=暴力最強』という図式は当てはまらない。超能力開発という時間割りからも落ちこぼれた彼らは何の力も持たない無能力の『不』良なのだ。
「小巷内的不良少年=最强暴力」这种定律,唯有在这城市里无法成立。那些连超能力开发课都被当掉的不良少年,根本只是名副其实的「不良」少年,等级零,毫无力量可言。
この街で真に強いのは、彼女のような特待生クラスの超能力者である。
在这个城市中的真正强者,是像她这种资优生等级的超能力者。
「あの、それな? お前が三二万八五七一分の一の才能の持ち主なのは良く分かってるけどさ、長生きしたかったら人を見下すような言い方やめた方がいいぞ、ホント」
「喂,我是知道你拥有卅二万八千五百七十一人中才有一个的优秀能力啦,不过如果你想活久一点,劝你别说这种太瞧不起人家的话比较好喔。」
「うっさい。血管に直接クスリ打って耳の穴から脳直で電極ぶっ刺して、そんな変人じみた事してスプーンの一つも曲げられないんじゃ、ソイツは才能不足って呼ぶしかないじゃない」
「少啰唆!经过那种近乎变态的训练课程,又是把药直接注射进血管,又是将电极插入耳中对脑袋直接电击,竟然还连一根汤匙都无法弄弯,这些人不是无能是什么?」
「……」
確かに、学園都市はそういう場所だ。
没错,学园都市就是这样的地方。
『記録術』とか『暗記術』とか、そんな名前でごまかして『頭の開発』を平然と時間割りに組み込んでいる場所、それが学園都市のもう一つの顔だ。
打着「记忆术」、「背诵术」的口号做幌子,理所当然似的把「脑部开发」课程排进学校的上课科目之中,这就是学园都市的另一种面貌。
もっとも、学園都市に住む二三〇万もの『学生』全てがマンガの主人公みたいに人間をやめる訳でもない。全体で見れば六割弱が、脳の血管千切れるまで気張った所でようやくスプーンが曲がる程度の、まったくもって使えない『無能力』ばかりなのだ。
不过,住在学园都市中的两百三十万名学生,倒也不是每个人都跟漫画人物一样强得不像人类。全体来看大约有接近六成的学生是拼到脑袋血管快爆掉,也顶多只能折弯汤匙的「无能力」者,毫无实用价值。
「スプーン曲げるならペンチ使えば良いし火が欲しければ一〇〇円でライター買えば良い。テレパシーなんてなくてもケータイあるだろ。んなに珍しいモンか、超能力なんて」
「想折弯汤匙怎么不用钳子?想要火怎么不去买个便宜打火机?就算不会心电感应,用手机不行吗?超能力真有那么了不起?」
と、これは学園都市の身体検査で機械どもに『無能力』烙印を押された上条の言葉。
在学园都市的身体检查过程中,被机器认定为「无能力者」的上条如是说。
「大体、どいつもこいつもおかしいんだよ。超能力なんて副産物で悦に入りやがって。俺達の目的ってな、その先にあるもんじゃなかったっけか?」
「说起来你们实在很奇怪,干嘛这么热中于追求超能力这种副产物?我们的真正目的不是更高更远大吗?」
対して、学園都市でも七人しかいない『超能力者』の少女は唇の端を歪めて、
听到这句话,身为学园都市中仅有七名「等级 5 超能力者」之一的少女,牵动嘴角笑了开来:
「はぁ? ……ああアレね。何だったかしら、確か『人間に神様の計算はできない。ならばまずは人間を超えた体を手にしなければ神様の答えには辿り着けない』だっけ?」
「啊?……哦,你说那个啊。那是叫什么来着?记得是『人类无法做到跟神同等级的计算,所以要先拥有超越人类的身体,才能够得到神的解答』?」
少女は鼻で笑った。
少女发出了嘲笑声:
「───は、笑わせるわね。一体何が『神様の頭脳』なんだか。ねえ知ってる?解析された私のDNAマップを元に軍用の妹達が開発されてるって話。どうやら、目的よりも美味しい副産物だったみたいじゃない?」
「——哈!别逗我了。什么叫『神的头脑』?你知道吗?我的 DNA 蓝图经过解析之后,被拿去研发我的复制人了。我的这些妹妹们,都将被用在军事用途。如何?是不是副产物比主要目的还要有价值?」
と、そこまでしゃべって、唐突に少女の口がピタリと止まる。
说到这里,少女突然住了口。
音もなく、空気の質が変わっていく感覚。
没有声音,却可以感觉到气氛改变了。
「……ていうか。まったく、強者の台詞よね」
「……因为你是强者,所以才能说出那样的话吧。」
「は?」
「啊?」
「強者、強者、強者。生まれ持った才能だけで力を手にいれ、そこに辿り着くための辛さをまるで分かってない──マンガの主人公みたいに不敵で残酷な台詞よ。アンタの言葉」
「强者!强者!强者!拥有与生俱来的能力,完全不了解别人要获得这样的能力需要经过多少的痛苦——你说的那些话,听起来就像漫画主角会说的台词一样既自信又残酷!」
ざザザざザざざ、と鉄橋の下の川面が、不気味なぐらい音を立てる。
桥下河面的波浪声,听起来莫名的清晰。
学園都市でも七人しかいない超能力者、そこに辿り着くまでにどれだけ『人間』を捨ててきたのか……それを匂わせる暗い炎が言葉の端に灯っている。
要成为学园都市前七名的超能力者,需要舍弃多少身为「人类」原本拥有的东西……这样的思绪,如同黑暗的火焰般,飘荡在少女的字里行间。
それを、上条は否定した。
上条却否定了这一切。
たったの一言で、たったの一度も振り返らなかった事で。
因为他说了那句话。因为他的不屑一顾。
たったの一度も、負けなかった事で。
也因为,他从来没有输给她。
「おいおいおいおい! 年に一度の身体検査見てみろよ? 俺の能力はゼロでお前は最高位だぜ? その辺歩いてるヤツに聞いてみろよ、どっちが上かなんて一発で分かんだろ!」
「喂喂喂喂!要不要去查一下每年身体检查的结果?我的等级是零,你的等级是最高的5耶?随便拉个路人来问就知道谁比较厉害吧?」
学園都市の能力開発は、薬学、脳医学、大脳生理学などを駆使した、あくまで『科学的』なものだ。一定の時間割りをこなせば才能がなくてもスプーンぐらいは曲げられるようになる。
学园都市的能力开发课程完全是科学的结晶,包含了医药学、脑医学、大脑生理学等最先进的技术。就算是资质再差的凡人,只要经过一定的课程训练,至少也可以用念动力折弯汤匙。
それでも、上条当麻は何もできない。
但只有上条当麻什么都不会。
学園都市の計測機器が出した評価は、まさしく『無』能力だった。
学园都市的计测仪器所测出来的结果,就是货真价实的「无」能力。
「ゼロ、ねえ」
「无能力……」
少女は口の中で転がすように、その部分だけ繰り返した。
少女在嘴里咀嚼着这三个字。
一度スカートのポケットに突っ込んだ手が、メダルゲームのコインを摑んで再び出てくる。
忽然,少女把手插进裙子的口袋中,不一会儿,掏出一枚游戏场的代币。
「ねえ、超電磁砲って言葉、知ってる?」
「你知道什么叫超电磁炮吗?」
「あん?」
「啊?」
「理屈はリニアモーターカーと一緒でね、超強力な電磁石を使って金属の砲弾を打ち出す艦載兵器らしいんだけど」
「听说原理跟磁浮列车一样,就是利用超强力的电磁铁,将金属制炮弹打出去的舰载武器。」
ピン、と少女は親指でメダルゲームのコインを真上へ弾き飛ばす。
少女用拇指,把硬币叮的一声弹向天空。
ヒュンヒュンと回転するコインは再び少女の親指に載って、
硬币一边旋转,一边又回到少女的拇指上。
「────こういうのを言うらしいのよね」
「……大概就是这种感觉吧!」
言葉と同時。
话才刚说完——
音はなく、いきなりオレンジ色に光る槍が上条の頭のすぐ横を突き抜けた。槍、というよりレーザー光線に近い。出所が少女の親指だと分かったのは、単に光の残像の尾がそこから伸びているのが見えたからだ。
突然间,一道橙色光芒如长枪般射过上条颊边,不带一点声响。不,要说是长枪,其实更像雷射光。从光芒的残像看来,这道光线来自于少女的拇指。
まるで雷のように、一瞬遅れて轟音が鳴り響いた。耳元で巻き起こる空気を破る衝撃波に、上条のバランス感覚がわずかに崩れる。ぐらりとよろめいた上条は、チラリと背後を見た。
就跟打雷一样,隔了一段时间后才听到轰隆声。破空的冲击波往上条的耳边袭来,让他一时失去了平衡感。上条晃了两晃之后,回头往背后看了一眼。
オレンジの光が鉄橋の路面に激突した瞬間、まるで海の上に飛行機が不時着するみたいにアスファルトが吹っ飛んだ。向こう三〇メートルに渡って一直線に破壊の限りを尽くしたオレンジの残光は、動きを止めても残像として空気に焼きついている。
橙色光线在接触到铁桥路面的瞬间,简直就像飞机在海上迫降一样,将两侧的柏油都翻了起来。破坏了一直线三十公尺内所有物体的橘色光芒,在停止之后依然在空气中留下残像。
「こんなコインでも、音速の三倍で飛ばせばそこそこ威力が出るのよね。もっとも、空気摩擦のせいで五〇メートルも飛んだら溶けちゃうんだけど」
「即使是像这种硬币,只要速度超过音速三倍,威力也还不差。只可惜因为空气摩擦的关系,飞超过五十公尺就会溶化了。」
鉄とコンクリートの鉄橋が、まるで頼りない吊り橋のように大きく揺らいだ。ガギ! ビシ! とあちこちで金属のボルトが弾け飛ぶ音が鳴り響く。
由钢筋跟水泥构成的铁桥,如今简直像虚浮的吊桥般开始剧烈晃动,到处是金属锚栓断裂弹飞的声音。
「……………………ッ!!」
上条は、全身の血管にドライアイスでもぶち込まれたような悪寒を覚えた。
上条突然像是全身血管都被注射进干冰般,感到一阵寒意。
ゾグン、と。得体の知れない感覚に全身の水分が汗となって蒸発するかと思った。
一种无以言喻的感觉,似乎全身水分都要变成汗水蒸发掉了。
「───て、メェ。まさか連中追い払うのにソイツ使ったんじゃねーだろうな……ッ!!」
「你……你……你该不会对刚刚那些家伙用了这招吧……?」
「ばっかねぇ。使う相手ぐらい選ぶわよ。私だって無闇に殺人犯にはなりたくないもん」
「你是白痴吗?我当然会看对象!莫名其妙变成杀人犯可不好玩!」
言いながら、少女の茶色い髪が電極のようにバチンと火花を散らす。
少女一边说着,茶色头发如同电极般爆出火花。
「あんな無能力───追い払うにゃコイツで十分でしょ、っと!」
「对付那些等级零的——用这招就够了。」
少女の前髪から角のように青白い火花が散った瞬間、
少女的刘海突然迸出犄角似的蓝白色火花——
槍のごとく一直線に雷が襲いかかってきた。
一道闪电如同长枪般射向上条。
避ける、なんて事ができるはずがない。何せ相手は超能力者の髪から迸る青白い雷撃の槍。言うなれば黒雲から光の速さで落ちる雷を目で見て避けろと言うのと同じだ。
根本就来不及闪躲。因为这可是从等级 5 超能力者的头发上,所发出的蓝白色雷击之枪。有如从乌云中以光速落下的雷击般,待看到时根本就躲不掉。
ズドン!! という爆発音は一瞬遅れて激突した。
晚了半晌,才响起轰然的爆炸声。
とっさに顔面を庇うように差し出した右手に激突した雷撃の槍は、上条の体内で暴れるのみならず、四方八方へと飛び散って鉄橋を形作る鉄骨へと火花を撒き散らした。
雷击之枪刚好打在上条匆忙举起来保护脸孔的右手上,不但冲击了上条全身,火花甚至飞散到周围,散落在铁桥的钢骨上。
……、ように見えた。
…………乍看之下好像是如此。
「で、何でアンタは傷一つないのかしら?」
「为什么……你一点事都没有?」
言葉こそ気軽なものだが、少女は犬歯を剝き出しにして上条を睨んでいる。
少女的语气虽然说得很轻松,脸上却露出虎牙,瞪着上条。
周囲に飛び散った高圧電流は橋の鉄骨を焼く威力だった。にも関わらず、直撃を受けた上条は右手が吹き飛んだりしていない。……どころか、火傷一つ負っていない。
飞散四周的高压电流甚至将铁桥的钢骨烧熔。但是受到直击的上条,别说右手没被炸烂,身上甚至连一点烧伤都没有。
上条の右手が、数億ボルトにも達する少女の雷撃を吹き飛ばしたのだ。
上条的右手,把少女高达数亿伏特的雷击给打散了。
「まったく何なのよ。そんな能力、学園都市の書庫にも載ってないんだけど。私が三二万八五七一分の一の天才なら、アンタは学園都市でも一人きり、二三〇万分の一の天災じゃない」
「这不公平!你这种能力,学园都市的书库根本没有记载!如果说我是卅二万八千五百七十一人中才有一个的『天才』,那你不就是学园都市内独一无二,两三百万分之一的『天灾』?」
忌々しげに呟く少女に、上条は一言も答えない。
面对着不断咒骂的少女,上条不发一语。
「そんな例外を相手にケンカ売るんじゃ、こっちもレベルを吊り上げるしかないわよね?」
「为了打赢你这种特殊对手,看来我只能再提升等级了?」少女说。
「……、それでもいっつも負けてるくせに」
「……反正你再怎样做,还不是每次都输。」
返事は額から飛び出す『雷撃の槍』を使い、音速を軽く超える速度で襲いかかってきた。
少女用额头的「雷击之枪」代替回答。超越音速的「雷击之枪」,再次袭向上条。
だが、それはやはり上条の右手にぶち当たった瞬間、四方八方へと散らされてしまう。
但是,在击中上条的右手的瞬间,却又跟之前一样向四周飞散。
さながら、水風船でも殴り飛ばすように。
那个画面真有点像是捶破水球。
幻想殺し。
幻想杀手。
一般的にはテレビの笑い者──そして学園都市の中では数式の確立された超能力。その『異能の力』を使うモノなら、それがたとえ神様の奇跡であっても問答無用で打ち消す異能力。
一般来说,超能力只是电视上茶余饭后的笑话——但在学园都市中,却是有明确数据基础的能力。而能够使出这种「异能之力」者,就拥有即使出现神迹,也能完全将之抹消的特异能力。
それが異能の力であるならば、少女の超能力『超電磁砲』にしたって例外はない。
少女的超能力「超电磁炮」当然也不例外。
ただし、上条の幻想殺しは『異能の力』そのものにしか作用しない。簡単に言えば、超能力の火の玉は防げても、火の玉が砕いたコンクリの破片は防げない。効果も『右手の手首から先』だけだ。他の場所に火の玉が当たれば問答無用で火だるまである。
但是,上条的「幻想杀手」只对「异能之力」本身有用。意思就是说,以超能力产生出来的火球虽然能够抹除,但是对于因火球所炸起的水泥石块,却是毫无抵御能力。而且他的「幻想杀手」能力,也仅局限于右手手掌。身体其他部位要是碰到火球,一样会被烧成焦炭。
なので、
所以……
(死ぬ! ホントに死ぬ! ホントに死ぬかと思った! きゃーっ!!)
(真的会死!这次真的会死!这次我真的死定了!哇啊!)
上条当麻は余裕綽々の顔をビキビキ引きつらせていた。たとえ光の速度の『雷撃の槍』を完全に打ち消す『右手』を持っていても、『右手』にぶつかったのは完全にただの偶然なのだ。
上条当麻那一脸轻松自在的表情,其实只是在打肿脸充胖子。就算自己的右手,拥有能完全抹消以光速袭来的「雷击之枪」威力之效,但是刚刚能用右手挡住却完全只是凑巧。
内心で心臓をバクバク言わせながら、上条は必死にオトナな笑みを取り繕ってみる。
其实心脏已经跳到快抽筋,上条还是拼命装出悠哉的笑容。
「なんていうか、不幸っつーか……ついてねーよな」
「真是不幸到爆……超级背的……」
上条は今日一日、七月十九日の終わりをこう締めくくった。
上条当麻以一句话来为今天,也就是七月十九日下了一个注脚。
たった一言で、本当に世界の全てに嘆くように。
这句话,仿佛是要向全世界诉苦似的。
「オマエ、本当についてねーよ」
「你真的是有够不幸啦——!」
Footnotes
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ラザニア (lasagna): 千层面,意大利料理 ↩